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SPECTRUM_SPECTRUM ◇ 2007年 03月 17日
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1979年夏、とんでもないバンドがデビューしました。金ピカでド派手な衣装を纏い、歌い踊り、挙句の果てにはトランペットを回し、ギター、ベースまでもクルクルと回すという派手なステージで観る者を圧倒したバンド、それがスペクトラムでした。しかし、単に見た目の面白さだけのバンドではありません。ホーン・セクションを中心とした8人組の彼等のサウンドはパワフルでFUNKY、その演奏技術は相当なもので日本初の本格的なブラス・ロック・バンドと言っても良いかも知れませんね。実際はロックというよりFUNKですけど・・・。
私と同年代の人の中には、彼等を見てその奇抜さに笑ってしまったり、開いた口が閉じなくなってしまった人がいたかも知れませんね。
今回紹介するのは、スペクトラムの記念すべきデビュー・アルバム『SPECTRUM』(1979年)です。

スペクトラムのメンバーは、新田 一郎(tp.vo)、兼崎 順一(tp)、吉田 俊之(tb)、渡辺 直樹(b,vo)、西 慎嗣(g,vo)、奥 慶一(key)、岡本 郭男(ds)の7人がデビュー当時のメンバーですが、すぐに今野 拓郎(perc)が加わり8人編成になりました。ヴォーカルは新田 一郎のファルセット・ヴォイスを中心に西 慎嗣、渡辺 直樹の3人で、コーラスも見事にこなします。これはもう和製アース・ウィンド&ファイアーです(笑)
彼等がスペクトラムを結成以前、新田と兼崎は現在もアレンジャー・サックス・プレイヤーとして活躍している中村 哲とホーン・スペクトラムというユニットを組んでおり、西と渡辺は渡辺の実兄で元ザ・ワイルド・ワンズの渡辺 茂樹(key,vo)をリーダーに、山田 直毅(g,vo)、王子 聡(ds)、片山 鉱二(sax,fl)、小林 正浩(tp)、竹田 恒夫(tp)、菅原 裕紀(per)の総勢9人でMMP(ミュージック・メイツ・プレイヤーズ)というバンドを組んでいました。ミュージシャンに詳しい人ならばお馴染みの人も多いと思います。
そんなホーン・スペクトラムとMMPは、私の永遠のアイドル・キャンディーズのバック・バンドでした。あの伝説となった後楽園球場のラスト・コンサートの演奏は彼等だった訳です。
ですからスペクトラムがデビューした時、他の人は驚いたかも知れませんが、私はこれだけの演奏力を持ったバンドがアイドルのバック・バンドで終ってしまうというのは勿体無いと思っていたので、凄く嬉しかったのを憶えています(笑)

『SPECTRUM / SPECTRUM』
01. Act-Show
02. First Wave
03. No Title
04. Rollita
05. Memory
06. Question '81 & '82
07. Passing Dream
08. Tomato Ippatsu
09. Rock'n' Roll Circus
10. 1920, Amuse Company ~ Smile for Me

風の吹き荒れる音にラジオから流れてくる台風情報のアナウンスで始まる01。キレの良いリズムとホーン・セクションで、いきなりE,W&Fを彷彿させます。西 慎嗣、渡辺 直樹、新田 一郎が交互に歌っています。

分厚いホーン・セクションをメインにしたジャズ・ファンクといった趣きの02。スキャット、コーラスのみで歌詞はありませんので、インストっぽい感じに仕上がっています。西 慎嗣のカッティングと渡辺 直樹のベース・プレイが光っている曲です。

シンセを主体とした幻想的な短いインスト・ナンバー03。インタールード的な役割の曲ですね。

スケールの大きなバラード曲04。キャッチーなメロディーと、新田 一郎のファルセット・ヴォイスが魅力のナンバーです。CITY POPな1曲で大好きなナンバーのひとつです。

渡辺 直樹のスラップが弾ける05。ファンキーな演奏とは裏腹に歌謡曲チックなメロディーが面白いナンバーですね。メイン・ヴォーカルは西 慎嗣と渡辺 直樹です。中盤での西 慎嗣のカッティングも聴き所です。

