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CHAKA KHAN_WHAT CHA' GONNA DO FOR ME ◇ 2009年 07月 10日
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今回は久しぶりに"PRODUCER"のカテゴリで記事を書いてみようと思います。
洋楽というジャンルにおいて、プロデューサーというと皆さんは誰を思い浮かべますか?
AOR好きな人ならば、デヴィッド・フォスターやジェイ・グレイドンの名前が真っ先に頭に浮かぶかも知れませんね。確かにこの二人も素晴らしいプロデューサーには違いありませんが、どちらかと言うとこの二人はプロデューサーの色を出していくタイプですね。
しかし、プロデューサー本来の仕事というのは、ジャンルに関わらずシンガーやミュージシャンのポテンシャルをどこまで引き出せるかではないでしょうか。
そういう観点からプロデューサーを見た場合、私には大好きで尊敬に値するプロデューサーが3人います。
その3人とは、クインシー・ジョーンズ、トミー・リピューマ、そして今回の主役であるアリフ・マーディンです。

アリフ・マーディンという名前を知らなくても、彼のプロデュースしてきたアーティストの名前を見れば、その作品に知らずと触れてきている可能性は高いと思います。本当に幅広いジャンルのアーティストをプロデュースしています。
例えば、アレサ・フランクリン、チャカ・カーン、、ダニー・ハザウェイ、ロバータ・フラック、ロッド・スチュワート、リンゴ・スター、ラスカルズ、アヴェレイジ・ホワイト・バンド、ビージーズ、マンハッタン・トランスファー、ジョージ・ベンソン、カーリー・サイモン、ホール&オーツ、アニタ・ベイカー、ノラ・ジョーンズ等・・・。
とにかく凄いというか圧倒されてしまいますね(笑)
そんなアリフ・マーディンの脂の乗った時期の作品のひとつが、チャカ・カーンが1981年にリリースしたソロ第三弾となる『WHAT CHA' GONNA DO FOR ME (邦題:恋のハプニング)』です。

圧倒的な歌唱力と声量で聴く者を圧倒するチャカ・カーン。そんな彼女の魅力を120%引き出すべくアリフ・マーディンは、贅沢なまでのミュージシャンを起用し、抜群にセンスの良い選曲でアルバムを作りあげました。
まずはミュージシャンですが、Larry Williams(key、sax)、Anthony Jackson(b)、David Williams(g)、Hamish Stuart(g)、Steve Ferrone(ds)、Greg Phillinganes(key)、Mike Sembello(g)、Paulinho da Costa(per)、Dizzy Gillespie(tp)、Herbie Hancock(key)、David Foster(key)、Ronnie Foster(key)、Abraham Laboriel(b)、Michael Brecker(sax)、Randy Brecker(tp)、Hiram Bullock(g)、Richard Tee(key)等・・・、書くだけで疲れてきます(笑)
ただ単に豪華なミュージシャンを集めるだけなら簡単でしょうが、アリフ・マーディンの場合はこれらのミュージシャンを曲に合わせて起用しており、言わば必要な人材だから集めたという感じなのでしょうね。

『CHAKA KHAN / WHAT CHA' GONNA DO FOR ME』
01. WE CAN WORK IT OUT (邦題:恋を抱きしめよう)
02. WHAT CHA' GONNA DO FOR ME (邦題:恋のハプニング)
03. I KNOW YOU, I LIVE YOU (邦題:あなたに夢中)
04. ANY OLD SUNDAY
05. WE GOT EACH OTHER (邦題:愛の絆)
06. AND THE MELODY STILL LINGERS ON (NIGHT IN TUNISIA) (邦題:永遠のメロディ)
07. NIGHT MOODS
08. HEED THE WARNING
09. FATHER HE SAID
10. FATE (邦題:さだめ)
11. I KNOW YOU, I LIVE YOU (REPRISE)

