Music Avenue
musicave.exblog.jp
Top
BREAD & BUTTER_LATE LATE SUMMER ◇ 2009年 05月 24日
e0081370_031369.jpg 

誰にでも青春時代の思い出のアルバムと言うか、時代を超えて愛聴しているアルバムがあるかと思います。
今回紹介するアルバムは、私にとってまさに時代を超えた愛聴盤となっている1枚です。
それはブレッド&バターが1979年にリリースした通算6枚目、アルファ・レーベル移籍第一弾となったアルバム『LATE LATE SUMMER』です。
私がブレッド&バターを聴くようになったアルバムであり、少し大袈裟ですがCITY POPへ傾倒していく引き金となった1枚とも言えるアルバムです。

ブレッド&バター(以降、ブレバタと表記)は、ご存知の方も多いでしょうが岩沢 幸矢、二弓の兄弟ユニットです。
1969年にデビューしてますから、今年で40周年を迎えることになるんですね~。本当に凄いの一言です。
このアルバムがリリースされるまでは、名前こそ知っていましたがフォーク系のユニットだと思っていて、たいして興味を抱きませんでした。たまたま友人がこのレコードを持っていて聴かせてもらってから、何とも夏っぽい雰囲気と洒落た楽曲に衝撃を受け、自分でもこのアルバムを購入してレコードが磨り減る位繰り返し聴いたアルバムです。

アルバムのプロデュースは有賀 恒夫。彼の凄いところは、"ブレバタ=湘南"というコンセプトを明確に打ち出したことですね。以降、ブレバタは湘南サウンドの代名詞とも言える存在になっていったことを考えると、有賀 恒夫のセンスの良さを改めて感じます。
サウンド面では、収録曲10曲中9曲のリズム・アレンジを担当したのが細野 晴臣。残り1曲が佐藤 博です。またストリングスやホーンのアレンジを松任谷 正隆、鈴木 茂、椎名 和夫、田辺 信一が手掛けています。
サウンド的には以前紹介したアルファ第二弾となる『MONDAY MORNING』や第三弾『PACIFIC』の方が好き(アレンジの大半を敬愛する松原 正樹が手掛けている)なんですが、強烈に印象に残っているのはやはりこのアルバムですし、聴いた回数も他のアルバムの比ではありませんでした。それだけ私にとって大切な1枚になっています。

ちなみに参加しているミュージシャンは、坂本 龍一(key)、佐藤 博(key)、細野 晴臣(b、key)、小原 礼(b)、林 立夫(ds)、高橋 幸宏(ds)、鈴木 茂(g)、松原 正樹(g)、椎名 和夫(g)、安田 裕美(a-g)、浜口 茂外也(per)等です。

『BREAD & BUTTER / LATE LATE SUMMER』
01. あの頃のまま
02. タバコロード20
03. 別れたあとの憩い
04. THE LAST LETTER
05. 渚に行こう
06. ゆううつ
07. 忘れ得ぬ貴女
08. SUMMER BLUE
09. 青い地平線 - Blue Horizon -
10. JULIANNE

作詞・作曲:呉田 軽穂、編曲:細野 晴臣、松任谷 正隆によるブレバタの代表曲のひとつである01。元々はユーミンが書いた詞が先にあって、ブレバタもメロディーを付けようとしたが上手くいかず、結局ユーミンがメロディーも書いたといういきさつがあったようです。変わっていく友人と変わらない自分。どちらが良い悪いではなく自分らしく生きていきたいという歌詞が強く印象に残る1曲です。

作詞:呉田 軽穂、作曲:岩沢 幸矢、編曲:細野 晴臣、鈴木 茂による02。歌詞の内容にピッタリな軽快で爽快な疾走感が特徴と言えます。幸矢らしいストレートでキャッチーなメロディー・センスと細野 晴臣のアレンジ・センスの良さを感じさせます。

作詞:岩沢 幸矢、市原 愛彦、作曲:岩沢 幸矢、編曲:細野 晴臣、椎名 和夫によるバラード曲03。ブレバタらしい曲です。ブレバタの場合、曲を書いた方がメイン・ヴォーカルなので兄弟どちらの曲かというのが歌で判ります。ただ、声を区別するのが最初は難しいかも知れませんが・・・(笑)

