
最近は、BOOK OFFで250円のCDを探すよりもGEOの180円コーナーを探索することが多くなりました(笑)
私の住んでいる所から車で20分圏内にGEOが4軒ありますので、週末にはよく梯子して探索しております。GEOには180円、380円、580円コーナーがありまして、結構面白いCDが見つかります。
今回購入したアルバムは、1988年にリリースされた桑名 正博の『IT'S ONLY LOVE』です。以前から興味はあったのですが、新品を購入するまで欲しい訳でもないし、レンタル店でも見かけません。
そんなアルバムだったので安い金額で購入出来たのはラッキーでした。
このアルバムに興味を持っていたのは事実でして、プロデュースは桑名 正博と芳野 藤丸で、アレンジは全曲芳野 藤丸だという点と、Derek & The Dominosのあの名曲「Layla」を恐れ多くも日本語詞でカヴァーしていたからなのです。
「Layla」はオリジナルの完成度があまりに高い為に、カヴァーしてもオリジナルを絶対に超えられないであろうという事で、今までプロのアーティストがこの曲をカヴァーしているのを聴いた事がなかったので興味深かったですね。
『桑名 正博 / IT'S ONLY LOVE』
01. TRICK TOWN
02. IT'S ONLY LOVE
03. THE TRUE HEARTS
04. 彼奴(あいつ)
05. 月のあかり
06. UPPER
07. 愛しのレイラ
08. IN THE WIND
09. レイダウン・ベイサイド
10. やりきれないけれど
河内 淳一作曲によるストレートなロック・ナンバー01。ドラムは長谷部 徹、スライド・ギターは名手・松浦 喜博、ギターとベースを芳野 藤丸が担当。コーラスには桑名 晴子、金子マリ、亀淵 友香が参加。桑名らしいロックを聴かせてくれます。
ジェイ・グレイドン、グレン・バラードらとともに"プラネット3"を結成した事でも有名なクリフ・マグネスとマーク・ミューラーの作品02。極上なAOR作品です。ギターは芳野 藤丸とジェフ・バクスターの二人で、藤丸が素晴らしいソロを披露しています。確かこの曲はクリフ・マグネス自身も歌っていたと思います(確かではないので、もしかした違っているかも知れません)
外国人作家による作品03は、ウェスト・コースト・ロック路線のナンバーです。安藤 芳彦の日本語詞が桑名節にぴったりとハマっていますね。間奏のギター・ソロは、原田 喧太です。
桑名 正博作曲による乾いた土の香りのするミディアム・ナンバー04。松原 秀樹のベースと藤丸のギター、そして桑名 晴子のコーラスが印象に残ります。
名曲05。セルフ・カヴァーです。藤丸のアコースティック・ギターを中心に、ストリングスを加えてしっとりとした夜を感じさせるアレンジになっています。この歌だけは、桑名 正博以外の人間が歌って似合うとは思えない曲ですね。淵野 繁雄のサックス・ソロが渋いです。
70年代を彷彿させるロック・ナンバー06。桑名 正博の本領発揮です。芳野 藤丸、ジェフ・バクスター、河内 淳一の3本のギターが盛り上げます。間奏のギター・ソロは、河内 淳一です。長谷部 徹のタイトなドラミングも素晴らしいですよ。
ロック好きを魅了して止まない世界的名曲のカヴァー07。賛否両論はあるとは思いますが、私は結構好きです。まず、日本語詞で歌ったのは正解だったと思います。日本語で歌った事で桑名らしさが表面に出て、いかにもカヴァーといった感じにはなっていないように思います。ドラムは樋口 晶之、ギターに芳野 藤丸、河内 淳一(ソロ)、スライド・ギターが松浦 善博というメンバーの熱演が素晴らしいです。
桑名自身の作品08。ウェスト・コーストの香り漂うミディアム・チューンで、タイトル通りに爽やかな風を感じる1曲です。八木 伸郎のハーモニカがフィーチャーされています。
安藤 芳彦作詞、芳野 藤丸作曲によるCITY POPな09。藤丸のカッティングが心地良いナンバーで、夜の東京湾を眺めながら聴きたいですね(笑)
バラード曲10は、河内 淳一の作曲によるナンバーです。
想像以上に良かったというのが正直な感想です。桑名節も堪能出来ますし、芳野 藤丸のアレンジも凄く良いですね。久々に桑名の歌を聴きましたが、やはり上手いですね。クセのある独特の歌い方は好き嫌いがはっきりと分かれるとは思いますが、私は大好きです。
「愛しのレイラ」は面白かったです。日本語詞の「Layla」は想像がつかないと思いますが、悪くはないですよ。興味があったらぜひ聴いてみて下さい。