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LEE RITENOUR_The Captain's Journey ◇ 2007年 08月 20日
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今回紹介するのは、リー・リトナーが1978年にリリースしたソロ名義では3枚目となるアルバム『The Captain's Journey』です。私にFUSIONという音楽の素晴らしさ、楽しさを教えてくれたのがリー・リトナーでしたので、格別な思い入れがあるギタリストです。
おそらくテクニックだけで言えば、彼より上手いギタリストは沢山いるでしょう。しかし、リー・リトナーは、幅広いジャンルに対応出来る器用さ、軽快なカッティング・プレイ、音色やフレーズの美しさ、そしてソング・ライティングのセンスの良さにおいては、やはりFUSION界を代表するギタリストだと思います。

プロデュースと全曲のリズム・アレンジは、リー・リトナーとデイヴ・グルーシンの二人、ストリングスのアレンジをデイヴ・グルーシンが手掛けています。
参加メンバーはいつも通り豪華で、パトリース・ラッシェン(key)、デイヴ・グルーシン(key)、ドン・グルーシン(key)、デヴィッド・フォスター(key)、スティーヴ・ガッド(ds)、アレックス・アクーニャ(ds, per)、エイブラハム・ラボリエル(b)、アンソニー・ジャクソン(b)、ジェイ・グレイドン(g)、ミッチ・ホルダー(g)、スティーヴ・フォアマン(per)、パウリーニョ・ダ・コスタ(per)、スー・エヴァンス(per)、アーニー・ワッツ(sax)、デイヴ・ヴァレンティン(fl)、ビル・チャンプリン(cho)、パティ・オースチン(cho)という顔ぶれです。
当時はこんなメンバーが当たり前のように集まってアルバムが制作されていたんですから、本当に良い時代でしたね。

『LEE RITENOUR / The Captain's Journey』
01. The Captain's Journey
Part.1 : The Calm (静かな海)
Part.2 : The Storm (嵐)
02. Morning Glory
03. Sugarloaf Express
04. Matchmakers
05. What Do You Want ?
06. That's Enough For Me
07. Etude

アルバム・タイトル曲の01は、パート1、2で構成された組曲風なナンバーです。パート1は、穏やかな海を連想させるゆったりした曲調です。ギブソンES-335によるスリリングなギター・ソロとスティーヴ・ガッドのシンバル・ワークの冴えたドラミングが印象的です。パート2は、荒れ狂う海を連想させる緊張感たっぷりのナンバーです。ギター・シンセを巧みに使ったリトナーのプレイが素晴らしく、デイヴ・グルーシンのアレンジによるストリングスも効果的です。ここでもスティーヴ・ガッドの素晴らしいドラミングが光っています。リー・リトナーの作曲によるナンバーです。

1977年に日本制作のダイレクト・カッティング・アルバム『Sugar Loaf Express』に収録されていたナンバーの再演02。ビル・チャンプリンのヴォーカルがフィーチャーされている他にも、デヴィッド・フォスターがピアノ、ジェイ・グレイドンがリズム・ギターで参加しています。リトナーのソロのプレイだけでなく、まさにリトナーならではのカッティング・プレイが魅力のナンバーです。リー・リトナーの作品です。

名曲03。02と同じく『Sugar Loaf Express』からの再演曲です。渡辺 香津美もカヴァーしていましたね。軽快なリズムと親しみやすいメロディーは、いかにもリー・リトナーらしい1曲です。パーカッションを効かせて、よりリズミカルなリズムに乗せてリトナーのギターがカッティング、リフ、スピーディーなソロと大活躍な1曲です。リー・リトナーの作品です。

大好きなナンバー04。イントロでのリトナーとジェイ・グレイドンによるギター・カッティングが印象的な曲です。この曲でのリトナーのギター・ソロはかなり好きなんです。音色、フレーズともに美しく聴き易さは抜群ですね。スティーヴ・ガッドのタイトなドラミングに、アーニー・ワッツのエモーショナルなサックス・ソロも素晴らしいです。リー・リトナーの作品です。

ドン・グルーシンの作品05。ギター・シンセをフィーチャーしたナンバーで、当時からシンセを積極的に使っていたリトナーならではのサウンドが展開されます。ドン・グルーシンらしい、変化に富んだ曲なんですが、演奏するには相当高い技術を要する曲と言えるでしょう。スリリングなギター・シンセのソロ、ド迫力のスティーヴ・ガッドのドラミング、ドン、デイヴ兄弟のエレクトリック・グランド・ピアノと生ピアノの掛け合い等、圧倒される演奏が魅力です。

パティ・オースチンとデイヴ・グルーシンの共作による06は、1977年リリースのパティ・オースチンの2ndアルバム『HAVANA CANDY』に収録されていた曲のカヴァーです。パティ・オースチンの楽曲の中でもベスト3に入る位好きな曲です。ラテン色の強いアレンジが心地良く、パティ・オースチンもコーラスで参加しているのも嬉しいですね。名曲です。

デイヴ・グルーシンの作品07は、リリカルなバラード曲です。リトナーのアコースティック、クラシック・ギター、ストリングス、デイヴ・ヴァレンティンを始めとした3人のフルート隊の音色が美しく響きます。水平線に沈む夕陽を見ながら、汐風を感じながら聴きたいナンバーですね。

