今回紹介するのは、1970年代後半頃から現在に至るまで、私が最も敬愛しているギタリストである松原 正樹が1983年リリースの3rdアルバム『SNIPER』です。大袈裟に感じるかも知れませんが、私は松原 正樹のギターに出会っていなければ、ここまでJ-POPやCITY POPを好きになることは無かっただろうと思います。ある意味では私にとってのアイドルなんですね。おそらく現在30歳以上の人で、松原 正樹のギターを聴いたことが無いという人は皆無だと思います。とにかくレコーディング・セッション・ギタリストとしては日本でもTOPクラスの実力を持っています(断言してしまいますが・・・笑)。レコーディングに参加した楽曲は優に1万曲を超えると言われています。1万曲ですよ!それだけアレンジャーの信望も厚かったというのは、単にギターが上手いだけではなく、曲にマッチした音色・フレーズをアレンジャーのイメージ通りに出せたということなんでしょうね。何はともあれ、松原 正樹無しでは私の音楽ライフは語れない存在なのです。
1978年の1stソロ・アルバム『流宇夢サンド』をリリース、1979年には私が最も好きなアルバムなんですが、未だにCD化されていない2ndアルバム『TAKE A SONG』をリリースした後、1980年にPARACHUTEを結成します。松原 正樹と今 剛のツイン・ギターはまさに鉄壁でした(笑)
『SNIPER』は、PARACHUTEが活動を休止した83年に4年ぶりにリリースされたアルバムで、これも名盤の1枚だと思っています。全8曲中4曲がインスト曲で残り4曲がジェシ・バリッシュのヴォーカルをフィーチャーしていて、FUSIONとAORが上手く融合した洒落た1枚になっています。松原のソロのプレイはインスト曲で、カッティングやバッキングでの渋いプレイはヴォーカル曲で堪能出来るファンにはたまらないアルバムです。
参加しているミュージシャンは、あえてPARACHUTE系ではなく、スタジオ・セッションでは顔馴染みで気心の知れている山木 秀夫(ds)、島村 英二(ds)、美久月 千晴(b)、佐藤 準(key)、斉藤 ノブ(per)、ジェイク・H・コンセプション(sax)に、曲の提供とヴォーカルでジェシ・バリッシュが参加しています。ジェシ・バリッシュはシンガー・ソング・ライターで、マーティ・バリンの大ヒット曲「ハート悲しく」を書いた人です。彼が3曲提供しているんですが、この3曲が素晴らしいAORナンバーに仕上がっています。洋楽好きな人もFUSION好きな人も聴いて損の無いアルバムだと思います。
『松原 正樹 / SNIPER』
01. CAN'T LET GO
02. I REMEMBER
03. YOU BABE
04. GIVE OUR LOVE
05. YOU KNOW WHAT I LIKE
06. SNIPER
07. BUSTED
08. SOMEDAY
心地良いギター・カッティングに流麗なソロ・プレイが特徴の01。アルバムの冒頭にしては静かな感じですが、松原 正樹ならではの美しい音色のギター・プレイは素晴らしいの一言で、ソロ・プレイのおけるフレーズの美しさこそが松原 正樹の真骨頂です。
テリー・シャディックとジェシ・バリッシュ共作によるAORナンバー02。ヴォーカル曲の時はあくまでもバッキングに徹して、間奏のソロ・プレイではその存在感をアピールするような松原 正樹のギターは、数多くのセッションをこなしてきただけあって壺を押さえたものです。
美しいインスト・ナンバー03。ミディアム・テンポでメロディーは美しく、しかしソロ・プレイではドライブ感溢れるプレイというメリハリの効いたナンバーに仕上がっています。松原 正樹はギターのプレイは勿論ですが、ソングライティングにおいても素晴らしい才能を持っていますね。
ウエスト・コースト・ロック風AORナンバー04。この曲のようなギター・リフもいかにも松原 正樹らしいもので、聴いていると嬉しくなってしまいます。ジェシ・バリッシュの歌声は、それほど特徴が無くあっさりしたものなんですが、嫌味が無いので聴きやすいです。
続く05もヴォーカル曲です。渋いAORナンバーで、軽快なギター・カッティングがヴォーカルを盛り上げています。聴く回数が増える毎に好きになりました。
松原 正樹のナンバーの中でも人気の高い06。名曲です。アルバム中で最もスリリングな曲です。ライブでもよく演奏されてまして、そのドライブ感溢れるギター・プレイで会場が盛り上がるこ間違い無しの1曲です。
本当によく歌うギターが心地良い07。メロディアスなナンバーで、ソロ・プレイはJAZZYな香りが漂います。夜のドライブのBGMに最適と言えるのではないでしょうか。大好きな曲です。
ヴォーカル曲10は、ジェシ・バリッシュと松原 正樹の共作です。ヴォーカルはAMYという女性シンガーとジェシ・バリッシュのデュエットです。PARACHUTEサウンドの名残りを強く感じる曲ですね。キャッチーなメロディーと独特の軽さが魅力のAORナンバーに仕上がっています。
最近のFUSIONは、どちらかと言うとSMOOTH JAZZ系が主流のようですね。私もSMOOTH JAZZは好きですが、猫も杓子という感じになると70年代中盤~80年代にかけてのFUSIONブームだった頃の個性溢れるサウンドが恋しくなります。このアルバムも松原 正樹の個性が光っている素晴らしい作品です。いつも松原 正樹のソロ・アルバムを聴いて感じるんですが、素晴らしいソロ・アルバムも沢山あるのに、松原 正樹のギターが1番輝いて聴こえるのは歌モノのバッキングでのプレイなんですよね。根っからのスタジオ・セッション・ギタリストなんだなあと思いますね。これからも素晴らしい音色とプレイを私に届けて欲しいと願うばかりです。
以前某ウィキペディアに彼の記事を投稿したことがあるのですが、
リレーションを見てみると、凄い数のミュージシャンと繋がっていることに・・・!
