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SADISTICS_WE ARE JUST TAKING OFF (Part 2) ◇ 2008年 06月 24日
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今回はブログを始めた頃に紹介したものの、今読み返すとあまりにも記事の内容が薄っぺらだったので改めて紹介するPart 2シリーズです。
この季節になると毎年のように聴いている1枚で、レコード時代から換算すればもう30年も愛聴しているのが、サディスティックスの2ndアルバム『WE ARE JUST TAKING OFF』(1978年)です。ご存知の方も多いと思いますが、サディスティックスはサディスティック・ミカ・バンド解散後、高橋 幸宏、高中 正義、後藤 次利、今井 裕によって結成されたスーパー・バンドです。

スーパー・バンドと書いたのは決して大袈裟では無く、メンバー全員が優れた演奏技術を持ったミュージシャンだということ。それだけに留まらず、メンバー全員が作曲・編曲・プロデュースの才能に長けているというのは、長いJ-POPの歴史の中でも本当に稀な存在だと思います。
しかし、各メンバーの個性が強烈だったことが、バンドとしてのサウンドの方向性を見出せない結果となり、結局ライブ・アルバムを含めてたった3枚のアルバムをリリースして自然消滅してしまったのでしょう。

『WE ARE JUST TAKING OFF』は、1stアルバム『SADISTICS』に比べると、あくまでもメンバー各々が持ち寄った、それぞれの個性が前面に出た作品が集められていて、バンド・サウンドとしての面白みはありません。でも、その後のメンバーの活躍を予感させる素晴らしい作品が集まっていて、個人的には大好きなアルバムなんです。こういう形であと2~3枚アルバムを出して欲しかったなというのが正直な私の思いです(笑)

『SADISTICS / WE ARE JUST TAKING OFF』
01. WE ARE JUST TAKING OFF
02. BLUE CURACAO
03. ADIOS
04. CLOSE YOUR EYES
05. NAO
06. GAME
07. ON THE SEASHORE
08. FLOATING ON THE WAVES

今井 裕の作曲・編曲によるアルバム・タイトル曲01。軽快なリズムが心地良いインスト・ナンバーです。キレの良い高橋 幸宏のドラムを軸に、パーカッションと後藤 次利の重厚なベースがアクセントとなっています。コーラスに桑名 晴子が加わり、夏の海辺の夕暮れ時の情景にぴったりな涼しげサウンドに仕上がっています。

高中 正義の作詞・作曲・編曲による02。このアルバムがリリースされている時点で既にソロ・アルバムを3~4枚はリリースしていた高中ですから、すっかり高中カラーというのが出来上がっていますね。いかにも高中らしい1曲です。それでもこの面子で演奏しているというのが、私個人的には貴重な訳でして・・・(笑) ここでも桑名 晴子が良いヴォーカルを聴かせてくれます。

高橋 幸宏の作詞・作曲・編曲による03。このアルバムを同じ年にリリースされた幸宏の1stソロ・アルバム『Saravah!』のアルバム・カラーに通じる作品で、いかにも幸宏らしい洒落た雰囲気がたまらない1曲です。それにしてもサディスティックスの演奏は本当に心地良いですね。

高中 正義の作詞・作曲・編曲による04。高中の決して上手くはないけれど、味のあるヴォーカルを堪能出来る1曲です。それにしてもこの当時から高中=海・夏というイメージはすっかり定着していました。風を感じる爽やかなナンバーです。

後藤 次利の作曲・編曲によるインスト・ナンバー05。このアルバムにおいて1番印象強いのが後藤 次利だと思っています。ベース・プレイはもちろん、作曲家・編曲家として後の活躍を予感させる素晴らしい作品を書いています。このインストもメロディーはもちろんですが、アレンジャー、ベーシストとしての素晴らしい才能を感じさせてくれます。村上 秀一と高橋 幸宏のツイン・ドラムの迫力と、メロディーやソロを奏でる次利の重厚なベース・プレイ。次利好きにはたまらない1曲です。

高橋 幸宏の作詞・作曲・編曲による06。やはり03同様、幸宏らしい作品です。幸宏のヴォーカルもお世辞にも上手いとは言えませんが、声質の良さと繊細な歌声は魅力があります。ヴォーカルだけで言えば、サディスティックスの中では1番でしょうね。夜のドライブのBGMにぴったりな1曲。

作詞:高橋 幸宏、作曲・編曲:後藤 次利による名曲07。次利の作曲センスに脱帽です。私にとって毎年夏の定番曲になっている曲なんですが、メロディーの美しさ、情景が頭に浮かんでくるようなアレンジ、桑名 晴子のヴォーカル・・・。まさに夏に相応しいナンバーです。演奏面では特に派手さはありませんが、トータル的なバランスや情景を音で表現することを優先したような渋い演奏です。そんな中で幸宏のハイハット・ワークは素晴らしいですね。

今井 裕の作詞・作曲・編曲による08。彼の唯一のソロ・アルバム『A COOL EVENING』(1977年)に収録されていても違和感の無い今井 裕らしさを感じる1曲です。美しいバラード調で始まり、途中からレゲエ風に変わっていき、またバラード調に戻るという面白い構成です。まるで夏の1日、涼しい朝~暑い昼間~心地良い夕暮れといった流れを感じます。

私にとってはアルバムがリリースされてから30年経過した今でも、全く色褪せずに輝き続けているアルバムの1枚です。確かに作品はメンバーの個性が前面に出ていますが、演奏はまさしくサディスティックスならではのもので、この演奏を聴くだけでも十分に価値のあると思っています。
夏向きに良い音楽を探している方、あるいはCITY POP好きな人にはぜひとも機会があれば聴いて欲しいアルバムです。30年も前にこれほどセンスの良い曲を書き、アレンジする高い能力・センスを持った4人が集まった稀有なバンド、サディスティックス。
今の時代にこのような音楽がどう受け止まられるかは分かりませんが、ぜひとも多くの人に聴いて欲しいなと思います。
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by kaz-shin | 2008-06-24 00:00 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(4) | |
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Commented by まるいチーズ at 2008-06-25 07:57 x
おはようございます
個人的にですが、評価の高い1枚目よりも好きですね。4人が全員前へ出ているのですが、ちゃんと良質のPOPとして出来ていますよね。03が特にいいです、高中さんのギタ-が心地よい、夕暮れに車の中で聴くと最高では?
Commented by kaz-shin at 2008-06-26 01:19
まるいチーズさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
私も正直なところ、断然この2枚目の方が好きですね。
無理に協調しながらバンド・サウンドを作るより、よっぽど彼等らしい音楽だと思います。
個性は違っていてもお互いの音楽性を理解し、尊重しているからこその名演ではないかと感じています。
また高中さんの季節がやってきましたね(笑)
Commented by kotaro at 2008-06-28 13:20 x
こんにちは。
幸宏さんが高野寛らとバンドをやるのだけどその
ウ゛ォーカルが原田知世というので楽しみです。
2日発売、Pupa。 久しぶりに新譜買いしようかな。

ところで新幹線で2時間かけて姉の家に行き、山本達彦の初期の
2枚、Sudden windとMemorial Rainを貸してもらってきました。
これからゆっくり聴いてみようと思います。
ファーストは渡辺香津美が手伝っています。
Commented by kaz-shin at 2008-06-29 00:48
kotaroさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
Pupaですか!知りませんでした。
でも面白そうですね。もし聴かれたらぜひ感想を聞かせて下さい。

山本さんの初期作品を堪能されているのでしょうね。
ぜひともCDで再発してくれるのを祈るばかりです(笑)
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