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相棒 ◇ 2008年 04月 30日
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今回は音楽の話題をちょっとお休みして最近嵌っているドラマ(DVD)の話です。私が今夢中になって見ているDVD(レンタルですが・・・)が、テレビ朝日が制作しているTVドラマ・シリーズ『相棒』です。いわゆる刑事ドラマで、2000年に土曜ワイド劇場の2時間ドラマでスタート。2002年からは連ドラとなり、今年の3月迄にすでに6シリーズも続いている人気ドラマです。結構見ている人も多いのではないでしょうか。このGWには劇場版も公開されますね。

以前より、このドラマの存在は知っていたのですが実は見たことがありませんでした。嫁さんがこのドラマが好きで「面白いよ」と言われていたんですが、何故か見てなかったんです。ところがつい最近(ここ1ヶ月も満たないです)、PCを新しくしてBS放送が見れるようになって再放送をたまたま見たり、また劇場版公開にあたって地上波でも単発で再放送されているのを見たら、その面白さに魅了されてしまいました(笑)
元来嵌りやすい性格が災いしまして、このGW期間中に出来る限りDVDを借りて見てやろうと意気込んでおります(本当に馬鹿ですね・・・汗)
実は先週末から既に20本ものDVDを借りて、暇さえあれば見まくっています。さすがに嫁さんも呆れているようです(当然でしょうね)

確かに面白いドラマですね。刑事モノですから事件解決への謎解きの面白さは勿論の事、ストーリーも脚本も練られていて、犯罪者や被害者の事件の背景に潜む人間ドラマとしての面白さ、水谷 豊と寺脇 康文のキャラクター設定の巧みさ等、見所の多いドラマだと思います。話によっては目頭が熱くなるような話もありますし、ぞっとするような不気味な話があったりと、見ていて厭きません。既に今年3月までに6シリーズ、単発も含めると115話にも及んでいます。もちろんまだ3分の1程度しか見ていませんが、とにかく面白いドラマですね。基本的に1話完結のスタイルというのも、どのシリーズから見始めてもそこそこ楽しめるのが有難いです。

多くの人は既にご存知かも知れませんが、このドラマを見たことが無い人に向けて簡単に内容を説明しますと・・・、
東大をオール"優"で卒業しているというキャリア組で、頭脳明晰で鋭い洞察力で事件を解決していくという優秀な刑事(警部)でありながら、組織に上手く溶け込めず孤立してしまう為に"変人"扱いされる警部・杉下 右京(水谷 豊)と大学を卒業して警視庁に入り刑事部捜査第一課入りを果たすが、指名手配犯を捕まえようとして逆に人質にされるという失態の為にリストラ対象となって気難しい杉下と組まされることになった巡査部長・亀山 薫(寺脇 康文)の二人が、捜査権限の持たない上、人材の墓場とまで言われた「特命係」に配属されながらも、次々に事件を解決していくという、いわば謎解き系刑事ドラマ(刑事コロンボや古畑 任三郎に似たタイプ)です。しかし、そこに深い話が盛り込まれており、単純に痛快な刑事ドラマになっていないのが特徴と言えるかも知れませんね。

もしまだドラマを見たことが無くて、この記事を読んで興味が湧いた人がいたらぜひご覧になって下さい。面白いですよ!お薦めです。ただし、中毒性が高いので嵌っても責任持ちませんのであしからず・・・(笑)
果たして私はこのGW中にあと何本のDVDを見れるのでしょうか。あと10本位は見れそうな気がしてます。
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TUBE_THE SEASON IN THE SUN ◇ 2008年 04月 29日
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GWに入りましたね。皆さんは一体何日位休めるのでしょうか?
私の場合は4月29日~5月6日迄の8連休です。羨ましいとお思いの方も多いと思いますが、4月30日~5月2日の3日間は指定休暇扱い、つまり強制的に有給休暇を取らされている訳です。まあ、せっかくなんでゆっくり過ごさせてもらおうと思っていますが・・・(笑)

さて今回紹介するのは、TUBEが1986年にリリースされた3rdアルバム『THE SEASON IN THE SUN』です。TUBEの名前が広く知られるようになったヒット・シングル「シーズン・イン・ザ・サン」を含んだアルバムで、長戸 大幸のプロデュース。長戸 大幸や織田 哲郎の楽曲を中心に構成されていた頃の作品ですね。TUBEと言えば夏というイメージが強いですが、おそらく長戸 大幸がビーイングのサザンを作ろうという目論見あってのイメージ戦略だったのでしょう。ビーイング系のアーティストにしてはメディアへの露出が多かったですね。
実は私TUBEは苦手でして・・・(汗)。所有しているアルバムはこの1枚だけなんです。TUBEを知るきっかけとなった「シーズン・イン・ザ・サン」が収録されていましたし、夏向きのアルバムという事で購入しました。苦手ながらも結構聴き込んだアルバムなんです(笑)

『TUBE / THE SEASON IN THE SUN』
01. Weekend-NATU-通信
02. 夏の住所はOn The Beach
03. シーズン・イン・ザ・サン
04. あの娘に急上昇
05. わたせなかったI need you
06. 内海Seaside
07. Right On!
08. サザン・パシフィック
09. Have a nice trip
10. Tears

タイトルのポップなイメージとは裏腹にロック色の強いナンバー01。前田 亘輝の作詞・作曲・編曲です。何とも若々しい前田のヴォーカルが新鮮です。後のアクの強さが出ていない分、私には聴き易いのですが・・・。

長戸 大幸の作曲、前田 亘輝の編曲による02。01同様ポップというよりロック色の強いナンバーです。前田のアレンジがロック色が強いだけで、メロディー自体はポップで聴き易いですね。

作詞:亜蘭 知子、作・編曲:織田 哲郎によるお馴染みのヒット曲03。さすがにメロディー・メーカーの織田 哲郎らしいキャッチーでインパクトの強いメロディーと、壺を押さえたアレンジはさすがです。夏の名曲。

長戸 大幸の作・編曲によるオールディーズっぽいナンバー04。悪い曲では無いのですが、私にはピンと来るモノが無い曲です。

織田 哲郎の作・編曲のミディアム・ナンバー05。アーティストとしての織田 哲郎の色が濃い作品ではないでしょうか。私にとってTUBEのイメージは織田 哲郎の作品そのものなんだなと実感します。

アコースティックなサウンドを軸にしたバラード・ナンバー06。長戸 大幸の作曲、前田 亘輝のアレンジ曲です。メロディーは良いのですが、アレンジが平凡で勿体無い気がします。

長戸 大幸の作曲によるFUNKYな07。こういう曲を聴くともっとFUNK色の強い曲を取り上げても良いのではないかと思います。春畑 道哉の軽快なギター・カッティングが光る1曲です。

