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GEORGE BENSON_GIVE ME THE NIGHT ◇ 2007年 10月 01日
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今回紹介するのは、ジョージ・ベンソンが1980年にリリースした『GIVE ME THE NIGHT』です。このアルバムは私にとっても凄く印象深いアルバムになっています。その理由はズバリ、クインシー・ジョーンズとジョージ・ベンソンが組んだという事実、これに尽きます。

敏腕プロデューサー、トミー・リピューマと組んで『Breezin'』(1976年)、『IN FLIGHT』(1977年)、『Weekend in L.A.』(1978年)、『Livin Inside Your Love』(1979年)と立て続けに素晴らしいアルバムをリリースしてきたジョージ・ベンソン。トミー・リピューマのプロデュース作品において、ギタリストとしてでなくヴォーカリストとしても類稀なる才能を開花させてきましたが、その才能に磨きをかけるべくプロデューサーに選んだのは、当時ブラザーズ・ジョンソンやマイケル・ジャクソンのアルバムを手掛け、プロデューサーとして登り調子のクインシー・ジョーンズだった訳です。
しかも1980年にワーナー・ブラザーズ傘下に設立したクインシーのレーベル"Qwest"の記念すべき第1号作品になったのが、この『GIVE ME THE NIGHT』でした。クインシーの作り出す煌びやかで豪華なサウンドとジョージ・ベンソンのギターとヴォーカルが絡むというのですから悪い訳がありません。

バックを支えるメンバーもクインシー人脈が総動員といった感じの豪華絢爛さで、リー・リトナー(g)、ハービー・ハンコック(key)、リチャード・ティー(key)、ジョージ・デューク(key)、グレッグ・フィリンゲインズ(key)、ルイス・ジョンソン(b)、エイブラハム・ラボリエル(b)、ジョン・ロビンソン(ds)、カルロス・ヴェガ(ds)、ポウリーニョ・ダ・コスタ(per)、パティ・オースティン(vo)等という顔触れです。そんな豪華なメンバーに、私が敬愛するソング・ライターであるロッド・テンパートンを中心とした優れたライター達の書いた楽曲を演奏させているという事実だけで、好きな私にとってはたまらない1枚なんです(笑)

『GEORGE BENSON / GIVE ME THE NIGHT』
01. LOVE X LOVE (愛の幾何学)
02. OFF BROADWAY
03. MOODY'S MOOD
04. GIVE ME THE NIGHT
05. WHAT'S ON YOUR MIND (君の想い出)
06. DINORAH, DINORAH (喝采)
07. LOVE DANCE
08. STAR OF A STORY (X)
09. MIDNIGHT LOVE AFFAIR
10. TURN OUT THE LAMPLIGHT (ランプを消して)

ロッド・テンパートンらしいダンサブルなナンバー01。ジョン・ロビンソンのドラムに、ルイス・ジョンソン、エイブラハム・ラボリエルのツイン・ベースという豪華なリズム隊に、シーウインド・ホーン・セクションとパティ・オースティン等のコーラスが絡み、ジョージ・ベンソンのオクターブ奏法によるリフ、ソウルフルなヴォーカルをフィーチャーするというロッド・テンパートンのアレンジが見事なナンバーです。

ロッド・テンパートンの作曲によるダンサブルなインスト・ナンバー02。やはりロッド・テンパートンは天才ですね。リー・リトナーらしいギター・カッティングとグレッグ・フィリンゲインズのシンセも印象的ですが、やはりジョージ・ベンソンのギター・プレイが光る1曲ですね。後半ではお馴染み、ギター・ソロとスキャットのユニゾンも堪能できます。

パティ・オースティンとのデュエット・ナンバー03は、タイトルそのままのムード溢れるナンバーです。この曲での主役はベンソン、オースティンのヴォーカルとマーティ・ペイチのアレンジによる美しいストリングスです。