作詞:高橋ユキヒロ、作・編曲:細野 晴臣による04。ポール・サイモンの「50 Ways」が元ネタであると言われているお洒落なナンバー。グルーヴィーなミディアム・ナンバーで、細野 晴臣がベースだけでなく、コーラス、アコースティック・ギターにと大活躍してます。

作詞:伊達 歩、作曲:岩沢 二弓、編曲:細野 晴臣、鈴木 茂によるサマー・チューン05。ボッサ・テイストのアレンジも心地良く、これぞブレバタといった感じの曲です。二弓の書く曲は、兄の幸矢に比べ洋楽っぽいテイストに溢れていて、CITY POP好きな私には二弓の曲がツボでございます(笑)

作詞:呉田 軽穂、作曲:岩沢 幸矢、編曲:細野 晴臣による南国テイストたっぷりな06。メロディーはフォークっぽいのですが、細野 晴臣ならではの味付けで見事南国風に仕上がっています。細野 晴臣のマリンバが良い味出してます。

作詞:岩沢 二弓、市原 愛彦、作曲:岩沢 二弓、編曲:細野 晴臣、椎名 和夫による美しいメロディーのバラード・ナンバー07。個人的にはサビのメロディーが秀逸だと思っています。間奏での坂本 龍一のピアノが印象的です。聴くほどに味わい深くなる、そんな曲だと思います。

作詞:小林 和子、作曲:岩沢 二弓、編曲:細野 晴臣による名曲08。CITY POPが好きな方にはぜひとも聴いて欲しい1曲です。歌詞、メロディー、アレンジ共に30年前の作品とは思えないほど素晴らしい出来です。
特にアレンジが素晴らしく、こんな洒落たアレンジを30年前にサラッとやってしまう細野 晴臣のセンスには脱帽です。アルバム中最も好きな曲です。

作詞:なかにし礼、LINDA RHEE、作曲:筒美 京平、編曲:細野 晴臣、田辺 信一によるキャッチーなナンバー09。天才・筒美 京平ならではのメロディーですね。この曲は当時TBSの朝の情報番組「おはよう700」で使われており、当然シングル・カットされています。結構視聴率の高かった番組という記憶があるので、憶えている人も多いでしょう。ちなみにシングルは、"Le Mistral"名義でリリースされました。

作詞:岩沢 幸矢、DAVID WALLACE、伊達 歩、作曲:岩沢 幸矢、編曲:佐藤 博によるバラード曲10。美しい佐藤 博のピアノと夏の終わりを感じさせるような何とも切ないメロディーが特徴です。まさにLate Summerというイメージがピッタリなナンバーです。

2005年に再発されたCDにはブレバタと有賀 恒夫のインタビューが掲載されており、そこには非常に興味深いことが書いてありました。
それは、このアルバムにはスティーヴィー・ワンダーが書き下ろした曲が入る予定だったらしいのです。細野 晴臣のアレンジでタイトルは「特別な気持ちで」と決まっており、レコーディングまで終了していたんですが、スティーヴィーのスタッフが「良い曲だから日本人にあげるのは勿体無い」と言い出し、結局お蔵入りになったそうです。その曲が5年後の1984年にスティーヴィー・ワンダーが自ら歌って全米No.1に輝いた「I Just Called To Say I Love You」なんだそうです。これって何気に凄いエピソードですよねぇ(笑)

本来であれば夏の終わり頃に似合うアルバムなんですが、まだ聴いたことの無いCITY POP好きな方の為に早めに紹介しました(笑)
ジャケットの写真も水を抜いたプールで撮影されているところも何とも夏の終わりを感じさせますが、これからの季節だったら気持ち良く聴けることは間違いありません。自信を持ってお薦め出来る1枚です。
[PR]
by kaz-shin | 2009-05-24 03:05 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(12) | |
トラックバックURL : https://musicave.exblog.jp/tb/10298398
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by じゅんこ at 2009-05-24 06:39 x
こんにちわ。またコメントさせていただきます。
ブレッド&バターは名前はしっているもののちゃんと聞いた事はなかったのですが、このタイトルが引っかかってしまいました。
松任谷由実の曲でLATE SUMMER LATEという曲があるのです。
ダイヤモンドダストが消えぬまにに入っている曲なので、こっちが後なのはあきらかなのですが、なにか関連性があるのかなとおもったのですが、ユーミンは関わってるけどそういうわけではなさそうですね。
ちょっと視聴しましたがこのけだるい感じがいいですね。当時のアルファはこういう仕事もしていたんですね。筒美京平さんは元々レコード会社の
洋楽課のディレクターであっちのレコードを一杯聴いていて、日本で売れるものを選ぶ仕事をしていたんだそうです。天才だけど確信犯でもあるんですよね。
リマスター版の音がいいなら購入して聞いてみようかなと思ってます。
Commented by まこっつぁん  at 2009-05-24 09:40 x
こんにちは。
久しぶりに持ってるアルバムが出てきました。