やしき たかじんの楽曲提供でも知られる鹿 紋太郎の作曲による08。キャッチーで美しいメロディー・ラインを持ったバラード・ナンバーです。まさに職人ならではの作品で、聴いていてホッとする曲です。

CITY POP系のナンバー09。やはりアレンジャーによって大きく変わってきますね。角松 敏生のバックで活躍していたことでも知られる林 有三がアレンジを手掛けています。私はTUBEはロック・バンドというイメージがどうしても湧いてきません。逆にこういう曲が彼等には似合っている気がするのですが・・・(笑)

織田 哲郎の作・編曲によるミディアム・バラード曲10。

正直なところ、長戸 大幸のプロデュースとは言え、TUBEのサウンドを模索していた頃のアルバムだったのでしょう、トータル・バランスは散漫な印象が残ります。しかし、03、08、09といった曲達は、その後のTUBEの方向性を示唆していると思いますし、CITY POPが大好きな私をも虜にさせる魅力を持っています。前田 亘輝のヴォーカルの苦手意識が先に立ってしまい、今まであまりアルバムを聴いていなかったのですが、機会があれば色々聴いてみようかと思っています。これから夏に近付いていく訳ですし、"夏と言えばTUBE"ですから・・・(笑)
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河内 淳一_SWEET ◇ 2008年 04月 28日
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今回紹介するのは、1980年代からスタジオ・ミュージシャンとして、またKUWATA BANDを始めとした様々なバンドで活躍。1988年のソロ・デビューを果たした河内 淳一が1989年にリリースした2ndアルバム『SWEET』です。
河内 淳一は、ビル・チャンプリンを敬愛し、AORをこよなく愛するギタリスト兼アーティストと知られ、一般的に認知されているお洒落な音楽としてのAORではなく、本来AORはロックなんだという骨っぽい考え方も持っていると言われています。

私が初めて彼の名前を知ったのは、やはりKUWATA BANDでの活躍でした。1988年にソロ・デビューを飾ったことは知っていましたが、その時は特に興味があった訳ではありませんでした。しかし、2ndとなるこのアルバムは、AORの本場L.A.録音、しかもJohn Robinson(ds)、Mike Beard(ds)、Randy Jackson(b)、Michael Landau(g)、Steve Lukather(g)、Tom Keane(key)、Paulihno da Costa(per)、Jerry Hey(tp)、Dan Higgins(sax)、Bill Champlin(cho)、Bobby Kimball(cho)、Tommy Funderburk(cho)等という豪華ミュージシャンに加え、日本からは河内 淳一(g)、志熊 研(key)、新川 博(key)、山田 秀俊(key)等が参加しています。
プロデュースは河内 淳一&志熊 研、作詞に関するプロデュースを康 珍化が手掛けています。

『河内 淳一 / SWEET』
01. TIME
02. OUT OF MY LIFE
03. 何度も何度も
04. 君と嵐の丘にいる ~We Don't Know What's The Best Way~
05. CRYING HALF MOON
06. YOU SHOULD BE IN LOVE
07. YOU'VE GOT A POWER
08. DREAM OF YOU
09. SO MUCH I LOVE YOU
10. JUST ONE NIGHT

重たい打ち込みのリズムとJohn Robinsonのドラムのコンビネーション、Randy Jacksonの弾けるベース、河内 淳一とSteve Lukatherのハードなギター・リフが印象的な01。ホーン・セクションも加わって、サウンド的にロック色が強いですが、河内のハイトーン・ヴォイスが実にAORらしい雰囲気を作り上げています。間奏でのルークのギター・ソロは圧巻です。

ストレートなロック・ナンバー02。ウエスト・コースト・ロックの影響を色濃く受けた河内 淳一らしいナンバーと言えるかも知れません。

メロウなバラード・ナンバー03。AORチックなバラード曲で、特にTom Keane、Peter Beckett、Jason Scheffの3人によるコーラス・ワークと、Jerry Heyのアレンジによるホーン・セクションが秀逸です。

軽快なリズムと耳に馴染むメロディーが心地良いミディアム・ナンバー04。キレのあるJohn Robinsonのドラム、軽妙なMichael Landauのギター・カッティング、こよなく歌うSteve Lukatherのギター・ソロ等、聴き所満載といった感じの1曲です。

Paulihno da Costaのパーカッションが大活躍するメロウ・ナンバー05。洒落たメロディーとアレンジで、いかにもAORという呼び名に相応しい感じの1曲です。ルークと河内 淳一が素晴らしいギター・ソロを披露してくれます。

都会的でCITY POP色の強いスケールの大きいバラード・ナンバー06。Mike Beardの派手さは無いものの堅実なドラミング、Michael Landauらしいギター・ワーク、外国勢には負けていない木戸 やすひろと比山 貴詠史のコンビによる美しいコーラス・ワークが印象的です。間奏でのルークのギター・ソロも実に美しいです。

Jerry Heyのアレンジのホーン・セクションが格好良いミディアム・ナンバー07。まさにAORという表現がピッタリなナンバーです。間奏のDan Higginsが実に渋いサックスを聴かせてくれます。私の大のお気に入りのナンバーです。

ルークが日本人好みとも言えるメロディアスなソロを聴かせてくれるポップ・ナンバー08。今までにない軽い感じの曲で、メロディーもキャッチーです。80年代のJ-POPを象徴しているようなナンバーに仕上がっています。聴き易さでは群を抜いてる曲と言えるかも知れません。

Tom Keaneのピアノ、David Boruffのサックス、そしてストリングスのみというシンプルかつ美しい演奏が際立つバラード・ナンバー09。河内のハイトーン・ヴォイスを活かした1曲と言えるでしょう。

まるでDavid Fosterの書いた曲を彷彿させるようなAORなミディアム・バラード曲10。このアルバムのハイライト曲と言っても過言ではありません。メロディー、アレンジ共にAORチックでtまらないのですが、何と言ってもデュエット・ヴォーカルのVikki MossとBill Champlin、Bobby Kimball、Tommy Funderburkの3人の贅沢過ぎるコーラス、そすてJerry Heyのフリューゲル・ホーン・ソロといった鳥肌モノの演奏が素晴らしいナンバーです。

