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須藤 薫_CONTINUE ◇ 2008年 06月 06日
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今回紹介するのは、須藤 薫が1990年にリリースした通算9作目、ハミング・バードへ移籍後2枚目となるオリジナル・アルバム『CONTINUE』です。須藤 薫と言えば、杉 真理の作品を中心に60'sのアメリカン・ポップス色の強いCBSソニー時代(1980年~1983年頃)が、個人的には大好きなんですが、杉 真理の手を離れていった時代(1987年~1990年)の作品も決して嫌いではありません。伊藤 銀次のプロデュースによる『More Than Yesterday』(1988年)や小西 康陽がサウンド・プロデュースを手掛けた『Tender Love』(1989年)もかなりお気に入りのアルバムになっています。

今回紹介する『CONTINUE』が興味深いのは作家陣、特に作曲陣でしょう。それまで須藤 薫の作品のほとんど全てが男性アーティスト、作曲家の手によるものでした。それが本作では、小林 明子が3曲提供しています。他にも鈴木 康博、岩沢 幸矢、岩沢 二弓、新井 正人、嶋田 陽一、そして林 哲司が曲を提供しています。今までに無い渋い作家陣だなというのが正直な感想でした。
アレンジは杉 真理のバック・バンドで活躍していた9曲中8曲を、林 哲司が1曲手掛けています。久しく入手困難でしたが、今年に入ってからボーナス・トラック付きで再発されましたが、私の所有しているのは1990年にリリースされたものです。

『須藤 薫 / CONTINUE』
01. マンションの鍵貸します
02. Dear girl friend
03. 真夜中のスコール
04. 蒼い夏
05. 聞こえないさよなら
06. こころの休日
07. コンタクト・レンズの街角
08. Nose Gay
09. Continue

嶋田 陽一の作曲による軽快なポップ・ナンバー01。杉 真理の作品に比べるとやはりどこか地味な印象は拭えませんが・・・。1960年制作の映画『アパートの鍵貸します』から捩ったタイトルでしょうね。ジャック・レモンの演技が素晴らしい映画でした(関係無いですが・・・笑)

小林 明子の作曲による02。確かに今までの須藤 薫の曲とは違った雰囲気を持った曲だと思います。元気一杯のPOPSを歌っていた頃に比べて、大人っぽいしっとりとしたヴォーカルを聴かせてくれます。

鈴木 康博の作曲による03。曲を聴くまでは鈴木 康博と須藤 薫がどうしてもイメージ的に結びつかなかったのですが、これがなかなか渋い曲なんですよ。都会的で翳りのあるメロディーとヴォーカルが魅力的です。この手の曲もそれまでに無かったタイプの曲ですね。

岩沢 二弓の作曲による04。最初は曲調が妙に暗い感じがして苦手だったんですが、逆にこの作曲で須藤 薫の上手さを再認識した曲でもあります。聴く度に好きになっていった曲です。

小林 明子の作曲による05。何故か須藤 薫っぽくてホッと出来る。そんなナンバーですね(笑)

岩沢 幸矢の作曲による06。美しいメロディーなんですが、兄弟揃って暗い感じの曲を提供ぢたいます。おそらく80年代前半の須藤 薫のイメージとは全く違う印象を受けるかも知れない1曲です。

小林 明子の作曲による07。今回小林 明子が提供した3曲の中では1番お気に入りの1曲です。派手さはありませんが、何故か惹きつけられる曲ですね。田口 俊らしい洒落た詞に、京田 誠一のアレンジが曲を際立たせているような気がします。

新井 正人の作曲による08。やはり須藤 薫にはオールディーズ風なナンバーが似合いますね。須藤 薫にピッタリな曲と言えると思います。

作詞:秋元 康、作・編曲:林 哲司による09。バラードの職人・林 哲司らしい安心して聴けるナンバーです。サビのメロディーが実に林 哲司らしいですね。秋元 康は正直あまり好きではないのですが、林 哲司と組んだ曲には不思議と良い歌詞を書くんですよ。

明るく元気一杯のポップスを歌っていた頃の須藤 薫が好きだった人にとってこのアルバムは、おそらく戸惑いを感じると思います。私もそうでした。おそらく彼女のアルバムの中で1、2を争う地味なアルバムだと思います。私も買った当初2~3回聴いただけで、最近までほとんど聴いていませんでした。不思議なもので、時が経つと印象も変わるんですね。私のイメージする須藤 薫とは違うシンガー・須藤 薫が存在しており、大人っぽくなったヴォーカルが新鮮で心地良く聴く事が出来たのです。
おそらく彼女自身も"須藤 薫=POPSの歌姫"的なイメージを払拭したいと思っていたのかも知れませんね。名盤とは正直言い難いのですが、須藤 薫の魅力の一部分であることには違いありませんし、彼女の音楽を愛する者としては聴いておきたい1枚だと思っています。
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by kaz-shin | 2008-06-06 00:39 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(4) | |
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Commented by PON at 2008-06-06 22:33 x
須藤薫さんは、ここ最近(といっても5年以上前?)に
杉さんとのコンビで活動されていたのを知って、
素敵な歌声だな~と思いました。
アルバムは「Chef's Special」
(「あなただけI LOVE YOU」や「渚のポストマン」など収録)
しか持っていませんが、
今回紹介されたアルバムは、だいぶイメージが違うみたいですね~。
Commented by hisa at 2008-06-06 22:47 x
これはあまりいい印象でなかったので再発を買うかどうか迷ったのですが、ボートラとライナーノーツめあてで買いました。私も、kaz-shinさんと同じ印象でした。その当時は、元気いっぱいが頭にあって印象が薄かったようです。素直に聴くとほんとにいいアルバムでした。須藤薫にはずれなしです。
Commented by kaz-shin at 2008-06-07 04:55
PONさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
『Chef's Special』のイメージでこのアルバムを聴くと、最初はそのギャップに戸惑うかも知れません。
この頃と80年代前半のどちらが好きと尋ねられたら、やはり80年代前半のサウンドや曲の方が好きですけどね(笑)
でもこのアルバムも今聴くと結構良いんですよ。
Commented by kaz-shin at 2008-06-07 04:58
hisaさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
私も良い印象があまり無くて、つい最近まではCD棚に眠ったままのアルバムでした。
老いていくのは淋しく悲しいのですが、音楽に関しては老いてから良さが再確認出来たものも沢山あります。
そういう意味では年齢を重ねるのも悪くないなと自分を慰めています(笑)
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