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加藤 和彦_Bolero California ◇ 2007年 12月 31日
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2007年も残すところ、今日1日となってしまいました。皆さんにとって2007年はどんな1年だったでしょうか?私は仕事も私生活もお陰様でとても順調でした。年末のご挨拶は最後にたっぷりと書かせて頂きます。

さて2007年の最後に紹介するアルバムを何にしようか悩みました。ちなみに2006年の大晦日には、南 佳孝の『SEVENTH AVENUE SOUTH』というシックな大人のアルバムを選びました。そして今年もやはり大人向けの渋いアルバムで締め括ろうと思い選んだのが、加藤 和彦が1991年2月にリリースしたアルバム『Bolero California』です。
あまり冬向きとは言えないかも知れませんが、その洒落たサウンドは違いの分かる大人向けのものです。静かな年末の夜にピッタリで、気分をリラックスさせてくれる上質なアルバムです。

プロデュースは勿論加藤 和彦で、全曲作詞が安井 かずみ、作曲が加藤 和彦なんですが、特筆しべきはアレンジが全曲ニック・デカロなんですね。そして録音とミックスがアル・シュミットという豪華さです。この二人のビッグ・ネームだけで購入意欲をそそられました(笑)
参加ミュージシャンは、アレックス・アクーニャ(per)、エフレイン・トロ(per)、ジム・ヒュアート(a-b)、ジョン・ペナ(e-b)、ブラッド・コール(p)、ディーン・パークス(g)他という顔触れで、実に渋いサウンドを聴かせてくれます。そしてニック・デカロのアレンジに素晴らしさに尽きるアルバムだと思います。

『加藤 和彦 / Bolero California』
01. ジャスト・ア・シンフォニー
02. 3時にウィスキー
03. マラケシュへの飛行
04. ジャングル・ジャングル
05. ほろ酔いバタフライ
06. ピアノ・BAR
07. マグノリア館
08. シバの女王
09. 愛のピエロ
10. 百合の時代

美しいピアノとストリングスでゆったりとした感じで始まり、やがて心地良いリズムへと変化するお洒落なナンバー01。ディーン・パークスのギター・カッティングと、ニック・デカロならではの美し過ぎるストリングスが光る1曲。

下手なアレンジでは演歌調になってしまっても不思議の無いメロディーを、ニック・デカロが実に爽やかに仕上げていますね。哀愁漂うディーン・パークスのアコースティック・ギターとニック・デカロのアコーディオンが印象的です。

浮遊感溢れるミディアム・ナンバー03。どことなくヨーロピアンの香りが漂う曲なんですが、明るく軽めのメロディーが心地良いです。

古いのビッグ・バンド・ジャズを聴いているような錯覚に陥る04。ラテン系のリズムにパーカッションを効かせたアレンジで、ストリングス・アレンジだけでなくホーン・アレンジにおいてもニック・デカロのセンスは素晴らしいですね。

チャ・チャ・チャ風の05。まるで過去にタイム・トリップしたような懐かしさに溢れたアレンジです。社交ダンスのBGMとしても可笑しくないようなナンバーです。昭和30年代あたりのダンス・ホールに居るような気分にさせます。

タイトル通りブラッド・コールのピアノをフィーチャーした06。渋いという表現がピッタリな1曲です。ディーン・パークスのアコースティック・ギターのプレイも地味目ですが、良い味出しています。

07も05同様、昭和のダンス・ホールに迷い込んだような錯覚に陥ります。きっと私の父母の年代に受ける曲調なのかも知れないと思いつつも、洒落たサウンドに聴き入ってしまいます。

チャ・チャ・チャがあれば当然マンボもあるとばかり登場する08。アレンジは古めかしさを漂わせながらも、単に懐古主義になっていない加藤 和彦のメロディー・センスが光るナンバーです。個人的に大好きな1曲で、特にホーン・セクションが好きなんです。

CITY POPなボッサ・ナンバー09。加藤 和彦らしいナンバーと言える1曲だと思います。シンプルな演奏に、キャッチーなメロディーが映える1曲ですね。

ヨーロッパの映画音楽を彷彿とさせるサウンドが印象的な10。独特な暗さみたいなものがありますが、アコーディオンやバイオリンをフィーチャーしたストリングス中心のサウンドがもの悲しさを煽ります。

温故知新という言葉がありますが、この四文字熟語を音で表現したようなアルバムとでも言いましょうか・・・、不思議な魅力で溢れた1枚です。加藤 和彦の優れたメロディー・センスとニック・デカロの優れたアレンジ・センスが見事に融合した作品だと思います。こんな洒落たアルバムを今年最後に選んでみました。



今年1年、本当に沢山の皆さんが当ブログを訪れて下さり、また多くのコメントを寄せて下さったこと、本当に感謝申し上げます。ありがとうございました。
元来飽きっぽい性格の私がここまで続けてこれたこと、3回目のお正月を迎えることが出来たのも皆さんのおかげだと思っています。

音楽ブログとは言っても、邦楽中心でしかも一昔も二昔も前の音源ばかりを紹介しているブログに、こんなに沢山の皆さんが訪れて下さるとはブログを始めた当初は夢にも思っていませんでした。また、皆さんのコメント等でそれまで自分の知らなかった色んなアーティストや音楽を教えて頂いたことで、今が人生の中で1番豊かな音楽ライフになっています。本当にありがとうございました。

年齢的にも老いてきていますし、ネタ不足という問題に直面するかも知れませんので、来年も今まで通りの更新が出来るかどうか不安ですが、出来る限り(ネタが続く限り)は頑張っていこうと思っています。
文才が無いゆえ拙く内容の薄い記事だとは思いますが、どうか今後ともよろしくお願い致します。

それでは皆さん、良いお年をお迎え下さい。
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中原 理恵_KILLING ME (Part 2) ◇ 2007年 12月 30日
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今回は、ブログを始めた頃に紹介したものの、今読み返すとあまりにも記事の内容が薄っぺらだったので改めて紹介するPart 2シリーズです。今年最後のPart 2シリーズとして選んだのは、1978年にリリースされた中原 理恵の2ndアルバム『KILLING ME』(過去の記事はコチラ)です。中原 理恵と言えば「東京ららばい」ですねが、このヒット曲を含み全10曲が収録されています。

このアルバムの特徴としては、アナログ盤でいうA面5曲が清水 靖晃、吉田 美奈子、山下 達郎、小林 泉美等が提供した曲で構成されているCITY POP SIDEといった趣きがあり、アナログ盤B面5曲が全て松本 隆と筒美 京平コンビによるもので歌謡曲SIDEといった趣きがあります。

やはり注目すべきは前半5曲のCITY POPな作品で、今聴いても古臭さを感じない素晴らしい楽曲が揃っています。特に吉田 美奈子と山下 達郎コンビの作品は秀逸ですね。残念ながらミュージシャン・クレジットが無いので詳しい参加ミュージシャンについては不明ですが、アレンジも清水 靖晃、山下 達郎、小林 泉美が手掛けていますので腕利き揃いなのは間違いないでしょうね。