作曲のセンスも良いですし、ギターの腕前もなかなかですね。彼の憧れてきたであろうミュージシャンとの競演ということで、気合も入ったことでしょうね。良い作品だと思います。しかし、若干河内 淳一のヴォーカルの線が細いのが残念です。ハイトーンが魅力でもありますが、パワーが弱いという感じでしょうか・・・。特に06や10ではコーラスに押され気味な感じも否めません。もちろんコーラスのプロ達の歌声ですから存在感はあります。もう少しヴォーカルに力強さがあるともっと良くなったような気もします。
それでも聴き応えのあるJ-AOR作品には違いありません。興味のある方はぜひ聴いてみて下さい。
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香坂 みゆき_CANTOS 2(Part 2) ◇ 2008年 04月 27日
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今回はブログを始めた頃に紹介したものの、今読み返すとあまりにも記事の内容が薄っぺらだったので改めて紹介するPart 2シリーズです。香坂 みゆきが1991年にリリースしたJ-POPのカヴァー・アルバム"CANTOS"シリーズ3部作の第2弾となる『CANTOS 2』を紹介します。
この"CANTOS"シリーズは、私にとっては他に類を見ないほど出来の良いJ-POP・カヴァー・アルバムだと思っています。3部作それぞれにサウンドのカラーが統一されており、ジャケット写真を含め、トータル的にバランス良くコーディネートされているのがこのシリーズの特徴で、『CANTOS 2』は打ち込み主体のアレンジ・演奏によって制作されています。このアルバムの演奏に関わっているのは、今泉 敏郎(key、synth、programming)、松下 誠(g)、木戸 やすひろ(cho)、比山 貴詠史(cho)、広谷 順子(cho)の僅か5人だけです。アレンジはシリーズ3作全て川村 栄二が手掛けています。

『香坂 みゆき / CANTOS 2』
01. たそがれマイ・ラブ
02. 季節を越えて
03. 春の予感
04. さらば恋人
05. 東京が好き
06. 片想い
07. いっそ セレナーデ
08. 花
09. 上を向いて歩こう
10. 鳥になって

大橋 純子の1978年のヒット・シングルのカヴァー01。オリジナルよりもテンポを落とし、若干重めの打ち込みのリズムによって、"暗さ"が強調されたようなアレンジが印象的です。しっとりと歌い上げる香坂 みゆきのヴォーカルも秀逸です。

何とも渋い選曲の02は、スターダスト・レビューが1990年にリリースしたアルバム『ONE & MILLIONS』に収録されていたナンバーのカヴァーです。ベース担当の柿沼 清史の書いた名曲です。柿沼は他にも「木蓮の涙」という名バラードを書いています。シンプルな演奏ですが、コーラスを上手く使い美しいバラードに仕上がっています。

尾崎 亜美が1978年に南 沙織に提供してヒットしたナンバーのカヴァー03。名曲ですね。ゆったりとしたリズムと香坂 みゆきのメロウなヴォーカルとのコンビネーションが素晴らしいです。

まさに天才・筒美 京平ならではの1曲04。堺 正章の代表曲と知られるナンバーで、1971年にリリースされた曲のカヴァーです。作詞の北山 修と筒美 京平という異色とも言えるコンビの作品です。男の立場の歌詞ですが、香坂 みゆきの歌を聴いていて違和感を全く感じないのが不思議です。丁寧なヴォーカルに好感が持てます。

水越 恵子の1979年のアルバム『AQUARIUS』に収録されていたナンバーのカヴァー05。香坂 みゆきは1983年にこの曲をシングルでリリースしています。シングルとは全く違うアレンジでの再カヴァーとなります。私はこの曲が本当に好きでして、オリジナルはもちろん香坂バージョンも大好きなんです。香坂 みゆきの歌声によく似合っている曲だと思います。

06も私の大好きな曲で、名曲と信じて疑わないナンバーのひとつです。中尾 ミエの1971年のシングル曲のカヴァー(オリジナルは槙 みちるですが、中尾 ミエの方が知られています)です。中森 明菜もカヴァーしていたので知っている人も多いでしょう。中尾ヴァージョンに比べて、極めてシンプルなアレンジになっていますが、名曲はどんな形であれ名曲なんですね(笑)

井上 陽水の1984年のヒット曲のカヴァー07。この曲は、この"CANTOS"シリーズのハイライト曲のひとつとなっていて、シリーズ3作に全て収録されています。全て違うアレンジなので聴き比べるとみると面白いですよ。

お馴染み喜納 昌吉が1979年に書いた世界的な名曲のカヴァー08。浮遊感漂うアレンジとゆったりと歌う香坂 みゆきのヴォーカルが心地良い1曲です。

坂本 九が1961年に大ヒットさせたシングル曲で、米国のビルボード誌で1963年6月15日に、週間ランキング第1位を獲得したという歴史的価値のある名曲のカヴァー09。この曲の良さは、やはり坂本 九以外には出せないものかも知れません。悲しい歌なのに笑顔で歌っていた九ちゃん。あの笑顔に救われた人も多かったことでしょう。

中島 みゆきが1982年にリリースしたアルバム『寒水魚』に収録されていた曲のカヴァー10。穏やかなメロディーとは裏腹に、捉え方によってはとてつもなくヘヴィーな歌詞というのが、いかにも中島 みゆきらしい楽曲です。香坂 みゆきは実にさらっと歌っています。

皆さんは、1度で良いから好きなアーティストのプロデュースをしてみたいと思ったことはありませんか?
私は常日頃そんな夢と言うより妄想を描いております(笑)
もし、私の現実味の全く無い夢(妄想)を叶えてくれるなら、私は『CANTOS 4』をぜひとも作ってみたいと思っています。女性シンガーでは1番好きな香坂 みゆきに自分の選んだ名曲を歌ってもらう・・・、こんな贅沢はありません。ひっそりと考えているのは、林 哲司の名曲(あくまでも私の基準ですが)の数々を歌ってもらうことですね。プロデュースは私で、サウンド・プロデュースに林 哲司。ん~、本当に馬鹿ですね(笑)
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小林 麻美_ANTHURIUM ~媚薬~ ◇ 2008年 04月 26日
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今回紹介するのは、小林 麻美が1985年にリリースした通産5枚目となるアルバム『ANTHURIUM ~媚薬~』です。以前1984年リリースのアルバム『CRYPTOGRAPH』を紹介したんですが、調べてみると小林 麻美の歌手デビューは意外に早く、1972年にシングル「初恋のメロディー」という筒美 京平作品でデビューしており、70年代に3枚のアルバムをリリースしています。私は70年代の彼女の作品をまったく知らず、小林 麻美と言えばCBS移籍後のアルバム『CRYPTOGRAPH』以降の作品の印象しかありません。

この『ANTHURIUM ~媚薬~』は、前作同様小林 麻美のアンニュイなキャラクターを活かし、ヨーロピアン・ポップスを基調とした独特な世界観を持ったアルバムです。前作のレビューの時にも書いたのですが、1980年代に入り一部のアーティスト達がヨーロピアン・ポップスに傾倒していきましたね。それまで大好きだった大貫 妙子やRAJIEもヨーロピアン・テイストのアルバムを次々とリリースしていきました。正直なところ、当時はどうしてもこういったヨーロピアン・テイストの作品を好きになれませんでした。私の勝手なイメージなんですが、どこか陰鬱な感じが漂っていて、色で表現するならば今にも雨が降り出しそうな空模様と同じダーク・グレーというイメージが強くて、どうしても馴染めませんでした。もちろん全部が全部陰鬱な作曲ばかりでは無いのですが、どうしてもそういうイメージが強かったです。こういう音楽も良いものだなと思い始めたのは、ほんのここ2~3年の事かも知れません。

