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訃報:しばたはつみさん ◇ 2010年 03月 30日
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私の年代では、1970年代半ば頃にTBSで放送されていた音楽番組「サウンド・イン S」や大ヒット曲「マイ・ラグジュアリー・ナイト」でお馴染みの歌手・しばたはつみさんが、27日午前6時に静岡県伊東市の自宅で心筋梗塞で亡くなったそうです。57歳という若さでした。
実はこのニュースを昨日知りまして少し驚いています。

私が「サウンド・イン S」を観ていた頃は、私よりもかなり年齢が上だと思っていましたが、実際は7歳しか違わず、それを考えるとあまりに若くして亡くなってしまったことが残念です。

当ブログでも過去に2度、しばたさんのアルバムを取り上げています。
1度目は2006年2月14日に、1977年にリリースされた洋楽カヴァー・アルバム『LOVE LETTERS STRAIGHT FROM OUR HEARTS』を
2度目は2008年2月12日に、1975年にリリースされた『SINGER LADY』を紹介しました。
どちらも私の愛聴盤だっただけに、もうその歌声が聴けないのかと思うと残念でなりません。

しばたさんの死をきっかけにというのは寂しい話ではありますが、それでも彼女にもう1度スポットが当たり、彼女の歌が多くの人の耳に届くことを願って止みません。

今夜は1985年にリリースされたベスト・コレクションを聴きながら、しばたさんのご冥福を心よりお祈りしたいと思います。

『しばたはつみ / ベスト・コレクション』
01. マイ・ラグジュアリー・ナイト
02. 夜はドラマチック
03. サイレント・トーク
04. Bye-Bye
05. 帰らざる日々
06. 私の彼
07. 合鍵
08. Musician
09. Show Me The Way
10. AMETHYST SUNRAY
11. TWILIGHT たそがれ
12. ラブ・イズ・イリュージョン
13. Piano Daddy
14. はずみで抱いて
15. 化石の荒野
16. とりあえずX・T・C
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門 あさ美_PRIVATE MALE ◇ 2010年 03月 30日
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今回紹介するのは、門 あさ美が1983年にリリースした5作目のアルバム『PRIVATE MALE』です。実は私が門 あさ美をリアル・タイムで聴いていたのはこのアルバムまででした。別に嫌いになったということではなくて、自然と聴かなくなってしまったというのが本当のところで、このアルバムに関しても特に思い入れが無いというか、あまり印象に残っていませんでしたね。
2007年に紙ジャケでリイシューされた時に何となくまた聴きたくなって購入したんですが、アルバムがリリースされた1983年当時よりもずっと良いと思えました。音楽って不思議ですね(笑)

『PRIVATE MALE』は、門 あさ美が全曲(10曲)の作詞・作曲を、井上 鑑が全曲の編曲を手掛けています。曲調としてはまだ初期作品に通じるアダルトなPOPS路線ですが、初期の3作品程インパクトはありません。しかしながら門 あさ美らしい世界観は変わらず、なかなかの佳曲が揃っていると思います。
またアレンジを手掛けている井上 鑑は、当時最も忙しいアレンジャーの一人。そんな彼のアレンジの凄い所は、聴けば井上 鑑のアレンジとすぐに判る独特なサウンドが特徴のひとつですが、そんな癖のあるアレンジなのにアーティストの個性を決して消してしまわないという絶妙なアレンジを施すところでしょうね。井上 鑑のアレンジに関しては、人によっては好き嫌いがはっきり別れるかも知れませんが、私は独特で結構好きですね。

井上 鑑のアレンジということになれば、ある程度参加ミュージシャンも決まってきます(笑)。参加しているのは、井上 鑑(key)、山木 秀夫(ds)、高水 健司(b)、岡沢 茂(b)、今 剛(g)、土方 隆行(g)、浜口 茂外也(per)、土岐 英史(sax)、Jake H. Concepsion(sax)、数原 晋(tp)、EVE(cho)等という顔触れ。特に今 剛は、当時の井上 鑑のアレンジには欠かせないミュージシャンでした。

『門 あさ美 / PRIVATE MALE』
01. ミストレス
02. ミステイク・パートナー
03. Mrs. アバンチュール
04. 夕凪ぎ
05. うわさ
06. TO ONE TWO ONE
07. きゅっとぎゅっといい
08. 感度は良好
09. 愛情回路
10. 極上フレンド

ピックアップ曲:
『ミストレス』 / 作詞・作曲:門 あさ美、編曲:井上 鑑
軽快で門 あさ美らしさが出ているPOPなナンバーです。数多い女性アーティストの中でも門 あさ美ほど"女臭さ"が前面に出ているアーティストも珍しいかも知れませんね。ストレートでキャッチーなメロディーが耳に心地良い1曲。

『Mrs. アバンチュール』 / 作詞・作曲:門 あさ美、編曲:井上 鑑
タイトルからして門 あさ美らしい1曲(笑)。ちょっとサンバのエッセンスの混じった軽快なアレンジと、今 剛ならではのギター・ワークが光っています。何とも妖しげな曲を妖しげに歌いながらもいやらしく感じないところが門 あさ美のヴォーカルの魅力でしょう。

『TO ONE TWO ONE』 / 作詞・作曲:門 あさ美、編曲:井上 鑑
AメロからBメロへの展開、サビのメロディーが実に私好みの1曲です。割とオーソドックスなアレンジながらもギターのリフ等のギターの使い方の随所に井上 鑑らしさが窺えるアレンジも良いですね。シングル向きの曲では無いかも知れませんが、個人的には大好きです。

『感度は良好』 / 作詞・作曲:門 あさ美、編曲:井上 鑑
7枚目のシングル・リリース曲です。ファンの間でも割りと人気のある曲みたいですね。確かにキャッチーなメロディーで聴き易いですが、私としてはちょっぴりナイアガラ・サウンドっぽさを感じる心地良いアレンジが好きです。

