最近はレビュー記事を書くのをサボってしまってました。今回は久しぶりのレビュー記事です。
紹介するのは、1980年代、日本の音楽シーンを陰で支えてきた超・売れっ子スタジオ・ミュージシャン達が集まったスーパー・バンド"PARACHUTE"が、1981年にリリースした3rdアルバム『HAERA MAI』です。
このブログでもう何回も書いてきているのですが、1970年代後半以降CITY POPと称される日本の音楽に傾倒していったのは、松原 正樹というギタリストに出会ったからでした。その後松原 正樹とコンビでよくスタジオ・ワークをこなしていたスーパー・ギタリスト・今 剛にも出会い、その傾倒ぶりは加速していったのでした(笑)
その二人の大好きなギタリストが、1979年に"PARACHUTE"を結成。翌1980年に1stアルバム『PARACHUTE from ASIAN PORT』をリリース。
同じ1980年に早くも2ndアルバム『6 kinds 6 sizes』もリリースされました。これだけでもこのバンドがいかに注目されていたかが窺い知れます。
『HAERE MAI』がリリースされた時点でのPARACHUTEのメンバーは、林 立夫(ds)、斉藤 ノブ(per,vo)、MIKE DUNN(b,vo)、松原 正樹(g)、今 剛(g)、安藤 芳彦(key,vo)、井上 鑑(key,vo)の7人。特に井上 鑑は、それまでゲスト参加していたんですが、このアルバムから正式なメンバーとして参加したと記憶しています。
アルバム収録曲11曲中4曲がインスト、残り6曲がヴォーカル曲という構成になっており、AOR系、ウエストコースト・ロック系、FUSION系、ヒーリング系・・・といかにもスタジオ・ミュージシャンの集合体らしくジャンルに捉われない幅広い音楽性がPARACHUTEの魅力と言えます。
それまでのヴォーカル曲はMIKE DUNNがヴォーカル中心でしたが、他のメンバーのヴォーカルもフィーチャーされていて、聴いていて飽きが来ないのも特徴かも知れません。
とにかく松原 正樹、今 剛のギターに注目して欲しいです。私が彼等のギター大好きな理由のひとつとして、カッティングの上手さがあります。ソロは勿論ですが、カッティングでもこれだけ存在感をアピール出来ると同時に、曲を盛り上げることが出来ることを教わったのは彼等からでした。
『PARACHUTE_HAERE MAI』
01. アレサ コレサ
02. LADY RACCOON
03. NÉ-ON
04. SWITCH-BLADE HERO
05. THE DEALER
06. COCKTAIL NIGHT
07. そよ風に乗せて
08. IF YOU'RE LOOKING FOR LOVE
09. GIGOLO
10. JETH NO TARE
11. AMIGO
ピックアップ曲:
「アレサ コレサ」 / 作曲:井上 鑑、編曲:PARACHUTE
私の大好きなインスト・ナンバーです。とにかく松原・今のギター・コンビの見事なカッティング技術が光っている1曲です。二人のギタリストの長所を見事に捕らえた曲だと思います。この曲は皆さんにもぜひ聴いて欲しいので最後にYouTubeにUPした音源を貼り付けておきますね。
「LADY RACCOON」 / 作詞:赤塩 正樹、作曲:林 立夫、編曲:PARACHUTE
英語詞のヴォーカル曲です。PARACHUTEのアルバムでは林 立夫も何曲か曲を書いているのですが、なかなか癖になるメロディーを書くんですよ。この曲もそんな1曲です。サウンド的にはレゲエのリズムに乗せたAORナンバーといった趣きがあります。
「SWITCH-BLADE HERO」 / 作詞:MIKE DUNN、作曲:井上 鑑、編曲:PARACHUTE
都会的でCOOLなヴォーカル曲です。井上 鑑らしいメロディーのセンスの良さを感じます。おそらくヴォーカルも井上 鑑自身だと思います。メロディー、アレンジ共にまさにAORなナンバーです。私のお気に入りの1曲になっています。
「COCKTAIL NIGHT」 / 作詞・作曲:安藤 芳彦
日本語詞のPOPなナンバー。カクテルの名前を盛り込んだ洒落た歌詞が、いかにも作詞家として活躍している安藤 芳彦らしいです。良い曲という印象では無いのですが、ちょっとコミカルな感じに仕上がりが気に入ってます(笑)
「そよ風に乗せて」 / 作曲:松原 正樹、編曲:PARACHUTE
タイトル通りの爽やかなインスト・ナンバーです。松原 正樹の場合、ギター・プレイは勿論のこと、作曲のセンスが良いのも私が大好きなところでもあります。夏の早朝や夕暮れ時の涼しい時間帯のBGMにはピッタリだと思います。
「AMIGO」 / 作詞・作曲:安藤 芳彦
「COCKTAIL NIGHT」と同じ路線の曲ですが、夏向けのCITY POP風ナンバーです。一時期のサディスティック、特に今井 裕の曲を彷彿させますよ。決して派手なアレンジではありませんが、なかなか魅力的な演奏だと思います。
最後にYouTubeにアップした「ARESA KORESA」の音源です。
ちなみのLチャンネルが今 剛、Rチャンネルが松原 正樹のギターですので、しっかり聴いて下さい(笑)
80年はまだ、景気の方も上昇気流でなかったかもしれませんが、
音楽シーンは活発でした。大切なことは、ちよっとした自信ですね。
あとは面白いコトをやってるな、というのが伝わると、いろんな
相乗効果が出て来る。
二人のギタリストや音楽仲間の出会いがパワーになり、パラシュートの時代というものがあった。
YMOの功績も大したものでしたが、僕もこの辺は聴き込んでいました。
全部アルバムは持っていると思います。
僕のブログの記事にはアドリブ誌に載っていたメンバーによるアルバム解説を簡単に書いています。
レスが遅くなりました。すみません。
政治も混沌としてきましたね~(笑)
さて、kotaroさんも書かれてますが、80年代の音楽って確かに自信を感じますね。
本当にあらゆる要素が相乗効果となって良い方向に向かっていた、そんな感じがしますね。
パラシュートの音楽は勿論私好みなんですが、歌モノのバックで聴けるキラッと光るワンフレーズの方が聴いていて楽しいというのも本音です。
それに留守中に盛り上げて下さって、ありがとうございました(笑)
当時の井上鑑さんは、アレンジの仕事で相当忙しかったはずなんですが、パラシュートの正式なメンバーにもなったんですね。
きっと尋常では無い忙しさだったんでしょうね。驚くばかりです。
彼がよくいく居酒屋ででして、ライヴというか、酒を呑んだりだらりと演奏したりで、
きちんとした形ではありませんでしたが、話す機会もあったりで、
こういうのもいいなぁと思ったりでして。
mixiの方に奥様と一緒に大爆笑している写真があります。
よろしければご覧下さい。
レスが遅くなりました。すみません。
何とも羨ましい話で・・・。
でも私がデンタさんの立場だったら、おそらく緊張してろくに話が出来ないでしょうし、酒にも全く酔えないと思います(笑)
それほど憧れの人なんです。
今度松原さんと話す機会があったらよろしく伝えて下さい。
mixiは後ほどゆっくり拝見しますね。