アルバム収録曲10曲中5曲が、Christian Hollというフランスのソング・ライター(詳しい事は分からないのですが・・・)の作品で、2曲が大貫 妙子の作品が、3曲が松任谷 由実の作品という構成になっています。確かにヨーロピアン・ポップスが基調になっていますが、然程ベタな感じがしないのは、アレンジを手掛けた井上 鑑(2曲は松任谷 正隆が手掛けていますが)の手腕に因るところが大きいと思います。
参加しているミュージシャンは、井上 鑑(key)、松任谷 正隆(key)、山木 秀夫(ds)、島村 英二(ds)、青山 純(ds)、ロバート・ブリル(ds)、岡沢 茂(b)、高水 健司(b)、今 剛(g)、松原 正樹(g)、浜口 茂外也(per)等という面子です。

『小林 麻美 / ANTHURIUM ~媚薬~』
01. 幻惑
02. 幻の魚たち
03. LOVE SUGAR (L'AMOUR EN QUARANTAINE)
04. 砂に消えたカサノバ (LE MONDE A L'ENVERS)
05. ひき潮
06. 金色のライオン
07. 腕の中のサハラ (FOU DE VOUS)
08. 夏の嵐 (L'ITALIENNE)
09. 水晶の朝
10. シフォンの囁き (FEMME DANS MA VIE)

作詞・作曲:大貫 妙子による01。どこかエキゾチックな井上 鑑のアレンジが印象的なナンバーです。陰の印象の強い曲ではあるのですが、大貫 妙子らしい聴き易いメロディーで小林 麻美のアンニュイなヴォーカルによくマッチしているナンバーだと思います。

作詞・作曲:ユーミン、編曲:松任谷 正隆による02。軽妙な感じのヨーロピアン・ポップスに仕上がっています。井上 鑑と松任谷 正隆のアレンジの違いを聞き比べてみるのも面白いと思います。ユーミンの作曲センスというのはやはり群を抜いて素晴らしいものがありますね。

Christian Hollの作品に小林 麻美が日本語詞を付けた03。イントロ部に暗い雰囲気があるものの曲自体は軽快なフレンチ・ポップス系のナンバーです。歌うと言うよりも囁くといった方が似合うような小林 麻美のヴォーカルが耳に残る1曲です。

Christian Hollの作品に小林 和子の日本語詞による04。昔なら好きになれなかったであろう"陰"を感じる曲ですが、メロディー自体は親しみやすいですし、アレンジも井上 鑑らしく凝ったものになっています。

作詞・作曲:大貫 妙子による05。この曲も大貫 妙子らしさを感じる曲ですね。井上 鑑のアレンジが秀逸で、CITY POPにも通じる仕上がりになっていて個人的には好きな曲になっています。

作詞:小林 麻美、作曲:松任谷 由実、編曲:井上 鑑による06。サビのメロディーがいかにもユーミンらしいのですが、歌うには難しいナンバーですね。小林 麻美も必死に歌っていると言う感じがします(笑)

Christian Hollの作品に芹沢 類の日本語詞による07。アルバム中で1番小林 麻美のヴォーカルが際立っているように思えるナンバーです。この曲でのヴォーカルは凄く好きですね。井上 鑑のいかにも彼らしいアレンジがたまりません。

Christian Hollの作品に有川 正沙子の日本語詞による08。どんより曇った夏の海辺、風を正面から受けながら海を見ているという、そんなイメージが浮かんでくる1曲です。夏らしさを感じることが出来て、個人的には大好きなナンバーです。

作詞:小林 和子、作曲:松任谷 由実、編曲:井上 鑑による09。タイトル通り、朝のイメージが強いミディアム・ナンバーです。インパクトこそありませんが、聴く度に魅力が増してくるようなタイプの作曲かも知れません。

Christian Hollの作品に松任谷 由実が日本語詞を付け、松任谷 正隆のアレンジによる10。シングル・リリースされた曲ですね。確かにテンポもあり聴き易いメロディーで、シングル向きの曲です。「雨音はショパンの調べ」、「哀しみのスパイ」に続くシングルですが、小林 麻美のイメージが固まりつつあった頃の作品ではないかと思います。

このアルバムは私にとって、頻繁に聴いたり、繰り返し聴きたいと思わせるアルバムではありません。しかし、春先の天候が変わりやすい季節や梅雨時のすっきりしない天気が続いたりすると、無性に聴きたくなるアルバムなんです(笑)
好き嫌いがはっきり別れるタイプの音楽だとは思いますが、サウンドも洒落ていますし、曲も洗練されたものが多いですから、聴き込むと段々と良さが分かってきます。興味のある方は聴いてみて下さい。
私のように天候や季節によって聴きたくなる音楽が変わる人間には、このアルバムはまさに季節を教えてくれる1枚になっています。皆さんにもそんなアルバムがありますよね?
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THE O'JAYS_SHIP AHOY ◇ 2008年 04月 24日
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今回紹介するのは、1970年代に"フィリー・サウンド"と称され大ブームとなったフィラデルフィア・ソウルの代表的なグループであるTHE O'JAYSが1973年にリリースした『SHIP AHOY』です。THE O'JAYSと言えば彼等の代表作でもある1972年のアルバム『BACK STABBERS (裏切り者のテーマ)』が有名ですし、このアルバムを思い浮かべる人も多いでしょうが、私はこの『SHIP AHOY』の何と言うか一種重苦しい雰囲気が好きでして、愛聴盤となっているんです。聴き易く親しみ易いメロディにメッセージ色の強い歌詞、実にTHE O'JAYSらしい1枚なのではないでしょうか。

プロデュースはもちろん優れたソングライティング・チームでありプロデューサー・チームであるケニー・ギャンブルとレオン・ハフの二人。ギャンブル&ハフは、フィリー・ソウルの立役者として有名ですね。そしてバックで演奏しているのがM.F.S.B.(Mother, Father, Sister, Brother)なんですから、これで悪い訳はありません(笑)
M.F.S.B.はフィラデルフィアのシグマ・サウンド・スタジオを本拠地にしていた総勢50人にも及ぶ人種混成のミュージシャン集団です。スタジオ・ミュージシャンとしての活動だけでなく、自己名義のアルバムもリリースしていました。素晴らしい楽曲、演奏、歌の3拍子揃った、私にとっては理想的なアルバムなんです。

先ほど重苦しい雰囲気が好きだと書きましたが、ジャケットを見てもらうと何となく理解して頂けるかも知れませんね。実はこのジャケットのイラストは、奴隷船の船倉を描いたものなんです。アルバム・タイトルにもなっている「SHIP AHOY」は、10分を超す大作で奴隷船の模様を歌ったものです。初めてこの曲を聴いた時、言葉も分からないのに何故か哀しい気分になってしまいました。ただ暗いだけでなく、ダンサブルなナンバーもあり、典型的なフィリー・サウンドありでバラエティに富んだ素晴らしいアルバムに仕上がっています。