『極上フレンド』 / 作詞・作曲:門 あさ美、編曲:井上 鑑
井上 鑑らしさと今 剛らしさが全開といった感のあるナンバーです。アルバムの最後にこういうビートが効いて、メリハリのある曲を持ってくるというのは珍しいですね。あきらかに井上 鑑というアレンジなのに、不思議と門 あさ美のヴォーカルにもマッチしているんですよね。やはり井上 鑑というのは天才肌のアレンジャーなのかも知れませんね。

今回ピックアップした曲にはバラード曲がありません。「夕凪ぎ」、「うわさ」、「愛情回路」の3曲がバラードなんですが、決してこの3曲は悪い訳ではありません。ピックアップした5曲が単に私の好みというだけのことです(笑)。なかなかの傑作アルバムだと思いますので、興味があれば聴いてみて下さい。
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今回紹介するのは、日本にMPB(Musica Popular Brasileira)を広めた立役者の一人と言って良いであろうSONIA ROSAが、1974年に大野 雄二と組んで当時ソニーのレコーディング機材のプロモーション用に作り、ソニーのステレオを購入した人へプレゼントされていたと言われるアルバム『SPICED WITH BRAZIL』です。2001年にCD化されるまで、こんな素敵なアルバムが埋もれていたこと自体が本当に信じられません。

SONIA ROSAのアルバムは以前、大野 雄二がプロデュースした1979年の傑作アルバム『Samba Amour』を紹介しましたが、『Samba Amour』がオリジナルが中心だったのに対し『SPICED WITH BRAZIL』は、スタンダード曲中心で、大野 雄二の冴えたアレンジ、腕利きミュージシャン達の熱い演奏、SONIA ROSAの独特の甘い歌声が絶妙にマッチしており、まさに"和製MPB"と呼ぶに相応しい仕上がりになっています。
大野 雄二の下に集まったミュージシャンは、大野 雄二(key)、岡山 和義(ds)、福井 五十雄(b)、岡沢 章(b)、直居 隆雄(g)、松木 恒秀(g)、ラリー須永(per)、斉藤 不二男(per)、ぺぺ穴井(per)、TIME FIVE(cho)等。
疲れた時にSONIA ROSAの歌声を聴くと本当に癒されますし、私にとってブラジル音楽というのは気分をリラックスさせてくれる清涼剤みたいなものかも知れません(笑)

『SONIA ROSA with YUJI OHNO / SPICED WITH BRAZIL』
01. Garôta de Ipanema (イパネマの娘)
02. Here's That Rainy Day (あの雨の日に)
03. Don't Let Me Be Lonely Tonight (寂しい夜)
04. Secret Love
05. Corcovado
06. Casa Forte
07. Atras da Porta
08. You Make Me Feel Brand New
09. Chove Là Fora (そとは雨)

ピックアップ曲:
『Garôta de Ipanema』 / Antonio Carlos Jobim & Vinicius De Moraes、編曲:大野 雄二
ボサノヴァの名曲と知られる「イパネマの娘」ですが、ここでは早いテンポのラテン色の強いアレンジが施され、ご機嫌な仕上がりとなっています。大野 雄二の弾むようなピアノとSONIAのヴォーカルの絡みが素晴らしいですね。

『Here's That Rainy Day』 / Jimmy Van Heusen、編曲:大野 雄二
1950年代に作られ、今ではJAZZのスタンダードとして多くのシンガーにカヴァーされている名曲ですね。イントロのストリングスを聴いていると、この頃から既に"大野 雄二スタイルのストリングス・アレンジ"が出来上がっていたことに驚かされます。しっとりとしたSONIAのヴォーカルが耳に心地良い1曲。

『Don't Let Me Be Lonely Tonight』 / James Taylor、編曲:大野 雄二
James Taylorのナンバーを軽快なボッサ調にアレンジを施し、まるで古くから聴かれているブラジル音楽のように変えてしまった大野 雄二のアレンジが見事です。

『Corcovado』 / Antonio Carlos Jobim、編曲:大野 雄二
Antonio Carlos Jobimの代表作。この曲のアレンジが最も"大野 雄二らしさ"を感じました。特にイントロのストリングスの使い方は、後の大野 雄二のソロ・アルバム等の中でも聴くことが出来ます。

『Casa Forte』 / Edu Lobo、編曲:大野 雄二
9分近い大作です。とにかくグルーヴィーで熱い演奏と、SONIAの真骨頂とも言えるスキャットが素晴らしいの一言です。MPBのスタンダード・ナンバーの中にはこの曲のように歌詞の無いスキャット・ナンバーが存在するようですね。歌詞のある曲に比べて、シンガーの感性が全てということなんでしょう。この演奏は聴く価値ありますよ。

『You Make Me Feel Brand New』 / Thom Bell & Linda Creed、編曲:大野 雄二
個人的にとても思い入れが強く、大好きなナンバーです。ご存知The Stylisticsの代表曲のひとつです。おそらく大野 雄二がアレンジで1番苦労したんではないかと勝手に想像しています(笑)。何しろこの曲にブラジリアン・テイストの味付けをしようというのですから・・・。この曲を聴いて感じたのは、名曲と呼ばれる曲は、素晴らしいシンガーが歌えばどんなスタイルであれ名曲なんだということです。

心地良い音楽、歌声を求めている方は、ぜひ1度Sonia Rosaを聴いてみて下さい。以前紹介した『Samba Amour』は入手困難かも知れませんが、このアルバムを含め入手可能なものもあります。
休日の昼下がり、何にもせずに好きなお酒やお茶を飲みながら聴いたら、日頃の疲れもきっと少しは癒されると思いますよ。
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日本ならではの家電製品 ◇ 2010年 03月 26日
今回は音楽ネタではありませんがご了承下さい。