パラシュートはそれほどは思い入れの有るバンドではないのですが、
25周年記念のDVDを手に入れることが出来まして、思わず魅了されてしまいました。
「ユーミン」の一連の作品でのプレイも大好きでしたねー。
「恋人はサンタクロース」と「星空の誘惑」でのギターは今聴いてもゾクゾク来ますよね☆
「松原」さんのアルバムは殆ど持っているんですけど、中でもやっぱりこのアルバムが一番好きですね~。
ザクっとしたギターの音といい、ドライブ感溢れるグルーヴといい名盤と呼ぶに相応しい作品です。
久々にギター弾きまくるアルバムを出して欲しいですね!
誰かが書いてました一万曲というと一日一曲としても27年・・・って
本当に松原さんのバッキングはいいっすね~ しかし一万曲となると
kaz-shinさんも まだ耳にしていない音源も かなり残ってますかねぇ?
レスが遅くなってすみません。
25周年記念のDVDと言うと「パラシュートの盟友再会!!」ですか?
このDVDは良いですよね。何回観ても飽きないです(笑)
松原さんや今さんのギターがCITY POPを盛り上げてきたと言っても過言では無いと思っています。
松原さんのインスト・ナンバーも良いですが、1番良いのは歌のバッキングでのプレイかも知れません。
レスが遅くなってすみませんでした。
松任谷姓になってからのユーミンのサウンドに松原さんのギターは欠かせないものになってますね。
松原さんの歌モノのバックで好きなのは、ブレバタのアルファ時代のアルバムですね。
アレンジャーとしての才能も光ってますし、あの心地良いギター・サウンドは最高です。
30年も一線で、しかも売れっ子のまま現在に至るなんて凄いことですよね。
1日1曲で27年ですか~!そう考えると1万曲ていうのは決して大袈裟ではないですね。
私なんぞ、おそらく半分(5000曲)にも満たない数しか聴いてないと思いますね。
それでも聴いている方だとは思うのですが・・・(笑)
今回は、松原さんが参加されているアルバムを紹介させていただきますね。まずは、今井優子さんの『DISCLOSE』です。94年にリリースされたアルバムで、実質セルフプロデュースです。全曲にて松原さんのギターが聴けます。『Do away』と並ぶ名作だと思います。松原さん以外ですと、ドラムの山木秀夫さん、ベースの美久月千晴さんなどが参加されています。
もう一つは、姉妹デュオO's(オズと読みます)のアルバム『あなたとならば』です。こちらは、歌謡曲といいますかポップス歌謡ですね。
松原さんの参加を紹介して下さって、ありがとうございます。
あまりの数の多さに全部揃える訳にはいきませんが、色々聴いてみたいとは思っています。
今井さんは、角松さんプロデュース作品とベスト盤は所有していますが、他のアルバムはあまり知りません。
機会があれば聴いてみますね。O'sは全く知りませんでした。
勉強不足ですみません(笑)
レスが遅くなってすみません。
100%はとても無理ですが80%の確立程度ならクレジット無しでも、松原さんのギターは判別出来ると思います。
松原さんの場合は、ソロのプレイはもちろんですが、それ以上にカッティングやリフのプレイに個性が出ますから
好きな人なら大体判るのではないでしょうか。
伊代さんももっと色々聴いてみたいとは思っているんですよ。特に後半のアルバムに関しては。
たまにBOOK OFFでも見かけるんですが、ちょっと高めなのでいつも躊躇してしまいます。
機会があればぜひ聴いてみたいです。