『中原 理恵 / KILLING ME』
01. Killing Me (インストルメンタル) / 作・編曲:清水 靖晃
02. 溶けよ夢 / 作詞:中原 理恵、作曲:清水 靖晃、編曲:清水 靖晃・坂本 龍一
03. 個室 / 作詞:吉田 美奈子、作・編曲:山下 達郎
04. ドリーミング・ラブ / 作詞:吉田 美奈子、作・編曲:山下 達郎
05. By Myself / 作詞:中原 理恵、作・編曲:小林 泉美
06. 東京ららばい / 作詞:松本 隆、作・編曲:筒美 京平
07. ディスコ・レディー / 作詞:松本 隆、作・編曲:筒美 京平
08. 抱きしめたい / 作詞:松本 隆、作曲:筒美 京平、編曲:筒美 京平・梅垣 達志
09. SENTIMENTAL HOTEL / 作詞:松本 隆、作・編曲:筒美 京平
10. マギーへの手紙 / 作詞:松本 隆、作曲:筒美 京平、編曲:鈴木 茂・梅垣 達志・萩田 光雄

アコースティック・ギターとサックスで始まるインスト・ナンバー01。途中から美しいストリングスだけの演奏に変わります。

01からほぼメドレーのように始まる洒落たメロディーが印象的なミディアム・ナンバー02。中原 理恵の歌を当時は上手いと思いませんでしたが、今聴くとしっかり歌っていますね。間奏のローズのソロは坂本 龍一でしょうし、タイトなドラムは渡嘉敷 祐一ではないかと思います。良い曲です。

吉田 美奈子、山下 達郎コンビ作品03。ラテン色の強いアップ・テンポのポップ・チューンで、このギターのカッティングに、スリリングなソロは松木 恒秀に間違い無いと思います。ドラムは村上 秀一のような気がします。達郎のアレンジ、特にブラス・アレンジが素晴らしいなと感じる1曲です。

アルバム中1番好きな04も吉田 美奈子、山下 達郎のコンビによる作品です。これははっきり言って名曲です。1度は聴いて欲しい素晴らしいバラード・ナンバーです。フィリー・サウンドを意識したのであろうアレンジが素晴らしく、エレキ・シタールとグロッケンの使い方が実に達郎らしいです。素晴らしいのはアレンジばかりでなく、そのメロディーがたまらなく良いんですよ。

渋いミディアム・ナンバー05。メロディー、アレンジ共に小林 泉美のセンスが光る曲です。

06以降はガラリと雰囲気が変わって、シングル曲を中心とした歌謡曲SIDEになります。おそらく中原 理恵の1番のヒット曲であろう06。筒美 京平らしい曲ですね。とにかく憶えやすいキャッチーなメロディーながらインパクトの強い曲を書かせたら天才的な作曲家ですね。

06と同じスパニッシュな雰囲気を持たせたシングル曲07。70年代を象徴するような筒美 京平のアレンジが印象的です。

ビートルズのあの名曲のフレーズもちょっと顔を出す08。曲はちょっと古臭さを隠せないですが、アレンジは面白く仕上がっていますね。

歌謡曲SIDEで1番のお気に入りの09。洒落たメロディーの部分とベタな歌謡曲風なメロディーが入り混じった感じが面白いのと、アレンジにセンスを感じる1曲です。

10も確かシングル曲でしたね。3拍子から4拍子へと変わる変拍子のナンバーです。同じ筒美 京平作品でもアレンジャーが変わると当然ですが雰囲気も変わりますね。おそらくリズム・アレンジが鈴木 茂、コーラス・アレンジが梅垣 達志、ホーンとストリングス・アレンジが萩田 光雄といったところでしょうね。

このアルバムが発売された頃はアナログ盤A面ばかり繰り返して聴いてました。そして今も・・・(笑)
これほど前半5曲と後半5曲の色がはっきりと違うアルバムも珍しいかも知れませんね。とにかく01~05の作品の良さが光るアルバムです。制作側は意図的に二つのタイプに別けて、違った中原 理恵の魅力を聴かせようとしていたのかも知れませんね。現在は入手困難なようですが、もし見かけたらぜひ聴いてみて下さい。前半5曲だけでも聴く価値が十分あると思いますよ。
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今回紹介するのは、今月12月19日に念願の再発、初CD化されたタモリのアルバム3枚の中の1枚『ラジカル・ヒステリー・ツアー』(1981年作品)です。タモリがまだ"密室芸人"などと呼ばれて、今のように日本のお昼の顔になる以前に制作されたものです。今回再発されたのは『タモリ』(1977年)、『タモリ2』(1978年)で、初CD化となったのが今回紹介する『ラジカル・ヒステリー・ツアー』です。

タモリがデビューして、今のような大御所的存在になるまでリアル・タイムで見てきましたし、"密室芸人"と呼ばれていた頃の芸も見てました。もちろん『タモリ』を聴いたことがありましたが、私の中で音楽という捉え方をしていなかったのです。ところが、いつも当ブログにコメントを寄せて下さるブログ"歌心=猿心"のたにぴさんから、このアルバムをお薦めいただいたので購入してみました。
結論から言いますと、贅沢かつ斬新、そして面白いアルバムでした。これは聴く価値がありましたね。

まずスタッフ、ミュージシャンの豪華さに驚かされましたね。プロデューサーは、今年定年でSMEを退社しフリーとなった敏腕プロデューサー・伊藤 八十八です。伊藤 八十八は、ザ・スクェアやマリーンなど育て上げた人で、JAZZ/FUSION系のアルバムを数多く手掛けていましたし、一時期は邦楽アーティストも手掛けていたことのある人です。アルバム監修は田辺 昭知、サウンド・エフェクト監督に赤塚 不二夫、録音が鈴木 良博、ジャケット写真は浅井 慎平という豪華なスタッフが顔を揃えています。
豪華なのはスタッフだけでなく作家陣、ミュージシャンも凄い顔触れになっています。曲を書いているのは久米 大作、鈴木 宏昌、安藤 正容、桑田 佳祐ですし、演奏しているのがプレイヤーズとスクェアの当時のSMEを代表する2大フュージョン・グループというのだから驚きです。
また曲間にはタモリのハードボイルド風(ショート・コント風?)なナレーションが入っているのが特徴です。(個人的にはあまり笑えませんでしたが・・・笑)

『タモリ / ラジカル・ヒステリー・ツアー』
01. ラジカル・ヒステリー・ツアー / 作詞:タモリ、作曲:久米 大作
02. イケネコ・ドドネコ / 作詞:タモリ、作曲:鈴木 宏昌
03. 雨降り午後 / 作詞:タモリ、作曲:安藤 正容
04. ミンク・タッチ / 作詞:タモリ、作曲:久米 大作
05. 狂い咲きフライデイ・ナイト / 作詞・作曲:桑田 佳祐
06. スタンダード・ウィスキー・ボンボン / 作詞・作曲:桑田 佳祐
07. クレイジー・ガイ・ライク・ミー / 作詞:L. ヘンリック、作曲:鈴木 宏昌
08. 惑星流し / 作詞:タモリ、作曲:安藤 正容
09. ラジカル・ヒステリー・ツアー:テイク2 / 作詞:タモリ、作曲:久米 大作
Bonus Track
10. タモリのワーク・ソング / 作詞:高平 哲郎、作曲:鈴木 宏昌
11. 久美ちゃんMy Love / 作詞・作曲:スタン・ゲッツ、日本語詩:伊達 歩

スクェアがバックを務める01はどこかコミカルな歌謡曲風のナンバーですね。歌詞の意味が歌詞カードを呼んでも意味が解らないものなので、歌詞カード無しで聴いているだけではさっぱり意味不明な曲ですね(笑)