日本の家電製品というのは、品質・耐久性(簡単には壊れない)・使い易さ・アイディア(日本人ならではの気配り)において世界のTOPレベルにあるのは周知の通りだと思います。
そんな家電製品に囲まれて普段生活していると、なかなか新しい家電製品を購入しても驚きこそあれ、感動するというレベルにまで到達する機会というのは滅多に無くなりました。これは凄く贅沢なことなんでしょうねぇ。
しかし、最近我が家で購入した家電製品でその感動を味わうことが出来たのです。その感動を伝えたくて今回記事にすることにしました(笑)。
大した内容はありませんが、お付き合い頂けると嬉しいです。

その我が家で最近購入し、家族で感動したという家電製品は、ジャー炊飯器なんです。
この炊飯器という家電製品は、おそらく他のどんな家電製品よりも"日本人の拘り"が凝縮されている製品だと思いますね。
先日、今まで10年以上使っていた(長持ちするんですよね~、日本の製品は・・・笑)炊飯器が突然壊れました。その症状と言うと、まるでキャンプ初心者が見よう見真似で飯盒で炊いたご飯よりも酷いおこげと、芯が残ったような炊き上がりになってしまい、食べられる状態のご飯ではありませんでした。
日本人はやっぱり"お米"ですから、その日から嫁さんとネットであれこれ調べたり、大型家電量販店へ出かけてパンフレットや現物を見て色々と検討した結果、購入を決めたのがサンヨーの圧力IHジャー炊飯器(ECJ-XP1000A)。詳しくはコチラをどうぞ。
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この炊飯器、メーカー希望小売価格が131,250円(税込み)と決して安くはありません。
が、それだけの価値のある製品ですね。普通に炊いても十分美味しいのですが、「匠炊きコース」で炊いたご飯の美味しいことと言ったら、一体今まで使ってた炊飯器は何だったの?という感じです(笑)
色んなメーカーが色んな趣向を凝らした炊飯器が数多くある中、今まであまり使ったことのなかったサンヨー製品ということで若干の不安はありましたが、これは感動に値する炊飯器でした。

「匠炊きコース」で炊くと、普通に炊くより10分~15分余計に時間がかかるのですが、炊き終わって炊飯器の蓋を開けてびっくり!ご飯がつやつやで、一粒一粒お米が立っているんですよ。そして何よりご飯が美味いのが嬉しいですね。
他にも色んな機能が付いているようですが、やはり白米が美味しく炊けるというそれだけで十分です(笑)
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不思議なもので体調や精神状態によって聴く(聴きたい)音楽って変わりませんか?
最近疲れが溜まっているせいか、心地良いインスト系の音楽ばかり聴いています。特に夜、眠りにつく時に流す音楽は、自分にとってヒーリング効果の高い音楽を自然と選択しているみたいです(笑)
今回紹介するのも心地良い眠りを誘ってくれる、私にとって癒し効果の高いアルバムです。
1960年代においてはCTIレーベルの多くの作品でアレンジを手掛け、1970年代以降名匠・Tommy Lipumaのプロデュース作品の多くにアレンジャーとして関わっているClaus Ogermanが1991年にリリースしたリーダー作『Claus Ogerman Featuring Michael Brecker (邦題:ブルヴァール・トリステス)』です。

Claus Ogermanの名を知らなくても、彼のアレンジした美しいストリングスを聴いたことがある人はきっと多いことでしょう。彼がアレンジした代表作と言えば、Antônio Carlos Jobimの『WAVE』、Michael Franksの『Sleeping Gypsy』、George Bensonの『Breezin'』や渋いところではDr.Johnの『City Lights』があります。Claus Ogerman自身も1978年に『Gate Of Dreams』、1982年に『Cityscape』という傑作リーダー・アルバムをリリースしています。

本作『Claus Ogerman Featuring Michael Brecker』は、プロデューサーにTommy Lipumaを迎え、1988年~1990年という長期にわたってレコーディングされました。アルバム・タイトルでも分かるようにOgermanのお気に入りだったMichael Breckerをフィーチャーして制作され、アレンジャーとしては勿論ですが作曲家としてのOgermanをも堪能出来ます。
参加ミュージシャンは、Michael Brecker(ts)、Randy Brecker(tp)、Robben Ford(g)、Dean Parks(g)、Marcus Miller(b)、Abraham Laboriel(b)、Eddie Gomez(b)、Vinnie Colaiuta(ds)、Steve Gadd(ds)、Alan Pasqua(key)、Paulinho DaCosta(per)の面々です。

『CLAUS OGERMAN / Claus Ogerman Featuring Michael Brecker』
01. Corfu
02. Lyricosmos
03. After The Fight
04. Adonia
05. Boulevard Tristesse

ピックアップ曲:
「Corfu」
Randy & Michael兄弟のユニゾンによる柔らかなテーマが印象的なナンバーです。Robben FordのJAZZYなギター・プレイも耳に残りますが、やはりMichael Breckerのテナー・ソロが素晴らしいの一言ですね。メロディー的には特に良いという感じはありませんが、JAZZとオーケストラの融合と言えそうな絶妙なアレンジが面白いです。私にはヒーリング効果が高くて、寝る時に聴くと大抵この1曲目で寝てしまいます(笑)

「Lyricosmos」
ストリングスで始まるイントロはFUSIONとは思えません(笑)。テーマはここでもRandyとMichaelの二人です。聴き所としてはMichael BreckerのJAZZYなテナーのソロ・プレイと後半のRandy Breckerの力強いトランペット・ソロでしょう。

「After The Fight」
都会的で独特な翳りみたいなものを感じるナンバーです。今までの2曲とは異なり、オーケストラが主役といった趣きのある曲ですね。Alan Pasquaのピアノとオーケストラのバランスが個人的にはとても気持ちの良いものです。こういうオーケストレーションは流石にOgermanだと思わせます。

「Adonia」
重厚なオーケストラに柔らかいRandyのフリューゲル・ホーンが絡み、まるで映画音楽のようなスケールを感じさせます。

「Boulevard Tristesse」
オーケストラにRobben Fordのギター、Steve Gaddのドラム、Eddie Gomezのベースというシンプルな構成ですが、アルバム中で最も面白く好きな曲です。透明感溢れるRobenのギターが凄く印象的です。
中盤からタンゴ調となり、哀愁が漂い何とも言えない気持ち良さがあります。

