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PARIS MATCH_QUATTRO ◇ 2009年 04月 03日
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今回紹介するのは、2000年のデビュー以降良いとの評判を聞いていながら、なかなか聴いままだったユニット・PARIS MATCHの2003年リリースのアルバム『QUATTRO』です。
実にデビューしてから3年後になってようやく聴いたということになります。評判の良いことは雑誌やネットでの情報で知っていましたが、このアルバムをPARIS MATCHとの出会いのアルバムに選んだかと言うと、いかにも夏向けであるということや収録曲の中にCMで使われた曲があって馴染みやすいであろうということでした。

PARIS MATCHは、オフィシャルHPでは"ミズノマリ"と"杉山 洋介"の2人のユニットとして紹介されていますが、このアルバムではクレジットに作詞を手掛けている"古澤 大"を含めた3人のユニットと書かれています。いずれにせよ、杉山 洋介がサウンドの中心となっており、COOLな歌声と称されるミズノマリのヴォーカルによってお洒落なPARIS MATCHの音楽となっているのは事実です。
正直に言うと私はミズノマリの声質は好きではありませんし、決して上手いとも思いません。
"COOLな歌声"という表現もありますが、私にはどちらかと言うと"無表情な歌"という感じがします。
しかし、だからと言って悪い訳ではなく、逆に淡々とした歌が杉山 洋介の曲やアレンジと見事にマッチしていて、何とも心地良い響きとなっていると思います。これこそがPARIS MATCHの最大の魅力なのでしょう。

このアルバムの印象としては明らかに夏を意識して作られたものであり、日本のような蒸し暑い夏には清涼剤として最適な感じですね。JAZZ、AOR、ブラジリアンのエッセンスが散りばめられたセンスの良い楽曲がそろっています。決して突出した楽曲が存在するというのではなく、アルバムとして纏まりのある良い作品だと思います。カヴァー曲の選曲やアレンジにもセンスの良さを感じさせますね。

『PARIS MATCH / QUATTRO』
01. 眠れない悲しい夜なら
02. SUMMER BREEZE
03. STAY WITH ME
04. Rio de Amor ~feat.Pamela Driggs~
05. ANGEL
06. F.L.B
07. 潮騒
08. PARIS STRUT
09. ARTHUR’S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)
10. アルメリア ホテル
11. NIGHTFLIGHT

アルバムのTOPに相応しい軽快なPOPナンバー01。割とオーソドックスなリズム・アレンジですが、佐野 聡のアレンジによるホーン・セクションが加わっていることで華やかさが増しています。男性目線の歌詞ですが、淡々と歌うミズノマリのヴォーカルには不自然さを感じません。

キリン氷結のCM曲に起用された02。サンバのリズムが心地良いブラジリアン・テイスト満点の1曲です。打楽器系は打ち込みなのですが、まるで生楽器のようで全く違和感がありません。この曲も佐野 聡のアレンジによるホーン・セクションが大活躍しています。アコースティック・ギターは名手・吉川 忠英。

化粧品会社のCMで使われていたボッサ・テイストの03。打ち込みのパーカッションにウッド・ベース、ピアノ、アコースティック・ギターというシンプルな構成ですが、これが実に気持ち良いのです。吉川 忠英のギター、青柳 誠のピアノのプレイが光ってます。

ポルトガル語ですがオリジナル曲の04。陽気なブラジリアン・ナンバーです。杉山 洋介のアレンジのセンスの良さを感じさせる曲ですね。小池 修のフルートのプレイが効いています。

AOR風なミディアム・バラード曲05。洒落たメロディーとアレンジが印象的です。都会的でCOOLといった感じが涼しげで大好きなナンバーのひとつになっています。抑え気味のホーン・セクションや松原 正樹のJAZZYなギター・プレイが実に良いです。

ビートを効かせたCITY POPナンバー06。ブラジリアン・テイストの曲ばかりでなく、この曲のように都会的で洒落たナンバーを織り交ぜてくるのがPARIS MATCHらしいですね。聴けば聴くほどに渋さに惹かれていく、そんな曲だと思います。この曲も好きなナンバーになってます。

いかにもタイトルからJAZZYなボッサ曲を連想させますが、全くその通りの07(笑)。メロディーは歌謡曲チックな部分もあって、どこか懐かしさも感じてしまいます。同じボッサ調アレンジでもこの曲では松原 正樹のエレキを使っているのも心憎いアレンジですね。

インスト・ナンバーに近い08。テンポのあるJAZZYな演奏が堪能出来る1曲です。ミズノマリのスキャット・ヴォーカルとコーラス・ワークが見事です。佐々木 史郎のトランペット・ソロもこの曲のハイライトでしょう。

クリストファー・クロスの名曲のカヴァー09。AORの名曲にボッサ風のアレンジを施して、実に心地良いサウンドに仕上げています。意外にもミズノマリのヴォーカルによく似合っていて、私個人としてはかなり良いカヴァーだと思っています。それにしてもバート・バカラックは天才ですね。

アルバム中で最もハードなサウンドと言える10。ハードと言ってもまさにAORといった趣のナンバーです。この曲も大好きなんです。特にアレンジが好きで、松原 正樹のギターが冴えてますし、ホーン・セクションやコーラス・ワークも洒落ています。

クロージング・ナンバーに相応しいバラード曲11。アコースティック・ギター、ピアノ、打ち込みのリズムにシンセ・ベースというシンプルな構成ですが、スティールパンを加えることで南国の夜の海を連想させるあたり、杉山 洋介のアレンジ・センスの良さを感じます。

