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南 佳孝_忘れられた夏 ◇ 2007年 06月 21日
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今回紹介するのは、1976年にリリースされた南 佳孝の2ndアルバム『忘れられた夏』です。松本 隆のプロデュースで1973年に『摩天楼のヒロイン』でデビューしましたが、3年経ってようやくに当時のCBSソニーからリリースされた2ndです。プロデュースは高久 光雄。CBS時代の南 佳孝の数多い名盤をプロデュースしている人物で、南 佳孝が高久に出会った事によって大きく飛躍したと言っても過言ではないと思います。
私にとっても、南 佳孝との出会いのアルバムですから思い入れは強いです。
しかし、初めて聴いた時の印象は、とにかく渋いアルバムだと・・・。本当のこのアルバムの良さが解ったのは随分経ってからでしたね(笑)

1stアルバム『摩天楼のヒロイン』では、松本 隆やアレンジャーとの共同作業で作ったという印象が強かったと語る南 佳孝。この2ndでは、より自分を前面に出していこうと決め、全曲の作詞・作曲を手掛け、アレンジもバンド・メンバーとの合宿の中で練り上げていったということです。1stでは"都会"をコンセプトにしていましたが、2ndは南 佳孝の大好きな"夏"をテーマにしています。私も南 佳孝らしさを感じるのは1stよりもこの2ndで、今でも大好きな1枚になっています。

バックのミュージシャンは、鈴木 茂(g)、直居 隆雄(g)、小原 礼(b)、稲葉 国光(a.b)、林 立夫(ds)、宮沢 昭一(ds)、佐藤 博(key)、矢野 誠(key)、乾 裕樹(key)、浜口 茂外也(per)、ジェイク・H・コンセプション(sax)等が顔を揃えています。

『南 佳孝 / 忘れられた夏』
01. これで準備OK
02. ジャングル・ジム・ランド
03. ブルーズでも歌って
04. 眠りの島
05. 忘れられた夏
06. 月夜の晩には
07. ヤシの木の下で
08. 静かな昼下り
09. ひとつの別れ
10. これで準備OK (Inst.)

グルーヴィーなナンバー01。ゆったりめなリズムですが、グルーヴ感がたっぷりな演奏が素晴らしいですね。桑名 正博も2ndアルバム『マサヒロ Ⅱ』(1977年)でカヴァーしていました。

軽快なギター・カッティングで始まる02は、スピード感のある演奏が心地良いナンバー。ヴォーカル・スタイルは完全に現在の南 佳孝に通じていますが、とにかく声が若いです。佐藤 博のMoogソロが圧巻です。

直居 隆雄を始めとしたJAZZメンをバックに歌う03。佐藤 博のエレピ、稲葉 国光のウッド・ベース、ジェイクのサックス、直居のギターと、とにかく渋いです。これはもう大人限定の世界ですね(笑)

03とほぼ同じメンバーによる04。南国ムード漂うどこか懐かしい昭和歌謡チックなメロディーが魅力の1曲です。南国ムードと言っても明るい感じではなく、どこか夜に聴くのにピッタリなムード溢れる落ち着いた雰囲気が楽しめます。昔のダンス・ホールというイメージかも知れません。

アルバム・タイトル曲05は、渋いブルース曲です。03~05は、ほぼ同じメンバーで演奏されていますが、この曲では乾 裕樹がエレピで参加しており、このエレピのプレイが光っています。このアルバムを初めて聴いたのは17~18歳頃だったんですが、そんな若造に理解できる曲ではありません。もちろん今は十分理解できますが・・・(笑)

このアルバムのハイライトとも言えるナンバー06。ゴキゲンなサンバ曲です。一気に気分は夏の海辺へ。控えめながらパーカッションを効かせて、鈴木 茂のギター、佐藤 博のエレピの職人技といえるプレイが素晴らしい1曲です。

波の音のSEで始まる07。これもまたゆったりしたグルーヴが心地良い、南国ムード満点なナンバーです。タイトル通り、椰子の木陰でカクテルでも飲みながら、心地良い海風を感じているような錯覚に陥ります。

海辺のコテージで、窓を全開にして心地良い風に吹かれながらの昼寝・・・。そんなシチュエーションにぴったりな08。こんな曲を聴きながらの昼寝、こんな贅沢は他にないかも知れませんよ。良い夢見れそうな気がしますね(笑)

ちょっと切ないバラード曲09。JAZZYな演奏をバックに切々と歌う佳孝のヴォーカルが魅力です。

オープニング・ナンバー01のインスト・ヴァージョン10。佳孝は、ジェイク・H・コンセプションのサックスみ魅了されていて、ジェイクをフィーチャーしたくて思いついたのがこのインストだったとか・・・。短いですが、ジェイクのサックスが大活躍しています。