個人的には好きなアルバムですが、決してお薦めしません。
Michael Breckerが好きな人やRobben Fordが好きな人には良いかも知れませんが・・・。あくまでもBGMとして聴く分には良いと思いますが、曲自体良い曲と思えるのは05程度です。
ただ、録音とミキシングにAl Schmitt、Elliot Scheiner、Bill Schneeが関わっているので音は良いですよ。
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大野 克夫_FREE WAYS ◇ 2010年 03月 21日
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最近、更新頻度も落ちてレスも滞りがちになってしまっています。折角コメントを頂戴しておきながら、なかなかお答え出来ずに申し訳無く思っております。すみません。
3月中旬以降、何故か仕事の方が忙しくハードな毎日を送っておりました。ストレスも溜まるのですが、やはり肉体的な疲れがなかなか抜けず、夕飯が済んでちょっと食休みのつもりで横になってもそのまま眠ってしまうような有様です。
記事を書こうと思ってPCの前に座っても、集中力が持続せずに時間ばかりが過ぎ、やがて睡魔には勝てずに寝てしまう日々が多くなりました。仕事が落ち着けば、いつものペースに戻ると思いますし、休みの時は頑張って記事を更新しようと思っていますので、まだまだお付き合いの程よろしくお願い致します。

さて今回紹介するのは、沢田 研二の数々のヒット曲やTVドラマ「太陽にほえろ!」や少し前に紹介した「傷だらけの天使」のテーマ曲等を作曲した作曲家・大野 克夫が、1978年にリリースした1stソロ・アルバム『FREE WAYS』です。
発売当時、友人がこのレコードを買い、カセットに録音してもらったものをずっと愛聴していました。今でもそのカセットはありますが、テープが伸びてしまって聴くには耐えない状態です。いつしかCDにならないかとずっと願っておりました。
このアルバム、実はCD化されています。しかし、それは「太陽にほえろ!」サウンドトラックの集大成となる6枚組のBOX『太陽にほえろ! / Polydor master complete』の中の1枚としてCD化され、このアルバムのみの購入は出来ません。よって今回"CD化してくれ!"のカテゴリで取り上げた次第です。

『FREE WAYS』は全曲インスト・ナンバーで構成されています。
当時既に"クロスオーヴァー(FUSION)"というジャンルが確立されており、数々のクロスオーヴァー系のアーティストのアルバムがリリースされていました。その流れに乗ったかのように大野 克夫も極上のクロスオーヴァー・サウンドを届けてくれました。このアルバムに収録されている曲の多くは、TVドラマや番組のBGMとしても使われていて、もしかすると皆さんの中には聴き覚えのある曲もあるかも知れませんよ。
あくまでもメロディー重視のインスト・ナンバー中心なので、時代を超えて心地良く聴ける1枚だと思います。既にCD化されているのですから、このアルバムのみの発売をぜひとも検討して欲しいものです。

勿論、大野 克夫が全曲の作曲、アレンジ、プロデュースを手掛けています。参加ミュージシャンは、大野 克夫(key)、大原 繁仁(key)、田中 清司(ds)、佐々木 隆典(b)、矢島 賢(g)、増岡 正(per)、村岡 健(sax)、数原 晋(tp)の面々です。実に渋いミュージシャンの起用ですね。

『大野 克夫 / FREE WAYS』
01. CIRCULAR FLIGHT
02. WHITE TINY BUBBLES
03. DOWNTOWN PROMENADE
04. BEYOND THE SUNSET
05. FREE WAYS
06. FANCY LADY
07. SENTIMENTAL MOON
08. I STILL LOVE YOU

ピックアップ曲:
「CIRCULAR FLIGHT」
単調なシンセのリフを基調にして、村岡&数原のホーン・セクションがメロディーを奏でます。羽田空港を飛び立つ飛行機から見る東京の夜景というイメージが浮かびます。本当に単調なリフなんですが、そこからシンセ・ソロからサックス・ソロ、パーカッション・ソロ、エレピのソロへとソロ・プレイが継がれていく構成が見事です。

「WHITE TINY BUBBLES」
私の大好きな曲で、名曲と信じて疑わない1曲です。この曲は本当に数多くの番組のBGMに使われてました。矢島 賢のアコースティック・ギターのプレイがシンプルなんですが、凄く響いてくる音色なんです。これは夏の海辺で夕陽を眺めながら聴きたい、そんな1曲です。今聴いても全く色褪せていないメロディーとシンプルなアレンジのセンスの良さが際立っています。

「BEYOND THE SUNSET」
海の見えるバルコニーから、まさに夕刻から夜への変遷を心地良い汐風と共に眺めていたくなるような美しいバラード・ナンバーです。村岡 健のサックス、数原 晋のフリューゲル、そして大野 克夫のエレピのプレイに耳を奪われます。大野 克夫のメロディー・メーカーとしての才能は勿論、アレンジャーとしての非凡な才能を感じさせる1曲です。

「FREE WAYS」
私の住む千葉県で例えるなら、九十九里や館山辺りのSea Sideを車で走りながら聴きたい、そんな軽快なナンバーです。別に海沿いに限らず、大都会の夜景を眺めながら高速を走る車で聴いても心地良さは変わらないと思いますが・・・(笑)。

「FANCY LADY」
ビートを効かせたちょっぴりFUNKYなナンバー。矢島 賢のアコースティック・ギターをフィーチャーしているのですが、そのプレイ・スタイルはLee Ritenourの『IN RIO』でもプレイを彷彿させます。でも「IN RIO」の方がリリースは後ですが・・・(笑)。短い曲ですが味のあるナンバーですね。

「SENTIMENTAL MOON」
夏のある日、満月の明るい夜に開かれたガーデン・パーティーでの楽しい一時・・・。そんな情景を思い浮かべてしまう曲です。気の合った仲間と過ごす楽しい時間にこんなBGMが流れていたら最高だと思います。

