今回紹介するのは、小比類巻 かほるの「HOLD ON ME」や丸山 みゆきの「天使のLOVE SONG」等のヒット曲の作曲者で、自身も藤谷 美和子とのデュエット曲「愛が生まれた日」で紅白歌合戦にも出場したシンガー・ソング・ライター、大内 義昭が1994年にリリースした初のベスト盤『FLASH BACK』です。
大内 義昭は、1984年に"DU-PLEX"というデュオでデビューしています。当時は、大内 義昭ではなく大内 一記という名前でしたね。実は、DU-PLEXの1985年のアルバム『WITH MY HEART』のLPを所有しているのですが、内容に関しては恥ずかしい話ですが、ほとんど記憶にありません(笑)
ただイメージ的には、"Blue Eyed Soul"ならぬ"Black Eyed Soul"といった感じだったと思います。ちなみにレコード・ジャケットはこんな感じです。↓
さて、『FLASH BACK』ですが、ライターとして色んなアーティストへ提供した曲のセルフ・カヴァーも含め、自身のアルバム4枚から選曲されているようです。私自身、大内 義昭はソング・ライターとしてのイメージが強かったので、アルバムがリリースされていることは知っていましたが聴いたことはありませんでした。ベスト盤くらい聴いてみようかと思い購入したというのが本音です。歌もなかなか良いですが、やはりソング・ライターとしての才能の高さを感じますね。
『大内 義昭 / FLASH BACK』
01. HOLD ON ME
02. 最後の雪が降る
03. DO YOUR BEST
04. 29 Twenty-nine
05. 愛が生まれた日 ~Solo Version~
06. CRY
07. めぐり逢うために
08. HOLD ON あの日に
09. Shaky Lover
10. 月光浴
11. What's Goin' On
12. ゼロではじまるナンバー
13. バックシートで恋をして
14. ベイブリッジ・ブルース
小比類巻 かほるに提供したヒット・ナンバーのセルフ・カヴァー01。オリジナルよりもゆったりした雰囲気になっています。サビのメロディーはつい口ずさんでしまいます(笑)
「夏の日の1993」をヒットさせた男性デュオ"class"に提供した曲のセルフ・カヴァー02。これからの季節にお似合いのバラード曲です。オリジナルを聴いたことが無いのですが、イメージ的にはclassに似合っているのではないかと思います。
少し前に活躍していたジャニーズのアイドル・グループ"忍者"の別名ユニット"四銃士"に提供したナンバーのセルフ・カヴァー03。前向きな歌詞と軽快でポップなメロディーのナンバーで、当時バレー・ボール大会のイメージ・ソングとして採用されていたのも頷けます。
椎名 恵への提供曲のセルフ・カヴァー04。アコースティックなサウンドを軸にしたボッサ風なアレンジが心地良いバラード・ナンバーに仕上がっています。大内 義昭はバラード系の曲でその才能を遺憾なく発揮するような気がしますね。
大内 義昭で1番有名な曲であろう05。実はこの曲は大内自身の作曲ではなく、羽場 仁志の作曲なんですね。このソロ・バージョンではビートを効かせてテンポ・アップしています。それでも曲の本来持つ味はそのままに仕上がっています。
DU-PLEX時代はこんな感じだったかなと思わせるアップ・テンポのナンバー06。ビートの効いたFUNKYなアレンジですが、メロディーはあくまでもキャッチーなのが大内 義昭らしいところかも知れません。
ロック調の07は、昭和シェル石油のイメージ・ソングだったらしいです。サビのメロディーはいかにもCM向きなキャッチーなものです。スケールの大きなナンバーですね。
随分前に放送されていたTV番組「たけし&所のドラキュラが狙ってる」のオープニング・テーマだった08。この番組は見ていたので、この曲にも聴き覚えがありました。ポップなナンバーです。
Vシネマ「静かなるドン」のエンディング・テーマだったという09。軽快なリズムとキャッチーなメロディーが印象的な1曲。
バラード曲10。メロディー運びが自然で凄く聴きやすい曲です。反面、ありふれた印象を与えてしまうかも知れません。多くの人が心地良く聴けるタイプのメロディーだと思います。
FUNKYなナンバー11。まさに"Black Eyed Soul"といった趣きのあるナンバーです。
