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山本 達彦_MARTINI HOUR ◇ 2006年 10月 26日
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1979年のデビュー・アルバム『SUDDEN WIND』から数えて通算6作目のアルバム『MARTINI HOUR』(1983年)を紹介します。デビュー時の軽いPOPな感じから、次第にダンディズムを追求していった山本 達彦。そんな彼のダンディズムの極みといった感のあるアルバムです。
このブログでも既に3rdアルバム『POKER FACE』(1981年)と4thアルバム『I LOVE YOU SO』(1982年)の2枚を紹介しましたが、この2枚はどちらかと言うとPOPさを前面に出した感じでした。ところが今回紹介する『MARTINI HOUR』は、アダルトな雰囲気が増して落ち着いた大人のポップスになっています。

山本 達彦はスティーリー・ダン・フリークとも言われていますが、確かにこのアルバムを聴いているとそれも頷ける部分がありますね。でも、スティーリー・ダンあるいはドナルド・フェイゲンっぽさを感じるのは、むしろこのアルバムのアレンジャーである井上 鑑によるところが多いような気がします。井上 鑑のアレンジは元々複雑なコード進行のアレンジが多く、前からドナルド・フェイゲンの影響を受けてる気がしてました。
スティーリー・ダンが好きな人が、このアルバムを聴いたら思わずニヤついてしまうと思います。
山本 達彦と井上 鑑というスティーリー・ダン・フリークが作り上げたサウンドをミックス・ダウンしているのが、名盤『Aja』のエンジニアでもあるエリオット・シャイナ。ここまでやってくれると降参状態ですね(笑)

『山本 達彦 / MARTINI HOUR』
01. MAY STORM
02. IN SUMMER DAY
03. TOO FAR AWAY
04. SUMMER HOLIDAY
05. FAREWELL, MIDNIGHT BLUE
06. JAZZY AGE
07. MY MARINE MARILYN
08. HIS WOMAN
09. BIRD
10. L'ECUME DES JOURS

どことなくミステリアスな感じのメロディーが大好きな01。名曲でしょう。高水 健司のベースと今 剛のギター、EVEのコーラスが印象の残ります。
季節外れですが夏の曲02。夕暮れの海辺を連想させる涼しげな曲です。青山 純と高水 健司のリズム隊が良い仕事をしています。
NOBODYが作曲した03は、渋いメロディーのミディアム・ナンバー。ギターは今 剛と土方 隆行という珍しいコンビです。
ちょっと明るめのサマー・ソング04。青山 純のタイトなドラムに、今 剛の切れの良いギター・カッティングが心地良いナンバー。
どことなくスティーリー・ダンを彷彿させる渋いCITY POPナンバー05。井上 鑑のアレンジ・センスが光る1曲で、間奏での八木 のぶおのハーモニカとシンセのユニゾンが面白いです。
跳ねたリズムが軽快な06。数原 晋とジェイク・H・コンセプションの二人の多重録音によるホーン・アンサンブルがお洒落。
NOBODY作曲の07。こちらの曲は、NOBODYらしいポップ・ロックなナンバーです。
続く08もNOBODYのナンバーで、オールディーズな匂いのするバラード曲です。こういうタイプの曲を書くのが上手かったですね、NOBODYは・・・。
ロック調のアレンジにポップなメロディーが面白い09。今 剛のギター・リフに鈴木 茂のギター・ソロが聴き所です。アルバム中で1番山本 達彦らしいメロディーの曲かも知れません。この手の曲が好きなんですよ(笑)
しっとりとしたバラード曲10。ヨーロピアンな香りのする曲です。間奏で渋いサックス・ソロを聴かせてくれるのは土岐 英史です。

タイトルや歌詞を見ると夏向きのものが多いのですが、メロディーやアレンジが落ち着いた雰囲気なので、今の季節に聴いても違和感を感じません。
それにしてもこのアルバムが制作された頃の井上 鑑の仕事の量は半端ではないですね。このブログで紹介してきた数々の80年代のアルバムの記事の中で、一体どれだけ井上 鑑の名前が出てきたことか・・・。本当に寝る暇なんて無かったのではないかと思います。
そんな沢山の井上 鑑のアレンジの仕事の中でも、山本 達彦の曲のアレンジは相性の良く、素晴らしい仕事だと思います。
山本 達彦の音楽の世界は、一歩間違えると気障で嫌味な感じになってしまいますが、彼の音楽は気障になる少し手前で止まっているので、嫌味が無く聴きやすいのが特徴ですね。
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by kaz-shin | 2006-10-26 00:01 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(6) | |
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Commented by いわとも at 2006-10-26 23:11 x
おぉ、山本達彦ですね。思わずニヤついちゃいました。
私にとっては、「嫌味な感じ」二歩程手前で聴き易いです。
 
使われている楽器や音、ひとつひとつにコダワリがあるようだし、
作り手(制作に携わった人達)の顔が見えるのは、作品に親近感が湧きます。
 
彼の曲には『あの部分のドラムのキックの音が、特に好きだ』みたいな箇所が多いです。
Commented by kaz-shin at 2006-10-27 02:04
いわともさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
ある意味ここまで嫌味の無い気障でいられるというのは凄いですね。
高校時代は渡辺 香津美と一緒に活動したり、大学時代はかまやつ ひろしの
バックを勤めたりとミュージシャンとしてのキャリアもありますから、拘りも相当あるでしょうね。

>彼の曲には『あの部分のドラムのキックの音が、特に好きだ』みたいな箇所が多いです。
ぜひ、そういう箇所を語って下さい。私もそういう聴き方をするのが好きな方なので・・・(笑)
Commented by Jun at 2006-10-29 23:25 x
山本達彦さんも聴かれるのですね!聴いている音楽がいろいろと共通していて嬉しいですね!
Commented by kaz-shin at 2006-10-30 01:14
Junさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
70年代後半~80年代半ば頃までは、手当り次第に聴いていたって感じです(笑)
当時は、色んなアーティストやアルバムを聴く度に、新鮮な感動や驚きが
あってとにかく色々と聴きたくて仕方の無い時期でした。
おかげで沢山の素晴らしいアーティストやアルバムに出会えました。
Commented by Ddの妻 at 2006-11-09 12:10 x
 はじめまして。山本達彦氏でぐぐったらこちらに案内されました。う~ん、うれしいかぎりの解説です。わたしたちは夫婦で達彦氏をめぐるブログをやっています。足しげくライヴにも通っております。近況をのせていますので、是非遊びにいらしてください。もうすぐアルバム「torso」もリリースされますので、こちらも是非ご賞味ください。
 今でもこのアルバムの「L'ECUME DES JOURS」をライヴで唄ってくれますが、暗闇の中で輝く一輪の白薔薇のようです。
Commented by kaz-shin at 2006-11-10 00:10
Ddの妻さん、はじめまして。コメントありがとうございます。
山本さんもデビューして30年近く経ちますよね。常に一線で活躍されて
いるのは凄い事だと思います。
正直な話をすると、80年代半ば以降のアルバムはほとんど聴いていません。
私自身が、70年代後半~80年代半ば頃のCITY POPと呼ばれていた頃の音楽に
強く惹かれているというのもあります。
若さというエネルギッシュな部分と勢いを感じ、時代のパワーみたいなものを感じる
この頃のアルバムが大好きなのです。
そちらのブログにもお邪魔させていただきますね。最近のアルバムでお薦めのものがあれば
ぜひ教えて下さいね。これからもよろしくお願いします。
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