このアルバムも捨て曲無しの1枚ですね。夏の夜のBGMとしては最適な1枚としてお薦めしたいです。
大学生の頃、友人達と車で海へ出かける時に往路では高中 正義の『SEYCHELLES』や『JOLLY JIVE』を聴いて、復路ではこのアルバムをよく聴いていましたね。
この頃から曲を風景や情景に結び付け、イメージとして捉えるようになったような気がします。つまり、この曲はどんなsituationで聴きたいかをいつもイメージしながら音楽を聴いてました。もちろん今でもそういうところはありますね(笑)
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今回紹介するのは、カレン・カーペンターが兄のリチャードの睡眠薬依存症の治療中だった1979年~80年の約1年間に、単身N.Y.に渡り制作されたもののお蔵入りになっており、カレンの死(1983年)から13年経過した1996年リリースのソロ・アルバム『KAREN CARPENTER (邦題:遠い初恋)』です。

カレンはこのアルバムに相当気合を入れていたらしく、当初の予算では足りなかった制作費数千万円をカレンが私費を投じたとのこと。しかし、出来上がった作品に対し、A&Mの役員陣は"選曲ミス"、"キーが合っていない"、"カレンのイメージに合わない"等の理由から制作し直しを指示したらしいです。結局カレン自身が最終的にお蔵入りを決めたということらしいですね。
確かに"カーペンターズのカレンのソロ・アルバム"というイメージを払拭出来ないと違和感を感じるかも知れません。しかし、兄リチャードの手を離れて外部のプロデューサーを招いて制作するのなら、新しいカレン、言い換えれば新人アーティストのカレン・カーペンターとしての音楽の方が私は面白いだろうなと思っていましたし、実際にこのアルバムを聴いてみて私はカレンの選択は大成功だったと思っています。
このアルバムに収められているカレンの歌声は、明らかに"カーペンターズのカレン"ではありません。ソロ・シンガー、カレン・カーペンターの魅力に溢れていると思います。

まずは豪華な制作陣。プロデューサーはPhil Ramone。Phil Ramoneはミキシングも手掛けています。そして私の敬愛するソングライター、Rod Tempertonが曲を提供しており、ヴォイス・ディレクションやコーラス・アレンジも担当しています。Rodが大好きな私にとって、彼の曲をカレンが歌うということだけでもこのアルバムは買いでした(笑)。
他にもBob James、Rob Mounsey、Jerry Hey等がアレンジを手掛けていますし、参加ミュージシャンはBilly Joelのバック・バンドのメンバーだった Liberty DeVitto(ds)、Doug Stegmeyer(b)、David Brown(g)をはじめ、Michael Jacksonを支えてきたJohn Robinson(ds)、Louis Johnson(b)、David Williams(g)、Greg Phillinganes(key)に加え、Bob James(key)、Rob Mounsey(key)、Richard Tee(key)、Russell Javors(g)、Eric Johns-Rasmussen(g)、Steve Gadd(ds)、Ralph McDonald(per)、Airto Moreira(per)、Peter Cetera(cho)、Michael Brecker(sax)という何とも贅沢な面子です。
これだけのスタッフが揃って制作されたアルバムが悪い筈がありませんし、実際インパクトの強い曲はあまりありませんが楽曲も粒揃いで、AORアルバムとしても良いアルバムだと思います。
聴けば聴くほどに楽曲の良さ、カレンのヴォーカルの新しい魅力に溢れたアルバムです。まだ未聴のAOR好きな方は1度聴いてみて下さい。

『KAREN CARPENTER / KAREN CARPENTER (邦題:遠い初恋)』
01. Lovelines
02. Because Of You
03. If I Had You
04. Making Love In The Afternoon
05. If We Try
06. Remember When Lovin' Took All Night
07. Still In Love With You
08. My Body Keeps Changing My Mind
09. Make Believe It's Your First Time
10. Guess I Just Lost My Head
11. Still Crazy After All These Years
12. Last One Singin' The Blues

ピックアップ曲:
「Lovelines」 / 作詞・作曲・編曲:Rod Temperton
やはりRod Tempertonは天才ですね。良い曲を書きます。サビまでの洒落たメロディー・ラインとキャッチーなサビのメロディーはRod Tempertonならではです。しかもアレンジも手掛けていますので、リズム隊はJohn Robinson & Louis Johnsonの鉄壁コンビではないかと思います。間奏でのGreg Phillinganesのエレピのソロも聴き逃せませんよ。AOR好きなら気に入るであろう1曲です。

「If I Had You」 / 作詞・作曲:Stephen Dorff、Gary Harju & Larry Herbstritt、編曲:Bob James
このアルバムの目玉曲とも言える1曲。とにかく情感豊かなカレンのヴォーカルとRod Tempertonのアレンジによるカレンの一人多重コーラスが聴き所です。Bob Jamesのアレンジも秀逸ですし、Jerry Heyのアレンジによるホーン・セクションも流石の一言です。Michael Breckerらしさ全開のサックス・ソロも良いですが、終盤のカレンのコーラス・ワークが際立ってますね。

「Making Love In The Afternoon」 / 作詞・作曲・編曲:Peter Cetera
ChicagoのPeter Ceteraが書き下ろし、ヴォーカルでも参加しているウェスト・コースト・ロック風な爽やかなナンバーです。控え目なPeter Ceteraのヴォーカルですが、カレンの声との相性は良いと思いますね。

「If We Try」 / 作詞・作曲・編曲:Rod Temperton
美しいメロディーが印象的なAORバラード・ナンバー。間奏で盛り上がるアレンジもお洒落です。目立ってはいませんがLouis Johnsonのベース・プレイが本当に渋いです。やはりRodの書く曲は良いですね~!

