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羽根田 征子_SORA ◇ 2009年 02月 14日
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今回紹介するのは、羽根田 征子が1989年にリリースした2ndアルバム『SORA』です。
羽根田 征子は、1988年に吉田 美奈子がプロデュースしたアルバム『BEATING MESS』でデビューしました。以前、当ブログでも1997年に本名である伊藤 征子で自主制作盤としてリリースされた『Good Times, Bad Times』を紹介しました。『Good Times, Bad Times』は、AORファンにはたまらない豪華プロデューサー陣を招いたアルバムで、まさにAORな1枚でした。

本作『SORA』は、佐藤 博がプロデュースを手掛けています。1stアルバムが吉田 美奈子、2ndアルバムが佐藤 博という贅沢なプロデューサーを迎えてアルバムが制作されていたにも関わらず、然程知名度が上がらなかったのが今思えば残念な気がします。
アレンジは勿論、佐藤 博が全12曲中10曲を手掛けており、何とも佐藤 博らしいサウンドに溢れたアルバムになっています。羽根田 征子のヴォーカルは、お世辞にも美しい歌声とは言い難いですが、とても個性的で聴くほどに魅力的に思えてくる、そんな歌声だと思います。

『羽根田 征子 / SORA』
01. ROSY HEART
02. 恋唄千里 (It isn't easy)
03. MILKY WAY
04. BESAME
05. SANDY
06. 鳥のさえずりが聴こえる?
07. DADA
08. WINDY
09. EVERGREEN
10. HAPPY BIRTHDAY
11. Phenix
12. 吹き過ぎた風のように

街の雑踏のSEから始まる01。イントロから佐藤 博のアレンジと判るPOPチューンです。夏の都会の昼下がりを歌ったナンバーで、佐藤 博の奏でるシンセ・ベースと軽妙なギター・リフがとても心地良いです。オープニングに相応しい1曲です。

チャンキーと言うか、オリエンタル・ムード満天のバラード・ナンバー02。曲調と羽根田 征子のヴォーカルがよくマッチしている曲です。間奏のアコースティック・ギター・ソロ(多分松原 正樹でしょう)も渋いです。

夏のドライヴィング・ミュージックといった感じのミディアム・ナンバー03。心地良い風を感じるような、まさに爽快感溢れる1曲といったところです。佐藤 博の多重コーラスが実に夏っぽい感じですし、松原 正樹であろうギター・カッティングも絶妙です。

タイトルからスパニッシュの香りがしますが、まさにその通りのヨーロピアンなバラード曲04。ちょっと湿った感じのアレンジです。こういうウェットな曲調にも羽根田 征子のヴォーカルはよく似合いますね。この曲の主役とも言えるアコースティック・ギターは、そのタッチ、フレーズから吉川 忠英に間違いないでしょう。

オールディーズ風な3連ナンバー05。佐藤 博の多重コーラス・ワークが部分的にビーチ・ボーイズを連想させます。この曲は、ヴォーカルが竹内 まりや、コーラスが山下 達郎でもピッタリくるようなナンバーです。言い換えれば竹内 まりやっぽい曲と言えます。羽根田 征子のヴォーカル・スタイルもどこか竹内 まりやに似ています。

生のドラム(青山 純)を使っている羽根田 征子のオリジナル曲06。起伏のある曲ではありませんが、軽快なリズムに乗って心地良く聴けるそんなナンバーです。佐藤 博は生のリズム、打ち込みの使い分けが本当に上手いですね。間奏のジェイク・H・コンセプションのサックス・ソロも聴き所です。

日野 皓正のコルネット・ソロで始まるノリの良いナンバー07も羽根田 征子のオリジナル曲です。歌よりも演奏に神経が集中してしまうような素晴らしいアレンジで、間奏の格好良いベース・ソロは 日野 賢二です。青山 純のタイトなドラムも良いですし、終盤での日野 皓正のコルネット・ソロも熱が入ってます。

吉田 美奈子の作詞・作曲、前田 憲男のアレンジによるJAZZYな08。前田 憲男のピアノとオーケストラによって奏でられるサウンドはまさに大人向けといった感じです。前田 憲男の素晴らしいピアノ演奏が耳に残ります。