南 佳孝の作品はどれも洒落た大人向けの音楽、いわゆるAORなんですが、このアルバムは1976年リリース。南 佳孝が26歳の時のアルバムなんですね。今の南 佳孝を考えれば何の不思議もないですが、26歳でこんな曲を書いてアルバムを作っていたことに驚かされます。
1970年代のアーティストの層の厚さを感じます。だからこそあの時代の音楽に魅力を感じ、今でも聴き続けているのかも知れません。
夏の休日、一人でのんびり過ごしたい時にお薦めの1枚です。このアルバムを聴きながら昼寝なんていうのも、贅沢な時間かも知れませんよ。
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by kaz-shin | 2007-06-21 00:01 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(10) | |
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Commented by たにぴ@もまゆきゅ at 2007-06-21 18:49 x
佳孝さんも大好きなンです〜。
ファースト「摩天楼のヒロイン」にサイン貰ったです。
7th Avenue South の時にも書き込みしたっけ、そう言えば。
Commented by Sken at 2007-06-21 20:07 x
こんにちは。
これはかなり好きですよ。1曲目のシングル・ヴァージョンも
渋いですよね。渋い方をシングルにするとは!
Commented by Musicman at 2007-06-21 20:18 x
名盤ですよねー。
このアルバムは永遠に手放したくない1枚です。
「月夜の晩には」はJ-POP史上歴史に残るブラジリアン・サウンドかも。
ちなみにこの夏、福岡では南佳孝さんの海辺ライブが行われます!
是非このアルバムからもやって欲しいなぁ・・・。
今からとっても楽しみです!!
Commented by いわとも at 2007-06-21 22:46 x
76年のリリース? 知りませんでした。
私は80年代中頃に南佳孝を聴きまくりました。
好き嫌いもあるでしょうが、個人的にはこんな個性的で渋い声が大好きです。
年齢を重ねる毎に、味わいのある声になっていると感じます。
今も現役ってのが素晴らしい♪
Commented by kaz-shin at 2007-06-21 23:56
たにぴさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
たにぴさんも本当にストライク・ゾーンが広いですよね。
ある時は、坂本 龍一さんかと思えば、増尾 好秋さんだったり、そうかと思えば佳孝さん。
そしてインド音楽ですか・・・幅が広すぎる(笑)
と云う私も二代目・広沢 虎造の浪曲や高橋 竹山の津軽三味線が好きだったりしますけど・・・。
Commented by kaz-shin at 2007-06-22 00:00
Skenさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
本当に良いアルバムですよね。この頃から南 佳孝らしさが出ていて、
今もそれが変わっていないところが凄いですよね。
30年経過した音楽だとは思えないクオリティの高さに驚かされます。
Commented by kaz-shin at 2007-06-22 00:10
Musicmanさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
>「月夜の晩には」はJ-POP史上歴史に残るブラジリアン・サウンドかも。
確かにそうかも知れませんね。私の中でもブラジリアンなサウンドに出会った頃の1曲なのは
間違い無いですから・・・。
海辺のライブですか~、羨ましいです。
海辺で聴く「月夜の晩には」は最高でしょうね。
Commented by kaz-shin at 2007-06-22 00:14
いわともさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
そうなんですよ。この2ndはCBSソニーに移籍して初めてのアルバムに
なります。
機会があったらぜひ聴いてみて下さい。気に入ると思いますよ。
80年代に入って、時代の流れにのって一時期テクノっぽいサウンドも
ありましたが、やはり佳孝さんはJAZZYな演奏が似合いますよね。
26歳という若さでこういう曲を作って歌っていたという驚きのアルバムです(笑)
Commented by shu0610 at 2008-01-19 23:49 x
kaz-shinさんこんばんわ。
スーパーカメなレスで恐縮です。南佳孝『忘れられた夏』には忘れられないライブバージョンがあります。『12LINES』というベスト盤みたいなものだったと記憶しているのですが・・・というのも貧乏な高校生時代に貸しレコード屋さんで借りてカセットに落として聴いていたんですが、なにか背に腹は変えられない事情があってオーバーダビングして消してしまったもので、現在手元に音源はありません。大学時代に死ぬほど後悔しながらいろいろと探し回ったのですが見つかりませんでした。今日この記事を拝見して改めてアマゾンを検索してみたのですがありませんね。
私は大学時代に再発されたCD選書シリーズでこのアルバムとデイドリームを所有しています。『スピーク・ロウ』や『モンタージュ』などのヒットアルバムに隠れた存在ですが、よくまとまった佳作と思います。先に挙げた『忘れられた夏』のライブバージョン?はもっとシンプルなアレンジでジャズっぽくないところが気に入っていましたがもう聴くことはできないのでしょうか・・・。ちょっと思い出してブルーになったので書き込みました。それでは
Commented by kaz-shin at 2008-01-20 01:06
shu0610さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
古い記事にコメントを寄せてもらうのって嬉しいものなんですよ。
遡って記事を読んでもらえてるんだと思うと感謝の気持ちで一杯です。

さて、「忘れられた夏」のライブ・バージョンは聴いたことが無いですね。
ただLPに収録されていたのなら、数多くリリースされているCDのベスト盤の中に
収録されている可能性もありますよね。
私も探してみますね。
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