「Still In Love With You」 / 作詞・作曲:Russell Javors、編曲:Le' Band
ロック色の強いギター・サウンドが印象的なAORナンバー。こういう曲調においてもカレンの美しい歌声が光ります。編曲のLe' BandというのはBilly Joelのバンドのことだと思うのですが・・・。なかなか癖になる曲です(笑)

「My Body Keeps Changing My Mind」 / 作詞・作曲:Leslie Pearl、編曲:Rod Temperton
この曲も私のお気に入りの1曲。軽快なディスコ・ビートとキャッチーなメロディーが印象的です。こういうダンス・ナンバーのアレンジはRod Tempertonの得意とするところです。個人的にはもっとビートを効かせたアレンジに乗せたカレンの歌声も聴きたかったですね。

「Last One Singin' The Blues」 / 作詞・作曲:Peter McCann
ボーナス・トラックとして収録されたこの曲は、未完成のアウトテイクの1曲だそうです。演奏にもカレンの歌声にもリラックスした雰囲気があり、リハーサル時の録音なのかも知れません。これがN.Y.の雰囲気満点のブルースで、Richard Teeならでは(曲毎のクレジットの記載はありませんが、ほぼ間違いないと思います)のエレピが何とも言えません。

抜きん出た曲というのがありませんが、全曲レビューしても良かったくらいに捨て曲のないアルバムだと思います。このアルバムが1980年にリリースされていたらどう評価されていたんでしょうね。きっと賛否両論あったことでしょう。ただ、このアルバムが制作されてから16年後という長い月日は流れましたが、世に出たことは素直に良かったなと私は思っています。
良いアルバムなので興味のある方はぜひ1度聴いてみて下さい。
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DIANE SCHUUR_DEEDLES ◇ 2010年 03月 14日
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今回紹介するのは、2度もグラミー賞を獲得した盲目の白人女性ジャズ・シンガー、Diane Schuurの実質的なデビュー・アルバムと言っても良いであろう、1984年にリリースされた『DEEDLES』です。
本作『DEEDLES』は、Diane SchuurがStan Getzの推薦でホワイト・ハウスのジャズ・パーティーに招かれ、その歌っている姿がテレビ放送によって放映され、そのテレビ番組を観たDave GrusinとLarry Rosenが彼女の才能と資質に惚れ込んでアーティスト契約を結び、ジャズ・シンガーとして制作された第1作が本作だということです。

Diane Schuurの歌は本当に素晴らしいの一言です。恐ろしいくらいに歌が上手いのですが、ただそれが技術的なことではなく、彼女が心底歌を楽しんで歌っており、あくまで自分の感性のままの感情表現が聴く者の胸を打つのだと思います。
ジャズというジャンルに拘らず、ゴスペル、ブルース、POPS、カントリー等あらゆる分野の音楽、つまり彼女が好きな音楽を楽しんで歌っている、それがDiane Schuurの音楽ではないでしょうか。盲目の彼女にとって白人の音楽とか、黒人の音楽とかいう区別は全く関係のない次元の話だったのでしょうね。彼女の耳で聴いて良いと思う音楽を愛し歌ってきた、ただそれだけだったのかも知れませんね。

『DEEDLES』は、Dave GrusinとLarry Rosenのプロデュース、アレンジは全曲Dave Grusinが手掛けています。取り上げている楽曲は、1930年代~1950年代のスタンダード曲が中心となっていますが、確かに彼女の歌の素晴らしさを伝えるには、オリジナルよりもまずスタンダードの方が良いかも知れませんね。
参加しているミュージシャンは、Dave Grusin(key)、Don Grusin(key)、Haward Roberts(g)、Steve Khan(g)、Dan Dean(b)、Moyes Lucas(ds)、Buddy Williams(per)、Stan Getz(sax)の面々。
シンプルなアレンジと演奏ですが、ダイアン・シューアの歌を聴かせる為のアレンジという感じがいかにもDave Grusinらしいです。

『DIANE SCHUUR / DEEDLES』
01. THE VERY THOUGHT OF YOU
02. NEW YORK STATE OF MIND
03. TEACH ME TONIGHT
04. I'M BEGINNING TO SEE THE LIGHT
05. I'LL CLOSE MY EYES
06. REVEREND LEE
07. I'M JUST FOOLIN' MYSELF
08. ROCK ME ON THE WATER
09. CAN'T STOP A WOMAN IN LOVE
10. AMAZING GRACE

ピックアップ曲:
「THE VERY THOUGHT OF YOU」 / 作詞・作曲:Ray Noble、編曲:Dave Grusin
1930年代に書かれたバラード曲のようです。とにかくDave Grusinのピアノとストリングスの美しさが際立っている1曲です。アルバム冒頭からスロー・バラード曲でDiane Schuurの歌を堪能してもらおうという趣向かも知れません。初めて聴いた時、「本当に白人シンガーなの?」と驚かされました。

NEW YORK STATE OF MIND」 / 作詞・作曲:Billy Joel、編曲:Dave Grusin
Billy Joelの1975年リリースのアルバム『ニューヨーク物語』に収録されていた邦題「ニューヨークの想い」のカヴァーです。実に都会的でJAZZYなアレンジが洒落ています。小粋なBarでこんな曲を聴きながら飲むお酒はきっと美味しいでしょうね(笑)。間奏でのStan Getzのエモーショナルなサックス・ソロが実に渋いです。

「TEACH ME TONIGHT」 / 作詞・作曲:Sammy Cahn & Gene DePaul、編曲:Dave Grusin
AORファンにはお馴染みとも言えるAl Jarreauの1981年の傑作アルバム『Breakin Away』の最後を飾ったラヴ・バラード曲のカヴァーです。オリジナルは1950年代に書かれたとのこと。ゆったりとしたJAZZYな演奏に乗せ、気負いと言うものを全く感じさせないDiane Schuurのヴォーカルが心地良く響きます。

「REVEREND LEE」 / 作詞・作曲:Eugene McDaniels、編曲:Dave Grusin
Roberta Flackが1970年のアルバム『第2章』で取り上げた曲のカヴァー。ゴスペル色が強いヴォーカル(これがDiane Schuurの魅力でもありますが)は、Roberta Flackよりもはるかに黒人ぽく聴こえますね。アレンジもFUSION色が強くて面白いです。

