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松原 正樹_TAKE A SONG (Part 2) ◇ 2008年 11月 22日
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私のブログのカテゴリに"CD化してくれ!"というのがありまして、CD化されていないアルバムや廃盤となって入手困難となったアルバムをCD化、再発して欲しいという思いを込めて、数々のアルバムを取り上げてきました。そして、取り上げたアルバムの中には思いが通じたのか、CD化、再発されたモノもあります。
例を挙げると、大野 雄二の『SPACE KID』、今井 裕の『A COOL EVENING』、加藤 和彦の『GARDENIA』、金井 夕子の『FEELING LADY』がCD化、再発されました。
今回紹介するのも"CD化してくれ!"で取り上げていて、この度めでたく初CD化されたアルバムで、私にとっては最近では1番嬉しかったリイシューです。
そのアルバムとは、私が日本で1番好きなギタリストである松原 正樹が1979年にリリースした2ndアルバム『TAKE A SONG』です。

私は松原 正樹のギター・プレイに出会って、音楽の聴き方、アルバムの買い方が激変しました。本来裏方であるスタジオ・ミュージシャンに興味を持つようになり、いわゆるクレジット買いが始まりました。大袈裟と思われるかも知れませんが、松原 正樹に出会っていなければここまで音楽にのめり込むことは無かったと思います(笑)

同じVictorからリリースされていた1978年の1stアルバム『流宇夢サンド』はCD化されていたんですが、何故かこの『TAKE A SONG』は、コンピレーション・アルバム等に収録された数曲のみCD化されていましたが、アルバムとしてはCD化されていませんでした。『流宇夢サンド』はFUSION色の強いアルバムでしたが、『TAKE A SONG』はスタジオ・ミュージシャンとして引っ張り凧だった松原 正樹の勢いがそのままサウンドになったような、POP FUSIONといった趣のある名盤で、当時私はレコードが擦り切れるくらい繰り返し聴いていたアルバムでした。

曲毎のクレジットは記載されていませんが、深町 純(key)、松任谷 正隆(key)、坂本 龍一(key)、難波 弘之(key)、佐藤 博(key)、後藤 次利(b)、林 立夫(ds)、ジェイク・H・コンセプション(sax)、村岡 健(sax)、砂原 俊三(sax)、レオナ・クララ・リリカ(EVE)(cho)、矢野 顕子(cho)等が参加しています。

『松原 正樹 / TAKE A SONG』
01. Ballerina
02. Approach
03. Bree
04. Girl from Cuzco
05. Take a Song
06. Suicide Freak
07. Birthday Party
08. Someday

松任谷 正隆の作曲によるメロディアスで軽快なナンバー01。当時の松原 正樹のスタジオ・ワークで聴けたギター・サウンドが詰まっているような1曲です。カッティング、ソロ・プレイ共に松原 正樹らしさを堪能出来ます。EVEの3人のソロ・ヴォーカルも聴けて、アルバムの冒頭曲としてぴったりな1曲だと思います。

松原 正樹の作曲による02は、シンセを駆使したサウンドとドライヴ感溢れるギター・サウンドが印象的なスリリングなナンバーです。曲毎のクレジットが記載されていないので詳しいことは分かりませんが、素晴らしいシンセ・ソロを弾いているのはおそらく深町 純ではないかと思います。メロディアスなフレーズで埋め尽くされたギター・ソロがたまりません(笑)

松原 正樹の作曲で、サンタナの「哀愁のヨーロッパ」を彷彿させるような泣きのギターとスケールの大きさを感じさせる構成が見事な03。前半はスロー・バラード調で、松原 正樹の泣きのギターとうねるような後藤 次利の重厚なベース・プレイが素晴らしく、途中からテンポ・アップ。ラテンのリズムに乗せて松原 正樹のスリリングなギター・ソロが炸裂します。松原 正樹の初期の名曲のひとつと言って間違い無いでしょう。

筒美 京平が書き下ろした04。筒美 京平が70年代終盤によく書いていた地中海、エーゲ海近辺の情景をイメージさせるメロディアスなナンバーです。いかにも筒美 京平らしいと言える曲でしょう。ストリングスの使い方など、アレンジ面でも筒美 京平が協力しているのかも知れません。リゾート感たっぷりで聴いていて心地良いギター・プレイが大好きです。

松原 正樹の自作曲で、アルバム・タイトル曲でもある05。アコースティック・ギターをフィーチャーしたゆったりした曲調が素晴らしいナンバーです。この曲でシンセ、ピアノの弾いているのは九分九厘坂本 龍一だと思います。松原 正樹のギター・プレイは勿論ですが、坂本 龍一のピアノ・プレイに注目して欲しい1曲でもあります。そして林 立夫&後藤 次利のリズム隊のコンビネーションも聴き所のひとつだと思います。