このアルバムは、「あの頃のまま」が好きで購入したと思います。
少し後に稲垣潤一もカバーしていましたね。

アルバム全体の雰囲気が統一されてて、
僕にとっても、夏の思い出をしっとり
思い出させてくれるようなアルバムでした。

ジャケットの色使いも好きでした。
Commented by kaz-shin at 2009-05-24 21:25
じゅんこさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
POPな感じがお好きでしたら、このアルバムより『MONDAY MORNING』や『PACIFIC』の方が良いかもしれませんが、
じゅんこさんも書かれているように夏の終わりの気だるさ感が出ていているのが、このアルバムの特徴でもあり良さでもあります。
真夏の暑い頃より、今の時期の方が似合っているかと思います。
興味があればぜひ聴いてみて下さい。

筒美京平さんは、変な意味では無くて洋楽を取り入れたメロディーを書かせたら天才的ですね。
悪い言葉では"パクリ"となってしまいますが、"パクリ"だけで終わらないのが京平さんの凄さだと思います。
Commented by kaz-shin at 2009-05-24 21:28
まこっつぁんさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
記事にも書きましたが、サウンド的にはこの後の2枚の方が圧倒的に好きなんですが、まずはこのアルバムから夏が始まって、
『MONDAY MORNING』で真夏をenjoyし、『PACIFIC』で夏を惜しむというのが私のブレバタの夏の楽しみ方になっています(笑)
Commented by kotaro at 2009-05-25 21:22 x
名作ですね、いろんな意味でも。
丁度30年前になりましたか。マンデーモーニングとパシフィックは
買い求めましたが「あの頃のまま」のシングルは持っているのですがLATE LATE Summerはレコード棚に無かったです。

伊集院静(伊達歩)とユーミンと細野さんや教授、それに筒美京平が共演している訳ですから、この頃の音楽シーンは凄いですよね。
ALFAは決して大手でないのですがこの後にYMOが一つの時代をつくります。そして山下達郎がRVCairから移籍してALFA-MOONレーベルも始まり、目が離せない会社になります。その予兆をこのアルバムにほんのり感じるといえば、言い過ぎでしょうか。

それにしてもRCサクセションに仲井戸麗市が加わり最高のライブ・ロックバンドになるのとブレ・バタが湘南系ミュージシャンで華麗に変身したのとはほぼ同時期の79-80年の間なんです。
それまでの地味なフォーク系がいいという人もいるでしょうが、画期的な、白黒の絵に色が付いたような面白い時代でした。
Commented by Sugar Time at 2009-05-26 00:25 x
皆さんの通なコメントに混じって・・・

私もブレバタはちゃんと聴いたことがなく、かなりフォーク寄りという先入観を持っていましたが、先日BOOK OFFで入手したTOKYO GASの「With」というオムニバスCDに、「If」が入っており、夏っぽくてしゃれたサウンドに予想外の衝撃を受けました。機会があれば他の曲も聴いてみたいですね。

