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中川 イサト_WATER SKIPPER ◇ 2009年 06月 08日
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今回紹介するのは、極上のアコースティック・ギター・サウンドを聴かせてくれる中川 イサトが1990年にリリースしたアルバム『WATER SKIPPER』です。
私はこのアルバムに出会うまでは、中川 イサトという人はフォーク・ソングを歌っている人だと思っておりました。多分それは、中川 イサトがフォーク・グループ"五つの赤い風船"のメンバーとしてデビューしたというイメージが強かったからだと思います。失礼な話ですが、ジャケット写真を見た限りでもちょっと田舎臭い感じで、いかにもフォーク・ソングって雰囲気なんですよね(笑)

そんな私が何故このアルバムを購入したかと言うと、それは"AIRレーベル"からリリースされていたからという単純な理由なんです。AIRレーベルからリリースされている作品が悪い訳が無いという思い込みがあって、例えフォーク・ソングでも一味違うんだろうなと勝手に解釈して買いました(笑)
実際にアルバムを聴いてみると、アコースティック・ギターの演奏によるインストゥルメンタルな作品だったことに驚愕し、そのサウンドの気持ち良さに魅了されてしまいました。

調べてみると、アコースティック・ギターによる独奏が基本的なスタイルのようですが、このアルバムではサウンド・プロデュースを難波 弘之が手掛け、バンド・サウンドによるアンサンブルが中心となっています。
また彼の演奏スタイルは爪弾き。これはやはりフォーク系から発展してきたスタイルなのかなという気がしますね。
バックを務めるメンバーは、難波 弘之(key)、長谷部 徹(ds)、松原 秀樹(b)、菅原 裕紀(per)、松田 幸一(blues harp)等です。

『中川 イサト / WATER SKIPPER』
01. あいらんど
02. St. Thomas
03. Floating Cloud
04. After Hours
05. 黄昏
06. Astrad
07. Uncle Rag
08. 茴香
09. Chotto Tropical
10. Geogia On My Mind
11. Monn Dance
12. Poh-Han's Theme
13. Which Way ~いつか行く旅~

楽園気分に浸れる夏向けの涼しげなナンバー01。リラクゼーション・ミュージックといった感じで癒し効果抜群です。碧い海、青い空に囲まれ、心地良い潮風に吹かれながら椰子の木陰で聴きたい、そんな1曲です。

中川 イサトの独奏によるソニー・ロリンズの名曲02。JAZZのナンバーながら、実に爽やかで清々しい演奏が心地良いです。独奏では中川 イサトの素晴らしいテクニックを堪能出来ます。

上手いタイトルを付けたなという印象の03。青い空に浮かぶ雲がゆっくりと流れていく感じが、上手く表現されている気がします。浜辺や野原に寝転んで、空を見上げながら聴きたいような衝動に駆られます。難波 弘之のアレンジ・センスが光る1曲です。

一転して都会の夜、BARでグラスを傾けながら聴きたいようなJAZZYなナンバー04。中川 イサトもプレイもそうですが、難波 弘之のピアノ、松原 秀樹のベースのプレイがかなり渋いです。大人の夜の為の1曲といった雰囲気を持っています。

難波 弘之の作曲による05。メロディアスで、爽やかなナンバーです。CMやTV番組のBGMとして使われてもおかしくないような曲ですね。どこかの田舎町の夕暮れ時のイメージでしょうか。

同じく難波 弘之の作曲による06。軽快なボッサ調のナンバーです。05に比べると都会的でグッとシックな感じがお洒落です。涼しげで寝苦しい夜にピッタリかも知れません。

中川 イサトが得意としているらしいラグタイム風ナンバー07。アコースティック・ギターの独奏から、バンド演奏が加わってきます。ホンキートンク調ピアノやアコーディオン風なシンセと難波 弘之が大活躍しています。古き良きアメリカって感じですね(笑)

08のタイトルは"ういきょう"と読みます。香料などに使われる多年草の植物のようです。どんな植物なのか分からないのですが、きっと植物の花をイメージしているのかも知れません。ちょっと幻想的な雰囲気を持っている曲です。

