
今回紹介するのは、Sony Music Shopのオーダーメイドファクトリーから「廃盤再プレス」となったアルバムで、今日手元に届いた1枚です。
そのアルバムは、岡崎 友紀が1980年にリリースした加藤 和彦プロデュース作品『Do You Remember Me』です。アナログ盤は所有していましたが、復刻が決まり手元に届いて実際にCDで聴けるのは嬉しい限りです。
今の若い人達には馴染みの無い人でしょうが、私の年代ですと女優として「おくさまは18歳」、「なんたって18歳」、「ママはライバル」というTVのコメディ・ドラマで彼女を知った人も多いはず・・・。女優業と並行して1970年には歌手としてデビューしており、出演ドラマの主題歌なども歌っていました(実際私何枚かシングル持ってます)。
岡崎 友紀が人気絶頂の頃というのは、ドラマ「おくさまは18歳」、「なんたって18歳」、「ママはライバル」が放映されていた1970年から1973年の間くらいだったろうと記憶しています。1970年代半ば頃以降、人気は低迷していきます。
そんな中、1980年に"YUKI"名義でリリースしたシングル「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」がヒットし、再び表舞台へ登場してきました。
名曲「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」は、木村 恵子、ribbon、キタキマユ等、数多いカヴァーが存在しますので聴いたことがある人も多いでしょう。
アルバム『Do You Remember Me』は、総合プロデュースは加藤 和彦。アナログ盤A面6曲は加藤 和彦のプロデュースで、50's~60's風のPOPSで彩られており、アナログ盤B面4曲は牧村 憲一&清水 信之のプロデュースで、当時J-POPの主流となりつつあったCITY POP風の曲で構成されています。
『岡崎 友紀 / Do You Remember Me』
01. ドゥー・ユー・リメンバー・ミー
02. ウォッカ・ツイスト
03. You make me happy
04. アイドルを探せ
05. As tears go by
06. メランコリー・キャフェ
07. 雨の街
08. 恋のジャック&クイーン
09. さよなら・for you
10. タキオン
Bonus Track
11. ジャマイカン・アフェアー
12. ラブ・ストーリー
作詞:安井かずみ、作・編曲:加藤 和彦による名曲01。調べてみると、ロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」を意識して作った曲らしいです。言われてみると、どこかフィル・スペクターの香りのするサウンドではありますね。夏の曲でもありますし、ドライブのBGMとしても気持ち良く聴けますね。
ノスタルジックなツイストのリズムが印象的な02。作詞:安井かずみ、作・編曲:加藤 和彦です。独特の尻上りの歌い方とエフェクトがかかっていて、歌声だけ聴いて岡崎 友紀だと判る人は少ないでしょうね。
60年代っぽいステレオ効果を使ったPOPナンバー03。この曲も作詞:安井かずみ、作・編曲:加藤 和彦。2分にも満たない短い曲です。あざといくらいに若作りのヴォーカルです(笑)
シルヴィ・ヴァルタンのカヴァー04。加藤 和彦らしい選曲と言えるでしょうね。フレンチ・ポップスを加えてアナログA面をGirls Pops色を強めたという感じがします。
ローリング・ストーンズのカヴァー05。英語詞でカヴァーしており、いかにも60'sのGirls Pops風の加藤 和彦のアレンジによって聴き易く仕上がっています。
作詞:安井かずみ、作・編曲:加藤 和彦による06。フレンチ・ポップスの香りの強いナンバーですが、この曲が加藤 和彦のプロデュース・サイドの中では、岡崎 友紀の地声に近いヴォーカルが聴ける曲です。加藤 和彦サイドの中では特にお気に入りの1曲です。
07からは清水 信之のアレンジ、プロデュースになります。作詞:大貫 妙子、作曲:竹内 まりやによるしっとりとしたバラード曲です。ストリングス中心の静かで穏やかな演奏が印象的です。大御所二人による楽曲ですが、正直なところ地味ですね(汗)
作詞・作曲:大貫 妙子による08。これは良い曲ですよ。いかにもター坊らしい曲で、岡崎 友紀のヴォーカルも大貫 妙子を意識しているような気がします。
詞は岡崎 友紀、曲は元のご主人である岩倉 健二によるミディアム・ナンバー09。07よりも竹内まりやっぽいつまり3連バラード曲です。インパクトの強さはありませんが、何回聴いても厭きのこないタイプの曲かも知れません。
作詞・作曲:岡崎 友紀による壮大なバラード曲10。このアルバムの中で最も長い6分30秒を越える大作になっています。このアルバムがリリースされた当時27歳だった彼女の等身大の歌というような気がする1曲です。清水 信之のストリングス・アレンジが見事です。
ボーナス・トラック11は、シングル「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」のカップリングだった曲です。作詞:安井かずみ、作・編曲:加藤 和彦で、一時期A面よりもこちらの曲が気に入って、こればかり聴いていた時期もありました。岡崎 友紀のヴォーカルが素敵です。
ボーナス・トラック12は、1981年リリースのシングル曲です。やはり作詞:安井かずみ、作・編曲:加藤 和彦による楽曲です。CITY POP色の強いアレンジと癖の無いメロディーで非常に聴き易く仕上がっています。個人的には好きな曲ですね。
CITY POP好きの私としては、以前紹介した1981年のアルバム『SO MANY FRIENDS』の方が好きなんですが、80年代に強烈な印象を残してくれた1枚として記憶に残るアルバムであることは確かです。『SO MANY FRIENDS』と一緒に大事にしていきたいアルバムです。
追伸: 明日から出張となります。仕事が少しの間忙しくなりそうで、記事のアップやコメントの返信が遅れることがあるかも知れませんがご容赦下さい。