『THE O'JAYS / SHIP AHOY』
01. PUT YOUR HANDS TOGETHER
02. SHIP AHOY
03. THIS AIR I BREATHE
04. YOU GOT YOUR HOOKS IN ME
05. FOR THE LOVE OF MONEY
06. NOW THAT WE FOUND LOVE
07. DON'T CALL ME BROTHER
08. PEOPLE KEEP TELLIN' ME

多くのカヴァーが存在する01は、ゴスペル・タッチのご機嫌なダンス・ナンバーです。M.F.S.B.らしいリズム・セクションとホーン・セクションのバランスの良い演奏が印象的です。

奴隷船の模様を歌った02。波の音、木造船ならではの木の軋む音、雷鳴の音、そして鞭の音のSEが挿入されており、歌詞が分からなくても内容を窺い知ることが出来ます。10分を超える大作でありながら、そのドラマティックな構成に長いという印象は全くありません。"AHOY"とは掛声の"おーい"みたいなものらしいです。

軽快なギター・カッティングで始まる03は、フィリー・サウンドの妙味が味わえるナンバー。02とは全く違うタイプの曲ですが、このバラエティに富んだ内容が聴いていて本当に楽しいのです。

コーラス・ワークが堪能出来るバラード・ナンバー04。今聴くと時代の音なんですが、妙に古臭さを感じさせないのはボビー・マーティンのアレンジとM.F.S.B.の演奏の素晴らしさのおかげでしょうね。

05も多くのカヴァーが存在する何とも格好良いナンバー05。名曲です。とにかくアレンジの格好良さが光る1曲です。印象的なのはまるでギターのリフのように聴こえるロニー・ベイカーのベース・プレイです。とにかく格好良いの一言です。

イントロからフィリー・サウンドの醍醐味が味わえるメロディアスなナンバー06。このアルバムの中に入ってしまうと若干浮いた感じもしますが、コーラスをフィーチャーした聴きやすいナンバーで個人的には大好きな1曲。

メッセージ色の強いソウルフルなナンバー07。穏やかな部分と力強い部分のメリハリがはっきりしている演奏が、まさにソウルフルです。

最後を飾る08もフィリー・サウンド全開の軽快なナンバーです。フィリー・サウンドの特色のひとつにストリングスの美しさがありますが、この08はまさにその代表例のようなナンバーと言えるかも知れません。派手さは無いのですがリズム・セクションとストリングスのバランスが絶妙な1曲です。

"古き良き時代"という言葉がありますが、このアルバムのサウンドはまさに"古き良き時代"のサウンドそのものという気がします。確かに録音機材も今に比べればお粗末なものだったに違いありません。いわゆるお世辞にも良い音とは言い難いものです。しかし、聴こえてくるサウンドは実に活き活きとしていて、躍動的で、説得力に満ちたものです。やはり素晴らしいミュージシャンの手によって奏でられた素晴らしい演奏(サウンド)は、どんなに時を経ても色褪せたりしないものなんだと感じさせてくれるアルバムです。フィリー・サウンドがお好きな方にはお薦めの1枚です。
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松原 正樹_SNIPER ◇ 2008年 04月 22日
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今回紹介するのは、1970年代後半頃から現在に至るまで、私が最も敬愛しているギタリストである松原 正樹が1983年リリースの3rdアルバム『SNIPER』です。大袈裟に感じるかも知れませんが、私は松原 正樹のギターに出会っていなければ、ここまでJ-POPやCITY POPを好きになることは無かっただろうと思います。ある意味では私にとってのアイドルなんですね。おそらく現在30歳以上の人で、松原 正樹のギターを聴いたことが無いという人は皆無だと思います。とにかくレコーディング・セッション・ギタリストとしては日本でもTOPクラスの実力を持っています(断言してしまいますが・・・笑)。レコーディングに参加した楽曲は優に1万曲を超えると言われています。1万曲ですよ!それだけアレンジャーの信望も厚かったというのは、単にギターが上手いだけではなく、曲にマッチした音色・フレーズをアレンジャーのイメージ通りに出せたということなんでしょうね。何はともあれ、松原 正樹無しでは私の音楽ライフは語れない存在なのです。

1978年の1stソロ・アルバム『流宇夢サンド』をリリース、1979年には私が最も好きなアルバムなんですが、未だにCD化されていない2ndアルバム『TAKE A SONG』をリリースした後、1980年にPARACHUTEを結成します。松原 正樹と今 剛のツイン・ギターはまさに鉄壁でした(笑)
『SNIPER』は、PARACHUTEが活動を休止した83年に4年ぶりにリリースされたアルバムで、これも名盤の1枚だと思っています。全8曲中4曲がインスト曲で残り4曲がジェシ・バリッシュのヴォーカルをフィーチャーしていて、FUSIONとAORが上手く融合した洒落た1枚になっています。松原のソロのプレイはインスト曲で、カッティングやバッキングでの渋いプレイはヴォーカル曲で堪能出来るファンにはたまらないアルバムです。

参加しているミュージシャンは、あえてPARACHUTE系ではなく、スタジオ・セッションでは顔馴染みで気心の知れている山木 秀夫(ds)、島村 英二(ds)、美久月 千晴(b)、佐藤 準(key)、斉藤 ノブ(per)、ジェイク・H・コンセプション(sax)に、曲の提供とヴォーカルでジェシ・バリッシュが参加しています。ジェシ・バリッシュはシンガー・ソング・ライターで、マーティ・バリンの大ヒット曲「ハート悲しく」を書いた人です。彼が3曲提供しているんですが、この3曲が素晴らしいAORナンバーに仕上がっています。洋楽好きな人もFUSION好きな人も聴いて損の無いアルバムだと思います。

『松原 正樹 / SNIPER』
01. CAN'T LET GO
02. I REMEMBER
03. YOU BABE
04. GIVE OUR LOVE
05. YOU KNOW WHAT I LIKE
06. SNIPER
07. BUSTED
08. SOMEDAY

心地良いギター・カッティングに流麗なソロ・プレイが特徴の01。アルバムの冒頭にしては静かな感じですが、松原 正樹ならではの美しい音色のギター・プレイは素晴らしいの一言で、ソロ・プレイのおけるフレーズの美しさこそが松原 正樹の真骨頂です。

テリー・シャディックとジェシ・バリッシュ共作によるAORナンバー02。ヴォーカル曲の時はあくまでもバッキングに徹して、間奏のソロ・プレイではその存在感をアピールするような松原 正樹のギターは、数多くのセッションをこなしてきただけあって壺を押さえたものです。