朝日ソーラーのCMのイメージ・ソングに起用された09。まさにタイトル通り、"ちょっとトロピカル"な曲です。松原 幸広のアレンジなんですが、ストリングスを全編に使ったスケールの大きい曲で、サウンド自体はトロピカルというイメージはあまり感じませんが、涼しげで気持ちの良い曲です。

"我が心のジョージア"という邦題でお馴染みのJAZZのスタンダード・ナンバーのカヴァー10。ストリングスの美しい調べとブルージーなギター、松田 幸一のブルース・ハープのコンビネーションが渋い1曲です。

満点の星空と満月の明るい月夜。そんな夜をイメージさせる11は、中川 イサトの独奏によるナンバーです。愛くるしいナンバーですね。

TVの旅番組のBGMなんかで使われていそうな12は、ちょっと切ない感じのメロディーが印象的なナンバーです。日本の原風景というイメージが湧いてきます。

ラストを飾る13は、本当に旅番組のオープニング・テーマ曲だったというナンバー。作曲は難波 弘之です。

難波 弘之が作曲した05、06、13以外は、おそらく中川 イサトが以前から独奏スタイルで演奏していた曲だったのではないでしょうか。難波 弘之はその独奏を聴き、ギター・プレイや音色に合わせてアレンジを施したという感じがします。決して出過ぎず、かと言って地味という感じでもないアレンジが絶妙で、このアルバムに一貫した心地良さを演出しています。
これからジメジメした梅雨を迎え、やがて日本独特の蒸し暑い夏がやってきます。そんな時にこのアルバムを聴けば、爽やかで涼しげな気分にさせてくれることは保障しますよ。
現在は廃盤なようで中古市場で見つけるしかないと思いますが、もし見つけたらぜひ聴いてみて下さい。

ちなみに中川 イサトは1947年生まれ。同年のアーティストには加川 良、はしだのりひこ、小田 和正、小椋 佳がいますが、スタジオ・セッションではお馴染みのアコースティック・ギターの名手・吉川 忠英も同年らしいです(笑)
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by kaz-shin | 2009-06-08 22:10 | FUSION系 | Trackback | Comments(4) | |
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Commented by たにぴ@もまゆきゅ at 2009-06-09 10:03 x
持ってますよこれ。マギー史郎ですよね、なんちて。

関西のコアなイサトファンには、これはあまりウケはよくないみたいです。
Commented by kaz-shin at 2009-06-10 23:24
たにぴさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
アコギ弾きのたにぴさんなら聴いているかも?と思ってました(笑)
私はこのアルバムしか持っていないのですが、コアなファンの方々はやはり独奏スタイルに魅力を感じているんでしょうかねぇ。
私はこういう感じ好きです。
Commented by Kenny U at 2009-08-12 00:25 x

私も、中川 イサトってフォーク・ソング系の人だと思っていたんですが
何時だったか、ひょんな所で、
彼のアコギアルバムが良いよーっていう事を聞きましたー。
そこで、『Footprints』1998 と 『Acoustic Paradise』2006
この二枚は音源入手してみました。
ヒーリング系で、"これ結構好きかも・・・"っていう感じです。

ところで、私の友人は、
『たそがれ気分』っていう作品を以前ですが随分探し回っていましたよ。
こちらは、"多分"歌物なんでしょう!
何故か、ものすごい入手困難なアルバムだそうです。
私は未だ聴いた事ありませんが、kaz-shin さんはご存知でしたか???
Commented by kaz-shin at 2009-08-13 23:15
Kenny Uさん、コメントありがとうございます。
やはり年齢的にはフォーク系の人というイメージがありますよね?
記事にも書きましたが、何の知識も無いまま、安かったので買ってみたという感じでしたが・・・当りでした(笑)
『たそがれ気分』というアルバム、少し前にどこかのBOOK OFFで見つけました。
しかし、どこの店で見たか全く覚えてません。
覚えてれば入手しといてあげれるのですが、すみません。
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