スペクトラムらしいサウンドとしか例えようのない06。和製E,W&Fの本領発揮といった感のあるナンバーですね。ホーン・アレンジの凝った曲です。渡辺 直樹のベースが弾けてます(笑)

アダルト・コンテンポラリーな07。お洒落なミディアム・ナンバーで、都会的なサウンドに渡辺 直樹のヴォーカルがよく似合ってますね。この曲も大好きな1曲です。アレンジのセンスの良さを感じる1曲。

デビュー・シングルだった08。キャッチーでシングル向きの軽快なディスコ・サウンドのナンバーです。当時、ジュースのCMで使われていましたね。それにしてもタイトルが凄い(笑)

フェード・インしてくるロックン・ロール・ナンバー09。ライブでは盛り上がること請け合いといった感じのノリの良い曲です。奥 慶一のピアノが大活躍です。岡本 敦男のタイトなドラミングにも注目です。

いきなりライブ・ハウスでJAZZを聴いているような錯覚に陥る10。しかし、器用な連中です。こんなJAZZYな演奏も難無くこなしてしまうのですから・・・。ちなみの所属事務所の名前がタイトルになってます。

キャンディーズのコンサートには何回も足を運んでいたので、MMPとホーン・スペクトラムの演奏力の高さは十分に承知していました。でもバンドとして自分達の音楽性を打ち出して、バック・バンドではなくメイン・アクトして表舞台で受け入れられるのかという不安もありましたね。
蓋を開けてみたら、その心配は無用でした。このアルバムを聴き、彼らの衣装と踊りを見た時、きっと多くの人に受け入れられるだろうと確信しました。たった2年間という短い活動期間でしたが、5枚のオリジナル・アルバムとライブ・アルバム1枚をリリースしたのですから、きっと充実した2年間だったのでしょう。
日本にもこんなにファンキーなバンドが存在していたのです。興味があったらぜひ聴いてみて下さい。
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by kaz-shin | 2007-03-17 00:03 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback(1) | Comments(10) | |
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Tracked from Kenny's Musi.. at 2007-06-01 21:17
タイトル : 奥 慶一 Misty Morning
ミスティ・モーニング Misty Morning (1981) スペクトラムの奇才、 奥 慶一、 ソロ・アルバム 第一作! 1. Morpheus (1:27) モルフェス 2. Paradise (3:42) パラダイス 3. Space highway (5:08) スペース・ハイウェイ 4. Hundred thoughts in the twilight (5:59) ハンドレッド・ソーツ・イン・ザ・トワイライト 5. Come and ...... more
Commented by kotaro at 2007-03-17 07:59 x
おはようございます。スペクトラム、懐かしいですね。私は最初、TVの「ヤング、おーおー」で見てぶっとびました。一見キワモノのようでスーパーテクだというのは一瞬で判りました。
全員下地と技術の裏付けがあり、それでファンキーなことをやってくれているのですから、音楽とは楽しいものよ、と感動しました。
その後のAB'Sあたりまでの集合〜離散は日本のミュージシャンの黄金時代ですね。
個人的には渡辺直樹さんのVo&Bassが大好きです。
keyの奥慶一さんはその後岩崎宏美のプロデュースをしたり、現在は放送音楽全般に関わられています。(近年お会いしました)
Commented by まつのすけ at 2007-03-17 17:45 x
スペクトラムと聞くと、私は臨床心理学を連想してしまいます。さておき、私も、この当時は生まれていなくて聴いたことはないですが、名前は知っています。スペクトラムのメンバーの中には、ご存じの方もいます。岡本さんは今井優子さんの曲、渡辺直樹さんはWANDSの曲に参加されています(今井さんの最新アルバムには、松下誠さんが参加されています)。MMPの小林さんは角松さんのプロデュース作品に参加されていますし、弟さんもトラッペッターです。パーカッションの菅原さんは、女優の松下奈緒さんのアルバムに参加されています(菅原さんは由紀ではなく、裕紀だと思います)。
同じブラス系のバンドだと、フジ系の「ザ・ベストハウス」でおなじみのピストル・バルブが注目です。
Commented by DENTA at 2007-03-17 23:26 x
彼等のヴィジュアル面/パフォーマンスについてはあまり知らずに
彼等を知りました。
音楽性については申し分ないですけど、ウラゴエにぶっ飛びましたな。
ファルセットというより、ウラゴエといいたい唱法・・・

