昨日(4月25日)、EPO RCA YEARS Paper Sleeve Collectionと銘打たれたCDが7枚リリースされました。1980年の1stアルバム『DOWN TOWN』から6thアルバム『HI・TOUCH-HI・TECH』までの6枚のオリジナル・アルバムとベスト盤『THE BEST STATION JOEPO 1980-1984』の計7枚が紙ジャケット、最新リマスタリングされての再発です。
さすがに今回は全部購入は出来ませんでしたが、CDで買いそびれていた1982年リリースの4thアルバム『う・わ・さ・に・な・り・た・い』は速攻で購入しました。結構好きなアルバムだったので、今回CDで購入出来て良かったです。EPO自身による書下ろしライナー・ノーツが付いているのも嬉しかったですね。
本人曰く、「プロとしての自覚が強まってきた」頃に制作されたアルバムだとか・・・。確かに元気溌剌な弾けるようなPOPな曲は少ないのですが、相変わらずメロディーはキャッチーですし、様々な状況下の微妙な女心を上手く歌詞に表現されていてEPOのソング・ライターとしての成長が伺える気がします。コーラス・アレンジやコーラス自体にも磨きがかかっています。
『EPO / う・わ・さ・に・な・り・た・い』
01. Girl in me
02. 真夏の青写真
03. ある日の貴方へ
04. Secret Agent
05. 雨のめぐり逢い
06. うわさになりたい
07. 夜の寝息
08. On Sunday
09. ワンダーランド
10. 安眠妨害
11. JOEPO~DOWN TOWN
マキシン・ナイチンゲールが1979年にリリースした3rdアルバム『LEAD ME ON』に収録されていた、レイ・パーカーJr.が書いた曲「The Girl In Me」のカヴァー01。清水 信之のアレンジですが、演奏しているのはレイ・パーカーJr.&レイディオという贅沢なナンバー。聴き所はやはりレイ・パーカーJr.のギターでしょう。EPOの書いた日本語詞が、カヴァー曲でありながらもEPOらしく仕上がっていますね。
切ない夏の思い出を歌った02。軽めのポップなナンバーで、コーラスが魅力です。清水 信之らしいPOPなアレンジで、演奏は清水 信之が一人で全楽器を担当するお馴染みONE MAN BANDです。
心地良い流れを持ったメロディーのミディアム・ナンバー03。「とらばーゆ」のCM用にと依頼されて作った曲だとか・・・。清水 信之のアレンジ。
とてもポップでコミカルな歌詞が楽しい04。青山 純、伊藤 広規のリズム隊に村松 邦男の軽快なギターが絡み、英語のセリフで竹内 まりやが参加しています。アレンジは村松 邦男と清水 信之です。
昔別れた恋人を、雨の街に偶然見かけるという実体験を歌った05。切ないバラード曲です。こういうしっとりした歌で聴けるEPOのヴォーカルも素敵ですね。
アルバム・タイトル曲06。大村 憲司のラテンとテクノ・ポップが混じったようなアレンジが絶妙ですね。05とは反対に恋愛のワクワクした感じを歌った楽しい曲に仕上がっています。
清水 信之のメロウなアレンジが光るバラード曲07。大人の雰囲気が漂う1曲で、EPOのヴォーカルとコーラス、向井 滋春のトロンボーン・ソロが深夜の静寂をうまく表現している気がします。
07から向井 滋春のトロンボーン・ソロで繋がって始まる08。JAZZYなコーラスが印象的なポップ・チューンです。中村 哲のサックス・ソロも渋いです。作曲はPeter Schwaltzなる人物ですが、実はプロデューサーの宮田 茂樹です。コーラスに大貫 妙子、安部 恭弘等が参加しているようです。
何とも子供っぽいファンシーな曲09。歌い方も子供っぽさを感じますが、それもそのはずで不二家の「ミルキー」のCM用に書いた曲らしいです。結局はボツだったようですが・・・。
EPO流のバンク・ミュージック10。全然パンクではありません。めちゃめちゃPOPです。ただ、歌い方がパンク風なのが今までになく新鮮です。08、09、10と大村 憲司のアレンジです。
EPOらしいジングル、そしてアカペラで始まる11。DJも入ったお得意のラジオ番組風作品です。「DOWN TOWN」は清水 信之のリ・アレンジ。そしてONE MAN BANDの演奏です。それにしても清水 信之は器用ですね。ギターも結構上手いです。本当はドラムも叩けるはずなんですが、打ち込みを使うことが多いですね。
