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A GRP ARTISTS' CELEBRATION OF THE SONGS OF THE BEATLES ◇ 2007年 11月 16日
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今回紹介するアルバムは、『A GRP ARTISTS' CELEBRATION OF THE SONGS OF THE BEATLES』という何回も書くのが億劫な位、タイトル名が長いアルバムです(笑)
1995年にリリースされたアルバムで、そのタイトルで察しがつくと思いますが、ビートルズのカヴァー・アルバムです。しかし、世の中に一体どの位ビートルズに関連したカヴァー曲、カヴァー・アルバム、トリビュート盤が存在するのでしょう。音楽史上に偉大な痕跡を残したビートルズ・・・、私もビートルズに出会っていなければここまで音楽好きにはなっていなかったと思います。オリジナルのアーティストが偉大な程、当然のようにカヴァーされることも多い訳でビートルズとなれば、それこそ相当数のカヴァー・アルバムが存在していることでしょうね。
そんな中で私のお気に入りのカヴァー・アルバムが、『A GRP ARTISTS' CELEBRATION OF THE SONGS OF THE BEATLES』なのです。

1995年当時のGRPレーベルに所属していた豪華14アーティストによる演奏が収録されています。ビートルズとJAZZの融合と言うのか、とにかく参加アーティストが各々自分の個性を十分に発揮しており、単にビートルズの曲を歌い、演奏しているというような安易なカヴァーにはなっていません。中にはオリジナルを凌駕するような仕上がりの作品もあるように思います。
参加しているアーティストは、ジョージ・ベンソン、マッコイ・タイナー、グルーヴ・コレクティヴ、ダイアナ・クラール、トム・スコット、ラムゼイ・ルイス、リー・リトナー、ネルソン・ランジェル、チック・コリア、ラス・フリーマン、スパイロ・ジャイラ、デヴィッド・ベノワ、アルトゥーロ・サンドヴァル、デイヴ・グルーシンの14人(組)です。
エグゼクティヴ・プロデューサーとしてトミー・リピューマの名前が載っており、これだけでも決して悪いアルバムではないというお墨付きをいただいたような気分になりますね(笑)

『A GRP ARTISTS' CELEBRATION OF THE SONGS OF THE BEATLES』
01. The Long and Winding Road / George Benson
02. She's Leaving Home / McCoy Tyner
03. She's So Heavy (a/k/a I Want You) / Groove Collective
04. And I Love Her / Diana Krall
05. The Fool on the Hill / Tom Scott
06. Michelle / Ramsey Lewis
07. A Day in the Life / Lee Ritenour
08. Let It Be / Nelson Rangell
09. Eleanor Rigby / Chick Corea
10. While My Guitar Gently Weeps / Rus Freeman
11. In My Life / Spyro Gyra
12. Here There and Everywhere / David Benoit
13. Blackbird / Arture Sandoval
14. Yesterday / Dave Grusin

ストリングスとジョージ・ベンソンの歌声の美しさが際立っている01。ポール・ジャクソン.Jrの軽快なギターのバッキングやグレッグ・フィリンゲインズのピアノも素晴らしい1曲です。ジョージ・ベンソンのヴォーカルだけではなく流麗なギター・ソロも堪能出来ます。ジョン・クレイトンのアレンジが秀逸です。

ジャズの歴史上、重要なピアニストに数えられる存在の一人であろうマッコイ・タイナーのJAZZピアノを堪能出来る1曲02。まず選曲が渋いですね。トリオによる演奏はシンプルながらも、まるでオリジナル曲のごとく活き活きとしたピアノが素晴らしいの一言です。

ジャズの本場ニューヨークにおいて、アシッドジャズ・ムーブメントの中心的なセッション・ユニットであるグルーヴ・コレクティヴによる03。これも選曲とアレンジの良さが際立った1曲ですね。この曲をカヴァーしている時点で普通ではないなと思いましたが、とにかく言葉で説明するのがもどかしいほど素晴らしい仕上がりです。

カナダ生まれの女性ジャズ・ピアニスト兼歌手であるダイアナ・クラールが、看板に偽り無しの素晴らしいピアノのプレイと歌を披露している04。JAZZの醍醐味を味わえるナンバー。

トム・スコットのエモーショナルなアルト・サックスと煌びやかなサウンドが実に心地良い05。メロディー部は勿論のこと、アドリブ・パートでのトム・スコットのサックスが実に溌剌としているのが印象的です。

あえてオリジナルのイメージを壊したようなアレンジが斬新なラムゼイ・ルイスの06。普通に聴いていたら、あの"ミッシェル"だとは気付かない可能性もありそうです(笑)

リー・リトナーのJAZZYなギター・プレイが光る07。ビートルズのナンバーの中でもカヴァーされることの多い曲ですね。ウェス・モンゴメリーを彷彿させるオクターブ奏法が素晴らしいですね。

サンボーン・ファロワーとして頭角をあらわしたネルソン・ランジェルの08。アルト・サックスの音色や音を拉げるところなどは、本当にデヴィッド・サンボーンにそっくりです。オーソドックスなカヴァーのスタイルですが、その分サックスの泣きが際立っている気がします。

チック・コリアのピアノの独奏による09。この曲をピアノの独奏で表現しようと思うこと自体が普通ではありませんが、これが実に良いんですよね。まさにチック・コリアならではのアレンジのセンスの良さと高度なテクニックを感じます。

ラス・フリーマンによる10も斬新なアレンジの1曲ですね。打ち込みのリズムにホーン・セクションを交え、フリーマン自身も12弦ギター、シタール、スライド・ギター等を駆使した多彩なプレイを披露してくれます。後半のギター・ソロは本当に素晴らしくて鳥肌モノです。

