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林 哲司_SUMMER WINE (Part 2) ◇ 2008年 06月 07日
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今回はブログを始めた頃に紹介したものの、今読み返すとあまりにも記事の内容が薄っぺらだったので改めて紹介するPart 2シリーズです。
取り上げるのは、私が最も敬愛する作曲家・編曲家・プロデューサーである林 哲司の1980年リリースの3rdアルバム『SUMMER WINE』(過去記事はコチラ)です。

1980年と言えばAORブームの最中でしたが、この『SUMMER WINE』もその影響をモロに受けているアルバムです。まさにJ-AORと呼ぶに相応しい1枚だと思っています。
当時の林 哲司の作品、とりわけアレンジ面においては、AORのバイブル的存在であったエアプレイの影響が色濃いのが分かります。林 哲司自身、相当デヴィッド・フォスターやジェイ・グレイドンのアレンジ手法を勉強していたのではないかと思います。
エアプレイからの影響をというのは、何も林 哲司のみならず当事の音楽関係者全体がそうだったのではないでしょうか。

そういう意味では、『SUMMER WINE』は林 哲司のアルバムの中で最もAORチックなアルバムだと思います。AOR好きな方なら思わず笑みのこぼれそうな曲が沢山ありますよ。
バックを支えるミュージシャンも、当事から林 哲司が好んで起用していたミュージシャンが中心で、林 立夫(ds)、岡沢 章(b)、長岡 道夫(b)、松原 正樹(g)、今 剛(g)、羽田 健太郎(key)、難波 弘之(key)、田代 マキ(key)、村岡 健(sax)、Jake Conception(sax)、竹内 まりや(cho)、epo(cho)、亀淵 由香(cho)、金子 マリ(cho)、小出 博志(cho)、東郷 昌和(cho)という顔触れが揃っています。

このような腕利きミュージシャンが、TOTOやエアプレイ風な演奏を聴かせてくれるのもこのアルバムの魅力ではないかなと思っています(笑)

『林 哲司 / SUMMER WINE』
01. STAND BY, ALL RIGHT
02. GOOD-BYE TOKYO
03. RUNNING MAN
04. FEELING BLUE
05. 再会 - After Five Years -
06. SILLY GIRL
07. 愛から愛へ - We Sail From Love To Love -
08. プロポーズ
09. BYE BYE, LOVE DREAM
10. SUMMER WINE

アルバムの冒頭からエアプレイのサウンドを彷彿させるアレンジが炸裂する01。1980年当時、スティーヴ・ルカサー風のギターなら今 剛、ジェイ・グレイドン風のギターなら松原 正樹といった感じですが、この二人が参加しているのですからエアプレイ、TOTO風なサウンドも可能だった訳ですね。

林 哲司の書くバラードには名曲と呼ぶに相応しい曲が多いのですが、この02もまさにそんな1曲です。実に林 哲司らしいメロディーを持った私の大好きなナンバーです。名曲中の名曲だと個人的には信じて疑わない1曲になっています。

ハードなギター・サウンドが印象的なロック調のナンバー03。タイトル通り、疾走感溢れるアレンジが特徴で、林 哲司の作・編曲によるナンバーでここまでハードなものは珍しいかも知れません。

軽快なリズムとメロディーのPOPなナンバー04。アレンジは、パラシュートのサウンドを彷彿させるギター・サウンドを前面に出したものになっています。

憂いのあるメロディーが聴けば聴くほど魅力的に思えてくるミディアム・ナンバー05。林 哲司はこの手の曲を書かせると本当に上手いですね。

AOR色の強いナンバー06は、メロディー・アレンジ共に洒落ていてシングル・カットされたのも頷けます。コーラスでepo、竹内 まりやが参加していますし、もろにパラシュート・サウンドという感じが個人的にはたまらない曲です。アルバム中で林 哲司のヴォーカルが最も良いと感じた曲でもあります。

