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L.A.Workshop_Manatsuno Kajitsu (真夏の果実) ◇ 2008年 04月 05日
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今回紹介するのは、L.A.を中心とする名うてのミュージシャンが集まったユニット"L.A.Workshop"が1992年にリリースしたJ-POPのインスト・カヴァー・アルバム『真夏の果実』です。FUSIONが好きな方なら"L.A.Workshop"と言えば、リー・リトナーやスティーヴ・ルカサー等が参加して、ビートルズ・ナンバーをインスト・カヴァーした『Norwegian Wood Ⅰ& Ⅱ』を思い浮かべる人も多いでしょう。実は私もL.A.Workshopというのは『Norwegian Wood』シリーズだけのものだと思っていたんですが、1990年代に入ってメンバーも一新して、しかもJ-POPのカヴァーで復活しました。

歌モノのインスト・カヴァーと言うと、兎角スーパーや喫茶店のBGMで流れているような感じをイメージする人も多いと思います。このアルバムにしても、興味の無い人が聴けば、そんな風にしか聴こえないでしょうが・・・(笑)
しかし、違いの分かる人が聴けば、その素晴らしさに気付くと思いますし、その心地良さに酔い痴れるであろうアルバムなんです。
まず驚かされるのは、プロデュースがデヴィッド・T・ウォーカー。そして集まったミュージシャンは、
David T.Walker (g)
Jeff Colella (key)
Tom Scott (sax)
Brandon Fields (sax)
Joe Sample (p)
THE UNKNOWNS
- Alex Acuna (ds & per)
- Pedro Eustache (sax)
- John Pena (b)
- Ramon Stagnaro (g)
- Otmaro Ruiz (key)
- Richie Gajate Garcia (per)
という、どちらかと言えば渋すぎるくらい面子がズラリ。この顔触れですから、演奏が悪い訳はありません。

さて、肝心なカヴァーされているJ-POPナンバーは、杏里、松任谷 由実(荒井 由実)、山下 達郎、Dream Comes True、B'z、サザンオールスターズの楽曲、全10曲です。

『L.A.Workshop / Manatsuno Kajitsu (真夏の果実)』
01. コットン気分 (杏里)
02. 情熱に届かない (松任谷 由実)
03. The Theme From Big Wave (山下 達郎)
04. Summer Candles (杏里)
05. Eyes To Me (Dream Comes True)
06. Lady Navigation (B'z)
07. いなせなロコモーション (サザンオールスターズ)
08. 真夏の果実 (サザンオールスターズ)
09. 避暑地の出来事 (荒井 由実)
10. さよなら夏の日 (山下 達郎)

THE UNKNOWNSとDavid T.Walkerの演奏による01は、杏里の1981年のシングル曲。Alex Acunaが中心となっているバンドTHE UNKNOWNSがアレンジということもり、ラテン色が強く楽しく軽快な仕上がりになっています。パーカッションがフィーチャーされ、John Penaの弾けたベースもとても心地良いですね。

おなじくTHE UNKNOWNSのアレンジ曲ですが、01とは違ってシックなバラードに仕上げている02。ユーミンの1991年のアルバム『DAWN PURPLE』に収録されていたナンバーです。こういう曲になると、やはりDavid T.Walkerのギターが本領を発揮しますが、それ以外でもOtmaro Ruizのピアノ、Pedro Eustacheのサックスが素晴らしいです。

山下 達郎の1984年のアルバム『BIG WAVE』に収録されていたお馴染みの03。打ち込みのリズムながらも、Tom Scottのリリカルなサックスがメロディーを優しく奏でています。オリジナルよりもテンポを落として、南国ムードを醸し出しています。間奏ではDavid T.Walkerならではのギター・ソロが堪能出来ます。

Jeff Collelaによるシーケンスとピアノ、David T.Walkerのギター、Alex Acunaのパーカッション、John Penaのベースのみというシンプルながらも美しい04。杏里の名曲で、1988年にリリースされたシングル曲ですね。この曲の主役はDavid T.Walkerで、彼の燻し銀なギター・プレイが楽しめる1曲です。