トマト一発が使われたCM曲のジュースって、やっぱトマトジュースなんでしょうか?
Commented by kaz-shin at 2007-03-18 03:20
kotaroさん、コメントありがとうございます。
私もMMP~スペクトラム~AB'Sの流れは好きですね。
それぞれ色は違いますが、職人の作り上げるサウンドは痺れます(笑)
渡辺 直樹さんのソロ・アルバムを中古店で探しているのですが、なかなか
見つかりません。いつか聴いてみたいと思っているのですが・・・。
奥 慶一さんとお知り合いなのですか?凄いですね!
奥 慶一さんのアレンジは結構好きですね。岩崎 宏美さんをプロデュースを
していたのは知りませんでした。何というアルバムですか?
Commented by kaz-shin at 2007-03-18 03:30
まつのすけさん、コメントありがとうございます。
>(菅原さんは由紀ではなく、裕紀だと思います)
ご指摘ありがとうございました。お恥ずかしい限りです。早速訂正させて頂きました。
MMPやスペクトラムのメンバーは、当時からスタジオ・セッションで活躍されていましたし、
バンド解散後もソロやグループ、スタジオ・セッションで活躍された方ばかりですね。
パラシュートやショーグン、そしてスペクトラムといった裏方で活躍されていた
ミュージシャンが表舞台へぞくぞく登場してきたのもこの頃ですね。
それを思うと音楽的には非常に面白かった時代と言えるかも知れません。
Commented by kaz-shin at 2007-03-18 03:37
DENTAさん、毎度です。コメントありがとうございます。
新田さんの歌声は、確かに最初から最後まで地声の部分というのが
ほとんど無いですね。裏声と言ってしまうと味気無いので、ファルセットに
してます(笑)

CMに関してはよく憶えていないのです(汗)
だからジュースのCMというのも本当は自信ありませんが、多分そうだったような気が・・・(笑)
だとするとオレンジ・ジュースの訳もないでしょうし、トマト・ジュースなのかな・・・???
Commented by kotaro at 2007-03-18 15:12 x
いつもありがとうございます。
まずヒロリンと奥慶一さんのコラボはシングルでは「決心」、アルバムでは『cinema』というセンスの良い作品になっています。1987年くらいでしょうか。
奥慶一さんとは音楽以外のおつきあいです(笑)車関係の友達の友達くらいです。昨年ご自身の結婚式であの「決心」をヒアノで弾かれたときき、それは見たかったなあと真剣思いました。
渡辺直樹さん、お兄さんも有名人ですが妹も南翔子の名で活躍されていました。でも直樹さんのアルバムは僕もシングル「風に吹かれて」1枚のみで持っていません。音楽通しか行かないようなソロコンサートも行きました。ベースで高音弦を弾きながら弾く奏法は絶妙ですね。
CMソングは「インザスペース」と「アルバ」しか印象に残っていませんが、彼らはアミューズの初期のメンバーでレコードはVictorインビテーションだったのでサザンとも近かったと聞きます。
Commented by kaz-shin at 2007-03-19 00:29
kotaroさん、コメントありがとうございます。
岩崎さんの情報ありがとうございます。
岩崎さんのアルバムも再発されているみたいですね。デビュー当時から
大好きなシンガーなので、ぜひ『cinema』も聴いてみたいです。
渡辺 直樹さんのアルバムが再発されると嬉しいのですが・・・。
可能性は低いにしても、ゼロでは無いと思いますので気長に待ってみようと思います。
Commented by halfskits at 2007-06-01 21:19
奥 慶一 Misty Morning
こちらを私のブログにアップしましたので、また、TBしてくださーい!!

今日、お昼にここにコメント書いたのですが、
反映されていないので、もう一度書きましたー!
重複しましたら削除方、よろしく!
Commented by kaz-shin at 2007-06-02 00:28
halfskitsさん、こんばんは。コメントとTBありがとうございました。
お手数かけちゃったみたいですみませんでした。
奥さんのソロは聴いた事がないのですが、スペクトラム解散後のアレンジャーとしての
活躍を考えると、ぜひ聴いてみたいアルバムです。
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