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吉田 美奈子_MINAKO ◇ 2008年 03月 30日
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今回紹介するのは、吉田 美奈子が1975年にリリースした2ndアルバム『MINAKO』です。吉田 美奈子は1970年にショーボートから『扉の冬』でデビューしました。『扉の冬』もキャラメル・ママのバック・アップを得て、良いアルバムに仕上がっていますが、私個人的には村井 邦彦のプロデュースによる本作が、音楽的には後の活動の礎となったような印象を持っており、実質的な1stアルバムという認識でいます。
1stアルバムでは全曲、吉田 美奈子のオリジナル曲で占めていましたが、本作では佐藤 博、ベナード・アイグナー、大瀧 詠一、荒井 由実、細野 晴臣という面々の作品を取り上げています。おそらくプロデューサーの村井 邦彦が、当時和製ローラ・ニーロと言われていた吉田 美奈子の"シンガー"としての底知れぬ魅力を前面に出そうとしたんではないかと思っています。

今でこそ、このアルバムを聴いて「CITY POPなアルバム」という感想を持ちますが、1975年という時代で既に、このようなアルバムを作り上げていたなんて驚きですね。これはもう村井 邦彦とサウンド面(アレンジ)での中心人物、佐藤 博のセンスの良さの賜物だろうと思います。ベナード・アイグナーの名曲のカヴァーをアルバム冒頭で取り上げているのも、当時ベナード・アイグナーを高く評価していたという村井 邦彦のアイディア以外には考えられません。時代背景から考えてみても、かなりハイ・センスなアルバムと言えるでしょう。

『吉田 美奈子 / MINAKO』
01. 移りゆくすべてに
02. レインボー・シー・ライン
03. 住みなれた部屋で
04. わたし
05. 夢を追って
06. チャイニーズ・スープ
07. パラダイスへ
08. 時の中へ
09. ろっかばい まいべいびい

ベナード・アイグナーの名曲「EVERYTHING MUST CHANGE」のカヴァー01。ストリングスの美しい響きと波の音のSEで始まり、素晴らしい吉田 美奈子のうっとりしていると、間奏でいきなり4ビートのJAZZが登場という展開も渋いです。有馬 すすむのアレンジが秀逸です。

作詞:吉田 美奈子、作曲:佐藤 博によるブラジリアン・テイストのグルーヴがたまらない02。本当に良い曲ですね。佐藤 博自身もセルフ・カヴァーしていたんで、お気に入りの曲だったのかも知れません。演奏が特に素晴らしいのですが、そんな中でも高水 健司のベースが特にお気に入りです。

吉田 美奈子のオリジナル曲03。当時25歳位だったと思いますが、これだけ説得力のある歌を唄っていたことに驚きを隠せません。JAZZYなバラード・ナンバーで、メロディーも良いのですが、やはり美奈子の歌の存在感が凄いです。

大瀧 詠一の作詞・作曲による04。いかにも大瀧らしいナイアガラ・サウンドが炸裂する1曲です。特にコーラス・ワークは大瀧 詠一らしいアレンジなんですが、吉田 美奈子の素晴らしいコーラスの原点はこの辺りにあるのかも知れませんね。

作詞:吉田 美奈子、作曲:佐藤 博による05。イントロの佐藤 博のエレピのプレイは痺れますね。ギターはおそらく松木 恒秀でしょう。短い歌詞なのに、そんな事を感じさせず、逆に深さを感じさせるような歌は本当に素晴らしいです。

お馴染みユーミンのナンバー06。佐藤 博のアレンジが光ります。JAZZYで軽快な演奏と美奈子のコーラス・ワークが耳に残ります。ユーミンの歌と聴き比べると面白いと思います。

作詞:荒井 由実、作曲:佐藤 博による07。軽さが心地良いポップなナンバーです。美奈子はさりげなく歌っていますが、しっとりと歌うバラードと同じくらいに存在感を放っています。

吉田 美奈子のオリジナルで、お得意のスケールの大きさを感じさせるバラード曲08。ある意味、1番吉田 美奈子らしいと言える曲かも知れません。

タイトルとは裏腹なメロウなナンバー09。細野 晴臣の作詞・作曲のナンバーです。ブラジリアン・テイストに満ちたJAZZYな演奏が心地良く、大好きなナンバーです。佐藤 博のアレンジは本当に素晴らしいですね。歌謡曲が全盛だった時代に、かたやこんな洒落た音楽も存在していたんですから'70'sは面白い訳で・・・(笑)

夜になるとまだ肌寒いですが、昼間は春らしい暖かさになりましたね。家の近所でもあちこちで桜が満開に近い状態です。この時期、街が薄いピンクに染まりますが、そんなピンク色の桜を見ていると何故かこのアルバムが聴きたくなります(笑)
特に思い出にリンクしている訳でも無いのですが、おそらくジャケットのピンクと春の心地良い暖かさのせいかも知れません。美奈子さんのアルバムって、結構真剣に聴き入ってしまうアルバムが多いのですが、このアルバムはそんな中でも気軽に聴けるタイプなんですよね、私にとっては・・・。
このアルバムが、セールス的に成功したのかは不明ですが、30数年前に既にCITY POPが存在していたんだなと感慨深い作品です。
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by kaz-shin | 2008-03-30 02:05 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(5) | |
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Commented at 2008-03-30 11:57 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by PON at 2008-03-30 11:58 x
↑あっ、ごめんなさい!
「非公開コメント」にチェック入れてしまったようです。
公開して問題ない内容です…失礼しました。
Commented by music70s at 2008-03-30 16:04 x
「Music Avenue」の圧倒的な質と量は同世代の音楽好きとして尊敬に値します。 「夢で逢えたら」について僕もそのうち書いてみようと思ってたんですが吉田美奈子、懐かしいです。
Commented by kaz-shin at 2008-03-31 00:23
PONさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
PONさんのような若い世代の方が今聴いてもお洒落だと感じると思いますよ。
こんなアルバムが1975年にリリースされていたことに驚きと、同時代を
共に生きてきた誇りみたいなものを、大袈裟ですが感じてしまいます(笑)
Commented by kaz-shin at 2008-03-31 00:27
music70sさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
過分なお言葉、ありがとうございます。
music70sさんのブログも先程拝見しましたが、同年代ということなんでしょうが、
懐かしい名曲が紹介されていて、嬉しくなってしまいました。
おまけにリンクして下さっていて、感激しました。
文章が下手なんで、読み辛いかも知れませんが、これからもよろしくお願い致します。
私もこれからちょくちょくお邪魔させて頂きます。
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