まだ桜も散っていないこの時期に、夏向きのアルバムを紹介するのは早いかなと思ったのですが、ゴールデンウイーク過ぎると最近はいきなり夏っぽくなるので、ゴールデンウイークのドライブのBGM用としてお薦めしときます(笑)
知名度は決して高いとは言えないかも知れませんが、根強いファンを持つPARIS MATCH。特に私のようにAOR、CITY POPやFUSIONが好きという人には気に入ってもらえると思います。ヴォーカル・スタイルは好みが分かれるところだと思いますが、メロディー、アレンジ、演奏は本当にお洒落ですので興味があったらぜひ聴いてみて下さい。自信を持ってお薦め出来る1枚です。
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by kaz-shin | 2009-04-03 01:47 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(9) | |
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Commented by とほる at 2009-04-03 09:56 x
 おはようございます。パリスマッチの名を見て嬉しくなり、また書き込んでいます。ヴォーカルを探す際、杉山氏と古澤氏がオーディションをしてミズノマリを選んだ訳ですが、たしか「暑苦しくない」とかいった理由で即採用したようなことをFMで聞きました。もっとうまい人がたくさんいたけど、ほとんどが当時はやりの”ディーヴァ”風(笑)で、多少難ありでもマリさんの歌い方、声質を二人が一致して選んだそうです。
 その選択が間違いではなかったことは今が証明しています。ところで、パリスマッチを聴くと、いつもボビー・コールドウェルも聴きたくなってしまいます。それでは。
Commented by たにぴ@もまゆきゅ at 2009-04-04 15:50 x
PARIS MATCH 久々に取り出してみました。

多分、このそっけなさが彼等の狙いなんですよね。
ぼくは好意的にとらえてます。
お金になるとは想えないし、きっとこういう種類の情熱もある。
大事にしたいです。
Commented by kaz-shin at 2009-04-04 19:14
とほるさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
パリスマッチがお好きだったんですね。
「暑苦しくない」という感じはよく分かります。ミズノマリさんの声って涼しげですよね。
ですからこのアルバムのように夏向けのサウンドには似合っていると思いますし、心地良く聴けますね。
Commented by kaz-shin at 2009-04-04 19:18
たにぴさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
確かに売れ筋の音楽とは言えないでしょうが、このような音楽を提供してもらえるのは私としては嬉しい限りです。
杉山さんのセンスの良さは、ミズノマリさんの声質に似合ったメロディーとアレンジを施しているところだと思います。
本来好きな歌声ではないのに、自然と耳に溶け込んできますし、実に気持ちが良くて好きです。
Commented by laydown111 at 2009-05-31 23:51 x
kaz-shinさん、こんばんは。
PARIS MATCH、いいですね。
kaz-shinさんの『QUATTRO』紹介文を読みながら、ビクターエンタテインメントのサイトで視聴した結果、即、iTunes Storeで購入してしまいました。
このコメントもPCでダウンロードした曲を聴きながら書いていますが、全曲ほどよい感じで、クールダウンしたいときにはぴったりですね。
あと、最近ミズノマリさんがソロアルバムをだしたようですが、こちらはいかがでしょうか。
公式サイトの紹介コメントに
「日本を代表するヒットメーカー・筒美京平をはじめ、冨田恵一、小西康陽(ピチカートファイブ)、堀込高樹(キリンジ)、古内東子、西寺郷太(NONA REEVES)、片寄明人(Great3)、岡野泰也(vividblaze)、西口尚久、といった、まさに、豪華作家陣が参加」
とありましたが、kaz-shinさんのコメントもぜひ聞きたい(読みたい?)と思いますので、機会がありましたらよろしくお願いいたします。
Commented by kaz-shin at 2009-06-02 01:39
laydown111さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
実はPARIS MATCHに関しては然程詳しくはありません。
アルバム数枚聴いている程度なんですが、涼しげなサウンドに惹かれています。
ミズノマリさんのソロは未聴です。興味はあるのですが、記事にも書きましたがミズノさんの声質が好みではないので躊躇いてます。
でも作家陣を見るとやはり興味が湧きますね(笑)
機会があったら聴いてみたいです。
Commented by kotaro at 2010-10-17 11:09 x
近所の蔦屋で100円でこのアルバムを入手しました。
ざっと聴いているところですが、ヴォーカルのミズノさんは
くせの無い声ですね。
サウンドは、わざと昔風のアレンジをしているのでしょうか。
完成度の高さは、感じさせないのが、味噌なのかなと、そう思って
聴いてみました。

音楽シーンには絶対評価と相対評価があると思います。
ただ、最初にある程度の評価を得て、そこから趣味の音楽を深化する
というやり方の方が、残ると思います。

もうちょっと、新作もコンスタントに出して欲しい。
メジャーで売れた歌手の儲けで、昔のレコード会社はそういう出版社と
同じ考えで、売れないものも良質に出すことをしていたと思います。

09は良かったですね。



Commented by kaz-shin at 2010-10-18 01:15
kotaroさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
100円というのは格安でしたね~(笑)
中古CDが格安で入手出来るというのは、アーティスト側にとってはメリットは無いのでしょうが、音楽好きには助かります。
最近感じるのですが、音楽業界というのは聴く側よりも制作側の変革が大き過ぎるというのか、リスナーを蔑ろにしているのではないかと・・・。
既に音楽は文化ではなく、ビジネスになってしまっているのかなと思うと寂しいです。
Commented by kotaro at 2011-08-19 18:11 x
晩夏に、ハマりまくって水野マリを聴いています。
夕立の後の、日和下駄散歩。
涼風一旋。ほうと、ため息をつくのは水たマリか。

パリスマッチ、もうちょっと、取り上げてみてください。
一曲目の「眠れない悲しい夜なら」、最近のドライブの必須です。

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