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須藤 薫_PLANETARIUM ◇ 2007年 10月 05日
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今回紹介するのは、須藤 薫が1983年にリリースした通算4枚目となるアルバム『PLANETARIUM』です。実は、須藤 薫のアルバムの中で1番愛着のあるアルバムだったんですが、なかなかCDで入手出来ずにいました。しかし、今年の8月に紙ジャケットで復刻しまして、このアルバムが似合う秋以降に聴こうと密かに楽しみにしておりました(笑)

何故このアルバムに愛着があるのかと言うと、1stアルバム『CHEF'S SPECIAL』(1980年)、2ndアルバム『PARADISE TOUR』(1981年)、3rdアルバム『AMAZING TOYS』(1982年)での彼女の歌は、アメリカン・ポップスを基調とした明るくポップなナンバーが多く、聴いているだけで元気になれるようなものが多かったのですが、この『PLANETARIUM』では少し大人になった須藤 薫の歌を感じられるからです。それまで須藤 薫=夏のイメージだったものが、秋~冬に似合うような大人のアーティストになったという印象ですね。

プロデュースが松任谷 正隆、ディレクターが川端 薫。全11曲の10曲の作詞を田口 俊、作曲を杉 真理(1曲は田口 俊の作詞・作曲)のコンビが手掛けており、全曲のアレンジを松任谷 正隆(一部で杉 真理がコーラス・アレンジに加わっています)という須藤 薫にとってまさに鉄壁な布陣ですよね。
ライナー・ノーツによると、今回のアルバムでは極力英語のフレーズや当時流行っていた時柄を取り入れず、長い間聴かれ続けるアルバムを作ろうという意図があったようですね。松任谷のアレンジは、時代に左右されない素晴らしいセンスを持ったアレンジャーですから、時代に左右されない楽曲とアレンジが上手くマッチしてまとまりの良いアルバムに仕上がっているのも頷けます。そしてユーミンのアルバムでもお馴染みの凄腕ミュージシャンがバックで素晴らしい演奏を聴かせてくれるのですから、CITY POPが好きな私がお気に入りなのは至極当然なんです。

『須藤 薫 / PLANETARIUM』
01. I LOVE YOU
02. フロントガラス越しに
03. 雨の遊園地
04. スコール・シティ
05. いつかこの都会で
06. 悲しき恋のマンディ
07. パーク
08. 涙のランデブー
09. エイミーの卒業
10. 恋のプリズナー
11. 心の中のプラネタリウム

松原 正樹の印象的なギター・リフで始まる01。キャッチーなメロディーですが、どこか落ち着いた感じのポップ・チューンです。おそらくコーラスの桐ヶ谷 俊博、仁兄弟が加わっているのも落ち着いた雰囲気を醸し出しているのかも知れませんね。

名曲02。とにかくメロディー、アレンジ共に素晴らしい仕上がりの1曲です。今 剛の軽快なギター・カッティング、佐藤 博のエレピ・ソロ、高水 健司の渋いベース・プレイ、日色 純一のヴァイオリン・ソロ、そしてホーン・セクションやコーラスの入れ方の全てが洒落ています。松任谷 正隆ならではのアレンジです。杉 真理も本当に良いメロディーを書きますね。

どこかユーミンのサウンドを彷彿させるバラード曲03。松原 正樹のギターがユーミンのサウンドに欠かせないことがこの曲を聴くとよく分かります。須藤 薫の声を知り尽くした杉 真理だからこそ書けるバラード曲かも知れません。

ビートを効かせたCITY POPナンバー04。今 剛のギター・カッティングは本当に格好良いですね。松任谷のセンスの良さは松原 正樹、今 剛の二人のギターの使い分けに表れてますね。聴けば聴くほど魅力的なナンバーです。