プレイヤーズがバックを務める02はご機嫌なラテン系ナンバーです。ほとんど意味の無い歌詞ですが、語感の響きだけ聴いているとラテン系になっているのがタモリの凄いところでしょう。とにかく演奏が格好良いですね。渡嘉敷 祐一と岡沢 章コンビのキッチリしたリズムと松木 恒秀のギターが渋いです。ギター・ソロは圧巻です。

スクェアがバックの03。安藤 正容の書いたメロディーキャッチーで、ポップな感じに仕上がった洒落たナンバーです。01では永田 敬一が叩いていますが、ここでは青山 純が叩いています。伊藤 毅のサックス・ソロが素晴らしいのとタモリの終盤のアドリブのフェイクがなかなかです。

歌詞らしい歌詞の無い04(笑) よく聴いていると有名曲の英語のタイトルを並べて英語の歌っぽくしているみたいです。スクェアのスリリングな演奏が印象的なナンバーで、安藤 正容のギター・カッティングやソロのプレイが堪能出来る1曲で、かなり渋い仕上がりです。

桑田 佳祐らしさ全開の05。演奏はプレイヤーズですが、数原 晋のトランペットがフィーチャーされています。JAZZYなアレンジで、鈴木 宏昌のピアノ、渡嘉敷のドラミングが光る1曲です。誰が聴いても桑田が書いた曲と判るでしょうね。

06も桑田のナンバーですが、こちらはポップな感じの曲で桑田らしさをあまり感じない曲です。演奏はプレイヤーズですね。流石にプレイヤーズといった感じの渋い演奏で、やはり松木 恒秀のギターが強く印象に残りますね。

英語詞のナンバー07は鈴木 宏昌の作曲、プレイヤーズがバックを務めるナンバーです。美しいメロディーのバラード曲で、ルパン3世のサントラで使われても可笑しくないような雰囲気です。渡嘉敷、岡沢のリズム隊と鈴木 宏昌のピアノが兎に角渋いですし、ストリングスも美しいです。

安藤 正容のナンバーで、スクェアがバックを務める08。スケールの大きさを感じるナンバーで、アレンジも凝っています。ロック色の強い青山 純のドラミングが耳に残ります。良い曲ですね。

エピローグ的な09。

ボーナス・トラックの10は鈴木 宏昌のアレンジが光る1曲です。おそらく演奏はプレイヤーズだと思いますが、タイトな渡嘉敷 祐一のドラミングが主役と言っても良いような1曲です。タモリのヴォーカルがイケテル1曲だと思います。

スタン・ゲッツが50年代初めにスウェーデンを訪れた時に現地のミュージシャン達と吹き込んだと言われている「ディア・オールド・ストックホルム」が原曲の11。数多名演が存在するスタンダード的なナンバーですね。これもタモリのヴォーカルがなかなか良いです。スタン・ゲッツの作詞・作曲となってますが、どうも北欧の民謡のようですね。

今回このアルバムを"J-POP"のカテゴリとして紹介しましたが、"CITY POP/J-AOR"のカテゴリでも"FUSION系"のカテゴリでも可笑しくないと思います。つまり、J-AORが好きな人もFUSIONが好きな人にも楽しめる1枚だろうという気がします。ナレーション部分で笑わそうとしていますが、曲(音楽)に関しては至って真面目に取り組んでいますので、興味がある方は聴いてみて下さい。
思った以上に素晴らしい出来栄えに驚くと思いますよ。お薦めの1枚です。
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倉橋 ルイ子_倉橋 ルイ子 ◇ 2007年 12月 28日
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今回紹介するのは、倉橋 ルイ子の1992年リリースのベスト・アルバム『倉橋 ルイ子』です。以前"CD化してくれ!"のカテゴリで、1984年リリースのミニ・アルバム『Never Fall In Love』を紹介しました。実は倉橋 ルイ子で所有しているアルバムは、このアナログ盤のミニ・アルバムだけでした。機会があればCDで購入したいなと思っていたんですが、中古店ではなかなか見つけることが出来ずにいました。そしてやっと出会えたのがこのベスト盤でした。

正直なところ、倉橋 ルイ子に関しては詳しいことを知りません。1981年に『ガラスのYEATERDAY』でデビューし、80年代に活躍した歌の上手いシンガーであることくらいの知識しかありませんでしたし、このベスト盤で彼女の作品に初めて触れると言って良いかも知れません。実際に聴いてみて感じたのは、確かに歌は抜群に上手い人だということです。特に昔から定評のあったバラード系の曲では、上手さが際立っている感じがしますね。シングル曲中心のベスト盤だけではなくオリジナル・アルバムも聴いてみたいのですが、なかなか見つけることが出来ないでいます。

『倉橋 ルイ子 / 倉橋 ルイ子』
01. ガラスのYESTERDAY / 作詞:岡田 富美子、作曲:網倉 一也、編曲:船山 基紀
02. Never Fall In Love / 作詞:竜 真知子、作曲:林 哲司、編曲:井上 鑑
03. 風の恋人 / 作詞:来生 えつこ、作曲:網倉 一也、編曲:萩田 光雄
04. 哀しみのバラード / 作詞:岡田 富美子、作曲:鈴木キサブロー、編曲:萩田 光雄
05. Long Good-bye / 作詞:岡田 富美子、作曲:鈴木キサブロー、編曲:川村 栄二
06. さよならの微笑 / 作詞・作曲:大貫 妙子、編曲:萩田 光雄
07. 海岸電車 / 作詞:岡田 富美子、作曲:大野 克夫、編曲:萩田 光雄
08. December 24 / 作詞:竜 真知子、作・編曲:林 哲司
09. 罪な雨 / 作詞:来生 えつこ、作曲:来生 たかお、編曲:星 勝
10. je t'aime / 作詞・作曲:福島 邦子、編曲:船山 基紀
11. ざわめきを離れて / 作詞:竜 真知子、作曲:網倉 一也、編曲:奥 慶一
12. ラストシーンに愛をこめて / 作詞:岡田 富美子、作曲:鈴木キサブロー、編曲:若草 恵

デビュー曲01。良い曲だとは思うのですが、70年代の歌謡曲風という印象が強いですね。勝滑舌もしっかりしていますし、歌唱力はかなりのものだと思います。

個人的の思い入れが強く、名曲だと思っている02。以前紹介したミニ・アルバムでは、林 哲司のリ・アレンジ・バージョンが収録されていましたが、ここではオリジナル(だと思うのですが・・・)の井上 鑑のアレンジ・バージョンです。井上 鑑らしい変化に富んだアレンジが印象的ですし、やはり洋楽のエッセンスが散りばめられた林 哲司のメロディーが秀逸です。こういうメロディーが彼女に1番似合うような気がするのですが・・・。今 剛らしさ全開のギターが聴き所です。

歌謡曲風な03。CITY POP色が色濃くなっていた80年代において、こういうタイプの曲は少々辛かったかも知れませんね。曲自体は悪くないですが、どうも70年代に山口 百恵が歌っていた歌謡曲といった印象を受けてしまいます。

04も03同様、山口 百恵が歌っていそうなマイナーなバラード曲ですね。当時の制作スタッフがポスト・山口 百恵を狙っていたんではないかと勘ぐってしまいます。70年代の曲として聴いていたら不自然を感じませんが・・・。

