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松原 みき_CUPID ◇ 2009年 02月 04日
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今回紹介するのは、1981年4月にアナログ盤がリリースされてから28年の時を経て初のCD化となった、松原 みきの3rdアルバム『CUPID』です。私としてはやっと念願叶ったという思いもあって、今回の松原 みきのアルバムの再発・初CD化は本当に嬉しい限りです。特にこの『CUPID』は思い入れの強いアルバムなので喜びも一入でした。
1980年リリースの1stアルバム『POCKET PARK』、同じく1980年リリースの2ndアルバム『Who are you?』も良いアルバムで大好きなんですが、松原 みきがヴォーカリストとして才能を開花させたのが、この『CUPID』だったと思っています。
それまでのアルバムに比べ、FUNK色が強くなっていて松原 みきのヴォーカルも溌剌としていて、それまで以上に楽しそうに歌っている印象を受けます。

この『CUPID』の特徴は、アルバム前半5曲を当時人気のあったFUNK色の強いフュージョン・バンド、Dr.STRUTがバックを務めているところでしょう。L.A.で録音されており、Dr.STRUTらしいFUNKYな演奏が聴けるのですが、驚くのはアレンジが故・大村 雅朗だということです。このアレンジが秀逸で、Dr.STRUTの良い所を上手く引き出しています。今更ながらですが、実に惜しいアレンジャーを失ったなと思いますね。
アルバム後半の5曲は、東京録音で村上 秀一(ds)、見砂 和照(ds)、富倉 安生(b)、岡沢 茂(b)、今 剛(g)、佐藤 準(key)、田代 真紀子(key)、大谷 和夫(key)、斉藤 ノブ(per)、EVE(cho)等が参加しています。

作曲陣も亀井 登志夫、小田 裕一郎、佐藤 健、伊藤 銀次、佐野 元春といったメロディー・メーカーが素晴らしい曲を提供しています。また松原 みき自身も1曲書いています。

『松原 みき / CUPID』
01. 10カラット・ラブ
02. ONE WAY STREET
03. 青いボールペン
04. 私はもどれない
05. オアシス
06. - CUPID -
07. ニートな午後3時
08. スーヴェニール
09. ONE SUMMER NIGHT
10. DREAM IN THE SCREEN

作詞:三浦 徳子、作曲:亀井 登志夫によるFUNKYなナンバー01。Dr.STRUTの演奏に、数原 晋等の日本のホーン・セクションとのコラボが絶妙です。シンセ・ベースを上手く使っており、軽妙なギター・カッティングとのバランスも良いですね。間奏での向井 滋春のトロンボーン・ソロやDavid Woodfordのサックス・ソロは素晴らしいの一言です。

作詞:三浦 徳子、作曲:小田 裕一郎による02。小田 裕一郎がこんなにFUNKYな曲を書いたことに正直驚いた曲でもありました。とても格好良いナンバーです。クレジットには記載されていませんが、おそらくコーラスはEVEでしょう。と言うかこんなにFUNKYなコーラスはEVEにしか出来ないでしょう。伸びやかな松原 みきのヴォーカルが印象的です。

作詞:三浦 徳子、作曲:佐藤 健によるFUNKチューン03。佐藤 健らしい曲で、初期の大橋 純子を彷彿させるような曲ですね。佐藤 健の曲と松原 みきのヴォーカルとの相性は抜群だと思います。力強いヴォーカルが魅力の1曲。

作詞:三浦 徳子、作曲:佐藤 健によるAORチックな美しいバラード・ナンバー04。松原 みきのヴォーカルの成長を窺わせるのが、この手のバラード・ナンバーですね。過去のアルバムに比べて、ぐっと大人っぽく、艶っぽくなっていて表現力も豊かになっていると思います。美しいコーラスを聴かせてくれるのはBUZZ(小出 博志、東郷 昌和)です。

作詞:三浦 徳子、作曲:小田 裕一郎による05。小田 裕一郎はあえて松原 みき用にFUNKYな曲を書いたのでしょうね。キャッチーなメロディーは変わりませんが、フレーズはFUNKYなアレンジに似合うように作っていると感じます。それにしても日本のホーン・セクション陣は数原 晋を中心としたベテラン勢ですが、素晴らしいホーンを聴かせてくれます。世界でも十分通用すると思いますね。

数原 晋の優しいフリューゲル・ホーンのソロで始まる都会的でCOOLなナンバー06。作詞:三浦 徳子、作曲:伊藤 銀次によるCITY POPナンバーです。後半5曲はCITY POP色が強い感じで、1st、2ndアルバムとも通じる部分があります。今 剛ならではのギター・カッティングとEVEのコーラスが耳に残ります。名曲だと思います。

資生堂のキャンペーン・ソングに起用されたシングル曲07。作詞:三浦 徳子、作曲:小田 裕一郎によるキャッチーなポップ・ナンバーです。重厚な見砂&岡沢のリズム隊に今 剛のギターが絶妙に絡んでいきます。ジェイク・H・コンセプションのサックス・ソロも渋いです。

作詞:三浦 徳子、作曲:佐野 元春によるミディアム・ナンバー08。「本当に佐野 元春が書いたの? 」と思わせるような優しく穏やかなメロディー・ラインを持った曲です。良い曲で大好きなナンバーのひとつです。ここでもジェイク・H・コンセプションの素晴らしいサックス・ソロが聴けます。