1970年代後半からFUSIONという音楽に興味を持ち、今まで沢山のアルバムを聴いてきましたが、時たま原点の戻るという感じで無性にリトナーのアルバムが聴きたくなります。そこには、決して技術をひけらかすことなく、聴き易さを大切にしたバランスの良さを感じる音楽があります。音楽製作においては、デイヴ・グルーシンの影響を受けているのでしょうね。その音楽は、時代が経過しても色褪せること無く、いつまでも私に初めて聴いた時と同じ感動を届けてくれます。リトナーの70年代を代表する傑作アルバムだと思います。ぜひ、機会があったら聴いてみて下さい。私のお薦めの1枚です。
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by kaz-shin | 2007-08-20 00:01 | FUSION系 | Trackback | Comments(10) | |
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Commented by ocean at 2007-08-20 22:54 x
>リー・リトナーは、幅広いジャンルに対応出来る器用さ…
同感っ同感っ!
ロベン・フォードはフュージョンか、ブルースか迷うところですが、リーとロベンの二人が、その界における、僕の favorite guitarist です♪
Commented by FUSION at 2007-08-20 23:03 x
お邪魔します。
私もこのアルバムを何度聴いたことか、リトナーのプレイは勿論ですが、個人的にはグルーシンのストリングス・アレンジが好きなアルバムでもあります。
再販されましたが、これを機会に多くの人達に聴いて頂きたい「名盤」ですね。
Commented by kaz-shin at 2007-08-21 00:58
oceanさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
リー・リトナーって意外に評価が低いような気がしてならないのです。
本当に幅広いギター・プレイは魅力的ですし、ギターのカッティングでこれほど
格好良いなと思ったギタリストは初めてでした。
FUSIONの素晴らしさを教えてくれた大切なギタリストです。
Commented by kaz-shin at 2007-08-21 01:03
FUSIONさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
私も何故かこのアルバムが好きなんです。おそらくジェントル・ソウツの活動や
スタジオ・ミュージシャンとしても登り調子の時の作品だからかも知れませんが、
リトナーの良い部分(ギター・プレイやソング・ライティング)が詰ったアルバムですね。
デイブ・グルーシンが共同でプロデュースを手掛けたというのも大きいでしょうね。
Commented by kotaro at 2007-08-21 03:01 x
ほとんど音楽性に関係ない話題ですが
一時結婚するという話題になった杏里さんと、結局そうならなかったという
芸能記事を読んだばかりでした、ので、あれ、なぜこの時期に
リー・リトナーと穿ってしまいました。御免なさい。

でも実現していたら興味深い音楽コラボだったでしょう。
色眼鏡で見られぬよう、例えば覆面デビューとか、実力があって面白いことを考えるプロデューサーがいればなあ、と思いました。
昔は弘田三枝子とか山本リンダとか結構カムバックできたのに、
今は先入観と予備知識(ネットの悪いほうの影響でしょう)
なかなか思い切ったことをやる人がいません。
(本論から思い切り離れてしまい陳謝いたします)

Commented by まるいチーズ at 2007-08-21 21:51 x
こんばんは
やっぱりこの頃のFUSIONは洋の東西を問わずいいですね。リトナーはソロはこの3枚目まで、ダイレクトディスクも3枚目まで、あとナベサダさんの「マイ・ディア・ライフ」や高中さん、香津美さんと競演したものなどが大好きです。ギターやってる友人が当時、リトナーのギターはすごいと言ってました。指が早く動くとかではなく、バッキングの上手さや正確なフィンガリングとピッキングから生まれる流練なフレーズ、エフェクターを駆使した多彩で美しい音などなど、、作曲やアレンジのセンスのよさも魅力ですよね。
Commented by kaz-shin at 2007-08-21 22:20
kotaroさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
この記事は、偶然書いたものですよ(笑)
kotaroさんのコメント読んで、驚いて調べたらそのような記事が確かに
出てましたね。
本当かどうかは知る由も無いですが・・・。
杏里さんのアルバムをリトナーがプロデュースしたアルバムがあるようですが、
聴いたことが無いです。でも、これから夫婦で作っていくであろう音楽には
興味があったんですが、本当だったら残念ですね。
Commented by kaz-shin at 2007-08-21 22:27
まるいチーズさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
まるいチーズさんなら、あのダイレクト・カッティング3枚は相当聴いたでしょうね。
私もあの3枚はよく聴きました。
リトナーの1977~1980年位までの、セッションの数は相当なものですね。
技術がしっかりしているので、レコーディングに時間がかからないというのは
あるでしょうけど、それにしても凄い仕事量ですよね。
リトナーのカッティングは本当に好きでして、それに加えてフレーズの良さ、音色も多彩で魅力的ですよね。
Commented by DENTA at 2007-08-26 17:45 x
JVCもしくはエピックの頃の初期よりかは、
エレクトラ以降あたりからのよりポップな路線の方が実は好みだったりしますが、
このアルバムやCaptain Fingersを聴いていると、若さ弾ける頃もいいなと思ったり。

PS 9/14にライヴに行ってきます。
キーボードがパトリース・ラシェンに急遽変わったらしく、嬉しい速報です。
Commented by kaz-shin at 2007-08-27 00:22
DENTAさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
1st、2ndあたりも悪くないですが、アレンジやプロデュースに力を付けて
きたなと思えたのが、この3枚目でした。

ライブへ行かれるんですね。楽しんできて下さい。
私はリトナーのライブは、約25年以上も前に1回観たきりです(笑)
最近、FUSIONのライブへはほとんど行ってないなぁ~。
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