鈴木キサブローの作曲のナンバーでは、アルバム中最もポップで洒落た感じの05。ただ、どうしても歌謡曲の流れを汲んでいる感じは否めません。

独特な世界観の06は大貫 妙子の作品です。これは良い曲ですね。暗い印象がありますが、倉橋 ルイ子の素晴らしい歌声が耳に残る1曲です。古臭さを感じないメロディー・ラインに大貫 妙子のセンスを感じます。

大野 克夫作曲の07。この曲も70年代の歌謡曲風なナンバーです。

林 哲司の作・編曲による08。林 哲司の書いた作品の場合、イントロから他の曲とは印象が全く異なります。キャッチーなメロディーのポップスという感じが強く、こういう曲の方が倉橋 ルイ子が良さや上手さが数段映える気がしますね。

来生姉弟らしい作品09。何度も書いていますが曲自体は決して悪くないですし、倉橋 ルイ子の歌も素晴らしいのですが、POPS志向が強かった80年代においてはヒットさせるには難かったタイプの曲だと思います。

福島 邦子の作品10。時代を意識した船山 基紀のアレンジと、福島 邦子らしい世界観が見事にマッチした曲だと思います。決してポップな感じではないですが、それまでの山口 百恵路線ではなく、中森 明菜路線に変わったといった感じでしょうか。

美しいスロー・バラード11。奥 慶一のアレンジが素晴らしく、倉橋 ルイ子の歌の上手さを引き出した網倉 一也のメロディーもこの曲に限ってはすごく良いなと思います。

鈴木キサブロー作曲の12。この曲は良い曲ですね。若草 恵のアレンジはいつもストリングスが美しいのが特徴ですが、この曲も例外ではありません。スケールの大きなバラードに仕上がっています。

レビューでも何度も書いていますが、80年代にしては曲調に歌謡曲風なものが多く、少し古臭い印象が強いのが残念です。歌が上手いだけに曲に恵まれれば、もっと売れた人でしょうね。シングル曲を集めたこのベスト盤しか聴いていないので、単純に判断してはいけないのでしょうが・・・。そういう意味でもオリジナル・アルバムを聴いてみたい気がします。
あくまでも個人的な感想ですが、倉橋 ルイ子には洋楽のエッセンスを聴かせたポップス系の曲の方が似合うような気がします。本当に歌が上手い人なので、ポップス系であればアップ・テンポでもスロー・バラーでも素晴らしい歌を聴かせてくれる気がしますね。林 哲司や大貫 妙子の書いた曲を聴くと、尚更そんな思いが強くなります。いずれにせよ、素晴らしいシンガーであることは間違い無いですね。
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今回紹介するのは、寺尾 聰が1983年12月にリリースした『Atmosphere (Reflections 2)』です。寺尾 聰名義では通算3作目となるようです。以前、『Re-Cool Reflections』を紹介したのですが、何時頃紹介したのかを調べてみると2006年12月30日でした。ほぼ1年前なんですね。どうも私の中には年の暮れになると寺尾 聰が聴きたくなる"何か"があるのかも知れません(笑)

1981年4月にリリースされたモンスター・アルバム『Reflections』から2年半以上の間隔を置いてのリリースでしたから、『Reflections』ほど話題にもなりませんでしたし、セールス的にもいまひとつだったように記憶しています。あれだけアルバムが売れたのですから、すぐにでも次のアルバムをリリースする方向で動くのが普通なんでしょうが、これだけ間隔が空いたのはプレッシャーがあったのか、あるいは逆に売れたのはたまたまだと考え、ほとぼりが冷めた頃に自分の音楽にじっくり取り組みたかったのか・・・。どちらだかは定かではありませんが、私はおそらく後者だったような気がします。
それはこの『Atmosphere (Reflections 2)』を聴けば、『Reflections』の時と何ら変わらない寺尾 聰の音楽の世界がそこに存在するからなんです。ヒット・シングルこそありませんが、サブ・タイトルに"Reflections 2"と付いているのも頷ける内容です。

全曲、作詞は有川 真沙子、作曲は寺尾 聰、編曲は井上 鑑。参加しているメンバーは、井上 鑑(key)、林 立夫(ds)、高水 健司(b)、今 剛(g)、浜口 茂外也(per)、数原 晋(tp)、ジェイク・H・コンセプション(sax)というお馴染みのメンバーです。

『寺尾 聰 / Atmosphere (Reflections 2)』
01. 飛行少年
02. Long distance Call
03. 雨の風景
04. まさか・Tokyo
05. 砂の迷路
06. 夏嵐
07. 今夜でピリオド
08. 回転扉
09. 終着駅
10. Passing Summer

軽快な3連符のナンバー01。アレンジがJAZZYで落ち着いた大人の雰囲気を醸し出しています。短い曲ですが、アルバムの冒頭に3連符の曲を持ってくるというのが面白いですね。

メロディー、アレンジ共にAOR風な仕上がりの02。キャッチーでどこか懐かしさを感じるメロディーが寺尾 聰らしいナンバー。メリハリのある井上 鑑のアレンジが見事です。

渋いミディアム・バラード曲でメロウなナンバー03。メロディーとアレンジのマッチングが絶妙な1曲です。クレジットには載っていませんでしたが、美しい女性コーラスが入って良い雰囲気に仕上がっています。

タイトルからCITY POPな04。軽やかなポップ・チューンです。前作の「渚のカンパリ・ソーダ
」を彷彿させます。アルバムを通して感じることですが、寺尾 聰のヴォーカルが前作よりも力が抜けていて、本作の方が聴きやすくて心地良いと感じます。

ちょっと古めかしい感じのメロディー・ラインを持ったバラード曲05。GS全盛時代を思い出させるようなメロディーなんですが、アレンジのおかげでお洒落な感じの仕上りになっています。高水 健司のベース・プレイが光る1曲です。

前作で言えば「ルビーの指環」タイプの06。寺尾独特のどこか懐かしさを感じるメロディーのナンバーです。イントロのアレンジはまさに"嵐"を感じさせ、井上 鑑のセンスの良さを感じます。

ブラスと取り入れ、今 剛のギターが印象的なポップ・ナンバー07。CITY POP風の軽快なナンバーで、個人的にはかなりお気に入りの1曲になっています。

スケールの大きいナンバー08。様々な人が通る回転扉。そこには色んな人生があることを歌っています。曲の終盤の今 剛のギター・ソロが圧巻です。

一昔の歌謡曲のようなタイトルの09。寒々しい感じのメロディーと重たいアレンジが独特で、冬のワン・シーンを上手く表現しています。井上 鑑らしいアレンジの1曲ですね。

