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鳥山 雄司_プラチナ通り ◇ 2008年 05月 04日
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今回紹介するのは、鳥山 雄司が1990年にリリースした通算6作目となるアルバム『プラチナ通り』です。東京在住の方や東京に詳しい方ならご存知かも知れませんが、アルバム・タイトルの"プラチナ通り"とは、港区白金台を走る外苑西通りの通称名です。銀杏並木でも知られているようです。おそらく東京タワーの夜景の写真は、白金台方面から録ったものかも知れませんね。白金台と鳥山 雄司との関係は不明ですが、思い入れの強い場所であるのは間違い無いでしょうね。いかにもお坊ちゃん育ちという印象の強い鳥山 雄司にはお似合いな場所だと思いますが・・・。(あくまでも個人的な印象ですよ)

さて本作『プラチナ通り』は、都会的で洗練されたサウンドで溢れており、テクニック面よりも曲を聴かせることに重きを置いたアルバムだという印象です。とにかく聴いていて心地良い作品で、鳥山 雄司のギターも音色も美しいですし、ラリー・カールトンを彷彿させるプレイの数々に聴き惚れてしまいます。参加ミュージシャンは、美久月 千晴(b)、向谷 実(key)、大谷 幸(key)、和泉 宏隆(key)、矢壁 アツノブ(ds、programming)村田 陽一(tb)、荒木 敏男(tp)、本田 雅人(sax)という日本勢に加え、ニール・ラーセン(key)、レニー・カストロ(per)等が参加しています。10曲中9曲(1曲はカヴァー曲)の作曲、プロデュースはもちろん鳥山 雄司です。リズム・アレンジは鳥山 雄司、矢壁 アツノブ、美久月 千晴の3人による共同アレンジ、ホーン・アレンジは村田 陽一、ストリングス・アレンジは大谷 幸が手掛けています。

『鳥山 雄司 / プラチナ通り』
01. HI! SAKURAKO-SAN
02. HALF MOON PARADISE
03. POTTED PARROT
04. MUGGINESS
05. FARTHER'S BACK
06. SUKI-YAKI
07. FOOT LOCKER
08. DANCIN' IN THE PARK
09. LIME TREE
10. PLATINUM-DORI

軽やかなリズム・セクションとホーン・セクションの絶妙に絡み、美久月 千晴の重厚なベース、美しいメロディーを奏でる鳥山 雄司のギター・プレイが印象的な01。ニール・ラーセンが渋いシンセ・ソロを聴かせてくれます。ちなみに"SAKURAKO-SAN"とは鳥山 雄司の母君だとか・・・。

ボッサ調のリズムに切ないメロディーが美しく響く02。鳥山 雄司のクリアな音色のギターと叙情感溢れるプレイは素晴らしいの一言です。夏の海辺の黄昏時に聴きたい、そんなナンバーですね。

軽快なリズムに乗せ、美しいアコースティック・ギターが歌う03。ストリングスとアコースティック・ギターのバランスが絶妙です。この曲でもニール・ラーセンがハモンドB-3で大活躍しています。

黒っぽいリズム、特にシンセ・ベースのような美久月 千晴のスラップ・ベースが耳に残る04。都会的で洒落た曲で、個人的にはかなり好みの1曲です。ラリー・カールトンを彷彿させるようなギター・プレイが素晴らしい1曲。

レニー・カストロのパーカッションをフィーチャーした軽めのナンバー05。軽めとは言え、実に練られたアレンジだと思います。メロディーとギターの音色が実によくマッチしていて、気持ち良く聴けるナンバーです。伸びやかに歌う鳥山 雄司のギターに酔い痴れてしまいます(笑)

ご存知昭和の名曲、坂本 九が歌って大ヒットした「上を向いて歩こう」のカヴァー06。アルバム中で唯一のカヴァーです。打ち込みのリズムを軸にゆったりしたリズムと琴の音をサンプリングしたようなシンセのサウンドが印象的です。この曲がインストでこれだけ映えるとは正直思っていませんでした。