しっとりとしたバラード・ナンバー07。美しいメロディーとストリングスが印象的です。普段あまり感じることのなかった林 哲司のストリングス・アレンジの上手さを感じた曲でした。

軽快なリズムとキャッチーなメロディーが心地良い08。この曲の聴き所はepoのコーラスかも知れません。こういうPOPな曲調にepoの歌声は本当によく似合います。

TOTOっぽいサウンドが印象的なナンバー09。明らかにTOTOを意識していたんだろうと思います。しかし、メロディーは林 哲司らしくキャッチーで、サビのメロディーのインパクトの強さは流石ですね。

淑やかなバラード・ナンバー10。2分強の短い曲ですが、クロージングにはぴったりな1曲と言えるでしょう。

1973年にシンガー・ソングライターとしてデビューした林 哲司ですが、彼がこれだけ素晴らしい作曲・編曲センスを持っておりながら、何故シンガー・ソングライターとして成功しなかったのか?作曲家としては史上に名を残す実績を残しながら・・・。
私はその原因は彼のヴォーカルにあると思っています。これは単純に声質が良くないとか、歌が上手くないといった技術的な事ではないんですね。
有体に言えば、人を惹き付ける魅力に欠けているということだと思います。最近は特にヴォーカルの良し悪しを決めるのは、技巧的な部分よりも人を惹き付ける魅力の有無だと思っているので、余計そう感じるのかも知れません。しかし、ヴォーカルの弱さを差し引いても、完成度の高いJ-AORなアルバムだと思います。
林 哲司の書いた曲が好きな方にはぜひ聴いて欲しいアルバムですが、残念ながらかなり入手困難だと思います。私もCD盤はネットオークションで入手しました(笑)

おまけとしてYou Tubeで見つけた映像のリンクを貼っておきます。曲は06で、演奏はパラシュートのようです。

http://jp.youtube.com/watch?v=P2D8eT-gLyw
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by kaz-shin | 2008-06-07 04:46 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(4) | |
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Commented by ぐま at 2008-06-07 08:59 x
林哲司さん、イイですね~♪
『悲しみがいっぱい』を聴いて以来のファンなので、ことに『ナインストーリーズ』は、未だに良く聴いています。これも懐かしい1枚ですね。
リリースから20年以上経っているのに、不思議と古臭くないんですよねぇ。
コレも「完成度」の成せるワザ、曲のチカラなんでしょうか?

ってなワケで先日、久しぶりに久保田早紀さんの名盤『サウダーデ』を聴いたんですが……鳥肌立ちましたw。
そして、40歳の菊池桃子が歌う『渋谷で5時』……変わってない~♪

改めて、音楽の持つパワーに驚かされている昨今。
Commented by PON at 2008-06-07 20:19 x
リンク先の動画提供者、私の知人です(笑)
噂のボーカルは…ヘタだとは思わないのですが、
線が細い感じですよね~
でも、「天は二物を与えず」と言いますし、妙に安心しました。
これで歌も上手かったら、天才シンガーソングライターとして
大成したのかな~と思います。
Commented by kaz-shin at 2008-06-08 06:28
ぐまさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
林さんがシンガー・ソングライターとして成功していたら、自分で歌うということに縛られてしまうので
これほどのヒット曲・名曲を生み出してはいなかったでしょうね。

林さんの書く曲の凄いところは、歌い手を選ばないところでしょうね。
つまり当時のアイドルに提供した数々の曲を、例えばシャッフルしてオリジナル・シンガーと別の人が歌ってもヒットする可能性が高かったような気がします。
林さん自身はアーティストに似合うように作っていただろうと思いますが・・・。

この頃の林さんの曲は、本当に時代を経ても色褪せないものが多いですね。
Commented by kaz-shin at 2008-06-08 06:31
PONさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
知人さんは結構貴重な映像を持っておられますね。
時間がある時に、他の映像もゆっくり観てみたいと思います。
林さんはシンガー・ソングライターよりも作曲家が天職ではないかと思うのですが、どうでしょう?(笑)
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