夏の終わりの淋しさを感じる美しいメロディーが印象的な10。これは良いバラードです。前作には無かったタイプの曲で、これも私のお気に入りの1曲になっています。

収録曲を曲毎に見れば、前作『Reflections』の方がインパクトが強いと思います。しかし、アルバムをトータル的なバランスとかカラーは、本作の方がまとまりがあって個人的には結構好きです。
聴き込めば聴き込むほどに味わい深いアルバムだと思います。はっきりと言えるのは、寺尾 聰の世界が広がっていることですね。ふと感じたんですが、寺尾 聰の歌声って冬に似合っている気がするんですよね。夏っぽい歌でもさほど暑い雰囲気を感じませんし、冬の歌の方がしっくりきているように思います。現在では入手困難なアルバムだと思いますが、機会があったら聴いてみて下さい。
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Summertime Fizz ◇ 2007年 12月 26日
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アルバム・タイトルとジャケット写真だけでは、「何と季節外れのアルバムを紹介しているんだ!」と思っている方も大勢いると思いますが・・・(笑)
今回紹介するのは、FUSION関連の記事が中心の音楽誌アドリブが企画したアルバムで、アドリブ誌の山崎 稔久氏が監修・選曲したコンピレーション・アルバム『Summertime Fizz』(2000年リリース)です。
このアルバムは、サブ・タイトルが"アドリブ・フュージョン・ヴォーカル・コレクション"となっており、ビデオアーツ・ミュージック・ブランドから大人向けの良質な作品の中から、特にお洒落な楽曲14曲がセレクトされています。ヴォーカル曲10曲、インスト4曲で構成されています。
選曲した山崎氏は"夏向き"を意識したようですが、私には決してそう感じません。むしろ冬という今頃の季節の夜のドライブのBGMにピッタリくると思っています。確かに爽やかな夏を彷彿させる曲もありますが・・・。
言い換えればFUSION系アーティストによるAORアルバムですね。

『Summertime Fizz』
01. Heaven On Earth / GENAI
02. I.G.Y. / RHYTHM LOGIC
03. San Juan Girl / RALPH MACDONALD
04. Kisses On The Wind / EAST BOUNCE
05. Sweet Love / RICKY LAWSON
06. That's The Way Of The World / RICHARD TEE
07. You Are My Heaven / JOHN TROPEA
08. A Candle / PATTI AUSTIN
09. Catch Of The Day / RALPH MACDONALD
10. My Problem Is You / LUIS CONTE
11. Fever / JOE SAMPLE
12. Change The World / JOHN TROPEA
13. Just The Two Of Us / RALPH MACDONALD
14. I Just Wanna Stop / CHRIS MINN DOKY

1999年にデビューした、シンガーのジェナイとマルチ・プレイヤーのオリヴァー・ウェンデルの二人によるハワイのユニット"ジェナイ"のナンバー01。デビュー・アルバムのタイトル・ナンバーのようです。何とも爽やかなサウンドは確かに夏向きという気もしますが、冬の夜の乾燥した澄んだ空気にもピッタリな1曲だと思います。ピアノ以外の楽器をオリヴァーが演奏しています。

お馴染みドナルド・フェイゲンの名曲のカヴァー02。マイケル・ホワイト(ds)、ブライアン・シンプソン(key)、ロン・スミス(g)、ドゥエイン・スミス(b)から成るスーパー・ユニット"リズム・ロジック"の1998年の1stアルバム『リズム・ロジック』からのナンバーです。実にオリジナルに忠実なアレンジが素晴らしいです。ヴォーカルがインゴクニートでも知られるメイザ・リークなんですが、本当に素晴らしい歌声です。

ラルフ・マクドナルドのインスト・ナンバー03。この曲は正直夏っぽいですね(笑) 1995年にリリースされた10年ぶりのソロ・アルバム『リユニオン』に収録されているナンバー。グローヴァー・ワシントンJrのサックスが実に心地良い音色です。

ジャズ・ベーシスト、鈴木 良雄が率いる"イーストバウンス"の1993年のアルバム『キスは風にのって』からのタイトル・ナンバー04。イーストバウンスは、鈴木 良雄(b)、野力 奏一(key)、セシル・モンロー(ds)、藤枝 雅裕(sax)の4人組。ゲスト・ヴォーカルの神谷 えりが素晴らしく、ロマンティックなAORナンバーになっています。曲は鈴木 良雄が書いています。

数多くの有名アーティストをサポートしてきた名ドラマー、リッキー・ローソンの1998年の初リーダー・アルバム『ファースト・シングス・ファースト』からの05。リッキー・ローソン、フィル・コリンズ、ネイザン・イーストの共作で、極上のAORバラードに仕上がっています。リード・ヴォーカルはシーン・ホルト、リッキー、フィル、ネイザンの3人の他にもドナルド・フェイゲン(p)、グレッグ・フィリンゲインズ(key)、アル・マッケイ(g)、グレッグ・ムーア(g)、ビル・カントス(cho)という豪華なメンバーが集結しています。これはお薦めの1曲です。

リチャード・ティーの1992年リリースの『リアル・タイム』から、アース・ウインド&ファイアーのカヴァーで、インスト・ナンバー06。エリック・ゲイル(g)、ウィル・リー(b)、スティーヴ・ガッド(ds)、ラルフ・マクドナルド(per)が参加していますが、ワン・アンド・オンリーなリチャード・ティーのピアノのプレイとエリック・ゲイルのギター・プレイは流石です。どちらも故人というのが残念ですね。

ニューヨークを代表する名ギタリスト、ジョン・トロペイがウィル・リーとレイラ・ハザウェイのヴォーカルをフィーチャーした1999年のアルバム『レッツ・ゲット・イット・オン』からの07。ロバータ・フラック&ダニー・ハザウェイが歌って大ヒットしたナンバーのカヴァーです。娘が父親の歌をカヴァーするというのも興味深いですが、注目はとても白人とは思えぬ黒っぽいウィル・リーのヴォーカルと流麗なトロペイのギターですね。

パティ・オースティンの1998年のアルバム『ストリート・オブ・ドリームス』からのナンバー08。美しいバラードナンバーですが、この人の歌の上手さは格別ですね。この曲など冬の夜にぴったりなロマンティックなナンバーだと思います。カーク・ウェイラムのサックスが渋いです。

ラルフ・マクドナルドの1998年のアルバム『ポート・プレジャー』からのインスト・ナンバー09。スティール・ドラムが主役な曲なので、これはもう夏向きのナンバーです(笑)

キューバ出身のパーカッショニスト、ルイス・コンテの1995年のアルバム『ザ・ロード』からの10。ゲスト・ヴォーカルにジャクソン・ブラウンを迎えています。西海岸のAORサウンドといった雰囲気ですが、途中スペイン語で歌われている部分もあってジャクソン・ブラウンの曲にしては珍しいタイプの曲かも知れません。

お馴染みジョー・サンプルがレイラ・ハザウェイをフィーチャーして作られた1999年のアルバム『ソング・リヴス・オン』からのナンバー11。グルーヴィーなJAZZといった雰囲気が渋いナンバーですね。これは絶対に夏向きだとは思いませんね。往年の名曲のカヴァーですが、レイラのヴォーカルとカーク・ウェイラムのサックス、そしてジョー・サンプルのピアノのバランスが絶妙な1曲です。"渋い"という言葉以外に当てはまる言葉が思い付きません(笑)

ジョン・トロペイの1998年のアルバム『チェンジ・ザ・ワールド』から、エリック・クラプトンやワイノナでお馴染みの名曲をインストでカヴァーしている12。ギターに酔いしれてしまう1曲です。

FUSIONファンのみならず、AORファンにもお馴染みのグローヴァー・ワシントンJrの1981年の名盤『ワインライト』に収録されていた名曲を、ラルフ・マクドナルドがセルフ・カヴァーした13。1996年リリースの『ジャスト・ザ・トゥ・オブ・アス』から。デニス・コリンズという人がヴォーカルなんですが、これが結構良いんです。割とあっさり歌っているんですが、これが演奏とマッチしていて心地良いですね。