大谷 幸のピアノのリズム・リフ、重厚な美久月 千晴のベース、ニール・ラーセンのハモンド・ソロ、そして情感溢れる鳥山 雄司のギターと聴き所満載の07。このリズム・アレンジはかなり格好良いですね。

ライト・フュージョンといった趣のある08。夏の昼下がりに聴いたら最高に心地良さそうなナンバーです。アコースティック・ギターの音色がとても涼しげですし、エレキのソロもアコギの音色との相性を考慮した綺麗な音色ですね。いかにも本田 雅人らしいサックス・ソロも聴けます。

思い切りJAZZYな09。美久月 千晴のコントラバス、和泉 宏隆のピアノ、鳥山 雄司のギターのアンサンブルが実に美しいですね。昔からこういう曲を聴きながらお酒を飲むのが似合うような大人になりたいと思っていましたが、果たして今の自分はそんな大人になれているのでしょうか・・・(笑)

キラキラと煌く朝陽をイメージさせる爽やかなナンバー10。この曲がアルバムのTOPを飾っても良かったのではないでしょうか。アコースティック・ギターの柔らかい音色というのは、そのまま柔らかい陽射しの早朝や黄昏時のイメージとぴったり重なりますね。

『プラチナ通り』は、鳥山 雄司のアルバムの中でもかなり好きなアルバムなんです。その理由は、コンポーザー、アレンジャーとしても素晴らしい才能を持っており、最近では優れたコンポーザーとしても注目を集めていますが、やはりギタリスト・鳥山 雄司が堪能出来るアルバムだからです。
私個人的にはギタリスト・鳥山 雄司が大好きでして、そういう観点から言えばこのアルバムを含めて、初期の作品がお気に入りになっています。
都会的ながらも夏の爽やかなイメージを与えてくれるサウンドで、毎年この時期になると聴きたくなる1枚です。
ギター・フュージョンが好きな方にはお薦めです。
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by kaz-shin | 2008-05-04 01:55 | FUSION系 | Trackback | Comments(2) | |
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Commented by 哲学者になりたい猫 at 2009-10-12 21:27 x
私もこのアルバム大好きでやはり愛聴盤の一つで作業用によくかけています。fusion界だけではなく80年代を代表するスタジオミュージシャンギタリスト・編曲家の一人である鳥山さんがとにかく聴きやすさにこだわった作品は大変丁寧に作られていて本当に心地よくさせてくれます。といっても鳥山さんのギターの泣きも要所要所にきかせ、ギター好きにもたまらないですよね。あまりのテクニックに走らずあまりの聴きやすさの所が通に敬遠されてしまうかもしれませんが私にとっては名盤の一つです。ジャケットの美しさも秀逸ですよね。最近の若い人にとっては世界遺産の作曲者のイメージしかないでしょうし、なによりfusionというジャンルが若者が聴く音楽のストリームから消えて久しくなってしまいました。この盤も廃盤になっていますが、80年代の多様性と豊潤さの香りが残されていたラスト期(それらが消えてしまうCDバブルの直前)90年に発売されたこの名盤が一人でも耳に届き音楽の楽しさ、表現力とそのジャンルの豊かさを体感して欲しいものですよね。
Commented by kaz-shin at 2009-10-12 22:36
哲学者になりたい猫さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
初期の鳥山さんのリーダー作品はギタリスト・鳥山雄司を楽しめますし、
この頃の鳥山さんのアルバムは、コンポーザー、アレンジャー・鳥山雄司が楽しめるという感じでしょうか・・・。
世界遺産以降は音楽家というイメージが強くなりました。
私個人的には初期からこのアルバムがリリースされた頃の鳥山さんの作品は特に好きですね。

最近の若い世代の人達は、溢れる情報の中からピックアップすることは上手ですが、自分で探すということはしないという感じがしますね。
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