本当に気持ちの良い作品に仕上がっているのはスパイロ・ジャイラの11。オリジナルの雰囲気を大事にした素晴らしいアンサンブルを聴かせてくれます。

デヴィッド・ベノワが"Here There and Everywhere"を弾くというだけでサウンドが想像出来てしまう12。期待を裏切らずに、本当に美しく仕上がっています。恋人や奥さんと二人だけでお酒を楽しみながらBGMに流していたら最高ですよ、きっと(笑)

キューバ出身のトランペッター・アルトゥーロ・サンドヴァルによる13。オリジナルは凄くシンプルな曲なのに、ここで繰り広げられるのはビッグ・バンド風のアレンジです。アイディアに富んだアルトゥーロ・サンドヴァルのアレンジ、そして素晴らしいトランペット・ソロに注目して欲しい1曲です。

最後を飾るのはデイヴ・グルーシンの14。名曲中の名曲をしっとりとピアノの独奏で聴かせます。チック・コリアとはまた一味違った表現力豊かなピアノのプレイに、うっとりと聴き惚れてしまいます。デイヴ・グルーシンの感性の素晴らしさに感動です。

偉大なビートルズの後世に聴き継がれるであろう名曲を、一流のジャズ・プレイヤー達がオリジナルの持つ素晴らしさを吸収しつつ、自分の感性で表現しているという贅沢なアルバムです。個人的には、単にビートルズのカヴァー・アルバムと言うレベルで括れない素晴らしいアルバムだと思います。
私の所有しているCDは輸入盤なので14曲ですが、日本盤は木住野 佳子の「Imagine」が収録されているようですね。私は輸入盤で十分良かったと思っていますが・・・。
ビートルズのカヴァー・アルバムとしては、以前日本人アーティストによる『抱きしめたい』を紹介しました。
これはこれで面白くて好きなんですが、完成度で言えばやはり本作の方が好きです。
ビートルズが好きな方は勿論ですが、ジャズやフュージョンが好きな人にもお薦めの1枚です。
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by kaz-shin | 2007-11-16 00:01 | Compilation / Cover | Trackback(1) | Comments(6) | |
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Tracked from 音楽の杜 at 2009-06-06 07:45
タイトル : Various Artists 「A GRP ARTIS..
先日、久しぶりにオフB店へ行ったところ、250円コーナーに珍しい商品がありました。 これは1995年にリリースされたGRPレーベル系所属アーチストによるビートルズのカバー集。GRPはデイヴ・グルーシンとラリー・ローゼンが設立したレーベルで、スムースジャズ系の洒落た音楽が連想されます。そのGRPがメロディメーカーであるビートルズをどう料理するのか、非常に聴き手の心をくすぐるアルバムですが、そのアルバムが250円コーナーに・・・。まだまだ捜してみるものです・・・。 ビートルズのカバーアルバムという...... more
Commented by nowhere1967 at 2007-11-17 23:49
僕も輸入盤で所有しています。
数あるビートルズのカヴァー・アルバムの中でも、一、二を争うアルバムではないでしょうか。
ビートルズが好きで、ジャズやフュージョンも好きな人でしたら絶対気に入るアルバムですよね。

Commented by DENTA at 2007-11-18 11:19 x
ビートルズはたいして興味はないのですけど、GRPミュージシャンの面々が
こぞって参加していることには興味深深丸です。
#10はラスのバンド、リッピントンズでもカバーしているんですけど、
同じヴァージョンなのでしょうか?
ベノワ様のHere There and Everywhereも聴いてみたいなぁ。
Commented by kaz-shin at 2007-11-19 22:03
nowhere1967さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
レスが遅くなって申し訳ありません。
本当にビートルズのカヴァーって沢山ありますが、聴き易さ、アイディア共に
良い仕上がりのアルバムで、私もビートルズのカヴァー・アルバムの中でも
群を抜いて好きですね。
Commented by kaz-shin at 2007-11-19 22:39
DENTAさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
レスが遅くなって申し訳ありません。
このアルバムはビートルズに興味が無い人でも楽しめる1枚だと思います。
ただ、オリジナルを知っていれば尚更楽しめること請け合いです。
10は多分同じだと思います。ただリッピントンズ名義のを聴いていないので自信はないですが・・・(汗)
というのも、全曲がこのアルバムの為にレコーディングされたものではなく
既存の曲も含んでいるみたいなので・・・。
>ベノワ様のHere There and Everywhereも聴いてみたいなぁ。
これ、お薦めです(笑)
Commented by 240_8 at 2009-06-06 07:47
おはようございます。
誰がこのマイナーなアルバムをブログにアップされているのかと思ったら、やはりKaz-shinさんでした(笑)。
昔からこのアルバム、聴きたかったのですが、なんとオフの250円コーナーに潜んでおりました。捜してみるものですね。
GRP系アーチストなので安心感がありますが、なかでもアルトゥーロ・サンドヴァルのブラックバードがお気に入りです。またベノアもいいし、皆いい演奏してますね。
Commented by kaz-shin at 2009-06-07 00:35
240さん、こんばんは。コメントとTBありがとうございます。
GRPのこの手の企画モノのアルバムって好きなんですよ。
いかにもマニア向けということでなく、普段FUSIONを聴かない人にも馴染めるような感じで作ってますよね。
それとGRPに所属しているアーティスト達の幅の広さというのも改めて感じることが出来て、聴いていて楽しいアルバムだと思います。

アルトゥーロ・サンドヴァルの「ブラックバード」は本当に斬新ですね~。
私もこのアルバムの中では1番インパクトの強かった曲でした(笑)
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