美しいインスト・ナンバー03。ミディアム・テンポでメロディーは美しく、しかしソロ・プレイではドライブ感溢れるプレイというメリハリの効いたナンバーに仕上がっています。松原 正樹はギターのプレイは勿論ですが、ソングライティングにおいても素晴らしい才能を持っていますね。

ウエスト・コースト・ロック風AORナンバー04。この曲のようなギター・リフもいかにも松原 正樹らしいもので、聴いていると嬉しくなってしまいます。ジェシ・バリッシュの歌声は、それほど特徴が無くあっさりしたものなんですが、嫌味が無いので聴きやすいです。

続く05もヴォーカル曲です。渋いAORナンバーで、軽快なギター・カッティングがヴォーカルを盛り上げています。聴く回数が増える毎に好きになりました。

松原 正樹のナンバーの中でも人気の高い06。名曲です。アルバム中で最もスリリングな曲です。ライブでもよく演奏されてまして、そのドライブ感溢れるギター・プレイで会場が盛り上がるこ間違い無しの1曲です。

本当によく歌うギターが心地良い07。メロディアスなナンバーで、ソロ・プレイはJAZZYな香りが漂います。夜のドライブのBGMに最適と言えるのではないでしょうか。大好きな曲です。

ヴォーカル曲10は、ジェシ・バリッシュと松原 正樹の共作です。ヴォーカルはAMYという女性シンガーとジェシ・バリッシュのデュエットです。PARACHUTEサウンドの名残りを強く感じる曲ですね。キャッチーなメロディーと独特の軽さが魅力のAORナンバーに仕上がっています。

最近のFUSIONは、どちらかと言うとSMOOTH JAZZ系が主流のようですね。私もSMOOTH JAZZは好きですが、猫も杓子という感じになると70年代中盤~80年代にかけてのFUSIONブームだった頃の個性溢れるサウンドが恋しくなります。このアルバムも松原 正樹の個性が光っている素晴らしい作品です。いつも松原 正樹のソロ・アルバムを聴いて感じるんですが、素晴らしいソロ・アルバムも沢山あるのに、松原 正樹のギターが1番輝いて聴こえるのは歌モノのバッキングでのプレイなんですよね。根っからのスタジオ・セッション・ギタリストなんだなあと思いますね。これからも素晴らしい音色とプレイを私に届けて欲しいと願うばかりです。
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織田 哲郎_SONGS ◇ 2008年 04月 21日
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今回紹介するのは、織田 哲郎が1993年にリリースした初のセルフ・カバー・アルバム『SONGS』です。織田 哲郎と言うとアーティストの活動はもちろんですが、やはり作曲家としての知名度が高く、ヒットメーカーとしてお馴染みですね。逆に他アーティストへの提供曲は大ヒットするのに自身の曲のセールスは今ひとつというのも不思議な話ですね。作曲家としての一面とアーティストの一面をきっちりと分けていると言えるのかも知れません。
この『SONGS』は、作曲家として書いた曲をアーティスト・織田 哲郎がどう捉えて歌うのかという興味深さも手伝って、発売されてすぐに購入したのを憶えています。

私が織田 哲郎の名前を初めて目にしたのは、ロック・ギタリストの北島健二のソロアルバム『ZODIAC』だったと思います。このアルバムに曲を提供しヴォーカルで参加してました。その後強烈にその名前が記憶に刻まれたのは、やはり1986年リリースのTUBEの3rdシングル「シーズン・イン・ザ・サン」でした。この曲の大ヒット以降、織田 哲郎は売れっ子ソングライターとして大活躍しているのは、皆さんご承知の通りですね。

収録されているのはヒットした曲ばかりなので、アーティスト・織田 哲郎を知らない人でも聴きやすく入門編としても最適な1枚ではないでしょうか。
参加しているミュージシャンも豪華で、David T. Walker(g)、Jeff Baxter(g)、吉川 忠英(a.g)、Dennis Budimer(a.g)、Lee Sklar(b)、Alphanso Johnson(b)、美久月 千晴(b)、David Kemper(ds)、Bernard Purdie(ds)、江口 信夫(ds)、Craig Doerge(key)、太田 美知彦(key)、Billy Preston(key)、難波 弘之(key)、Lee Osker(Harmonica)等に加えてコーラスでは、池森 秀一(from DEEN)、大黒 摩季、上野 洋子、鈴木 康志、生沢 佑一(from TWINZER)、牧瀬 エミが参加しています。

『織田 哲郎 / SONGS』
01. 世界中の誰よりきっと
02. このまま君だけを奪い去りたい
03. 愛を語るより口づけをかわそう
04. チョット
05. 咲き誇れ愛しさよ
06. SUMMER DREAM
07. Be My Venus
08. サヨナラから始めよう
09. OH SHINY DAYS
10. 揺れる想い
11. 翼を広げて

中山 美穂WANDSの1992年の大ヒット曲としてお馴染みの01。織田 哲郎によるリズムの打ち込みとアコースティック・ギター、そしてストリングスというシンプルな構成ですが、オリジナルよりもテンポを落として、夏向けのリゾート感溢れるバラードに仕上がっています。リー・オスカーのハーモニカが渋いです。

DEENの1993年のデビュー・シングル02。ジェフ・バクスター、リー・スクラー等という豪華メンバーによる演奏によって上質なAORナンバー風に仕上がってます。美しいストリングス、池森 秀一のコーラス、織田 哲郎のギター・ソロが印象的な1曲。

WANDSの1993年の大ヒット曲03。この曲もリズム・セクションは打ち込み、太田 美知彦によるエレピとスンリングスというシンプルな構成です。打ち込みと言ってもかなり控えめで、あくまでもストリングスの美しさが協調されています。

同じく1993年の大黒 摩季のヒット曲04。物凄い面子でのレコーディングです。デヴィッド・T・ウォーカー、アルフォンソ・ジョンソン、バーナード・パーディー、ビリー・プレストン、ビル・サマーズ等という鳥肌モノのメンバーを集め、鈴木 康志のR&B色の強い多重コーラス・ワーク、大黒 摩季自身もバック・ヴォーカルで参加しているという、このアルバムの目玉曲のひとつでしょうね。まさに黒っぽいサウンドで埋め尽くされた渋い1曲ですね。

Winkの19枚目のシングル曲で1993年にリリースされた05。資生堂のCMとのタイアップ曲でしたね。ヴァイオリンの金子 飛鳥、コーラスの上野 洋子以外はすべて織田の打ち込みと演奏によるナンバーです。カントリー調に仕上げてあって、織田のあっさり目に歌うヴォーカルとも絶妙にマッチしています。なかなか良い曲です。

TUBEの1987年の5枚目のシングル曲06。この曲も大ヒットしましたね。鈴木 康志の多重コーラスだけをバックに歌っています。とにかくコーラスの美しさは絶品です。朝焼けの海を見ながら聴きたくなる、そんな爽やかな感じが良いです。

