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杉 真理_MADE IN HEAVEN ◇ 2008年 05月 24日
杉 真理_MADE IN HEAVEN_e0081370_23254930.jpg 

今回紹介するのは、杉 真理が1991年にリリースした『MADE IN HEAVEN』です。正直な話、杉 真理をよく聴いていたのは1980年リリースの『SONG WRITER』から1987年リリースの『HAVE A HOT DAY!』までで、1990年代の杉 真理のアルバムはほとんど聴いていませんでした。
やはり元気溌剌なPOPな杉 真理ワールドが大好きだったので、少しおとなしくなった1990年代以降のアルバムに物足りなさを感じていたのかも知りません。しかし、日本のポール・マッカートニー(言い過ぎ?・・・笑)とも言えるメロディー・メーカーとしての才能は決して枯れてはいないだろうと、最近になって90年代のアルバムも集めるようになりました。

杉 真理のアルバムは本当にどの作品もハズレが無いですね。最初このアルバムを聴いた時に地味かなとも思いましたが、聴き込んでくると味わい深く杉 真理らしさを十分に感じられる1枚です。セルフ・カヴァー的な曲も含まれていますし、曲順に関してもアナログ・レコード時代の拘りを残しているようで、その辺りも実に杉 真理らしさを感じます。これからの季節にピッタリで、心地良い一時を演出してくれる1枚です。

『杉 真理 / MADE IN HEAVEN』
01. 未来世紀の恋人へ (Futurum)
02. 青い楽園 (Paradise Great Blue Sea)
03. Rosemary Street
04. Heaven In My Heart
05. 君にギターを教えよう (Someday Again)
06. You're my NO.1
07. Surfside Drive
08. 波の彼方Hawaii (Hawaii, Beyond The Ocean)
09. 渚の願い (On The Beach)
10. Do You Feel Me
11. オペラ座の夜 (The Phantom Of The Opera House)
12. I'm so sorry

安藤 まさひろの美しいアコースティック・ギターが印象的な01。しっとりとしたボッサ調のナンバーなんですが、それまでアルバムの冒頭は派手目な曲が多かっただけに、ちょっと意外な印象を受けました。海辺の昼下がりに似合いそうな曲です。間奏での安藤 まさひろのアコギ・ソロ(おそらく12弦ギターでしょう)が心地良いです。

ナイアガラ・サウンドを彷彿させるミディアム・スロー・ナンバー02.。ナイアガラ・トライアングルに収録されていても似合いそうな1曲です。吉川 忠英や鈴木 茂というナイアガラ・サウンドに欠かせないミュージシャンが参加しています。杉 真理の見事なコーラスも堪能出来る1曲。

3曲目にしてようやく明るめなPOPナンバーの登場です。軽快なアコースティック・ギターのリズム・カッティングは古川 望で間奏と終盤でのギター・ソロは白井 良明という面白い組み合わせですね。コーラスにAmazonsが参加。

アルバム・タイトル曲04。いかにも杉 真理らしいキャッチーなメロディーのミディアム・ナンバーです。ガット・ギターを弾いているのは佐橋 佳幸。まさに適材適所といった感じのミュージシャンの起用も見事です。八木 のぶおのハーモニカが良いアクセントになっていますね。

ストリングスと吉川 忠英のガット・ギターだけで演奏される美しいバラード曲05。シンプル過ぎるとも思える演奏ですが、その分メロディーの良さが際立っているような気がします。

1985年の12インチ・シングル『I DON'T LIKE POPS』に収録されていた06。80年代の杉 真理の作風が全開のPOPチューンです。今回のアルバムの特徴とも言えるのですが、あえてアレンジをシンプルにしているようで、その辺りに物足りなさを感じてしまったのかも知れません。

ちょっぴりテクノが入ったビーチ・ボーイズ風ナンバーといった感じの07。メロディーはまさに杉 真理そのものです。おそらく80年代だったらもっと派手なアレンジだったと思いますし、杉 真理自身がアレンジを手掛けたらまた違った味わいになったと思う1曲です。アレンジは嶋田 陽一。

タイトル通り、実にハワイアンなナンバー08。小林 潔のスティール・ギターと佐橋 佳幸のウクレレが何とも心地良く響きます。小室 和之、松尾 清憲、杉 真理のトリオによるコーラスが絶品です。

60年代のGSサウンドを彷彿させる09。杉 真理は本当に"~っぽい"曲を書かせると天下一品ですね。松尾 清憲がハーモニー・ヴォーカルで参加しているんですが、杉 真理とのコンビネーションも素晴らしく、印象深い1曲になっています。