反応早かったですね~(笑)
多分猫さんは反応してくれるだろうとは思っていましたけど・・・。
私は「おくさまは18歳」や「北上川」のシングル・レコードを持っていましたので、このアルバムのヴォーカル・スタイルには最初、ちょっと違和感はありました。
慣れれば違和感は感じないですけどね。
ヴォーカル面だけで捉えると06、11あたりが本来の岡崎さんの歌声を感じられて好きです。
森下恵理さんのアルバムはぜひとも聴いてみたいですね。
探しているのですが(もちろん中古で)、なかなか見つかりません(汗)

懐かしい。
確かに「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」という曲を歌っていたのを、この記事で思い出しました。
今見ても、とってもカワイくて良いですよね。
私は、クラシックの「ピーターと狼」&「動物の謝肉祭」のレコードを40年ちかく前に買ったんですが、そのナレーションを岡崎友紀さんが担当しているんです。
レコードの裏ジャケには、ナレーション吹き込み中の岡崎さんのにこやかな写真が載っています。
当時は、この写真を眺めながらレコードを聴いていました。
変な小学生でしょ?

岡崎友紀さん、アンルイスと一緒くらいの長い経歴があります。
最初は奥様は18才、後編はなんたって18才、そのへんはkaz-shin
さんも小6か中1の頃でしょう。
彼女は今の時代で置き換えると広末くらいが近いのかな。
ソニーの盛田の御曹司夫人だったことも短いけどありました。
レコード活動は結構ありましたが、「白い船でいきたいな」とか
「愛愛時代」は憶えています。
「北上川」とこの「Do you remember me」の時は力が入って
ました。でも紅白やレコード大賞の番組に呼んでもらえるほどの
ヒットではない。そのくらい昔は音楽番組の層が厚く、内容が濃かったのです。
安井/加藤作品なので「私は街のバレリーナ」等と比較されていますが
もう5、6年前になるので岩崎良美の「愛してモナムール」などの
ヨーロピアン全盛期の方が参考になります。
ポップス全体の流れで見るなら初期の岡崎友紀と一緒に聴きたいのは
アン・ルイスと平山三紀ですね。初期の筒美京平ポップスの流れが
よくわかりますよ。

レスが遅くなってしまい、本当に申し訳ありませんでした。
岡崎さんは、当初はやはり女優としてのイメージが強かったですね。
主題歌のレコードも買ってはいましたが、歌手というイメージは湧かなかったです。
いつの間にかブラウン管から姿を見なくなって暫くして、「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」がヒットした時は正直驚きました。
同時に初めてこの時に歌手・岡崎友紀を意識したと思います。
「おくさまは18歳」は夢中になって見てましたね~。可愛かったですよね。
レスが遅くなってしまいました。本当にすみません。
シングル「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」は良い曲で好きな曲なんですが、正直なところ当時は私の知っている
岡崎友紀さんの歌声とはイメージが違い過ぎて戸惑いました。
アルバムを購入した時も加藤和彦プロデュースのアナログ盤A面に関しても戸惑いは払拭出来ず、
最初は地味と言われているB面ばかり聴いていた記憶があります。
今は違和感なく聴けますが・・・。
音楽的に言えば面白いのですが、やはりイメージというのが出来上がってしまうと壊すというのが難しいものですね。
人気が出てアイドル的な存在になってしまうとイメチェンの難しさみたいなものを痛感すると同時に、
その難しさを打破してしまった加藤和彦の才能を改めて感じさせるアルバムと言えますね。
アン・ルイスの場合、歌謡ロック路線に違和感なく移行していきましたね。
これはこれで凄いですよね。
レスが遅くなりました。すみません。
加藤和彦さんの才能について私が書かなくても多くの人がご存知でしょうが、本当に色んな曲を書ける人ですよね~。
しかし私は、それが逆に好き嫌いが曲によってはっきり別れてしまうところでもありました。
それだけ才人であるということなんでしょうね。