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渡辺 香津美_LONESOME CAT ◇ 2007年 10月 24日
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今回紹介するのは、日本を代表するギタリスト・渡辺 香津美が1978年6月にリリースした7枚目のアルバムとなる『LONESOME CAT』です。以前、このアルバムのリリースの4ヶ月前の1978年2月にリリースされた、リー・リトナー&ジェントルソウツとの競演盤『MERMAID BOULEVARD』を紹介しました。
本作『LONESOME CAT』は、1977年の暮れにニューヨークで録音されたアルバムです。競演しているミュージシャンは、ジョージ・ケイブルス(p,el-p)、アレックス・ブレイク(el-b)、セシル・マクビー(b)、レニー・ホワイト(ds)という面々。

このアルバムは、全6曲をたった1日で録音されたもののようで、正直リハーサル不足を否めない感じがします。どことなく粗い演奏かなという気もしますが、逆に一発録りのような緊張感は伝わってきます。私の耳ですからあてにならないですが、レニー・ホワイトのドラムが所々走っているところもあるような気がするのですが・・・。そんな部分も含めてライブっぽさが面白いアルバムだと思います。6曲全てが渡辺 香津美の作曲。

『渡辺 香津美 / LONESOME CAT』
01. SOMEBODY SAMEBODY
02. MIRRORS
03. AQUA BEAUTY
04. BLACKSTONE
05. MOVING NOZZLE
06. LONESOME CAT

レニー・ホワイトのドラムから始める01。渡辺 香津美のソロからジョージ・ケイブルスのローズのソロへと続くところは聴き所のひとつでしょう。レニー・ホワイトの手数の多いドラミングにも注目です。

ゆったりとしたリズムが心地良いナンバー02。渡辺 香津美らしさを感じるナンバーです。カルテットというシンプルな構成による演奏によって、彼のギターやメロディー・センスがストレートに伝わってくる気がします。

JAZZYなナンバー03。ベースがセシル・マクビーに変わっています。ジョージ・ケイブルスのピアノのプレイやレニー・ホワイトのドラミングも聴いていて心地良いのですが、キメの部分が合っていないのが少し残念な気がします。華麗な渡辺 香津美のギターを堪能出来るナンバーですね。9分を超える大作です。

03以上の10分を超える大作04。FUSION色の強いナンバーで、派手さはないものの堅実なアレックス・ブレイクのベース・プレイが印象的です。ギターとのユニゾン・プレイなど随所で彼のプレイが光っています。もちろん、レニー・ホワイトのドラムは生き生きしていますし、ジョージ・ケイブルスのプレイも素晴らしいです。

ロック・フィーリング溢れるプレイと早いテンポが印象的な05。こういう曲でのレニー・ホワイトのドラミングは流石ですし、渡辺 香津美、アレックス・ブレイク、ジョージ・ケイブルスの3人それぞれの早弾きが楽しめるナンバーです。とにかく忙しい曲です(笑)

アルバム・タイトル曲06。軽快なFUSIONナンバーですね。個人的にはアルバム中で最もバランスの良い演奏だなと感じた曲で、渡辺 香津美のソロ・プレイよりもカッティング・プレイが印象に残った曲でした。

