今回紹介するのは、高中 正義が1982年にリリースしたアルバム『SAUDADE』です。天気が良かったり悪くなったりと春らしい天気が続いていますが、ここ数年はゴールデン・ウィークの頃は夏の陽気を思わす日もありますね。そうなると俄然夏っぽい音楽が聴きたくなるのですが、夏っぽい音楽で真っ先に思い浮かぶアーティストの一人が高中 正義だったりします。
高中のアルバムはどれも聴きやすく、いわゆる外れというのが無いのですが、個人的にはやはり1976年の『SEYCHELLES』から1984年の『夏・全・開』までのKITTYレーベル時代の音源に思い入れが強いですね。本当にこの頃のアルバムはよく聴きました。もちろん今でも夏になると聴きます(笑)
『SAUDADE』は、それまでセルフ・プロデュースで通してきた高中が、ナラダ・マイケル・ウォルデンにプロデュースを依頼し、サンフランシスコで録音されたアルバムです。高中自身も他人にプロデュースを任せたことで、ある意味フレッシュな気持ちでレコーディングに臨めたのでしょう、素晴らしい仕上がりになっていています。ファンの間でも人気の高いアルバムのようですね。
参加しているミュージシャンは、ナラダ・マイケル・ウォルデン(ds)、ワーキン・リエヴァノ(g)、T.M.スティーヴンス(b)、フランク・マーティン(key)、シーラ・エスコヴェド(シーラ・E)(per)等が参加しています。特にウォルデンとスティーヴンスのリズム隊は強力ですね。強いリズムに乗せて軽やかに高中のギター歌っているという印象が強いです。良いアルバムです。
『高中 正義 / SAUDADE』
01. A Fair Wind
02. Saudade
03. Eona
04. Breakin' Loose
05. Ride'em High
06. Chill Me Out
07. New York Strut
08. The Forest of My Heart
09. Manifestation
風を切って走るような爽快感がたまらない01。いかにも高中 正義らしいギター・プレイで、これが高中の1番の魅力なんでしょうね。聴きやすいメロディーに個性的なギター・プレイが、夏を連れてきてくれる、そんな錯覚に陥ります。
スチール・ドラムやパーカッションを巧みに使った名曲02。高中のソングライティングの才能の豊かさを感じさせる曲で、とにかくメロディーが良いです。
この面子でこの演奏はシンプル過ぎるとさえ思えるバラード・ナンバー03。しかし味わい深い曲です。この曲で聴けるギターの音色も実に高中らしくて好きなんです。海辺の夕暮れ時を連想してしまうのは私だけでしょうか?(笑)
ウォルデンのシャッフル・ビートとスティーヴンスの太いベースというリズム隊が印象的な04。軽快なナンバーで、ドライヴのお供にぴったりな1曲だと思います。
05も真夏を感じさせてくれる名曲だと思っている1曲です。ギターのカッティングとリフが主役と言っても過言ではない曲でしょう。開放感を一層盛り上げるコーラスも良いですね。
高中のメロディーにウォルデンが詞をつけた06は、ダンサブルなナンバーです。単調なメロディーの繰り返しなんですが、これがディスコ・サウンドっぽさが出ていて面白いですね。間奏部でのフランク・マーティンのシンセと高中のギターの掛け合いも迫力があります。
小粋でお洒落なアレンジが素晴らしい07。NEW YORKをイメージしているんでしょうが、高中の曲はいつでもどこでも夏・海を感じさせてくれます。この曲でもウォルデンとスティーヴンスのリズム隊が大活躍しています。
ナラダ・マイケル・ウォルデンのペンによる美しいバラード・ナンバー08。高中自身が書いた曲と言われても違和感がない、高中にぴったりなメロディアスなナンバーです。高中のギターも伸びやかによく歌っています。
09と同じくウォルデンの作品09。08とはガラリと変わって、スリリングな演奏が堪能できるナンバーです。アルバム中で最も熱い演奏を聴かせてくれます。ウォルデンのドラミング、シーラ・Eのコンガのプレイ、そして高中のソロ・プレイも含めて気合いの入った演奏が素晴らしいですね。
素晴らしいテクニックを駆使して聴く者を圧倒するFUSIONも魅力的なんですが、聴いていてただただ気持ち良い高中 正義サウンドは、私を魅了し続けています。実は東芝へ移籍してからの音源はあまり聴いていません。興味が無いという訳ではないのですが、Kitty時代の音源だけでも十分に死ぬまで高中 正義を楽しめそうな気がしています。
きっと70歳を過ぎても高中のアルバムを聴いて、南国の海辺で海を眺めている自分を想像しながら音楽を楽しんでいるんだろうな・・・(笑)
その後、腰の具合はいかがですか。
私が高中を聴くきっかけとなったのは、パイオニアのCMでした。
使われていた曲は「BLUE LAGOON」で、1979年か80年だったと思います。
「SAUDADE」は、サンバを多用した初期の作品とは一線を画しながらも、
その基調を継承した、高中の魅力を存分に堪能出来る名盤ですね。
好きなアルバムでも、何曲かは聴かないことが多い私にとって、
「SAUDADE」は全曲楽しめる数少ない愛聴盤のひとつです。
余談ながら、私とカリオカの音楽との出会いは、
高中の作品が収録された「Horizon Dream」の購入が契機でした。
今後も気温の上昇と連動して、高中とカリオカを聴く機会が増えそうです。
当時は中3でした。
他にも素晴らしいアルバムありますが、僕にとってはこのアルバムが一番ですね。
東芝に移籍してからの作品も悪くはないですが、Kitty時代の方が好きですよ。
Kitty時代の作品の方が、より「夏」を感じさせてくれますので。
私はベスト盤を持っている&ライブイベントで1度観ただけですが、
kaz-shinさんと同じく、kitty時代の方が好きです。
オリジナル盤も聴いてみます!