1987年の映画「微熱少年」のサウンド・トラック盤『微熱少年 MOVIE SONGS』に書き下ろしたインスト曲に歌詞を付けた10。杉 真理お得意のオールディーズ風ナンバーです。彼の歌声によく似合っている1曲だと思います。

アレンジが大瀧 詠一の「さらばシベリア鉄道」っぽいポップ・ナンバー11。珍しく作曲が杉 真理、松尾 清憲、嶋田 陽一の共同名義になっていますが、杉 真理らしいメロディーの曲だと思います。

美しいバラード・ナンバー12。アルバムのラストに相応しい1曲です。演奏がどこかチューリップを彷彿させるのですが、それもそのはずでギターを弾いているのが安部 俊幸なんです。小室 和之の弾くベースもどこか懐かしさを感じさせるプレイで、聴いていて顔がほころんでしまいます。

私が夢中になって聴いていた80年代のアルバムが、夏の海辺のドライブのBGMにピッタリなアルバムだとするならば、この『MADE IN HEAVEN』は南国リゾートのビーチ・サイド・コテージで一日中のんびりと過ごしたい時のBGMにピッタリな感じのアルバムですね。
私の年齢になると休日にはのんびり、ゆったりと過ごしたいと思うようになってくるものです。だから以前は地味だと思っていた90年代の杉 真理のアルバムが、今になって凄く心地良く聴けるようになったかも知れません(笑)
アコースティックなサウンドを主体にして、全体的に優しい音に仕上がっていますので、休日のリラックス・ムードの中で聴くのが1番似合うと思います。
by kaz-shin | 2008-05-24 01:21 | CITY POP / J-AOR系 | Comments(8) | |
Commented by Gunts at 2008-05-24 12:24 x
ワタシも一所懸命に聴いていたのは「SONG WRITER」から「HAVE A HOT DAY!」までですね。
この20年は正直、さっぱりです。kaz-shinのこの紹介で聴きたくなりました。
ワタシは、杉さんのソロも好きなんですが、仲間内でワイワイやっているBOXやピカデリーが大好きですね。ちょっと肩を抜いた感じがまた杉さんんっぽくって好きです。
今年、新譜も発売されてますもんね。
あれも聞いてみたいです。
Commented by hisa at 2008-05-24 17:33 x
「私の年齢~なったかもしれません」の妙に納得してしまいました。
確かに、昔地味でピンとこなかった曲が心地いいのはそういう理由なのでしょうか。でも、昔よかったものを今聴いてもやっぱり良いので、それだけ音楽を幅広く楽しめるようになるのだから喜ばしいのかもしれませんね。
Commented by WESING at 2008-05-24 21:36 x
昨日、針葉樹コンビを見たところなんで、この記事がupされているのに驚きました。(笑)
CDは欲しいけど、後回しになってしまいます。
Commented by kaz-shin at 2008-05-25 16:40
Guntsさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
やはり元気一杯のPOPな曲を連発していた80年代の杉さんのアルバムは魅力的でしたよね。
最近は90年代のアルバムも聴くようにしているのですが、これが肩の力を抜いた感じの作品が多くて、結構気に入ってます。
メロディーメーカーの杉さんらしい曲は相変わらずですが、アレンジが渋めになっている感じですね。

Guntsさんもぜひ90年代以降のアルバムも機会があったら聴いてみて下さい。
Commented by kaz-shin at 2008-05-25 16:44
hisaさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
年齢を重ねるとともに、昔は地味だと思っていた作品が妙に良いなと思うようになれたことで、
仰るように好きな作品の幅が広がったような気がします。
またブログを始めたことで、多くの皆さんに色んなアーティストや作品を紹介していただいたことも
音楽の幅が広がった大きな要因だと思っています。
皆さんには本当に感謝の気持ちで一杯です。
Commented by kaz-shin at 2008-05-25 16:49
WESINGさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
針葉樹コンビのライブを見たんですか?羨ましい・・・。
私は杉さんのライブを80年代半ば頃に1度だけ、中野サンプラザで見たことがあります。曲と同様楽しいライブでした。
Commented by ohiro at 2008-05-25 22:56 x
こんばんは!まさに今からの季節にピッタリのリゾート風アルバムですね。ガイドブックによると、子供が生まれる前に書かれた曲が多いそうで、そういわれてみれば、1・2・4・5などまだ見ぬわが子への愛情がこもった暖かい曲だと思います。
Commented by kaz-shin at 2008-05-25 23:41
ohiroさん、コメントありがとうございます。
この時期から初秋の頃までの間、毎年活躍してくれるのが杉さんのアルバムと高中正義さんのアルバムなんです。
今までは80年代のアルバムが大活躍していましたが、今年は90年代のアルバムも活躍してくれそうです。
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