個人的な印象ですが、このアルバムはメロディーを聴かせるというよりもメンバー各々の卓越した技術を聴かせることに重点を置いているような気がします。緊張感溢れるプレイの数々で、スタジオ・ライブっぽい雰囲気がそう感じるのかも知れませんが・・・。
1953年生れの渡辺 香津美ですから、このアルバムを録音した1977年というと若干24歳だったんですね。天才ギタリストと呼ばれていたのも頷ける堂々たるギター・プレイは流石という他ありません。
そして翌1979年には名盤『KYLYN』を、1980年には同じく名盤『TO CHI KA』を発表していく訳ですが、まさに才能が迸っていた時代の渡辺 香津美の一面を感じることが出来るアルバムと言えるかも知れません。
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by kaz-shin | 2007-10-24 23:11 | FUSION系 | Trackback | Comments(10) | |
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Commented by ayuki at 2007-10-25 09:22 x
お邪魔致します。
名盤ですよね。以前、渡辺香津美さんがインタヴューでレニー・ホワイトさんは譜面を読まなくて、パーツごとに渡辺香津美さんが弾いて覚えてもらって、リハではおぼつかないスティックさばきだったけど、本番になると出来ていると言う凄さを想い知った、と言っています。このラフさがスタジオライヴっぽい感じなのでしょうか。
Commented by たにぴ@もまゆきゅ at 2007-10-25 18:30 x
かっちりしたフュージョンの前夜で、
ノリがジャズだったんでしょうね、当時はきっと。
ジャコのファーストでも、レニーホワイトのフィルは走るハシル!
Commented by at 2007-10-25 18:38 x
数年前に発売された『香津美BOXセット(8枚組)』を購入し、初めてこのアルバムを聴きました。
初めての?NY録音ということもあり、若干荒削りの感は否めませんが、その分若さで突っ走っているところも多分に感じられますね。
以降NY録音に嵌っていったとか・・・
確かレニー・ホワイトが香津美のサウンドに惚れ込んだというコメントを読んだ記憶があります。
そういう意味からも、現在の彼の地位を築きあげる試金石となったアルバムなのかもしれませんね。
Commented by kaz-shin at 2007-10-26 00:08
ayukiさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
まさにラフという言葉がぴったりかも知れません。
でもこのアルバムは、このラフさが魅力だと思っています。
若さと勢いを感じることが出来る香津美さんのギターや。メンバーの溌剌としたプレイが楽しいですよね。
Commented by kaz-shin at 2007-10-26 00:13
たにぴさん、こんばんは。いつもありがとうございます。
ノリがジャズだったという表現、なんとなく分かりますね。
いわゆるジャムっぽいという感じでしょうか・・・。
30年も前のレコーディングだったにしろ、ドンカマはあったはずですよね。
だとすると完全なスタジオ・ライブっぽい録音だったのかななんて感じてます。
ayukiさんのコメントにも書きましたが、このラフさが結構好きです(笑)
Commented by kaz-shin at 2007-10-26 00:23
夢さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
香津美さんの堂々たるギター・プレイを聴いていると相当な自信もあったのでしょうが、
やはり70年代後半での様々な国内外のギタリストやミュージシャンとのコラボレーションに
よってより大きく成長したような気がします。
天才というのは何かを吸収するのも人並み外れているんでしょうね。
Commented by まるいチーズ at 2007-10-27 13:19 x
こんにちは
ちょっと夜遅い時間にJAZZスポットで聴いてるような雰囲気がありますね。香津美さんの奔放なソロがたくさん聴けるし、かなりお気に入りの1枚です。香津美さんは大学4年の時に学園祭に来てくれまして、初めて目の前で見たのですが「すげぇ~」と思いました(笑)
Commented by kaz-shin at 2007-10-27 22:54
まるいチーズさん、コメントありがとうございます。
>ちょっと夜遅い時間にJAZZスポットで聴いてるような雰囲気がありますね。
何とも的を得た表現ですね。まさにそんな感じのアルバムですね。
渡辺 香津美さんを学園祭に呼ぶ大学っていうのも渋いですね~。
私の大学はアン・ルイスが1番有名でしたね。でもファンだったので、それはそれで
すごく嬉しかったですけど・・・(笑)
Commented by kotaro at 2007-11-01 02:46 x
これを読んでTO CHI KAを思い出し、レコード棚から
マイク マイニエリのWONDERLUSTを出してきて聴きました。
このころはJAZZに明け暮れた下宿生活を思い出しました。
Commented by kaz-shin at 2007-11-02 00:59
kotaroさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
マイク・マイニエリも良いですね。何だか聴きたくなってきました。
実は今夜、次に紹介するFUSION系のアルバムは何にしようかなと
思案中でした。
最近、サックス系が聴きたい感じなのでサックス奏者のアルバムになるかも知れません(笑)
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