渚のオールスターズの1988年の1stシングル曲07。美しいストリングスで始まり、軽快なジェフ・バクスターのギター・カッティングが心地良いナンバーです。夏のドライヴィング・ミュージックとしても最適な1曲でしょう。

T-BOLANの1992年のシングル曲08。美久月 千晴、江口 信夫、難波 弘之、織田 哲郎による演奏で、コーラスで生沢 佑一が参加しています。イントロのアコースティック・ギターのカッティングはどこかで聴いたようなフレーズで、思わずニヤリとしてしまいます。フォーク・ロック調な仕上がりになっています。

TWINZERの1992年リリースの2ndシングル曲09。08のメンバーに尾崎 孝(s.g)、吉川 忠英(a.g)、栗林 誠一郎、生沢 佑一(cho)が加わっています。この曲もカントリー・フレーバーの溢れる仕上がりになっています。どこか郷愁さえ感じさせる曲で、織田 哲郎とカントリーって意外と似合うような気がします。

ZARDの1993年の大ヒット曲で、皆さんもお馴染みの10。打ち込みとすべての楽器を織田 哲郎が手掛けています。コーラスで牧瀬 エミが参加しています。アコースティック色の強い、ゆったりとしたアレンジですが、良い曲というのはどんなスタイルでもメロディーの輝きは変わらないですね。

DEENの1993年の2ndシングル03。ただひたすら美しいとしか形容の見つからないアレンジです。サビのメロディーのスケールの大きさが特徴のナンバーですが、故・坂井 泉水の書いた詞も良いですね。名曲です。

初のセルフカバーということで、もっと織田色の強いロック調にアレンジされた曲が多いと予想していたんですが、全体的に落ち着いた雰囲気になっていて少々驚いた記憶があります。おそらくオリジナルをイメージを崩さないようにと配慮したのかも知れませんし、あるいはアレンジャー(JIMMIE HASKELL等)に委ねてみようと思ったのかも知れませんね。いずれにせよ楽曲自体のメロディーの良さを最大限に活かすように心掛けたのでしょう。
織田 哲郎という素晴らしいソングライターの才能を感じさせてくれる1枚だと思います。
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南野 陽子_BLOOM ◇ 2008年 04月 19日
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最近ではアイドル関連のアルバムの紹介も多くなってきており、そろそろ"IDOL"というカテゴリでも作ろうかと考えております。今回紹介するのもそんなアイドル関連のアルバムです。南野 陽子が1987年にリリースした3枚目となるオリジナル・アルバム『BLOOM』を取り上げます。
正直言うと南野 陽子の曲は、今年に入るまで全くと言って良いほど聴いたことがありませんでした。彼女がレコード・デビューした1985年頃というのは私は26歳。明けても暮れてもCITY POP関連の音楽ばかり聴いていた頃で、アイドル系の音楽には興味を失っていた時期でもありました。
おそらく"MUSIC AVENUE"というブログを持っていなければ、一生縁の無かったかも知れません(笑)
いつも当ブログにコメントを頂戴して、南野 陽子のアルバムを紹介してくれた"まるいチーズ"さん、"hisa"さん、"kotaro"さん、"哲学者になりたい猫"さんにこの場を借りてお礼申し上げます。

話は変わりますが、菊池 桃子・松本 伊代・南野 陽子の3人に関して、皆さんはどんな印象を持たれていますか?おそらく彼女達のアルバムをきちんと聴いたことがない多くの人は、「歌の下手な人」という印象を持っていることでしょう。以前の私もそうでした(笑)
そんな人達は、ぜひ彼女達のアルバムを1度騙されたと思ってきちんと真剣に聴いてみて下さい。きっとイメージが変わると思いますよ。
確かに彼女達は、技巧的な面で言えばお世辞にも歌は上手くはありません。その点は彼女達自身やレコーディング・スタッフも承知していることなんですね。しかし、彼女達は個性的で魅力に溢れた声質を持っており、その声質を活かしながら、どうすれば聴いてくれる人達に良い作品を届けられるかをきちんと考えた上で、アルバム制作されているんです。
歌は上手い方が良いに決まってますが、ただ人の心に響く歌というものは、決して歌の上手い下手だけが重要なファクターでは無いことを彼女達の歌が教えてくれた気がします。歌にとって最も大切なモノ・・・、それはきちんと詞を理解して、自分の曲だという愛着を持って聴く者に伝えようとする気持ち(想い)なのかも知れません。今回紹介する『BLOOM』も、まさにそんな1枚でした。

作詞に関わった小倉 めぐみ、戸沢 鴨美、田口 俊の3人の作家陣が当時の南野 陽子と等身大の主人公を描き、木戸 泰弘、岸 正之、萩田 光雄、亀井 登志夫、柴矢 俊彦、広谷 順子等の作曲陣がポップでキャッチーなメロディーを書き、萩田 光雄のアレンジによって春から夏にかけての季節に似合うそうな煌びやかなサウンドで装飾したという感じのアルバムです。

『南野 陽子 / BLOOM』
01. リバイバル・シネマに気をつけて
02. 話しかけたかった
03. 日曜日のクラスメート
04. 兄貴が彼女を連れて来た
05. シンデレラ城への長い道のり
06. 花束を壊して
07. すみれになったメモリー
08. 私だけ見てて
09. 星降る夜のシンフォニー
10. オルゴール・セレナーデ

淡い初恋を歌った01。キャッチーで軽めなメロディーが、パステル・カラーのような初恋のイメージにぴったりです。リバイバル・シネマとは「E.T.」(1982年公開)のようですね。

切ない片想いを歌った02。岸 正之らしいソフトなメロディーが印象的です。いつも見ているだけの片想いなんですが、偶然どこかで会えるかも知れないという期待感を、萩田 光雄のアレンジが上手く表現しています。7枚目のシングル曲だったようです。

卒業してから二年ぶりにクラスメートに会った日のことを歌った03。年頃の女の子は2年で変わりますからね。皆少し大人になっていたんでしょう。サウンドもJAZZっぽいテイストを加えています。作曲・編曲は萩田 光雄。

軽快なPOPナンバー04。メロディー・メーカーの亀井 登志夫らしい曲です。兄貴の連れてきた彼女への応援歌とでも言いましょうか、ほんわかとした気分にさせてくれる曲ですね。

シンデレラ城とはもちろんTDLの事を歌った05。駅から1時間以上もかけて歩くという内容なんですが、これが時代を感じますね。当時は浦安駅からバスでした。今は舞浜駅から直結ですもんね。そんなことを懐かしんでしまいました。

都会的で夜のイメージの強いナンバー06。柴矢 俊彦の作曲です。メロディーやサウンドは私好みなんですが、歌詞が哀しいですね。なんと表現したらいいんでしょうねぇ、「優しさは罪」ということなんでしょうか・・・(笑)