「ROCK ME ON THE WATER」 / 作詞・作曲:Jackson Browne、編曲:Dave Grusin
曲自体は知らなかったのですが、Jackson Browneの作品で、Linda Ronstadtが1972年にシングル・リリースしていたようです。言われてみれば確かにLinda Ronstadtが歌いそうな曲ですね。ゴスペル・チックなアレンジなんですが、どこかウェスト・コースト・ロックの色を全く消していないDiane Schuurのヴォーカルが見事です。Steve Kahnのギター・ソロも実に味があります。

「AMAZING GRACE」 / Traditional、編曲:Dave Grusin
お馴染みの讃美歌ですね。Diane Schuurのピアノの弾きといった感じに仕上げていますが、変に厳粛な感じではなく、心の赴くままに歌っているというDiane Schuurのヴォーカルが沁みる1曲です。

アルバム全体を通してDiane Schuurの素晴らしいヴォーカルが堪能できるのですが、実は私が1番好きなアルバムは1988年にリリースされたN.Y.とL.A.のTOPミュージシャンを集めて録音された『TALKIN' 'BOUT YOU』で、このアルバムにおける演奏とヴォーカルは、もう震えがくるくらいに素晴らしいものです。いつか必ず紹介したいと思っています。
まずは当ブログ初登場ということでDiane Schuurの1stアルバムと言っても良いであろう本作を選んでみました(笑)
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相棒 Season8_神の憂鬱 ◇ 2010年 03月 12日
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昨日(3月10日)、私の大好きなTVドラマで、唯一毎週欠かさず観ていた『相棒 Season8』の最終回「神の憂鬱」が放映されました。見終わってそのドラマの内容にも大満足だったのですが、それ以上にこのドラマの制作スタッフの素晴らしさを改めて感じました。今回は音楽話ではありませんが、音楽を制作するスタッフにも通じる話だと思うので、感じたままを書いてみようと思います。
『相棒』を観ていない方や興味の無い方には全く面白くない話だとは思いますが・・・(汗)

昨日の放送を見終わって感じたのは、制作スタッフの『相棒』に対する熱い情熱と愛情、そして数字(視聴率)を気にするばかりにご都合主義に走っているドラマとは異なり、例え高い数字が獲れなくても長く愛される良質なドラマを作ろうという意気込みです。

昨日の最終回のどんな所を観て私がスタッフの熱意を感じたかを語る前に知っておいてもらいたい点があります。まず『相棒』が水谷 豊(杉下 右京)と寺脇 康文(亀山 薫)を主役に2000年に2時間ドラマ枠でスタートし、亀山 薫が辞職するSeason7の中盤(2008年12月)までの長い年月をかけて、警視庁の陸の孤島と呼ばれる特命係に追いやられた二人が難事件を次々に解決していく最強コンビに育っていったという点。
次に『相棒』の熱いファンの間では、Season7の中盤以降、つまり亀山 薫の辞職以降のストーリーやSeason7の最終話で特命係にスパイとして送り込まれた及川 光博(神部 尊)が新しい相棒となるのかどうかという今回のSeason8のストーリーに関して賛否両論あったこと、亀山 薫がいなくなったことへの不安の声が多く存在したという点です。
何故亀山 薫はSeason7の中盤で辞職したのか、何故その後3ヶ月に亘り杉下 右京一人の『相棒』になり、Season7の最終回で神部 尊をスパイとして特命係へ送り込んだのか、そしてSeason8では早々と神部がスパイであることを見抜いた杉下と自分がスパイであることを見抜かれていたことを知った神部が、お互いにそのことには一切触れず、ある意味ギクシャクした関係のままSeason8の最終回を迎えたのか・・・。
実はこれらの何故は全て昨日の最終回への伏線だったんです、きっと。これがこのドラマのスタッフの凄いところなんですよね。

長年杉下と亀山コンビの『相棒』に親しんできたファンにとって、亀山の辞職が視聴者にどれほどの寂寥感を与えるかを制作スタッフは百も二百も承知していたんだと思います。だからこそSeason7中盤で亀山を辞職させたんですよ。もしSeason7の最終回で亀山が辞職し、Season8の初回で新しい相棒(神部)がいきなり登場しても視聴者はなかなか感情移入が出来ない。Season中盤で辞職させて、残り3ヶ月を杉下 右京一人で事件を解決するストーリーを展開することで視聴者の寂寥感を和らげていたのでしょう。そしてSeason7の最終回で新しい相棒としてではなく、スパイとして神部 尊を登場させるというのも心憎い演出だと思います。果たしてSeason8で神部が杉下の相棒と成り得るのかと期待と不安を視聴者に抱かせます。

Season8に突入し、スパイされる側、する側とお互いの立場を知りながらもそこのことには触れずに淡々とストーリーは進んでいきます。
そして最終回。神部が特命係に配属された本当の目的が明らかになり、警察庁に戻ることを自ら拒否して特命係に残る決意をした神部 尊。
最終回の最後のシーンで、そんな神部を杉下が「ようこそ!特命係へ」と迎えます。この台詞に感動したという意見が多かったみたいですね。本当に良い台詞ですし、良いシーンでした。
でもそれに答えた神部の台詞が私のお気に入りなんです。神部は杉下の歓迎の言葉に対し、「何ですか?今更。僕は半年前から特命係の一員ですけど・・・?」と答えるんです。この飄々とした答えの中に神部の熱い気持ちが伝わってきた良いシーンでした。
そうです。この最終回でようやく杉下と神部という新しいコンビが誕生したわけです。
私の勝手な思い込みですが、この最後のシーンの為だけにSeason7の後半3ヶ月間、Season8の6ヶ月間の計9ヶ月を費やした、つまり9ヶ月かけて新しいコンビを誕生させたんだと思います。
なんと粋なスタッフではありませんか。Season8を不満に思っていた方もきっとSeason9への期待が膨らんだ最終回だったことでしょう。
良い作品を作ろうというスタッフが集まっているからこそ、これだけ長い間支持され愛されてきたんでしょう。これから『相棒』が楽しみです。

