今回紹介するのは、ジャンルで分けるには少し難しい感じの豊島 たづみです。アルバム・ジャケットは中島 みゆきみたいな雰囲気だし、音楽を聴けば歌謡曲風あり、ニューミュージック風あり、ボサノヴァ調ありという幅の広さと、どこかなげやりな歌い方が独特ですね。
その独特な雰囲気と声が好きで聴いていました。取り上げたアルバムは1979年4月リリースの1stアルバム『とまどいトワイライト』です。1番好きな彼女のアルバムは、以前紹介した1979年の2ndアルバム『STILL NIGHT』ですが、この1stアルバムも結構好きでよく聴いていました。
豊島 たづみの曲で最も有名ななのは、TVドラマ主題歌だった「とまどいトワイライト」でしょう。このアルバムは、「とまどいトワイライト」を含め、マイケル・フランクスのカヴァーや宇崎 竜童、つのだ ひろ、井上 忠夫(井上 大輔)の曲に加え、彼女自身も2曲書いています。独特な声と歌い方に好き嫌いがはっきり分かれるシンガーかも知れませんね。
『豊島 たづみ / とまどいトワイライト』
01. エヴリデイ・エヴリナイト
02. 寝た子を起こす子守唄
03. ひとあしお先に
04. おもいでは琥珀色
05. 都会のゆううつ
06. とまどいトワイライト
07. アゲイン
08. アントニアの唄
09. 待ちぼうけ
10. ANY MORE
川村 栄二によるアレンジが、都会の夜の雰囲気がよく出ている01。コーラス・アレンジ、JAZZYなギター・ソロが素晴らしい曲です。
70年代前半のフォーク・ソングのような02は、阿木 燿子・宇崎 竜童コンビによる作品。いかにも宇崎 竜童らしいメロディーの1曲です。
つのだ ひろの作詞・作曲による03。アメリカ南部の匂いのするカントリー調のナンバーです。どんな曲調でも淡々とした歌い方のせいなのか、違和感を感じません(笑)
ボッサ調の04は、井上 忠夫作曲の夜向きのしっとりとしたナンバーです。彼女の声に1番似合うのが、こういうボッサ・ナンバーだと思います。大人のPOPSです。
豊島 たづみ作詞・作曲による05。川村 栄二のJAZZYなアレンジも素晴らしいですが、マイケル・フランクスの影響を受けたであろう彼女の作ったメロディーも良い出来です。
阿木 燿子・宇崎 竜童コンビによるヒット曲06。やはりどこか懐かしいフォーク・ソング風で、個人的にはそれほど好きではありませんが、サビのメロディーの親しみ易さなどは、さすが宇崎 竜童って感じがしますね。
アルバム中最もAORなナンバー07。来生 えつこ作詞、豊島 たづみ作曲によるナンバーです。演奏もビートを効かせてメリハリがあります。
美しいストリングスのイントロで始まる、マイケル・フランクスの名曲のカヴァー08。彼女は余程この曲が好きなのでしょう。感情を出さずにあえて淡々と歌うスタイルは、本家マイケル・フランクスを彷彿させるものがあります。この曲をカヴァーしているアーティストが数多いですが、豊島バージョンはかなりお気に入りです。
つのだ ひろ作詞・作曲による09。昭和歌謡といった趣きの曲ですが、不思議と彼女の声に似合いますね。
英語詞の10は、井上 忠夫作曲です。ハープの音とウッド・ベースをフィーチャーしており、キャッチーなメロディーが印象に残ります。
2ndアルバム『STILL NIGHT』もそうだったんですが、このアルバムも川村 栄二のアレンジが素晴らしいですね。このアルバムでは他に大村 雅朗、萩田 光雄という名アレンジャーが顔を揃えていますが、やはり川村 栄二のアレンジ曲01、05、07、08が群を抜いています。
やはりシンガーとアレンジャーとの相性の良さというのも重要ですね。そういった意味では、川村 栄二が豊島 たづみの1番良いところを引き出していると思います。
今では、豊島 たづみのCDは入手困難だと思いますが、中古店で見つかるかも知れません。
私は、このアルバムもベスト盤もBOOK OFFで見つけました。興味のある方はぜひ探してみて下さい。
こんな歌い出し……でしたでしょうか(笑)。
あの独特の声は忘れられません。
ギターのフレーズもちょっとだけ憶えています。
あの時は当方「ちびっ子」でしたので、マイケル・フランクスの影響はわかりませんでした。
今なら、何となく分かるかなぁ~。
当時の曲を今聴いてみると、たくさんの発見がありそうですね。
よく憶えてますね、その通りの歌い出しです。
ヒットした曲ですが、個人的には記事にも書きましたが01、05、07、08と
いった曲の方が彼女に似合ってますし、マイケル・フランクスの影響を
感じられます。
>当時の曲を今聴いてみると、たくさんの発見がありそうですね。
そうなんですよ。だからBOOK OFFとかで懐かしいアルバムを見つけると
余程高値でなければ買うようにしています。
昔はそれ程良いと思っていなかったアルバムやアーティストを、今聴くと
良いなと思える事も多いですね。
私より一つ下のたづの歌にビックリでした 同じようにギターを弾いてうたってた自分達が偉く子供に思えたのを覚えてます
今でも元気なんでしょうか?
随分昔からたづさんの事をご存知だったんですね。
やはりプロとして活躍される方というのは、アマチュア時代から持っているモノが違うのでしょうね。
私も近況に関しては詳しくはありませんが、元気で過ごされていることを祈っております。
もし、また歌う機会があれば嬉しいですね。
ごく最近では9月21日、碑文谷の「アピタ」でありました。
益々大人の感じがたまらなく良いです。たづみさんはいまも変わらず素敵な女性でした。
情報ありがとうございます。
アルバムがリリースされたこと、知りませんでした。
ぜひ聴いてみたいと思います。
活動再開と同時に名盤『STILL NIGHT』をCD化してくれると嬉しいのですが・・・。
これからの活躍が楽しみですね。