大ヒットした04。ロッド・テンパートンの作品です。AORファンやディスコ・ミュージックが好きな人にもお馴染みなナンバーですね。リー・リトナー、ハービー・ハンコック、リチャード・ティーが参加しています。特にリチャード・ティーのシンセ・ベースは曲に中で良いアクセントになっています。ジョージ・ベンソンは歌だけでなく、渋いギター・ソロもきちんと聴かせてくれます。

都会的なお洒落なサウンドとジョージ・ベンソンのファルセット・ヴォイスと多用したヴォーカルが印象的なミディアム・ナンバー05。クインシー・ジョーンズのアレンジが素晴らしい1曲です。ヴォーカリスト、ジョージ・ベンソンの魅力が詰っている曲だと思います。

軽快なリズムとベンソンのギター・プレイが心地良いインスト・ナンバー06。ギター・ソロとスキャットのユニゾンに、ジェリー・ヘイのアレンジによるストリングスとホーン・セクションが絶妙に絡んできます。

リー・リトナーのアコースティック・ギター、ハービー・ハンコックのローズをフィーチャーしたメロウなバラード曲07。美しいメロディーを持ったナンバーで、ハートフルなジョージ・ベンソンのヴォーカルが素晴らしいですね。アレンジは、クインシー・ジョーンズとリー・リトナー。

幻想的なナンバー08は、ロッド・テンパートンの作品。シンセを巧みに使ったナンバーで、シンセのプレイは、ハービー・ハンコック、リチャード・ティー、マイケル・ボディカーの3人が名を連ねています。メロディアスなギター・ソロも聴き所です。

アルバム中唯一ベースを使っていないAORなナンバー09。キャッチーなメロディーとまさに真夜中を感じさせるアレンジが素晴らしい1曲です。ジョージ・デューク、ハービー・ハンコック、リチャード・ティーという3人のキーボード奏者の顔合わせが何とも贅沢です(笑)

ロッド・テンパートンの作った美しいバラード曲10。本当に天才的なソング・ライターですね。静かな秋の夜に相応しいバラード曲だと思います。

全10曲中インスト・ナンバーが2曲だけというこのアルバムを、果たしてFUSIONと呼ぶのかと思う方もいらっしゃるかも知れません。確かにヒット曲「GIVE ME THE NIGHT」なんかは、ディスコ・サウンドでFUSIONという印象は無いでしょう。しかし、アルバムを通して聴いてもらえれば分かると思いますが、どんな曲であれジョージ・ベンソンの存在感は、それまでのJAZZ色の強いアルバムとなんら変わっていないと思います。
つまりギター主体か歌主体かの違いこそあれ、ジョージ・ベンソンのアルバムとしてきちんと仕上がっています。そして、常に新しいモノを取り入れて、挑戦していく姿勢そのものがFUSIONなのかも知れませんね。
ジョージ・ベンソン、クインシー・ジョーンズ、ロッド・テンパートンという3人の天才が手を組んだ贅沢かつ素晴らしいアルバムです。
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by kaz-shin | 2007-10-01 00:01 | FUSION系 | Trackback | Comments(10) | |
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Commented by momayucue at 2007-10-01 00:15
逆もまた真なり。
マスカレード1曲しかヴォーカル曲のない、「ブリージン」を、
金澤さんはAORと呼んでたもの。
ありですよ、あり!
Commented by kaz-shin at 2007-10-01 01:07
たにぴさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
そうですよね。ありですよね(笑)
クインシー・ジョーンズのプロデュースというのが、FUSIONぽくないという印象を
与えてる可能性はあるかも知れませんね。
結果的にジャンルはどうであれ、良いアルバムです。大好きな1枚です。
Commented by ライリー at 2007-10-02 08:57 x
初めましてライリーと申します。
毎日楽しく読んでいます。
この度ジョージ・ベンソンのこのアルバムについてアップしていたので
思わず書き込みました。
自分の中で出会って良かった洋楽アルバムベスト1です。
このアルバムは。
特にこのインストの2曲は大好きです。
他にもこの2曲のような雰囲気を持っている楽曲でオススメがあれば
ぜひ教えて下さい。宜しくお願い致します。
Commented by DENTA at 2007-10-02 11:35 x
お久しぶりでございます。
ベンソンのリピューマによるアルバムはいくつか持っていますが、
クインシーによるアルバムはこのアルバムだけかな?
この頃のベンソンは果たしてフュージョンかというと、 ・・・? ですが、
"ギタリスト兼ヴォーカリスト"から"「ギターも出来る」歌手"等と揶揄されますが、
20/20とか、ヴォーカルを全面としたアルバムも好きだし、
楽曲自体はやっぱ好きなんですわね。
Commented by at 2007-10-02 18:39 x
『Breezin'』の成功からトントン拍子に素晴らしい作品を発表し続けてはいましたが、時はディスコ全盛期、まして前年(79年)に発表されたM.Jacksonの『Off The Wall』がブレイクしちゃったもんだから、「次は俺のバンだぁ~」と思ったかどうかは?ですが、Q.Jonesに素早く乗り換えたのは正解だったようですねぇ(笑)
何を隠そう、私もG.Bensonにのめり込むきっかけになったのはこのアルバムからでした。
特にタイトル曲は当時ディスコでよくかかっていましたね。