過去の恋人の思い出が良い形で残っているという内容の07。春らしさを感じるアレンジと美しいメロディーのバラード曲です。上手くは無いのですが、丁寧に歌っている南野 陽子のヴォーカルは実に魅力的です。

萩田 光雄のアレンジが秀逸な08。こういうアレンジが好きなんですよね。広谷 順子の書いた曲は結構難しいメロディーなんですが、頑張って歌っています。ジェラシーを歌ったものですが、もう少し切実な想いが歌で表現できたならもっと良くなっただろうと思います。

スケールの大きな美しいバラード曲09。岸 正之の書いたメロディーも良いのですが、萩田 光雄のアレンジ、特にストリングスの美しさが圧巻ですね。

私の大好きなナンバーのひとつ10。亀井 登志夫の書いたメロディーが耳に優しく溶け込んでいきます。そして萩田 光雄の見事なまでのアレンジ。ヨーロピアンな香りが漂っていて、何ともリラックスした気持ちにさせてくれる1曲です。

南野 陽子のアルバムを初めて聴いてから、まだ2か月程なんで偉そうな事は書けませんが、正直な感想を言うと「非常にバランスの良いアルバム」という印象です。バランスの良さというのはどういうことかと言いますと、声量が乏しく、音域も狭い彼女をどうすれば活かせるかというのを作家陣、アレンジャー、エンジニアそしてスタッフの間でしっかり練られて制作されているということなんですね。本来であれば当たり前のことかも知れませんが、そう感じさせてくれるアルバムはそう多くはありません。しかし、70年代や80年代の音楽(ジャンルを問わず)には、こんなアルバムが沢山ありました。だから私は今でもこの頃の音楽が好きなんだと思います。
現在活躍している女性アーティストは皆歌が上手くて本当に驚かされます。でも歌の上手さだけで、何も伝わってこないアーティストも多いという残念な思いもあります。
いつの日か「売れる音楽を作ろう」ではなくて「良い音楽を作ろう」という風潮に戻ってくることを願わずにいられません。きっと現場の制作スタッフ達は皆分かっているとは思うんですけどね(笑)
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高中 正義_SAUDADE ◇ 2008年 04月 18日
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今回紹介するのは、高中 正義が1982年にリリースしたアルバム『SAUDADE』です。天気が良かったり悪くなったりと春らしい天気が続いていますが、ここ数年はゴールデン・ウィークの頃は夏の陽気を思わす日もありますね。そうなると俄然夏っぽい音楽が聴きたくなるのですが、夏っぽい音楽で真っ先に思い浮かぶアーティストの一人が高中 正義だったりします。
高中のアルバムはどれも聴きやすく、いわゆる外れというのが無いのですが、個人的にはやはり1976年の『SEYCHELLES』から1984年の『夏・全・開』までのKITTYレーベル時代の音源に思い入れが強いですね。本当にこの頃のアルバムはよく聴きました。もちろん今でも夏になると聴きます(笑)

『SAUDADE』は、それまでセルフ・プロデュースで通してきた高中が、ナラダ・マイケル・ウォルデンにプロデュースを依頼し、サンフランシスコで録音されたアルバムです。高中自身も他人にプロデュースを任せたことで、ある意味フレッシュな気持ちでレコーディングに臨めたのでしょう、素晴らしい仕上がりになっていています。ファンの間でも人気の高いアルバムのようですね。
参加しているミュージシャンは、ナラダ・マイケル・ウォルデン(ds)、ワーキン・リエヴァノ(g)、T.M.スティーヴンス(b)、フランク・マーティン(key)、シーラ・エスコヴェド(シーラ・E)(per)等が参加しています。特にウォルデンとスティーヴンスのリズム隊は強力ですね。強いリズムに乗せて軽やかに高中のギター歌っているという印象が強いです。良いアルバムです。

『高中 正義 / SAUDADE』
01. A Fair Wind
02. Saudade
03. Eona
04. Breakin' Loose
05. Ride'em High
06. Chill Me Out
07. New York Strut
08. The Forest of My Heart
09. Manifestation

風を切って走るような爽快感がたまらない01。いかにも高中 正義らしいギター・プレイで、これが高中の1番の魅力なんでしょうね。聴きやすいメロディーに個性的なギター・プレイが、夏を連れてきてくれる、そんな錯覚に陥ります。

スチール・ドラムやパーカッションを巧みに使った名曲02。高中のソングライティングの才能の豊かさを感じさせる曲で、とにかくメロディーが良いです。

この面子でこの演奏はシンプル過ぎるとさえ思えるバラード・ナンバー03。しかし味わい深い曲です。この曲で聴けるギターの音色も実に高中らしくて好きなんです。海辺の夕暮れ時を連想してしまうのは私だけでしょうか?(笑)

ウォルデンのシャッフル・ビートとスティーヴンスの太いベースというリズム隊が印象的な04。軽快なナンバーで、ドライヴのお供にぴったりな1曲だと思います。

05も真夏を感じさせてくれる名曲だと思っている1曲です。ギターのカッティングとリフが主役と言っても過言ではない曲でしょう。開放感を一層盛り上げるコーラスも良いですね。

高中のメロディーにウォルデンが詞をつけた06は、ダンサブルなナンバーです。単調なメロディーの繰り返しなんですが、これがディスコ・サウンドっぽさが出ていて面白いですね。間奏部でのフランク・マーティンのシンセと高中のギターの掛け合いも迫力があります。

小粋でお洒落なアレンジが素晴らしい07。NEW YORKをイメージしているんでしょうが、高中の曲はいつでもどこでも夏・海を感じさせてくれます。この曲でもウォルデンとスティーヴンスのリズム隊が大活躍しています。

ナラダ・マイケル・ウォルデンのペンによる美しいバラード・ナンバー08。高中自身が書いた曲と言われても違和感がない、高中にぴったりなメロディアスなナンバーです。高中のギターも伸びやかによく歌っています。

09と同じくウォルデンの作品09。08とはガラリと変わって、スリリングな演奏が堪能できるナンバーです。アルバム中で最も熱い演奏を聴かせてくれます。ウォルデンのドラミング、シーラ・Eのコンガのプレイ、そして高中のソロ・プレイも含めて気合いの入った演奏が素晴らしいですね。

素晴らしいテクニックを駆使して聴く者を圧倒するFUSIONも魅力的なんですが、聴いていてただただ気持ち良い高中 正義サウンドは、私を魅了し続けています。実は東芝へ移籍してからの音源はあまり聴いていません。興味が無いという訳ではないのですが、Kitty時代の音源だけでも十分に死ぬまで高中 正義を楽しめそうな気がしています。
きっと70歳を過ぎても高中のアルバムを聴いて、南国の海辺で海を眺めている自分を想像しながら音楽を楽しんでいるんだろうな・・・(笑)
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