グルーヴを聴かせたミディアム・ナンバー12。CITY POP色の強い曲と言えますね。バンド形式の演奏がなかなか良くて、ギターがソロを含めてかなり活躍しています。ソロのフレーズを聴いていると松原 正樹っぽい感じもするのですが・・・。
80年代のCITY POP色全開の13。軽やかなポップ・チューンです。タイトルが如何にもって感じで良いですね(笑)
美しいメロディーのバラード曲14。タイトルにブルースとありますが、ブルースっぽい雰囲気はあまり感じさせないポップス系バラード、言わば王道のバラード曲ですね。
アルバムを通して聴くと、やはりシンガーとしてよりもソング・ライターとしての才能の高さを感じますね。
私は作曲家として活躍しているアーティストに興味が結構あって、機会があれば聴くようにしています。林 哲司を筆頭に、織田 哲郎、伊秩 弘将、小森田 実、中崎 英也あたりのアルバムも全部とはいかないですが、結構聴いています。正直な話、提供曲と自分の歌いたい曲とは当然ながら違いがあって、ソング・ライターとしての作品の方が好きというケースが多いです。
そんな中で、提供曲と自身の曲とのギャップを感じなかったのが、今回紹介した大内 義昭かも知れません。機会はあればオリジナル・アルバムを聴いてみたいと思っています。
耳に馴染む曲が多いので、興味のある方は聴いてみては如何でしょう?
この記事を読むまであのDu-plexとは知らず、不勉強でした。
youtubeで当時の映像もみつけました。
http://www.youtube.com/watch?v=joe_h6qJ2mY
カッコイイの基準が昔と今は違いますが、何かリズムを取りたくなるPVです。
調べてみたら同じ学年で僕も受験した学校の出身でした。
これには吃驚、昔どこかで遭遇してるかもしれませんね(笑)
ソングライターズ・シンギングっていうか、自分自身でやる場合の味わいって、ありますよね。
ニック・デ・カロはアレンジャーだけど、
イタリアン・グラフィティなんて、あの味も折り込みの良さだから。
一寸意味不明でした…すいません。
大内さんと同郷だったんですね。しかも同じ年齢となれば、どこかで遭遇していた
可能性は高いかも知れませんね。
恥ずかしながら、DU-PLEXはレコードを所有しているのですが、ほとんど憶えてません(笑)
ただ、youtubeの映像を見てなんとなく蘇ってきましたけど・・・。
大内さんの書く曲は、Aメロ→Bメロ→サビの流れがスムーズで、収まりの良い
メロディーとでも言いましょうか、聴き易いメロディーが多いのが特徴ですね。
もうちょっと売れても不思議でないアーティストですね。
"ソングライターズ・シンギング"って良い表現ですね~。使わせてもらいます(笑)
確かに味わい深いものがありますよね。ただ、提供曲ほどインパクトの強い曲が
無いのが不思議なんですけど・・・。
今ごろコメントしてすみません。この方、存じ上げています。確か、ワーナー時代の松田樹理亜さんの曲も手掛けていらっしゃったと思います。
kaz-shinさんが、伊秩さんをご存じとは。彼は、私の世代ですと、ちょうど私と同世代のSPEEDのプロデューサーとして知られてます。伊秩さんのアルバムで、オススメはありますか。
中崎さんや織田さんがお好きであれば、崎谷健次郎さんや栗林誠一郎さんは、聴いてみる価値はあると思いますよ。
私も頑張って書いてみますね。
伊秩さんは、ICE BOXの一員としても活動してましたよね。
作曲家として良い曲を書いていたんで、聴いてみようと『BANG!』という
アルバムを購入しました。
ところがあまり印象に残っていないんですよ。と言う事は、お薦め出来るかどうかは・・・?ですね(笑)
>崎谷健次郎さんや栗林誠一郎さんは、聴いてみる価値はあると思いますよ。
そうですね。ぜひ聴いてみようと思っています。
BOOK OFFへ行った時に探してみます。
>分かりやすい曲が好きなものでして・・・。
同感です(笑)
大内さんの書く曲はキャッチーなものが多いですよね。たまに中古店で
アルバムを見かけていたんですが、とりあえず最初にベスト盤を聴けば
大体の輪郭が掴めると思って購入しました。
本当に良い曲を書きますね。
栗林さんのアルバムは探してみますね。これは見つかると思いますので・・・。