故・Candee(高尾 のぞみ)が英語詞を書き、上田 知華がメロディーを書いた09。洋楽チックな曲で、曲の前半の英語詞で歌われる部分はまさに洋楽といった感じです。アレンジは、以前当ブログにコメントを頂戴したこともある杉山TOMと服部 克久の二人です。08と09は佐藤 博はサウンドには関わっていません。

心温まるという言葉がピッタリくる10。パーカッション主体で音数が少ないシンプルなアレンジですが、メロディーとよくマッチしています。杉並児童合唱団のコーラスが尚更この曲を温もり溢れる感じにしています。

佐藤 博ならではのエレクトロニクスを巧みに使ったブラジリアン・ナンバー11。真夏の太陽の下で聴きたいような情熱的なナンバーです。文句無しに格好良いアレンジと演奏に脱帽です。

01と同じように街の雑踏のSEで始まるスロー・バラード12。都会の夜景を見ながら聴きたくなるようなお洒落な曲です。派手さは無いのですが、魅力的なメロディー・ラインを持っていて、個人的には大好きな1曲になっています。作曲は羽場 仁志。

羽根田 征子は現在も活動されているようですが、20年以上のキャリアを持ちながら僅か8枚のアルバムしかリリースしていないようです。私も実は今回紹介した『SORA』と『Good Times, Bad Times』しか知りません。機会があれば吉田 美奈子プロデュースの1stアルバムも聴いてみたいと探していますが、なかなか見つかりません。『SORA』もあまり中古店で見かけませんが、もし見つけたらぜひとも聴いてみて下さい。CITY POP好きな方なら必ずや気に入ると思います。曲も粒揃いですし、アレンジも申し分ありません。
今夜は春一番らしい強風が吹き荒れています。暖かい南風のせいか、とても暖かい夜です。こんな夜にピッタリの1枚です。
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by kaz-shin | 2009-02-14 02:30 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(4) | |
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Commented by Sugar Time at 2009-02-15 01:45 x
お、私がコメントできる数少ないネタです(というよりからめる人ほとんどいない?)。

半年ほど前に、ブックオフの半額セールで、まとめ買いしたうちの一枚です。
初見で予備知識ゼロでしたが、ジャケットの感じもよかったし、なんといっても125円でしたから、とりあえず買ってみました。
が、まとめ買いのせいもあり、2、3回聴いただけで棚に収まってしまっていました。

あらためて聴いてみると、写真の印象に反して、女の子っぽい甘い感じではないし、好みの別れるところかも知れませんが、意外に心地いい声です。
おっしゃるとおりズバリ竹内まりやさんですね。そういって聞かせたら半分以上の人が信じるのではないでしょうか。
というか、この時の羽根田さんは20そこそこだと思うのですが、すでに円熟期のまりやさん並みの上手さですから、タダモノじゃないですね。もちろん、そのよさを引き出しているスタッフの力も大きいですが。

いろんなタイプの曲があって、奥が深そうですね。しばらく聴き込んで見たいと思います。
Commented by まるいチーズ at 2009-02-15 15:58 x
こんにちは
1stの「Beating Mess」は美奈子さんのプロデュースですが、かなり重い感じ(ズシン!ズシン!のような、、)の作品です。アルファ時代の美奈子さんのものとも違うし、妙に聴いていて疲れる感じがします(苦笑)
この二枚目のほうが軽く仕上がっていて、羽根田さんのよいところがたくさん出ているように思います。
Commented by kaz-shin at 2009-02-15 17:48
Suger Timeさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
確かに曲によっては、竹内まりやさんによく似てますよね。
上のまるいチーズさんのコメントに書かれているように、1stが重たい感じだったのでこの2ndはあえて軽い感じにしたのかも知れませんし、
竹内まりやさんの路線を狙ったのかも知れませんね。
聴き込むほどにじわじわと好きになっていくような感じのアルバムだと思いますので、ぜひとも聴き込んでみて下さい。
Commented by kaz-shin at 2009-02-15 17:52
まるいチーズさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
ネットで調べた時も1stは重たい感じと書かれていたのがありましたが、やはりそうでしたか。
それでも美奈子さんが羽根田さんをどういう感じで捉え、プロデュースならびに曲を書いたのかは興味ありますので、聴いてみたいです。
引き続き地道に中古店を探してみようと思います。
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