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吉田 美奈子_MONOCHROME ◇ 2008年 11月 15日
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ついこの間迄は「暑い、暑い!」と思っていたのに、最近は朝晩冷え込むようになり、街のあちらこちらにクリスマス・イルミネーションが・・・。日が経つのは本当に早いですね。特に今月は仕事の忙しさのせいもあり、余計時が早く過ぎているような気がしてます(笑)

今回紹介するのは、私が冬が近づいてくると必ず聴きたくなるアーティストの一人、吉田 美奈子が1980年にリリースしたアルファ・レーベルへ移籍後第二弾となる『MONOCHROME』です。アルファ時代の吉田 美奈子は、1981年の『MONSTERS IN TOWN』以降の作品群の音楽性から"ファンクの女王"と呼ばれたりしてました。私も『MONSTERS IN TOWN』や『LIGHT'N UP』は大好きなんですが、一見地味とも思える本作も何とも言えず好きなんですよね。

この『MONOCHROME』は、意外にも思えますが初の単独セルフ・プロデュース作品です。今までは共同プロデューサーとしてのクレジットはありましたが、単独でのプロデュースは初めてで、随所に吉田 美奈子の拘りを感じさせるアルバムになっています。
まず、以降の彼女のサウンド・メイキングにおいて欠かせない重要なミュージシャンの起用です。松木 恒秀(g)、岡沢 章(b)、渡嘉敷 祐一(ds)、清水 靖晃(sax)にマイク・マイニエリ(mallets)という、まさに少数精鋭といった感がありますし、現在に至る吉田 美奈子のサウンドの原点がこのアルバムだという気がします。
そして、ヴォーカル以上に存在感のある多重コーラスは圧巻です。一人多重コーラスと言えば山下 達郎の十八番ですが、存在感は達郎よりも上かも知れません。このコーラス・ワークがこのアルバムの聴き所と言っても過言ではありません。

『吉田 美奈子 / MONOCHROME』
01. TORNADO
02. RAINY DAY
03. BLACK MOON
04. SUNSET
05. AIRPORT
06. MIRAGE
07. MIDNIGHT DRIVER
08. 午後

まるでマシンのように正確無比な渡嘉敷のドラミングと重厚な岡沢のベース・プレイのもと、まさに竜巻の如く空間を踊りまくる多重コーラスとマイク・マイニエリの素晴らしいヴィブラフォンのプレイが印象的な01。緻密なコーラス・アレンジが凄いです。

山下達郎の名盤『RIDE ON TIME』にも収録されている02。達郎の『RIDE ON TIME』も同じ1980年のリリースでした。雰囲気的には達郎ヴァージョンに似ていますが、美奈子ヴァージョンの方が憂鬱感が漂っていますね。松木 恒秀のギターと地味なプレイですがマイク・マイニエリのヴァイブが光ってます。

テンポのある03は、松木 恒秀のギター・カッティングが渋い1曲です。ここでも多重コーラスが炸裂してます。注目は渡嘉敷 祐一のドラミングですね。この人のドラミングが大好きなんですが、FUNKYなビートやディスコ・ビートを叩かせたら日本一でしょう。

ハチロクのバラード・ナンバー04。オレンジ色の夕陽の輝きを感じさせるアレンジが秀逸です。この手のハチロク・バラードにおける松木 恒秀のギターは天下一品です。エリック・ゲイルを彷彿させるプレイは、いつ聴いても渋いです(笑)

空港の美しい夜景を感じさせる洒落たアレンジが素晴らしい05。少人数の編成であってもアレミュージシャンの感性とアレンジ次第で、音の広がり、深さを感じさせてくれます。打ち込みには絶対に不可能なサウンドがここにあります。

今までの曲がどちらかと言えば"夜"だったのに対し、快晴の昼下がりを感じさせてくれる06。夜の曲は重く、昼の曲は軽やかに聴こえる美奈子の声や歌い方の使い分けが見事と言うほかありません。軽やかなナンバーです。

アルバム中で最もFUNKYな07。渡嘉敷&岡沢の本領発揮です。ドラムをオーヴァーダブさせており、ツイン・ドラムの形になっています。本当に器用なミュージシャンが集まっており、松木 恒秀のドライヴ感溢れるギターも聴き所です。渡嘉敷 祐一のドラミングに聴き惚れてしまう1曲です。

しっとりと聴かせるバラード・ナンバー08。曲の前半はピアノの弾き語りに近い感じなんですが、説得力のあるヴォーカルで物足りなさを微塵も感じさせません。間奏のエモーショナルな清水 靖晃のサックスが格好良いです。

アルバムを通して聴くと、このアルバムのタイトルが何故"モノクローム"なのかが解るような気がします。カラーのような艶やかさや派手さは無いものの、モノクロならではのシックさと陰影で見せる(聴かせる)ようなサウンド作りがされていると思います。アルバムや曲のタイトル、歌詞、メロディー、アレンジのトータル的なバランスが凄く良いアルバムです。
インパクトは強くないですが、聴き込めば聴き込むほどに惚れ込んでしまうようなアルバムです。興味のある方はぜひ聴いてみて下さい。
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by kaz-shin | 2008-11-15 23:39 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(6) | |
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Commented by たにぴ@もまゆきゅ at 2008-11-16 18:37 x
今引越しを控えてて、CDはアルファベットのZから積めてたので、
丁度この辺が、当分聴けない…悲しい。
Kaz-shinさんのいけず。
Commented by macky023 at 2008-11-16 19:30
吉田美奈子といえば…今井優子が「愛は彼方」をカバーしていましたっけ。
Commented by kaz-shin at 2008-11-16 22:19
たにぴさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
引越しされるんですか?
3000枚ものCDやレコードの荷造りだけでも大変でしょうね!

冬になると美奈子さんが無性に聴きたくなります。
12月に入ると「頬に夜の灯」が、毎年ヘビーローテーションとなります(笑)
Commented by kaz-shin at 2008-11-16 22:23
mackyさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
今井さんの歌う「愛は彼方」も良かったですが、米光美保さんの「恋は流星」もなかなかでした。
どちらも角松プロデュースですが、相当美奈子さんが好きだったみたいですね、角松さんは(笑)
Commented by まるいチ-ズ at 2008-11-17 07:54 x
おはようございます
やはりというか(笑)美奈子さんはアルファ時代のものがいいですねえ。
このアルバムは5枚の中では一番地味に聞こえるかもしれないのですが、サウンドが素晴らしいです。このような作り方がされているものって最近では少なくなりました。
寒くなりましたので、KAZ-SHINさんもお体にお気をつけください。
Commented by kaz-shin at 2008-11-19 00:45
まるいチ-ズさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
レスが遅くなってしまい、すみませんでした。
最近不景気だというのに何故か忙しい日々を送っております(笑)

私もアルファ時代の美奈子さんのアルバムは本当に好きですね。
緻密で凝ったコーラス・ワークが聴けるという点では、このアルバムが1番かも知れません。
ミュージシャン、エンジニアも含めてプロ集団が作ったアルバムという気がしますよね。
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