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EPO_HI・TOUCH-HI・TECH ◇ 2007年 07月 26日
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今回紹介するのは、特に夏向けという訳ではないのですが、最近何故か繰り返し聴いているアルバムです。EPOが1984年にリリースした通算6作目のアルバム『HI・TOUCH-HI・TECH』です。

EPOと言えば、体育会系で明るく元気溌剌なポップ・ミュージックというイメージですね。今回のアルバムにも当然そんなタイプの曲も含まれていますし、CMやTV番組とのタイアップ曲も含まれています。しかし、『HI・TOUCH-HI・TECH』で耳を奪われるのは明るくポップな曲ではなく、しっとりとしたミディアム系やバラード系の曲なんです。ソング・ライティングの才能はもちろんのこと、特にシンガーとして成長したEPOを感じることの出来る1枚だと思います。

プロデュースは宮田 茂樹とEPO。コ・プロデュースとアレンジがEPOの作品ではお馴染みの清水 信之です。今回の清水 信之のアレンジの特徴は、打ち込み主体のサウンドで清水 信之一人で全ての楽器の演奏(管楽器やコーラスを除きます)している曲が、全10曲中8曲と多いことでしょう。リズム系が打ち込みというのは物足りなさを感じますが、それでも清水 信之らしいセンスの良さを感じるアレンジです。

『EPO / HI・TOUCH-HI・TECH』
01. 恋はハイ・タッチ - ハイ・テック
02. 赤い媚薬
03. くちびるヌード・咲かせます
04. 朝のドライブ
05. 置きざりの郵便
06. RADIO DEAR HEART (WDEAR 499)
07. 涙のクラウン
08. 海沿いの秋
09. こぬか雨
10. ラスト・ワルツ

EPOらしい明るくキャッチーなポップ・トラック01。この曲ではベースに後藤 次利、サックスに矢口 博康が参加しています。EPOならではのコーラス・ワークも素晴らしいです。

伊東 ゆかりの隠れた名盤『MISTY HOUR』(1982年)の為に書き下ろした曲のセルフ・カヴァー02。伊東 ゆかりに提供した時には「告白」というタイトルですが、歌詞を変えて収録されています。伊東 ゆかりヴァージョン、EPOヴァージョン共に大好きな1曲で、渋いナンバーです。
コーラスで安部 恭弘が参加しています。

化粧品のCF曲として高見 知佳へ提供しヒットした曲のセルフ・カヴァー03。歌の上手さは高見 知佳の比ではありません。EPOらしい曲ですし、こういう曲をアレンジさせたら清水 信之はピカ一ですね。

EPOのソング・ライティング、ヴォーカル、コーラス・ワークともに素晴らしく、個人的は名曲だと思っているミディアム・バラード曲04。レコーディングが終わり早朝に家へ帰る時に、トラックが増えた国道を走っている時にアイディアが浮かんだという曲らしいです。

軽快なミディアム・ナンバー05。清水 信之のギター・カッティングが心地良いナンバーですが、曲調とは裏腹に切ない歌詞が印象的なナンバーです。

タモリのラジオ番組向けに作ったという06は、英語詞でスリリングなアレンジが特徴のポップ・ナンバーで、ジングルとしても使いやすいように工夫されていますね。鈴木 さえ子がシモンズで、ホーン・セクションにジェイク・H・コンセプション、数原 晋が参加しています。

当時の人気バラエティ番組『オレたちひょうきん族』のエンディング・テーマになっていた07。コーラス・ワークの緻密さが素晴らしいナンバーです。

3連タイプのミディアム・バラード曲08。夏の終わりの台風シーズンを迎える頃の海をテーマにしたしっとりと聴かせる1曲です。安部 恭弘のヴォーカルも堪能出来ます。

このアルバムのハイライト曲とも言える09。70年代のCITY POPを代表する名曲のひとつである「こぬか雨」です。伊藤 銀次、山下 達郎の作詞、伊藤 銀次の作曲によるこの曲は、1977年の伊藤 銀次の1stソロ・アルバム『Deadly Drive』に収録されており、シュガー・ベイブのレパートリー曲でした。このEPOのカヴァーは、伊藤 銀次ヴァージョンを凌駕するほどの出来栄えです。EPOのシンガーとしてのポテンシャルの高さを感じますね。この曲のみ、村上 秀一(ds)、富倉 安生(b)、村松 邦夫(g)、乾 裕樹(key)、小山 かおる(cho)、坂井 利衣(cho)が参加しており、清水 信之のアレンジが光るナンバーでもあります。

美しいストリングス系シンセが印象的なスロー・ワルツの短いバラード曲10。スケールが大きくミュージカルの1場面を見ているような錯覚に陥ります。

派手さは無いですが、佳曲揃いのアルバムだと思います。特にシンガーとしてのEPOの魅力が詰ったアルバムとしてお薦めです。
ただ、ジャケットのセンスが・・・。EPO自身も大嫌いなジャケットらしいです(笑)
夏の終わり頃の何となく寂しさを感じる季節に聴くのがピッタリな1枚だと思います。
CITY POP好きな人には、ぜひ「こぬか雨」は聴いて欲しいですね。本当に素晴らしいですよ。
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by kaz-shin | 2007-07-26 01:04 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(2) | |
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Commented by hisa at 2007-07-28 01:11 x
このアルバムは、オープンリールにしたものしか持って無くてこんなジャケットということを忘れていました。確かに・・・、ですね。
EPOは元気印という印象が強く最近はほとんど聴いていなかったのですが、いいバラードもあるようなので聞き直してみようと思います。明日から夏休みですし。
Commented by kaz-shin at 2007-07-28 10:03
hisaさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
私は元気一杯のポップなEPOさんの曲が好きだったので、実はこのアルバムの
印象は正直薄かったのです。CDもつい最近中古店で見つけて購入したんですよ。
久しぶりに聴いたら、これが結構良かったので記事にしました。
地味な印象を受けるのは、元気印のポップな曲が少ないだけで、バラード曲には
良い曲が本当に多いです。
ぜひ聴き直してみて下さい。新たな発見があるアルバムだと思います。

夏休みですか~。ぜひ楽しんで下さいね。
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