Dream Comes Trueの1991年のシングル曲のカヴァー05。04と同様、Jeff Collela、Alex Acuna、David T.Walkerの3人だけで演奏されています。オリジナルよりもテンポを落として、いかにも夏向きのサウンドに仕上がっています。

B'zの1991年のシングル曲だった06。THE UNKNOWNSが軸になって、David T.Walkerも参加しています。初めはB'zの曲とは気付かないかも知れません。激しさは全く無く、心地良い軽快なリズムに包まれます。シンセとPedro Eustacheのフルートのユニゾンによるメロディーが実に軽妙。

サザンの1980年のヒット・シングルだった07。06と同じメンバーで演奏されています。アップ・テンポのこの曲をゆったりとしたラテン調ナンバーに変貌させています。桑田特有のアクの強さが抜けて、あっさりとしたサマー・インストになっています。インスト・カヴァーならではの面白さがありますね。

07と同じくサザンのナンバー08。1990年のシングル・ナンバーでした。05と同じ面子にサックスでBrandon Fieldsが参加しています。サックスの音色の美しさが際立った1曲ですが、もちろんDavid T.Walkerの渋いギターも健在です。

ユーミンが荒井 由実時代に放った名盤『THE 14th MOON (14番目の月)』(1976年)に収録されていた09。THE UNKNOWNS + David T.Walkerによる演奏で、これが本当にそよ風のように爽やかで気持ちが良いのですよ。Ramon Stagnaroの軽快なギター・カッティングとDavid T.Walkerのメロウなギター・ソロとが絶妙にマッチしているナンバーです。

山下 達郎の1991年にシングル・リリースされた名バラード10。05と同じメンバーに、なんとピアノでJoe Sampleが参加しており、やはり彼の美しく歯切れの良いピアノがこの曲のハイライトですね。本家の達郎にもJoe Sampleのピアノをバックに歌って欲しいものです。

学生の頃、仲間と頻繁に喫茶店を利用しました。おそらく皆さんも同じだと思います。大抵の店ではBGMを流しているんですが、お気に入りの喫茶店となる店のほとんどが、BGMで流す音楽が洒落たお店でしたね。そんな喫茶店には、客に心地良い時間を過ごしてもらおうという配慮が感じられて好感が持てますよね。それと我が家でも毎週利用するスーパー。我が家ではイオンが多いのですが、やはりBGMは流れています。やすっぽいインスト系の音楽ですが・・・。そんなスーパーでもこういうアルバムをBGMとして流してくれたら、その心地良さに購買意欲が倍増すると思うんですけどね。ただ、分かる人だけでしょうけど・・・(笑)
音楽が好きな人なら、たとえBGMとして流れていても、きっと「おっ!このBGM渋いな~」と思うでしょう。なかなか聴く機会が少ない類のアルバムかも知れませんが、たまにはこんなリラックス出来るアルバムも良いですよ。BGMとしてお薦めの1枚です。
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by kaz-shin | 2008-04-05 11:51 | Compilation / Cover | Trackback | Comments(2) | |
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Commented by ひと at 2008-04-05 23:00 x
高校生のとき近所の大学生のバンドにプロのミュージシャンがいました。
あるとき鍋をしようと皆でスーパーに買い出しに行ったときに、当時流行り
出したクロスオーバーなBGMがかっこよく「完コピじゃん」などと言って
いたら、件の彼が「これ演ってるのオレ」とポツリと言ったので驚きました。
当然音楽では食べれずにヒモのような生活をしていた彼はその後
どうしたのか、たまに思い出すことがあります。
Commented by kaz-shin at 2008-04-06 11:47
ひとさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
スーパーで流れているBGMとは言っても侮れないものもありますよね。
チープな感じでもギター・ソロ・パートが格好良かったりで、BGMに耳を
傾けてしまうものもありますね。

それにしても素晴らしい演奏技術を持っていながら、または一応プロとは
言いながらも音楽だけで食べていけない人も多いんでしょうね。
打ち込みが主流と言っても良い現在は特に・・・。
厳しい現実です。またいつの日か、人間が奏でる音楽こそが時代を経ても
色褪せない音楽ということに多くの人が気付いてくれることを信じたいですね。
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