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佐藤 博_TOUCH THE HEART ◇ 2008年 06月 20日
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今回紹介するのは、キーボーディスト、作曲家、編曲家、プロデューサーとしての活躍はもちろん、自らもシンガー・ソングライターとして数多くのアルバムをリリースしている佐藤 博の1989年のアルバム『TOUCH THE HEART』です。

佐藤 博は1982年リリースの名盤『awakening』以降の作品は、一貫して多重録音と打ち込みを中心としたサウンドになっているのが特徴と言えるでしょう。しかし、80年代半ば以降に流行した打ち込み系のサウンドと佐藤 博の打ち込み系のサウンドでは、同じ年代に作られたものでも明らかな違いがありますね。前者は今聴くと陳腐とは言わないまでも、非常に古臭く感じるものが多いのですが、佐藤 博の打ち込みのサウンドは今聴いても古臭さはあまり感じません。プログラミングやアレンジ、音に対するセンスの違いでここまで違ってくるんだなと実感させられます。佐藤 博の作り出す打ち込みサウンドは、生演奏とのギャップをあまり感じさせないものなので、本来打ち込み系のサウンドが好きではない私が今でも愛聴している大きな理由なのかも知れません。

『佐藤 博 / TOUCH THE HEART』
01. Stop the Rain
02. Fuzzy Love
03. Another Land
04. Adieu
05. Missing Link
06. My Hometown
07. Rosy Heart
08. Paradise
09. Bay Side Hotel
10. Touch the Heart

メロディアスで軽快なPOPナンバー01。シンセと打ち込み、藤井 美保のコーラスだけというシンプルな構成ですが、何とも心地良いサウンドで溢れています。"雨"を題材にしたナンバーですが、ジメジメしたところが無くて逆に爽やかさを感じる1曲ですね。

青山 純(ds)、伊藤 広規(b)、松原 正樹(g)、浜口 茂外也(per)、EVE(cho)、藤井 美保(cho)が参加したAORなミディアム・ナンバー02。打ち込みのリズムと生のリズムを上手く融合されているので聴いていて不自然さを全く感じません。

青山 純(ds)、鳥山 雄司(g)、本田 雅人(sax)、藤井 美保(cho)が参加している03は、跳ねたようなリズムとスピード感が心地良いナンバー。

打ち込みと吉川 忠英のアコースティック・ギターによるボッサ調のアレンジがお洒落な04。佐藤 博&藤井 美保のデュエット形式のヴォーカルもしっとりとして気持ち良く耳に届いてきます。

FUNKYでスリリングなインスト・ナンバー05。打ち込みとシンセを巧みに使ったFUNKYなリズムに鳥山 雄司と松原 正樹のギターのカッティング、ソロの掛け合い、本田 雅人のブロウがエキサイティングです。鳥山 雄司と松原 正樹という顔合わせは意外にありそうで無かったと思います。音色が似ている二人だけにこのソロ合戦は面白いですよ。

素朴な味わいがどこかカントリー・ソングを彷彿させるような06。松原 正樹のギターと鈴木 茂のスライド・ギターがフィーチャーされており、二人のギター・プレイが実に味わい深く、気分をリラックスさせてくれる曲です。EVEのコーラスも良い味出しています。

佐藤 博がプロデュースした羽根田征子の2ndアルバム『SORA』にも取り上げられていたナンバー07。初夏の昼下がりに聴きたいようなポップ・チューンです。鳥山 雄司のギター・カッティング・プレイが冴えており、サウンド的には都会的でありながらも渇いた風を感じる、そんな1曲です。

メロウなミディアム・ナンバー08。この曲も実にお洒落な1曲で、佐藤 博と藤井 美保のデュエットが素晴らしいです。吉川 忠英(ag)、浜口 茂外也(per)、菅野 洋子(key)が参加しています。

ムーディーかつJAZZYなスロー・ナンバー09。佐藤 博らしいピアノ・プレイと松木 恒秀のアコースティック・ギターのプレイがとにかく渋いの一言ですね。今回のアルバムの中では数少ない夜を感じさせる曲です。

佐藤 博の打ち込み・多重録音によるインスト・ナンバー10。9分に近い大作です。幻想的な雰囲気で、ヒーリング・ミュージック的というよりもプログレに近い感じがします。アルバム中で最も佐藤 博のワン・アンド・オンリーなピアノ・プレイを堪能出来る1曲でもあります。

決して突出した曲がある訳ではないのですが、絶妙なアレンジと音のバランスで聴く者を魅了してしまう、そんなアルバムですね。音に関する佐藤 博の拘りは相当なもので、このアルバムのミキシングは全て佐藤 博自らが手掛けています。
初夏という季節、暑い日はありますが、まだ風が乾いていて心地良い今頃の季節にピッタリと言えるアルバムだと思います。私も毎年この季節になると必ず聴きたくなるアルバムの1枚になっています。
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by kaz-shin | 2008-06-20 00:12 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(4) | |
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Commented by たにぴ@もまゆきゅ at 2008-06-20 01:44 x
これ、ついこないだぼくも聴いてて、記事に書きましたよ。
いえ~い、シンクロだ!
Commented by kaz-shin at 2008-06-21 09:24
たにぴさん、コメントありがとうございます。
たにぴさんの記事はアップされた時に読ませて頂きましたよ。
私も同時期に記事書こうと思っていたんですが、たにぴさんに先に書かれてしまったので、
少し間を置きました(笑)
Commented by Musicman at 2008-06-21 15:30 x
「佐藤博」は全て持っているほどのファン!
個人的にはあまり打ち込み主体のサウンドは好きじゃないんですけど、
彼のサウンドはやはりセンスが光っていて別格ですね。
どうしても『Awakening』ばかりが注目されますが、ベスト・アルバムの『This Boy』も『Future File』も『AQUA』もいいアルバムですよね☆
そろそろ新作も聴きたいです!!
Commented by kaz-shin at 2008-06-22 15:11
Musicmanさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
佐藤博さんは音楽は勿論なんですが、味のあるヴォーカルも良いですよね。
私は佐藤さんのアルバムは、ベスト盤を含めて4枚程度しか所有していません。
残念ながらMusicmanさんが書いてくれたアルバムは持っていないんですよ。
これから探して聴いてみたいなと思っていますが、なかなか見つかりません(笑)
もし、見つかったらまた記事書きますね。
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