ビートルズ・ナンバーのカヴァー01。ビートルズの曲をここまでFUNKYに仕上げたGreg Phillinganesのリズム・アレンジに脱帽です。とにかく格好良いの一言ですね。Greg Phillinganesによるミニ・ムーグ・ベース、Mike Sembelloのギターのカッティング、Larry Williamsのアレンジによるホーン・セクションが絶妙に絡んだグルーヴが気持ち良いです。チャカ・カーンのヴォーカルもとにかくパワフルです。

アヴェレイジ・ホワイト・バンドの名曲のカヴァー02。個人的にはオリジナルであるアヴェレイジ・ホワイト・バンドのテイクよりもこちらの方が好きですね。若干抑え気味のヴォーカルでありながらも、その声量と歌唱力に圧倒されます。Michael Breckerの渋いテナー・サックス・ソロも聴けます。

チャカ・カーンとアリフ・マーディンの共作による03。プロデュースだけでなく作曲家、編曲家としても素晴らしい才能を持っているのがアリフ・マーディンの特徴でもありますね。ヴォーカル、コーラスにとチャカ・カーンの歌声に溢れているFUNKチューンです。

軽快でAORチックなナンバー04。何とも心地良いサウンドに満たされる曲です。このアルバムではコーラスも全てチャカ・カーン一人でこなしていますが、それだけ彼女のヴォーカルを聴かせたいという想いがアリフ・マーディンにあったのかも知れませんね。Randy Breckerのフリューゲル・ホーンも印象的です。

Steve Ferroneのタイトなドラミングがたまらなくグルーヴィーな05。この曲も理屈抜きで格好良いです。デュエットの相手はMark Stevebs。この人もかなり上手いです。この曲で特に注目して欲しいのは、David WilliamsとHamish Stuartのギター・コンビです。この手のギター・カッティングがたまらく好きなんです(笑)

このアルバムの目玉と言うか、ハイライトとも言える曲が06です。ジャズ・トランペッターの大御所・Dizzy Gillespieが1940年代に作った名曲ですね。モダン・ジャズのスタンダードとも言えるこの曲を思い切りFUNKYに仕上げています。しかもDizzy Gillespie本人が参加しているだけでなく、1940年代に録音されたチャーリー・パーカーのブレイク・アルト・ソロの音源を抜き出し、Herbie Hancockがユニゾンでシンセを弾いているという凝った作品です。ミニ・ムーグ・ベースを弾いているのはDavid Fosterですし、とにかく贅沢かつご機嫌な1曲です。アリフ・マーディンのアレンジに尽きるナンバーと言えるでしょう。

タイトル通りにしっとりと聴かせるバラード・ナンバー07。FUNKYなヴォーカルもチャカ・カーンの魅力ですが、こういうバラードを歌わせても上手いの一言ですね。ファルセットの使い方など本当に絶妙です。

ミディアム・テンポの渋いナンバー08。このアルバムの特徴のひとつでもあるのですが、とにかくシンセを巧みに使っています。ちっとも嫌味が無いどころか、生のリズムとシンセが上手く融合されており、サウンド的にも厚みが出ていて素晴らしいです。恐るべしアリフ・マーディン!

サビのメロディーが印象に残るミディアム・ナンバー09。サビ以外に部分では若干地味な印象ですね。この曲でもシンセが巧みに使われています。

70年代のDISCO CLASSICSを彷彿させるダンサブルなナンバー10。大好きな1曲になってます。Richard Teeがクラヴィネットで参加していますし、Hiram Bullockの渋いギター・ソロが聴けます。でもこの曲で1番渋いのはAnthony Jacksonのベース・プレイでしょう。

とにもかくにも格好良いという言葉しか思い浮かばない1枚です。1981年のリリース当時から現在に至るまで、全く同じ思いです。感情そのものが色褪せないアルバムっていうのはそうは存在しません。本当に名作だと思います。
興味がある方はぜひ聴いてみて下さい。聴いて絶対に損はしないアルバムだと思います。
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by kaz-shin | 2009-07-10 00:09 | PRODUCER | Trackback | Comments(6) | |
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Commented by Apollo at 2009-07-10 15:55 x
チャカの作品の中で、私が最も好きなのがこの作品です。