坂本 龍一の作曲による06。アルバムの中では1番FUSIONらしいナンバーかも知れません。メロディーもキャッチーで聴き易いですし、何より松原 正樹のギターが実に松原 正樹らしくて(すみません、抽象的な表現しか出来なくて・・・笑)大好きです。気持ちの良いギター・ソロに酔いしれてしまいます(笑)

ケーシー・ランキンと後藤 次利の共作によるユーモラスなヴォーカル曲07。英語詞なんですが松原 正樹の誕生日を祝った曲のようです。ヴォーカルはクレジットには記載されていませんが、マイク・ダンとケーシー・ランキンが参加しています。ポンタ(村上 秀一)、松原 正樹、マイク・ダン、斉藤 ノブ、後藤 次利の名前が歌詞に出てきます。楽しげな雰囲気が伝わってくる曲で、昔から妙に好きな曲でした。

リゾート感を前面に出したナンバー08。松原 正樹のオリジナルです。高中 正義の世界観に通じる部分もあるような曲ですが、松原 正樹のギター・プレイはオクターブ奏法等を駆使して、ちょっと落ち着いた感じで渋いという印象ですね。彼のプレイ・スタイルの幅広さを感じさせます。

このアルバムがリリースされた時、林 立夫がライナーを書いていたのですが、CD化されてもそのままライナーが載せられています。そこには大半の曲がワン・テイクでOKだったと書かれています。バンド構成もアレンジも非常にシンプルなんですが、その分当時スタジオでいつも顔を合わせていた気心知れたミュージシャン仲間と作り上げたという感じがします。
そんなシンプルなアルバムですが、私は松原 正樹の数多いソロ・アルバムの中では今でも最も好きなアルバムです。そのアルバムがCD化されて本当に嬉しくて仕方がありません(笑)

FUSION好きな人は勿論のこと、CITY POPが好きな人にもぜひとも聴いて欲しいと思うアルバムですし、自信を持ってお薦め出来る1枚です。
曲もどれもキャッチーなものばかりだし、松原 正樹のギターもテクニックを自慢げに披露するようものではなく、あくまでも美しい音色、フレーズに拘ったものなので嫌味もありません。本当に気持ち良く聴けるギター・サウンドで溢れていますよ。
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by kaz-shin | 2008-11-22 04:51 | FUSION系 | Trackback | Comments(4) | |
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Commented by まつのすけ at 2008-11-22 21:59 x
kazさん、こんばんは♪

kazさんも私と同じような、音楽人生を左右した体験をされていたんですね。私の場合は、松原正樹さんでなく、DIMENSIONだったんですが。増崎孝司さんはもちろんですが、サックスの勝田一樹さんとの出会いは、私にとって大きかったですね。後に角松ファンになるきっかけでもありますし。

私は、ギタリストなどのプレイヤーに留まらず、作詞家やエンジニアにも注目するようになりました。例えば、作詞家の加藤健さんやエンジニアの内沼映二さんなど。プレイヤーや作詞家、エンジニアなどの裏方さんは、知らないより、知っていた方が、ずっと音楽は楽しめる気がしますよね。
松原さんと関係なくてすみません。
Commented by kaz-shin at 2008-11-24 00:55
まつのすけさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
私はどちらかと言うと影響されやすい性質ですが、それでも松原正樹さんと林哲司さんとの出会いは大きかったですね。
邦楽をこんなに聴くようになったのもこの二人がいたからこそです。
他にも沢山影響を受けたミュージシャン、作家、エンジニアもいますが、おいおい紹介していこうかと思ってます。
Commented by ike at 2008-12-09 03:17 x
はじめまして。
TAKE A SONGがCD化されて喜んでいる松原ファンです。
ところで、同じ日にリリースされた松原さんの最新作、
「HumarhythmV-Beyond the boundaries」は
お聞きになりましたか?
コンセプトどおり70~80年代のAOR臭(笑)たっぷりで、
今時よくぞこういった作品をリアルタイムに作ってくれたなぁ、
って思いながら、毎日ヘビロテで聞いてます。
特にボーカル曲が秀逸ですね~
本編と関係ない話題でごめんなさい。
Commented by kaz-shin at 2008-12-11 00:28
ikeさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
せっかくのコメントに対してレスが遅くなってしまったこと、お詫びします。

松原さんのギターが大好きだという割には、実は『Humarhythm』シリーズはほとんど聴いたことがありません。
70年代~80年代のソロ・アルバムは聴いているのですが・・・汗。

お薦め頂いた『HumarhythmV』が70~80年代のAOR臭たっぷりということで、聴いてみたくなりました。
懐具合の関係もありますので、機会があればぜひ購入したいと思います。
情報ありがとうございました。
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