可愛らしい感じの曲05。コーラス・アレンジは杉 真理で、唯一彼の多重コーラスが聴けるナンバーです。シンセとストリングスの美しい音色が印象的な1曲。

小室 和之、西川 一彦によるコーラス・ワークが見事なポップ・ナンバー06。青山 純、伊藤 広規の鉄壁のリズム隊に今 剛、安藤 正容(ソロ)のギターが見事に絡んだ曲です。以前よりも表現力が増した須藤 薫のヴォーカルが堪能出来る曲だと思います。

吉川 忠英のアコースティック・ギター、松任谷 正隆のシンセ、ストリングスと桐ヶ谷兄弟、平塚 文子のコーラスのみというシンプルな演奏で、しっとりと聴かせるバラード曲07。須藤 薫がヴォーカリストとして成長したことを証明する為のアレンジでは?と勘ぐってしまいました(笑)

同じ記事にリリースされたユーミンの『REINCARNATION』(1983年)のサウンドを彷彿させるダイナミックなアレンジが面白い08。ハードなサウンドのギターは安藤 正容。

しっとりしていながらも軽快なポップ・ナンバー09。気持ちよく聴けてしまう曲です。EVEのコーラスと松任谷 正隆のハモンド・オルガンのプレイに注目です。

杉 真理の真骨頂発揮といった感じのポップ・ナンバー10。松原・今のパラシュート・コンビのギターに耳を傾けてしまいます(笑) コーラスには参加していませんが、杉 真理がコーラス・アレンジを手掛けています。

須藤 薫自身が大好きな曲だと語っている11。大好きな曲だけあって素晴らしい歌声を聴かせてくれます。ゆったりとした空気感が心地良いスロー・バラードです。クラシックの"ボレロ"を聴いているかのような錯覚に陥る素晴らしいアレンジです。杉 真理と松任谷 正隆はやはり只者では無いですね。アルバムの最後に相応しい1曲です。

実は復刻されたアルバムにはボーナス・トラックが付いています。このアルバムには
12. フロントガラス越しに (Live Version)
13. 悲しき恋のマンディ (Live Version)
14. 見上げてごらん夜の星を~心の中のプラネタリウム (Live Version)
が収録されています。
残念ながら12はレコーディングされたものの方がはるかに良いです。13はライブに向いているタイプの曲なので、こちらのバージョンでも違和感はありません。
素晴らしいのは14。坂本 九の名曲と自分の曲のメドレーですが、本物の星とプラネタリウムの星の競演です。アンコールで歌われたもののようです。

このアルバムがリリースされるまでは、須藤 薫は私にとって夏の定番アーティストだったんです。しかし、このアルバムは秋から冬によく聴く須藤 薫の初めてのアルバムになりました。寒くなるにつれて空気が澄んできますが、そんな空気と須藤 薫の声がよく似合っているんでしょうね。綺麗な星空を見ながら聴くのにピッタリな1枚だと思います。
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by kaz-shin | 2007-10-05 00:01 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback(1) | Comments(10) | |
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Tracked from 'ROUND MIDNI.. at 2007-10-10 17:26
タイトル : Foolish(渚のポストマン) 〜 Playlist ..
これまでCDではベスト・アルバムである『Summer Holiday』(サマー・ホリデイ)しか所有していなかった「須藤薫」サンのオリジナル・アルバムが先の8月22日にイッキにCD化されたので、遅ればせながら(また少々季節外れかなと思いつつ...笑)オリジナル・ベストを創ってみた...♪... more
Commented by ucchi at 2007-10-05 10:35 x
なんと...!
ワタクシも4日のブログで彼女のオリジナル・ベストを取り上げたところですよ。
お暇なときにでも観てやってください。
というわけでTBさせてもらいま~す(^^)
Commented by たにぴ@もまゆきゅ at 2007-10-05 20:27 x
「雨の遊園地」は、マンタさんお気に入りのアレンジだそうです。
あまり凄味のあるものじゃないけど、
確かに、これ以上ないくらい曲に合ってる、と、
ぼくも想います。
Commented by kaz-shin at 2007-10-06 05:02
ucchiさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
上手くTB出来なかったみたいですね、ごめんなさい。
それにしても本当に奇遇ですね(笑)
相変らずの選曲のセンスの良さには脱帽です。
須藤さんの魅力が詰ってますね。