まさにCITY POPといった感じが1番出ているナンバー09。私はこういう曲が大好きなんです。作詞:三浦 徳子、作曲:小田 裕一郎によるナンバーですが。80年代初め頃の小田 裕一郎の書いた曲は本当に良い曲が多いですね。アルバム中最もシンプルな構成の演奏なんですが、全くそんな感じを与えないミュージシャンの技術と大村 雅朗のアレンジ・センスに脱帽です。村上 秀一にドラミングが渋いですよ。

作詞:松原 みき・三浦 徳子、作曲:松原 みきによるポップ・ナンバー10。斉藤 ノブのパーカッションと今 剛の軽快なギター・カッティングを前面に出して、陽気で楽しい感じに仕上がっています。驚くのは松原 みきの作曲のセンスの良さで、これだけの作曲陣にも引けをとらない曲を書いていると思います。

全10曲捨て曲無しの名盤だと思います。1stも2ndも大好きなアルバムなんですが、全曲良いなと思えるのは、この3rdアルバムだけです。こんなアルバムが何故今までCD化されなかったのか不思議でなりません。
今回この『CUPID』以外にも1982年リリースの4thアルバム『Myself』と1984年リリースのカヴァー・アルバム『BLUE EYES』がCD化されました。
予算の都合でまだ『CUPID』しか購入していませんが、この2枚も必ず揃えたいと思っています。
松原 みき=「真夜中のドア」という印象を持っている人も多いと思います。確かに「真夜中のドア」はJ-POP史上に残る名曲ですが、ヴォーカリストとしての松原 みきの魅力を楽しみたいのなら、迷わずこの『CUPID』をお薦めします。
曲、アレンジ、演奏、歌の全てのバランスが良いアルバムなので、興味があればぜひ聴いてみて下さい。
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by kaz-shin | 2009-02-04 00:41 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(8) | |
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Commented by まるいチ-ズ at 2009-02-04 07:58 x
おはようございます
私も予約して買いました~(汗)いちばん好きなアルバムです。
全体にブラコン&ファンクを基調とした作りですね。、当時のディスコは
サ-ファ-ディスコの時代、これが背景でしょうか?特筆すべきはサウンド・プロデュ-サ-としての大村雅朗さんの素晴らしい仕事ぶりと、松原みきさんの歌、作曲能力(10がいいですね)です。
ちなみに他の作品も全部買ってしまいました(笑)
Commented by アンクル・トム at 2009-02-04 21:48 x
やっと無事に発売しましたね『CUPID』が・・・・感無量です。
LPが聴けなくなってから数十年、待った甲斐がありました。
『スーヴェニール』『オェ〜シス』←(発音がいいからこう聴こえます)久しぶりに聴きましたが いい声してます。
彼女のアルバムの中でも一番艶っぽい歌い方をしているのが
この『CUPID』だと思います。
友達と行った日本青年館でのDr.STRUTとのライブが
何だか懐かしい今日この頃です。
Commented by kaz-shin at 2009-02-06 01:48
まるいチーズさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
本当に傑作ですよね。
今更ながらCDで聴くと、このアルバムの良さが実感出来ます。
それにしても今までCD化されなかったのが不思議ですよね。

>ちなみに他の作品も全部買ってしまいました(笑)
私も急がなければ・・・(笑)
Commented by kaz-shin at 2009-02-06 01:52
アンクル・トムさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
このアルバムでの松原みきさんの歌声は、本当に溌剌としていて気持ち良さそうに歌っているように思えます。
当然、聴いている私も気持ち良いのですが・・・(笑)
松原さんのライブに行かれたことがあるんですね、羨ましい限りです。
いつか生で聴いてみたいと思っていましたが・・・残念でなりません。
80年代って本当に音楽的に楽しい時代でしたね。
Commented by minmin at 2009-03-14 01:09 x
このアルバムは兄の影響で高校時代に良く聞いたもので、心に深く刻みこまれていましたが、20数年振りに再び聞くことができ念願かないました。
このアルバムのみ知るのですが、、これが一番良かったとのkaz-shinさんのコメントを思うと出会っていて良かったと思います。
あらためて大人になって聴いてみるとナンバー03のジェラシー表現とかすばらしいというかすごいですね。
スーヴェニールが一番のお気に入りです。
三浦徳子、小田裕一郎コンビお好きですか。実は私も好きです。
Commented by kaz-shin at 2009-03-15 23:24
minminさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
もしかしたらお兄さんと私は同年代かも知れませんね。
このアルバムは本当に良い楽曲が揃ってますし、完成度も高いと思います。
何故今までCD化されなかったのが不思議なくらいですよね。

小田裕一郎さんの曲は好きですね。歌は酷いものでしたが、田原俊彦のシングル・レコードも結構買いました(笑)
このアルバムには珍しく小田さんのFUNKYな楽曲が聴けて、新鮮でしたし才能の豊かさに驚かされました。
Commented by minmin at 2009-03-16 13:12 x
kaz-shinさん、コメントバックありがとうございました。
ヘビーローテーションで聞いていましたら、ナンバー10も大のお気に入りになりました。出だしから歌詞がかわいいですし、ときめきの歌い上げ方が実に楽しそうでこちらも楽しくなります。彼女はもういないですが、これを聞いていると救われる気がしています。
Commented by kaz-shin at 2009-03-17 23:35
minminさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
10も良い曲ですよね。
松原さんにこんなに素晴らしい曲が書けるということに驚きでした。
亡くなった後でもこれだけ多くの人が、彼女の歌を楽しんで聴いているというのはアーティスト冥利に尽きると思いますし、
きっと天国で彼女も喜んでいると信じたいですよね。
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