以前から感じていたことなんですが、明るい曲調のPOPナンバーを歌うのが上手いEPOや須藤 薫が切ないバラードを歌った時、普通のアーティストが歌うバラードよりも切なく聴こえるような気がするんですね。気のせい?かも知れませんけど・・・(笑)
おそらく歌の表現力に優れているんでしょうね。そうでなければ明るい曲調で人を楽しい気分にもさせられないでしょうから。そういう意味では、EPOは日本を代表するポップス・シンガーの一人であると言えるのかも知れませんね。
EPOはこの時代、清水信之とのコラボが多かったですね。
ライナーノーツを読むと大抵名前が出てきてEPO=清水信之の強い印象が残っています。
清水氏はYAMAHAのFM番組「MIDI&POPS」で音楽理論や音源解説を面白くしゃべってくれて、気がつくと深夜に最後まで聴いていました。
とにかく器用すぎた人です。ONE MAN BANDも面白かったし、周囲で影響しあった人物は、初期の小室哲哉、松武秀樹、亀井登志夫なんかじゃないかな。
EPOも先生がスゴすぎたし、CX「ひょうきん族」などラッキーな数年が続きました。
それ以降のアメリカに渡り、ストリートで歌う喜びを覚えたりと、その辺からの方が彼女のシンガーとしての本質なのかもしれません。
P.S.リンク、ありがとうございました。
おぉ!流石!という感じで読み入ってしまいました。
「GIRL IN ME」に原曲があったのは、初めて知りました。(^o^)
ちょっと、さがして原曲も聞いてみたいと思います。
>おそらく歌の表現力に優れているんでしょうね。
まったくもって、僕も同じ事を思います。
元気でポップな頃が基本的には大好きなEPOさんですけど
自分自身が年とってくると、最近の落ち着いた活動も気になってます。
清水 信之さんのアレンジは、当時のCITY POPSにおける貢献度は
相当なものですね。EPOさんや安部 恭弘さんのサウンドには欠かせない
アレンジャーでしたね。
清水さんのソロ・アルバムではドラムを叩いてましたが、相当な腕前で驚きました。
本当に器用な方ですね。羨ましい才能です(笑)
CITY POPS好きなので、最近のEPOさんの曲を聴いていないのですが、
きっと素晴らしい歌を相変わらず聴かせてくれていることは、簡単に想像出来ます。
機会があれば最近の曲も聴いてみたいと思います。
私もこのアルバムがリリースされた頃は、レイ・パーカーJr.がEPOに
書き下ろした曲だと思ってました。
それ程、日本語の詞が上手くはまっていましたし、EPOにぴったりな感じでしたから・・・。
カヴァーだと知ったのは随分後になってからなんです。
1度聴き比べると面白いと思いますよ。
マキシン・ナイチンゲールの『LEAD ME ON』は、今でも入手可能だと思います。
同感です。
この辺りからアルバムを聞かなくなっています。
まず、打ち込み系が多くなったということもあるんですけど、EPOさんのFMでのライブ放送を聞けるようになったということかな。
リストはまだまだ入力していないけど、見たらFMライブが多くなっているのが分かります。
私も打ち込み曲が多くなった『Hi-TOUCH Hi-TECH』からは聴かなくなってしまいましたね。
『VITAMIN E・P・O』までのアルバムは本当によく聴いてました。
実はEPOを聴くようになったのはMIDI時代から現在まででRCAの頃は殆ど聴いた事がなく、CM等で流れてくる曲を耳にする程度でした。
今は紙ジャケになった作品と平行してMIDI時代の物をここ数日聴いては改めてEPOっていいなぁ〜と思う次第。じっくりと聴いてます(笑)。
私がよく聴いたのは『POPTRACKS』というCDでカバー曲とオリジナルが違和感なく歌われているアルバムでした。
で。EPOの紙ジャケと岩崎宏美の『WISH』の紙ジャケも『エイッ!』と勢いついでに買ったものだからもう何も買えなくなりました(笑)。
凄いですね!7枚全買いとは!
でもこの頃のEPOさんのアルバムは元気一杯のPOPな作品が多く、
聴いていて楽しくなれるものばかりですから、買って損はありません。
彼女のヴォーカルやコーラス・ワークは本当に素晴らしいですよね。
それに加え、岩崎さんの『WISH』まで買ったとは・・・。奮発ですね(笑)
岩崎さんの紙ジャケは欲しいのが沢山あるのですが、今月リリースの
海外録音のAOR的な作品『I WON'T BREAK YOUR HEART』1枚に
とりあえず狙いを絞ってます。