明るく元気一杯のポップな歌を聴かせてくれる須藤さんも良いですが、最近私も歳のせいか
しっとりとしたバラード曲に魅力を感じています。
ですから、最近ではこのアルバムや『DROPS』が特にお気に入りになっています。
Commented by kaz-shin at 2007-10-06 05:06
たにぴさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
1970年代後半から1980年代半ば辺りまでのマンタさんのアレンジって本当に凄いですね。
何かが憑依したんじゃないかと思うくらいに・・・(笑)
リズム・セクションだけに止まらず、ホーンやストリングスのアレンジも素晴らしくて
これだけバランスの取れたアレンジが出来る人ってそうはいませんね。
Commented by santaro at 2007-10-07 01:27 x
卒爾ながら・・・涙のランデブーのみ
”作詞、作曲 田口 俊”つまり最期?の
”REIKO一人”なんです、ほら、他と比べて何処か
曲の構成が大雑把(爆)じゃないですか?
結構この”都はるみ的な力強さ”(アンコウゥ~みたいな)
好きなんです(爆)

アルバムトータルとしてこの一枚が一番統一感があるように思えます
(個々の曲は他のアルバムの方がナニですが)

Live Version のレビューは大変参考になります
大好きな「心の中のプラネタリウム 」は杉さんで聞いた
Live Version の方が何だかより切ない感じが好きです
(須藤さんのは上手すぎて作曲者の方がリアリティが出てる?)
Commented by Sken at 2007-10-07 21:50 x
本作の2~3曲目は素晴らしいですね。
私の「林立夫コンピレーション」に入れております。
Commented by kaz-shin at 2007-10-08 02:20
santaroさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
そしてご指摘ありがとうございました。勘違いしてました。
記事の方は訂正してあります。

確かに言われてみれば「涙のランデブー」はREICOっぽい雰囲気を持った曲かも知れませんね(笑)

「心の中のプラネタリウム」は、須藤さん自身も相当お気に入りの曲らしく、
ライブ・バージョンを聴いても丁寧に心を込めて歌っているのを感じます。
杉=須藤コンビの名曲のひとつですね。
Commented by kaz-shin at 2007-10-08 02:46
Skenさん、コメントありがとうございます。
Skenさんも須藤 薫さんを聴かれるんですね。ちょっと意外でした。
02は須藤さんの曲の中でも特に好きな曲です。
アルバムを出すごとに表現力が増していくような須藤さんのヴォーカルは
本当に魅力的ですよね。
Commented by アンクル・トム at 2008-03-09 19:43 x
この『PLANETARIUM』以降、須藤薫は聴かなくなりました。
数ヶ月前に中古で『HELLO AGAIN』を購入しましたが 繰り返し
聴く事もなく そのまま眠ってます。
で、先日Ben SidranとBozを購入ついでにワーナーから
紙ジャケで発売された須藤薫も一枚だけですが
『Tender Love』を期待もせずに購入しました。
一曲目の『つのる想い』を聴いた途端
『俺の好きだった頃の須藤薫だ!』と思ったのです(笑)。
もうそれからは毎日聴いてハマってます。
残りの2枚も購入しようかしまいか迷ってます。
紙ジャケで再発されるCDっていいものばかりで
ホント困ってしまいます(笑)。


Commented by kaz-shin at 2008-03-09 22:35
アンクル・トムさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
確かに杉 真理さんとのコラボが多かった時代が、私にとっても1番好きでした。
私もほとんど『Drops』以降のアルバムは、購入していましたが聴いていなかったですね。
最近になって聴き直してみて、『More Than Yesterday』なんかはお気に入りになっています。
全部が全部好みかというのも難しいとは思いますが、ヴォーカリストとしては素晴らしい才能を
もった須藤さんですから、出来る限り色々と聴いてみたいですね。
私も紙ジャケはまだ全部揃ってません。何せお金が・・・(笑)
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