まだこの番組スタッフの凄さについてあれこれ書きたいのですが、また別の機会にします。
特にキャラクターの作り方やキャスティングの巧さについてはぜひ書きたいと思っています。もし読みたいという方がいらっしゃればですが・・・(笑)
長い駄文にお付き合い下さり、ありがとうございました。
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凡子_Desert Butterfly ◇ 2010年 03月 06日
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今回紹介するのは、沖縄を活動の拠点とするシンガー・ソングライター、凡子が3月5日にリリースしたばかりの3rdアルバム『Desert Butterfly』を紹介しましょう。
正直なところ、凡子の経歴やそれまでの彼女の音楽に関して全く何も知りません。今回のアルバムも久しぶりの角松 敏生によるフル・プロデュース作品ということで、"期待と不安"が入り混じった複雑な思いではありましたが買ってみたという次第です。

角松ファンなら最近の角松のライブにコーラスとして参加しているようなので凡子の歌声に接しているのでしょうが、角松のライブに足を運ばなくなって久しい私にとってはこのアルバムで彼女の歌声に初めて触れました。そんな私の印象は、声質も良いし、歌もかなり上手くシンガーとして私好みですね。ちょっとイメージしていた声質とは良い意味で違っていて、興味をそそられましたね。
ソングライターとしてもなかなか素質があり、可能性を感じました。沢山の曲を書いていくことで才能がどんどん開花していくのではないかなと思います。
アルバム収録曲全10曲中、7曲が凡子の作詞・作曲で、残り3曲が凡子の作詞、角松 敏生の作曲なんですが、正直なところ角松ファンには申し訳無いけれど、角松の書いた曲よりはるかにキャッチーで、耳に馴染んでくるメロディーだと思いますね。

デビュー以来、リアルタイムで角松 敏生を聴き続けてきた私にとって、この作品における角松 敏生について触れない訳にはいきません(笑)
今回のプロデュース・ワークで私なりに評価している点は二つ。
まずは往年のFunkyな角松 敏生の匂いを思い出させてくれるアレンジでしょう。打ち込みのリズムが中心ですが、凡子の歌声を活かすという意味においては流石と思わせるアレンジだと思います。ちょっとリズムに重厚感があればもっと私好みではありましたが・・・。
次にヴォーカルとコーラスが凡子のみで、コーラスに角松 敏生が参加していないことですね。これは大きいですね。同じコーラス・アレンジであっても角松の多重録音のコーラスと凡子の多重録音のコーラスとでは全く印象が違ってきます。あのうざったい角松のコーラスが入っていないだけですっきりとして聴き易いモノに仕上がったと思います。

逆に残念だったと言うか物足りなかったのが、角松の提供曲のつまらなさでしょうか・・・。極端な言い方かも知れませんが、もう角松には"キャッチーなメロディー"は書けないのではないかとさえ勘繰ってしまいました(笑)。
自身のアルバムならまだしも、他アーティストへの提供曲がこの程度というのが、長い間聴き続けてきた者にとってはショックでしたね。
近年ソングライターとしての角松 敏生に興味を失いつつありましたが、それに拍車がかかるかも知れません。
このアルバムの提供曲もメロディーで聴かせると言うより、アレンジで聴かせるという感じが拭えず、何だか淋しくもあり残念です。

『凡子 / Desert Butterfly』
01. Desert Butterfly
02. Movin' on
03. やさしい時間 ~Seiren~
04. 虹アーチ
05. 花結び
06. So Nude
07. You Are My Sweet Melody
08. A~Ha~
09. GEKIHA
10. かがみ

ピックアップ曲:
「Desert Butterfly」 / 作詞・作曲:凡子、編曲:角松 敏生
今 剛のギターをフィーチャーしたグルーヴィーなナンバー。サウンド的には『BEFORE THE DAYLIGHT』の頃の角松サウンドと彷彿させます。特にサビらしいサビの無い曲なんですが、それでいて妙に惹き付けるメロディーを持っていますね。

「Movin' on」 / 作詞・作曲:凡子、編曲:森 俊之
古き良きモータウン系の香り漂うアレンジが秀逸なナンバーです。アレンジを手掛けるのは森 俊之です。今はサンプリング技術が発達しており、ストリングス・パートがまるで生のストリングスのように聴こえますね。メロディーに1番似合う形でアレンジが施されているといった1曲です。

「やさしい時間 ~Seiren~」 / 作詞・作曲:凡子、編曲:角松 敏生
古内 東子が歌っても似合いそうなSmooth系メロウ・グルーヴが心地良いナンバーです。この曲の角松のアレンジは本当に良いですね。まあアレンジに関してはハズレが無いというのが角松なんですが・・・(笑)

「虹アーチ」 / 作詞・作曲:凡子、編曲:角松 敏生
心地良いメロディー・ラインと凡子の素晴らしい歌声が実に心地良いミディアム・ナンバー。中川 英二郎のトロンボーン・ソロをフィーチャーするあたり、角松のアレンジが冴えてますね。

「A~Ha~」 / 作詞・作曲:凡子、編曲:角松 敏生
可愛らしいという言葉がピッタリのPOPなナンバー。曲調によって凡子の歌声がまるで表情が変わるように印象が違って聴こえます。こんなところにシンガー・凡子の非凡な才能を感じますね。

「GEKIHA」 / 作詞:凡子、作・編曲:角松 敏生
今回角松 敏生が提供した曲で1番気に入っているのがこの曲です。80年代半ばの打ち込みにのめり込んでた時代の角松サウンドを彷彿させて、思わずニヤリとさせるナンバーです。まだこういう曲を書けるのかと微かな期待を持たせてもらった1曲でした。
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