このアルバムで初めて知ったのですが、クリス・ミン・ドーキーというベーシストの1999年のデビュー・アルバム『ミン』からのナンバー14。なんとジノ・ヴァネリの名曲をレイラ・ハザウェイが歌います。テンポを落としたゆったりしたアレンジがJAZZYで、大人の為の1曲という感じです。間奏でのデヴィッド・サンボーンのサックスが素晴らしいです。このクリス・ミン・ドーキーというベーシストには注目したいですね。プレイも本当に素晴らしいです。

何曲か夏っぽい曲があるのですが(それが当然と言えば当然なんですが・・・笑)、アルバムの中からヴォーカル曲だけ10曲を取り出して聴けば、かなり洒落たヴォーカル・コンピレーションになります。しかも夏に限らずオール・シーズン楽しめると思います。
曲も有名なものが多いので、AORファンにも気に入ってもらえるのではないかと思います。興味があったら聴いてみて下さい。お薦めの1枚です。
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MOONRIDERS_Istanbul mambo ◇ 2007年 12月 25日
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今回紹介するのは、ムーンライダーズが1977年にリリースした『Istanbul mambo』です。以前紹介した鈴木 慶一の『火の玉ボーイ』(1976年)をムーンライダーズの1stとするならば、通算3枚目のアルバムになるようですね。
名前を知ってはいてもなかなか音楽に接する機会が無くて、最近になって中古盤等を購入して聴くようになったのがムーンライダーズなんですね。それまでムーンライダーズのメンバー達が、様々なJ-POPシーンで各々活躍されているのは当然知っていましたし、メンバーが参加したアルバムは結構聴いたことがあったのですが、ムーンライダーズとしてのアルバムを聴いたことがありませんでした。

たまたまBOOK OFFで『火の玉ボーイ』を見つけ、1976年という時代で洒落た音楽をやっている連中だなと感じてました。『火の玉ボーイ』の記事を書いた時に、いつもコメントを寄せて下さる"まるいチーズ"さんに『MOONRIDERS』(1977年)と本作を薦めて頂きました。以降BOOK OFF等で探していたんですが、先日やっと『Istanbul mambo』が500円で売られているのを見つけることが出来ました。

アルバムの中には中近東の雰囲気を漂わせるナンバーもあるのですが、ムーンライダーズのサウンドには常に都会的な匂いがします。無国籍なサウンドでありながらCITY POPなバンド、それがムーンライダーズ・・・そんな印象です(笑)

『MOONRIDERS / Istanbul mambo』
01. ジェラシー
02. 週末の恋人
03. さよならは夜明けの夢に
04. ビューティコンテスト
05. 女友達 (悲しきセクレタリー)
06. Beep Beep Be オーライ
07. ウスクダラ
08. イスタンブール・マンボ
09. ブラッディマリー
10. ハバロフスクを訪ねて

当時としてはかなり大胆な歌詞だったであろう01。歌詞の大胆さとは裏腹に耳に馴染むメロディーが印象的なポップ・チューンです。大野 方栄のコーラス、清水 靖晃のサックス、そして本作からメンバーとして参加している白井 良明のギターが大活躍しています。

岡田 徹がダミ声で歌っている02。軽快で洒落たナンバーなんですが、普通に歌って方が良かったような気もします。しかし、大野 方栄がデュエット形式で参加しているのが救いとなっています。岡田 徹のメロディー・センスが光る1曲。

ピアノ、エレピ、シンセのみで演奏されているロマンティックなバラード曲03。この曲も岡田 徹の作曲です。シンプルな演奏に多重録音を駆使した鈴木 慶一のヴォーカルがよくマッチしています。こういう曲を聴くと只者では無い連中が揃っているバンドというのを感じます。

何ともタイトルが印象的な04。コミカルな感じと軽やかさが独特な味となっているポップ・ナンバーです。武川 雅寛のヴァイオリンとメンバーのコーラス・ワークが聴き所ですね。

武川 雅寛の美しいヴァイオリンの音色が印象的な05。アコースティックなサウンドを軸にした美しいアレンジに仕上がっています。

橿渕 哲郎の作詞・作曲による06。鈴木 慶一と武川 雅寛の二人がリード・ヴォーカルで、キャッチーなメロディーと凝ったアレンジのマッチングが斬新です。演奏力の高さを感じる1曲で、鈴木 博文のベース・プレイが光ります。

有名なトルコ民謡に橿渕 哲郎が詩を付けた07。この曲も鈴木、武川のツイン・ヴォーカルです。一応トルコ風にはなっていますが、ムーンライダーズならではのアレンジという気がしますね。

何ともエキゾチックなアルバム・タイトル・ナンバー08。イントロだけ聴いているとインド音楽に傾倒していた頃のジョージ・ハリソンを彷彿させます。しかし、展開が次々と変わるまさに無国籍音楽といった感じですね。構成、アレンジ共に練られたナンバーです。スティール・ドラムで細野 晴臣がゲスト参加しています。

大都会の一場面を描いた歌詞ですが、どこか異国の匂いの漂うアレンジが面白い09。メロディー自体は親しみやすいものばかりなのに、アレンジが凝っていて色んな様相に変化するのが面白いですね。アイディアが豊富で、まるでビートルズ後期の音楽を彷彿させます。

ロシア民謡と演歌が合体したような10。武川の太い声が曲の雰囲気によく似合っています。シンセを巧みに使った1曲ですね。

1977年当時に、これだけ斬新なアイディアと高い演奏技術を有したバンドが存在したということに驚きを隠せません。凄いバンドだと思う反面、まだムーンライダーズ名義のアルバムはこのアルバムしか聴いたことが無いので何とも言えませんが、捕らえ所の無いバンドというのも感じました(笑)
個人的の凄く面白く、楽しく聴けたので今後も『MOONRIDERS』や評判の良い『NOUVELLES VAGUES』(1978年)も探して聴いてみたいと思っています。
万人に受けるバンドかどうかは疑問も残りますが、好きな人には嵌るバンドでしょうね。最後に、このアルバムを紹介してくれた"まるいチーズ"さんに感謝です。ありがとうございました。
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DAVID FOSTER_THE CHRISTMAS ALBUM ◇ 2007年 12月 24日
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日付が変わって今日はクリスマス・イブですね。皆さんはどんなクリスマス・イブを過ごされるのでしょうか?
大切な人と二人きりで過ごす人、家族でホーム・パーティーを楽しむ人、気の合う仲間とのクリスマス・パーティーで過ごす人もいるでしょう。あるいは歌の歌詞によく出てくる"ひとりぼっちのXmas"を過ごす方もいるかも知れませんね。中には、クリスマスなんて無縁とばかり仕事に頑張っている人や、クリスマスなんで大嫌いという人もいることでしょう。
人それぞれの12月24日の過ごし方があると思いますが、寒い冬の季節の心暖まるようなイベントなのですから、折角なら皆さん笑顔で過ごして欲しいなと願っております。

今回紹介するアルバムは、今日まで温存しておいたとっておきのクリスマス・アルバムです。
デヴィッド・フォスターが1993年にリリースした『THE CHRISTMAS ALBUM』です。今日はこのアルバムを、大切な人とクリスマスを過ごす人に捧げたいと思います。二人で過ごすロマンティックなクリスマス・イブの夜にぴったりなムード溢れるアルバムです。おいしい食事とお酒を楽しみながら、BGMとして最高ですよ。