選曲、アレンジ、そしてヴォーカルが絶妙のバランスで「至福の音」を作り上げていると思います。
そのバランスを調整したのが、アリフ・マーディンなんですね。
彼のプロデュースした作品の中でも、3本の指に入る名作だと思います。

ミュージシャンのプレイで印象的なのは、アンソニー・ジャクソンのベースと、スティーヴ・フェローンのドラムスですかね・・・。
とにかく、「人力ファンク・リズム」の最高峰という気がします。

そうそう、Mark Stevensって、チャカの弟で、マーカス・ミラーと「Jamaica Boys」というバンドを作って、リード・ヴォーカルを担当していますよね。チャカほどアクが強くなくて、カッコ良いヴォーカルですね。
Commented by kotaro at 2009-07-11 06:32 x
濃いなー、このアルバム(笑)
想像どおりのメンバー(オールスター)なんですが
マイケル・センベロというのに目が止まりました。

もうすぐ野球も日米でオールスター、楽しみです。
そうそう、一昨日はマイケルのスリラーをレコードでかけてる店で
飲んでいました。
21世紀になって、お店でガール イズ マインをレコードで聴けるなんて!
とってもアコースティックで良かったですよ。
Commented by kaz-shin at 2009-07-11 08:36
Apolloさん、おはようございます。コメントありがとうございます。
私もチャカのアルバムでは本作が1番好きです。
1984年の『I FEEL FOR YOU』も捨て難いのですが、やはりこちらでしょうね。

仰るようにアンソニー&スティーヴのリズム隊は強烈ですよね。
「人力ファンク・リズム」というのは、この二人のプレイを上手く表現したナイスなネーミングだと思います。

Jamaica Boysも良いですね!
いつかは紹介したいなと思いつつ、まだ紹介していません。
機会を見て紹介しようかなと思っています。
Commented by kaz-shin at 2009-07-11 08:44
kotaroさん、おはようございます。コメントありがとうございます。
確かに濃いです(笑)
でもコテコテになっていないところが、アリフ・マーディンの凄いところではないでしょうか。
大ヒット作『I FEEL FOR YOU』もアリフ・マーディン絡みですが、本当に鋭い感性を持っていることに驚かされます。

私も昨日久しぶりにレコード屋へ出かけ色々物色していたのですが、BGMはMJ一色でしたね。
DVDコーナーでは、MJのPVがずっと映し出されていました(笑)
7/16には『We are the world』のDVD+CDが発売されるみたいですね。
Commented by shu0610 at 2009-07-14 09:32 x
kaz-shinさんお久しぶりです。
私の大好きなchaka(私の友人はシャカと発音して譲りませんが本当はどうなんでしょう?)が紹介されていましたので遅ればせながら書き込みします。kaz-shinさんのおっしゃる通りこのアルバムは「チュニジアの夜」の印象が強烈ですね。chakaから一曲選べと言われればこれを選びます。今日久しぶりに聴きなおしましたがやっぱり鳥肌もののボーカルワークですね。ですがアルバム全体の流れで言えば前作「naughty」の方が好きです。多くの方が言われていますが、A面3曲目から5曲目までのオシャレファンクつながりは最強です。
アリフマーディンが亡くなってもう3年がたちましたね。その頃以来あまり聴いていなかったのですが今日はchakaが最高に輝いていた時代をipodに入れて出かけようと思います。
Commented by kaz-shin at 2009-07-14 23:47
shu0610さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
お久しぶりです。お元気でしたか?
私も久しぶりに聴いて改めて良いなぁという思いがあって、紹介記事を書きました。
昔は彼女のヴォーカルがくどいかなと思ったこともありましたが、私が年齢を重ねる毎にその思いは消えていきました。
実は『Naughty』は持っていないんですよ。
アリフ・マーディンのプロデュース作品なんで聴いてみたい気持ちは凄くあるので、探してみることにします。
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