余談ですがQ.Jonesといえば、日本の音楽家久石譲がその読み方をペンネームに拝借した逸話は少しばかり話題になりましたか・・・
Commented by うぃんどおやぢ at 2007-10-02 21:53 x
好きです。今でもジョージベンソン。YOUTUBEでもいっぱいUPされてますね。このGIVE Me THE NIGHTもすごく印象深いです。確か土曜の夕方12chの音楽番組のテーマ曲でした。。。なつかしいです。
Commented by kaz-shin at 2007-10-03 00:36
ライリーさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
FUSIONとかポップスという枠を外して楽しんで聴けるアルバムですよね。
そこがクインシー・ジョーンズの魅力であり、凄いところなんでしょう。

>他にもこの2曲のような雰囲気を持っている楽曲でオススメがあればぜひ教えて下さい。
ジョージ・ベンソン作品で言えば、CTI時代よりもワーナー時代の作品の
方がライリーさんには
向いているかも知れませんね。特にトミー・リピューマのプロデュースのアルバムはお薦めです。
ベタですが『Breezin'』、『In Flight』、『Livin Inside Your Love』、
『Weekend in L.A.』辺りはお薦めです。
後はインストとヴォーカル曲のバランスの良い選曲のベスト盤
『THE GEORGE BENSON COLLECTION』も良いですよ。

Commented by kaz-shin at 2007-10-03 00:52
DENTAさん、こんばんは。お久しぶりです。
ウェス・モンゴメリーの後継者とまで言われたギター・プレイも素晴らしいですし、
DENTAさんが書かれた『20/20』みたいなヴォーカル・アルバムも良いんですよね。
セールス面で考えれば、歌モノの方が有利なのかも知れませんね。
そういう観点からすると、トミー・リピューマやクインシーのプロデュース作品は
バランスが取れていて丁度良いと言えるかも知れませんね。
Commented by kaz-shin at 2007-10-03 00:57
夢さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
実は私、M.Jacksonの『Off The Wall』でクインシーの素晴らしさの虜になってしまいました(笑)
それほど強烈なアルバムでした。ですから、ジョージ・ベンソンのアルバムをプロデュースしたと聞いて
何の躊躇も無く買うことが出来たアルバムでした。もちろん素晴らしいアルバムで言う事無しです。

>日本の音楽家久石譲がその読み方をペンネームに拝借した逸話は少しばかり話題になりましたか・・・
これは知りませんでした。確かに・・・久石譲・・・クイシジョウ・・・なるほど(笑)
Commented by kaz-shin at 2007-10-03 01:03
うぃんどおやぢさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
「Give Me The Night」は名曲ですね。
当時、ディスコでも人気が高かったようですが、いかにもクインシー・ジョーンズ、
ロッド・テンパートンらしい都会的で煌びやかなサウンドが人気の要因だったような気もします。
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