デヴィッド・フォスターを中心に、ワイノナ、ビービー&シーシー・ワイナンズ、ジョニー・マティス、ナタリー・コール、マイケル・クロフォード、ヴァネッサ・ウイリアムス、ピーポ・ブライソン&ロバータ・フラック、トム・ジョーンズ、セリーヌ・ディオン、タミー・ウィネットという10人(組)の豪華アーティストが集まり、トラディショナルなクリスマス・ソングやオリジナルのクリスマス・ソングを聴かせてくれます。もちろんプロデュースはデヴィッド・フォスターです。まさに大人の二人の為に作られたようなクリスマス・アルバムですよ。
レストランでの外食では難しいとは思いますが、家での食事ならぜひBGMで流して下さい(笑)

『DAVID FOSTER / THE CHRISTMAS ALBUM』
01. CAROL OF THE BELLS (INSTRUMENTAL) / David Foster
02. BLUE CHRISTMAS / Wynonna
03. THE FIRST NOEL / BeBe & CeCe Winans
04. IT'S THE MOST WONDERFUL TIME OF THE YEAR / Johnny Mathis
05. GROWN-UP CHRISTMAS LIST / Natalie Cole
06. O HOLY NIGHT / Michael Crawford
07. GO TELL IT ON THE MOUNTAIN ~ MARY HAD A BABY / Vannesa Williams
08. I'LL BE HOME FOR CHRISTMAS / Peabo Bryson & Roberta Flack
09. MARY'S BOY CHILD / Tom Jones
10. THE CHRISTMAS SONG / Celine Dion
11. AWAY IN A MANGER / Tammy Wynette
12. WHITE CHRISTMAS / All Artists

今日のようなロマンティックな日に拙い私のレビュー記事なんぞ無用だと思いますので、今回は曲毎のレビューはあえてしません。(というのは口実で、本当は睡魔に勝てません・・・笑)
どうか皆さんにとって、今日が素敵なクリスマス・イブになりますように・・・。

MERRY CHRISTMAS!
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基本的に自分のお気に入りのアルバム(音楽)を新旧、ジャンルを問わず紹介していきたいと思っているのが"Music Avenue"なんですが、唯一の例外、つまり好き嫌いに関わらず紹介し続けているのが角松 敏生の作品です。それだけ彼の音楽が私に与えた影響というのは大きい訳で、デビュー以来ずっと全ての作品を聴き続けているアーティストです。
その角松 敏生が12月12日に新譜をリリースしたので紹介しておこうと思います。既に発表されたバラード曲の中から選ばれた12曲を、角松と深く関わりのあるミュージシャン達にプロデュースとリ・アレンジを依頼し、角松は歌うことに専念しているというバラード・コレクション・アルバム『Players Presents TOSHIKI KADOMATSU Ballad Collection』です。

実はこのアルバムに関しては、今までになく期待していた1枚でした。様々なミュージシャン達がいかにオリジナルを壊してくれるのか、非常に興味深かったんですね。選曲やミュージシャンの名前を見て、おそらくアコースティックなサウンドが多いだろうなとは予想していましたが・・・。
結論から言いますと、想像以上にオーソッドクスな仕上がりのバラード・アルバムでしたね。中にはこれは良いと思える曲も数曲ありましたが、トータル的にはオーソドックスだなという印象でしたね。

さて、これから書くことは現在の角松ファンの逆鱗に触れやも知れません。勿論反論のコメントは大歓迎です。私が活動解凍後の音楽を聴いて感じていた燻っていた"何か"が、歌うことに専念した本作を聴いてはっきりと見えた気がしたんです。
角松の歌声を"綺麗な歌声"と感じている人はいますでしょうか?少なくとも私は"綺麗な歌声"か"汚い歌声"かで分類するならば、失礼ながら"汚い歌声"に入ると思っています。そんな角松が活動解凍後になると歌に自信を持ってきているように思うんですね。決してそれが悪い訳ではなく、歓迎するべきことなんでしょうけど、私にとってはこれが裏目に出ました。
歌うことに自信が付けば当然歌うことが楽しくなるというのも理解出来るのですが、以前にも増して一人多重コーラスが増え、歌も自信の表れを感じるようになったことが私にとっては"くどさ"として聴こえてしまいます。綺麗な声ならまだしも角松の一人多重コーラスは私的にはかなり辛いものがあります。何度も書いてますが、コーラス向きの声ではないと思ってます。
このアルバムは、そんな角松のくどい歌声が印象に残ったというのが本音です(笑)

『角松 敏生 / Players Presents TOSHIKI KADOMATSU Ballad Collection』
01. You're My Only Shinin' Star / Produced by 小林 信吾
02. 海 - THE SEA - / Produced by 森 俊之
03. LIVE / Produced by 江口 信夫
04. もどり道 / Produced by 友成 好宏
05. 5000マイルのカウンター / Produced by 今 剛
06. SINGLE GIRL / Produced by 田中 倫明&大儀見 元
07. RAIN MAN / Produced by 森 俊之
08. 月のように星のように / Produced by チアキ、凡子&上地 一成
09. WHAT IS WOMAN / Produced by MAOCHICA (小林 信吾&友成 好宏)
10. これからもずっと / Produced by 松原 秀樹
11. 崩壊の前日 / Produced by 山内 薫
12. NEW YEAR'S EVE / Produced by 梶原 順
13. We're Together / Produced by 角松 敏生

名曲01。ピアノ、ハープそしてストリングスという美しい音色が特徴の小林 信吾のプロデュースとアレンジ曲ですが、美しさが際立つ演奏だけに角松との声のバランスが取れていないと感じました。このアレンジはインスト向き、例えばピアノでメロディーを奏でた方が映えた気がします。

森 俊之の素晴らしいアレンジ・センスが光った02。このアルバムの中でも評判の高い曲のようですが、それも頷けます。凝ったアレンジという訳でもないのですが、シンプルながらもオリジナルとは全く違う表情を見せるアレンジの手法に脱帽ですね。ただコーラスがくどいです(笑)

元々苦手な曲だった03。オリジナルよりも軽い感じになって聴きやすさは増したと思います。オリジナルに思い入れがない分、さらっと聴けてしまいますね。江口 信夫のプロデュースです。

ANNAに提供した04を友成 好宏がプロデュースしています。オーソドックスな感じに仕上がってますね。

今回1番期待していた今 剛プロデュースの05。先鋭的なアレンジを期待していたんですが、蓋を開けてみれば丸みをおびたアーシーな感じに仕上がっていて、少しがっかりしました。演奏自体は勿論素晴らしいのですが・・・。オリジナルがあまり好きではないだけに残念でした。

田中 倫明&大儀見 元プロデュースの06。これは結構お気に入りです。林 哲司のメロディー自体の持つ雰囲気を上手く活かしたフラメンコ風のリ・アレンジが見事です。どうせやるならこれくらいオリジナルからの変化が欲しいですね。

グルーヴ感の心地良い07は、森 俊之のプロデュース・ナンバーです。本当に素晴らしいセンスを持っていますね。オリジナルを良いと思っていなかったのに、これは凄く良いと思えますから・・・。角松のアレンジでは聴けないタイプの曲でしょう。お気に入りの1曲です。

アカペラによる08は、チアキ、凡子&上地 一成のプロデュース曲です。どうです?これがコーラスだと思うんですよね。美しいです。ところが歌いたがりの角松のコーラスが登場すると、一気に冷めてゆく私がいます(笑)