このCD、Cindy、村瀬由衣、遠藤京子という聴いたことがない女性ボーカルが入っていたので買ったのですが、他、SLTをはじめなかなかいい曲が揃っています。どれも当時のファンハウスみたいで、他に岡村さん、永井さんらメジャー女性ボーカルが4曲。
唯一「それが大事」が、全体の雰囲気に合っていなくて、ちょっと残念ですが(^^;)
Commented by SaToshi at 2009-05-26 14:14 x
東京に来ています。昨日、川崎のブックオフで「二弓」が500円だったので買いました。都会は地元では到底置いて無さそうなCDがいっぱいあって、どんどん買ってしまいます。(苦笑)
さて、僕もプレバタはフォークだと思ってしばらく聞きませんでした。
はっぴいえんど、オフコース、などそういうのが多いです。
 スティービー・ワンダーの提供曲についての話は昔聞きました。
ジェフ・ペックの場合もそうだったし、またか!という感じで、スティービーに関してはあまり良い印象を持ってません。
Commented by kaz-shin at 2009-05-27 09:52
kotaroさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
レスが遅くなりました。すみません。

Alfaは、やはり村井邦彦氏や有賀恒夫氏のセンスの良さが前面に出ていた会社でしたね。
FUSION系音楽も結構良いアルバムや企画モノをリリースしていて、目の離せない会社でもありました。
そんな中でこのアルバムは、80年代のCITY POPブームの火付け役の1枚だったのではないでしょうかね。
地味と言えば地味。でも夏が近づいてくると毎年のように、また何度も聴きたくなる味わい深い作品だと思っています。
個人的には77年頃~83年頃が1番音楽を聴いていて楽しかった時代のような気がしますね。
Commented by kaz-shin at 2009-05-27 10:08
Sugar Timeさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
『With』というオムニバス・アルバム、ぜひブログで紹介して下さい。
ファンハウスのアーティストの楽曲が集められているようですね。
特にCindyさん、村瀬由衣さん、遠藤京子さんのどんな曲が収録されていたのか興味あります。
ブレバタはファンハウス時代も良いですが、やはりAlfa時代の3枚は超お薦めです。
特にこれからの季節にはピッタリですから、機会があったら聴いてみて下さい。
Commented by kaz-shin at 2009-05-27 10:12
SaToshiさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
東京へは仕事絡みですか?お疲れ様です。
川崎のBOOK OFFというと京急駅川崎駅近くのビルの中に入っているところでしょうか。
あそこも大きなお店なんで結構な枚数で見ているだけでも時間がかかりますよね(笑)
良い買い物が出来たようで何よりです。

さて、スティーヴィーの楽曲の件ですが、ブレバタ以外にも同様のことがあったんですか?知りませんでした。
スティーヴィー自身というよりスタッフに問題があるような気がしますね。
「I Just Called To Say I Love You」もブレバタの為に書いたと認めているようですし・・・。
Commented by Sugar Time at 2009-05-30 01:20 x
お返事が遅くなりました。ブログでの紹介はちょっと先になりそうですし、かといってこの場でバラしてしまうのはどうか、とか迷っておりました。
けど、遠藤京子さんは先頃kaz-shinさんも紹介されていて、その情報にも助けられて購入したので、お伝えしておきます。
「恋人になりたい」という、しっとりしたバラードです。この曲だけでは歌の上手い下手も判断がつきにくいですが、独特の強烈な魅力が伝わってきました。
も一つ、やはりこちらで紹介されていたCindyさんは「愛がさびしい時 ~ DON'T BE AFRAID」が収録されています。こちらはとてもわかりやすくて、誰が聴いても高評価でしょうね。
村瀬さんの曲もすっと入ってきました。3人ともアルバムを聴いて見たいと思いました。
ちょっと前まで、オムニバス・アルバムには全く関心がなかったですが、kaz-shinさんもよく紹介されているし、すごくレアな匂いがしたので思い切って購入しましたが、いろんなアーティストを聴き比べられるので面白いですね。○○さんって歌上手くないじゃん、みたいな
・・・て、あんまり書くとブログのネタがなくなるので、このへんで(^-^)/
Commented by kaz-shin at 2009-05-30 11:53
Sugar Timeさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
わざわざお知らせ下さって、本当にありがとうございます。
同じオムニバスでも非売品のモノがBOOK OFFでは売られていることが多くて、そういうのって結構面白かったりするんですよ。
私はオムニバスって音のカタログという一面もあると思っているので、結構購入します。
ブログで紹介されるのを楽しみにしていますね。
<< TOSHITARO_Paradise ページトップ PABLO CRUISE_PA... >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Ice Green Skin by Sun&Moon