>ブログの更新が再開されたことを、心から喜んでいます。
ありがとうございます。まだ完治したとは言い難いのですが、もう大丈夫です。
ご心配おかけしました。これからも整体に通って治療を続けていきます。
FUSIONというか、いわゆるインストものを一般人に認知させ、そして音楽を
屋外で聴く楽しさを広めたのも高中さんの功績が大きいと思っています。
高中さんの音楽は部屋の中で籠って聴いていたんでは、その楽しさは半減してしまいますよね。
カリオカの音源をぜひとも再発、CD化して欲しいです。
高中さんの作品とは色は違いますが、夏という季節にはぴったりで心地良い気分に
させてくれる音楽ですから・・・。
中学3年でこのアルバムを聴いていたんですか!結構ませてましたね(笑)
出会いのアルバムというのは、思い入れもあって印象深いものです。
Kitty時代の音源は私にとって、まさに思い入れが強く大切で大好きなアルバムばかりです。
このアルバムは本当に人気のあるアルバムなんですね。
もちろん聴き始めた時代も関係するんでしょうが、私の場合は70年代のアルバムが
1番印象深いです。それにしてもKitty時代のアルバムは傑作が多いですよね。
高中さんの場合、このベタさ加減が良いんですよ!
夏になると必ず聴きたくなるアーティストは沢山いるんですが、FUSION系であれば
やはり真っ先に思い浮かぶのは高中さんなんです。
あとyou tubeを最近まで知らなくてサディスティックスやティンパン、初期ユーミンとかがでてきて気がついたら朝になっておりました(笑)この時代の音源ってまだいっぱいあるんですねえ。
腰は大切なので用心してくださいね!
しかしこのアルバムは思わず腰が動いてしまう1枚ですね~!
もちろんリアル・タイムで買いました。
当時はまだ「ナラダ」がどれだけ凄い人か知らなかったんですけど、
これまでにないグルーヴ感に衝撃を受けました。
“サウダージ”という言葉を知ったのもこのアルバムからだったなぁ・・・。
CDでは持っていないので(笑)、最近は聴いてませんでしたけど、明日辺り買いに行こうかな!!
「A Fair Wind」は人気の高い曲みたいですよ。私の周りでもこの曲が好きだという人は結構多いです。
FUSIONでもタイプがあって、即興演奏を得意とする人もいますし、メロディーとか曲の雰囲気重視という
人もいます。私も曲とか雰囲気を重視する人やグループが好きですね。
即興演奏の良さに嵌っていくとJAZZにのめり込んでいきそうですし・・・(笑)
私もJAZZは少し聴きますが、まだどっぷりという訳ではありません。
定年後の楽しみにJAZZは残しておくつもりです。
腰の方はだいぶ良くなりました。お気遣いありがとうございます。
実は私もこのアルバム、ずっとレコードで聴いていたんです。
少し前にお得意のBOOK OFFで500円で売られているのを見つけて、久しぶりに無性に聴きたくなって買ってしまいました。
Musicmanさんも同じだと思いますが、なかなかレコードで所有していながらもCDで買いなおしていないアルバムが
多いので、BOOK OFFとかで少しでも安く売られていると助かりますね。
私の場合はこんな理由もあって、BOOK OFF巡りは止められません(笑)
高中さんですね!!
このアルバムお気に入りのひとつです
横浜スタジアムまで行きましたよ~~~ライブ
あれ?スタジアムだったかな・・・
横浜まで行ったのは確かです!!
わたしも同じかも♪です
>Kitty時代の音源だけでも十分に死ぬまで高中 正義を楽しめそうな気がしています。
Kitty時代の音源だけでもかなりの枚数ですけど、枚数よりも内容が濃いのでそれだけで本当にこれから先も楽しめますね。