MAOCHICAのプロデュース・ナンバー09。聴く前からピアノ2本の演奏は判っていました。オオリジナルに思い入れが強いナンバーだけにシンプルすぎて物足りない感じです。この曲はオリジナルの完成度が高いだけに難しかったでしょうね。

松原 秀樹のプロデュースした10。アレンジが松原と森のコンビというのが良かったと思いますね。グルーヴの効いたアレンジが心地良いですね。R&B色を打ち出したリズム・アレンジにフィリー・サウンドを彷彿させるエレクトリック・シタールの音色が印象的です。

このアルバムで1番感動したのが、山内 薫プロデュースのこの11でした。本来重い曲なんですが、軽快なポップ風なサウンドのアレンジされています。私自身はこのテンポやサウンドの方が歌詞が伝わってきましたね。明日への希望や夢の大切さがオリジナルの何倍も心に沁みてきましたね。元気をもらえるような明るさが好きです。このアルバムの中でのNo.1ソングです。

ギターとコーラス・ワークだけのシンプルな12。梶原 順のプロデュース・ナンバーです。梶原 順の素晴らしいギター・プレイを堪能できますが、如何せんシンプル過ぎる気がしないでもありません。

唯一の新曲で、角松プロデュースによる13。アコースティックなサウンドが主体のミディアム・バラード曲です。典型的な活動解凍後の角松メロディーです。個人的には可も無く不可も無くといった感じの平凡な曲という印象です(笑)

全体的な印象としては非常に聴き易いアルバムだと思います。ただ、私には期待したほどではなく、ごく普通のバラード・ベストという感じの方が強かったですね。
現在の角松の音楽を良いと思っている人も沢山いるとは思いますが、私は活動解凍後の作品で震えがくるほどの音楽に出会えていません。今までは必ずアルバムを購入して聴いてきましたが、そろそろ潮時かなと感じる時もあります。それよりも80年代のアルバムをリマスターしてくれると個人的には非常に嬉しいのですが・・・(笑)
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香坂 みゆき_NOUVELLE ADRESSE ◇ 2007年 12月 22日
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今年も残すところ、あと10日間程になってしまいましたね。年の瀬は何故か忙しいですね。私も例外ではなく、忙しい日々を送っており少々疲れ気味です。そんな疲れた時、聴きたくなるのが私にとっての癒しの歌声・・・、それが香坂 みゆきです。

今回紹介するのは、1987年にリリースされたフォーライフ・レコードへの移籍後第1弾となるアルバム『ヌーヴェル・アドレッセ』です。私にとって香坂 みゆきは、単なるアイドル歌手ではありません。実力と表現力を兼ね備えた立派なシンガーだと思っていますし、その音楽性は歌謡曲では無くCITY POPだと思っています。特にフォーライフへ移籍してからは、大人の雰囲気が増してきて、聴いているだけで心地良い空間に誘ってくれる作品が多いですね。

『ヌーヴェル・アドレッセ』は楽曲の素晴らしさはもちろんですが、瀬尾 一三のアレンジが秀逸ですし、腕利きミュージシャン達の演奏も極上です。参加しているのは、山木 秀夫(ds)、青山 純(ds)、江口 信夫(ds)、美久月 千晴(b)、松原 正樹(g)、山田 秀俊(key)、中西 康晴(key)、富樫 春生(key)、土岐 英史(sax)、EVE(cho)、瀬尾 一三(cho)、比山 貴咏史(cho)、木戸 やすひろ(cho)、広谷 順子(cho)という豪華な顔触れです。

『香坂 みゆき / NOUVELLE ADRESSE』
01. 夏の夜は三たび微笑む (SOMMARNATTENS LEENDE)
02. 水の中のナイフ (NOZ W WODZIE)
03. ラストショウ (LAST PICTURE SHOW)
04. 生活の設計 (PLAN OF LIFE)
05. チェルシー・ガールズ (CHELSEA GIRLS)
06. 夜の終りに (AFTER MIDNIGHT)
07. 十月のレーニン (LENIN V OKTYABRE)
08. パサジェルカ (PASAZERKA)

重厚なシンセ・サウンドと軽快なテンポが心地良いナンバー01。美久月 千晴のベースと松原 正樹のギター・プレイ、特にアコースティック・ギターのソロが素晴らしいです。作詞:吉元 由美、作曲:羽場 仁志によるナンバーです。

個人的に名曲と信じて疑わないCITY POPナンバー02。ミディアム・スローなナンバーですが、こういう曲を歌わすと本当に上手いですね。歌い始めの歌詞♪湾岸の夜景は宇宙ステイション♪が非常に印象的です。01と同じ作詞:吉元 由美、作曲:羽場 仁志によるナンバーですが、羽場のメロディー・センスが光る1曲。

作詞:吉元 由美、作曲:杏里による03は、杏里自身も歌詞を英語詞に翻訳した「LAST PICTURE SHOW」として歌っているので、知っている人もいるでしょう。正直なところ、杏里ヴァージョンよりもはるかに香坂 みゆきの歌の方が好きです。土岐 英史のエモーショナルなサックスがフィーチャーされています。美久月 千晴のスラップ・ベースも良い感じです。

作詞:吉元 由美、作曲:尾崎 亜美による04。真夏の昼下がりを歌ったものですが、メロディーもアレンジも穏やかで今の時期に聴いても違和感のない曲です。広谷 順子が中心となったコーラスが美しいですね。

シングル・カットされた05は、作詞:吉元 由美、作曲:羽場 仁志による軽快なポップ・チューンです。始めはスローな感じでスタートしますが、重いビートと松原 正樹の軽快なギター・カッティングとソロ、そしてEVEならではのコーラス・ワークが良いですね。

作詞:石川 あゆ子、作曲:羽場 仁志によるミディアム・ナンバー06。シンセ・ベースを使った重厚感と軽めのギター・カッティングのコンビネーションが面白い曲です。羽場 仁志はキャッチーなメロディーを書きますね。CITY POPな1曲です。

作詞:石川 あゆ子、作曲:岡本 朗による07。秋の雰囲気が良く出ている瀬尾 一三のアレンジが見事です。しっとりとしたメロディーで、香坂 みゆきの声質の良さや上手さが際立って聴こえます。土岐 英史のサックスが素晴らしいですね。

作詞:石川 あゆ子、作曲:青木 恵美子による08は、シンセを上手く使ってゴージャスな都会の夜を表現しています。門 あさ美の世界にも通じる大人の女を感じさせる曲です。間奏のピアノ・ソロも素晴らしく、全体的にJAZZYな雰囲気が漂っていて心地良い1曲です。

先日紹介した松本 伊代にしても、香坂 みゆきにしても現在も活躍されていますが、あくまでもタレントとしてであって、実力があるにも関わらず歌手として活動出来ない、していないというのは淋しい話ですし、個人的には腹立たしいです(笑)
逆に今人気のJ-POPのアーティスト達が20年後、こういうブログ等で「20年前にこんな素晴らしいシンガーがいたんですよ」と誰かが紹介してくれる存在になりうるのか、甚だ疑問に思っています。香坂 みゆきさんの歌をじっくり聴いたことが無い人は1度ぜひ聴いてみて下さい。初期の作品のCDは中古店でも見かけることはほとんどありませんが、フォーライフ時代のアルバムならばBOOK OFF等でもたまに見かけます。私の一押しのシンガーです。
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