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カテゴリ:CITY POP / J-AOR系( 269 )
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大貫 妙子_AVENTURE ◇ 2009年 08月 09日
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今回紹介するのは、大貫 妙子が1981年にリリースした通算5作目となるアルバム『AVENTURE』です。
『MIGNONNE』(1978年)、『ROMANTIQUE』(1980年)、そして本作の3枚は、ヨーロッパ三部作と呼ばれていましたね。しかし、どうもご本人は否定しているみたいですね(笑)
とは言え、フランス語のアルバム・タイトルが多いのは事実ですし、加三部作と呼ばれているアルバムのジャケット写真のイメージはまさにヨーロピアンという気がします。

以前紹介した『MIGNONNE』は私の大好きなアルバムでしたが、『ROMANTIQUE』はちょっと暗い印象があって『MIGNONNE』ほどには好きにはなれなませんでした。なので『AVENTURE』も『ROMANTIQUE』のような路線だと勝手に思い込んでいて、リアルタイムでは聴いていませんでした。暫く大貫 妙子の音楽から遠ざかっていたのもこの頃です。
暫く経って彼女のベスト盤を聴いた時に、『AVENTURE』の中から「恋人達の明日」と「グランプリ」が収録されていて、その2曲が気に入りました。いつかアルバムを聴いてみたいと思っていたんですが、運良くBOOK OFFで格安で入手出来ました(笑)

プロデュースは、牧村 憲一と宮田 茂樹。アレンジは坂本 龍一、加藤 和彦&清水 信之、前田 憲男が手掛けており、コーラス・アレンジで山下 達郎も参加しています。バックのミュージシャンもYMOファミリーを中心に贅沢な顔触れとなっています。

『大貫 妙子 / AVENTURE』
01. 恋人達の明日
02. Samba de mar
03. 愛の行方
04. アヴァンチュエール
05. テルミナ
06. チャンス
07. グランプリ
08. La mer, le ciel
09. ブリーカー・ストリートの青春
10. 最後の日付

明るく軽やかなPOPナンバー01。アレンジは坂本 龍一、コーラス・アレンジを山下 達郎が手掛けています。相変わらず教授のアレンジは、大貫 妙子の曲と相性が良いですね。凝ったアレンジのコーラスは、大貫 妙子・竹内 まりや、epoの3人(RCAシスターズ)です。

爽やかで夏らしさ全開のサンバ曲02。アレンジは清水 信之&加藤 和彦です。サンバだけにパーカッションが大活躍していますが、浜口 茂外也はサンバ・ホイッスルのみを担当しており、他のパーカッションは全てプログラミングによるものです。

私のあまり得意ではないヨーロピアンな雰囲気が漂うバラード03。決して嫌いなメロディーではないのですが・・・。坂本 龍一、高橋 幸宏、大村 憲司の3人だけの演奏ながら、物足りなさは感じません。坂本 龍一のアレンジの賜物でしょうね。

長いイントロが印象的な04。夏や海をイメージさせる曲ですが、この海は太平洋ではなくエーゲ海や地中海といったかんじでしょうか。凝ったアレンジで、部分的にはインスト曲を聴いている気分になります。

2時間枠のサスペンス・ドラマのエンディング曲に使われそうな05。当時の大貫 妙子らしい曲と言える曲ではないでしょうか。ヨーロピアンの香りが漂います。

大村 憲司のアレンジ曲06。キャッチーでPOPなメロディーが心地良いナンバーです。村上 秀一のドラミングが高橋 幸宏っぽくて面白い1曲です。

カー・レースのSEで始まる07は、前田 憲男のアレンジによるJAZZYなナンバーです。今聴いても古臭さを感じないアレンジが素晴らしいですね。打ち込みを使わない演奏というのは、時代を経ても色褪せないという典型的な曲でしょう。個人的に大好きな渡嘉敷 祐一のドラミングが格好良いです。

前田 憲男のアレンジ曲08。まさに正統派といった感じのアレンジですが、これが実に気持ち良い仕上がりになっています。富樫 春生のピアノが影の主役と言える1曲です。

加藤 和彦&清水 信之のアレンジ曲09。アレンジャーによってサウンド的にも雰囲気も違っているにも関わらず、纏まりの無さというのは感じませんね。大貫 妙子の歌声や歌い方が、どんな曲にも対応出来るからなんでしょうね。

坂本 龍一のアレンジによるバラード曲10。

ヨーロッパ三部作と呼ばれていますが、私は『MIGNONNE』と本作は然程ヨーロッパ色が強いとは思いません。確かにヨーロピアンな曲もありますが、言われるほどの感じではないですね。
夏向けの曲もありますし、POPで親しみ易い曲も多く、大貫 妙子の淡々としたヴォーカルが涼しげで気持ち良く聴ける1枚です。
アレンジ面においては、アレンジャーの個性がよく出ていますし、どれも素晴らしいアレンジばかりです。アレンジャーの個性を楽しむのも面白いと思います。
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" 永遠の夏は、ずっと僕らの心の中に・・・。さあ流れる風に、音楽に、身を任せよう。色鮮やかに「ムラタの夏」が今始まる。"

今回紹介するのは、村田 和人が書き下ろしの作品としては1995年の『sweet vibration』以来、14年ぶりとなるアルバム『ずーーっと、夏。』です。
もうタイトルだけで村田 和人の音楽が大好きな私にしてみれば、魅力たっぷりといった感じです(笑)
1982年のデビュー以降、村田 和人の歌声を聴かなかったことは無いと断言出来るほど、私にとっての夏の定番です。
そして今日、手元に14年ぶりの新作が届きました。今年の夏の定番の1枚になることは間違いありません。

冒頭のコピーは帯に書かれていたもので、村田 和人の新作を上手く表現していると思います。
サウンド的には、ドラム・パートはプログラミングによるものですが、東芝時代のチープな感じはしません。これも時代の進歩といったところでしょうね。
ギターの山本 圭右、キーボードの千葉 純治と村田 和人の3人で録音されています。昔に比べると音楽自体も丸みが出てきた感じですし、ヴォーカルも歳を重ねたこともあるのでしょうが、円熟味を増した落ち着いた雰囲気になってますね。アルバムを通して"大人が楽しむ夏"というようなイメージが湧いてきますね。

『村田 和人 / ずーーっと、夏。』
01. JUMP INTO THE SUMMER
02. ビートルズを聴いてはいけません
03. 二人乗り
04. TOGETHER '09
05. 少年サイダー
06. Used Wagon
07. True Blue
08. 海辺の町で
09. キッチンからI LOVE YOU
10. 颱風少年
11. Dreaming by the Seaside

作詞:安藤 芳彦、作・編曲:村田 和人によるSummer Popチューン01。若い頃のハイ・テンションなヴォーカル・スタイルから落ち着いた雰囲気のヴォーカル・スタイルに変わった印象ですが、私のような年代が歳相応のスタイルで夏を楽しんでいるといった印象を持ちました。50歳間近になっても夏が恋しい私にような人間にはワクワクしてしまう1曲です。

作詞:田口 俊、作・編曲:村田 和人による02。60年代の半ば、ビートルズは不良の音楽だと小学校時代に言われていたけど、時は過ぎビートルズの音楽は教科書に載るようになった。そんな感慨深い歌詞が印象的なナンバーです。マージービート風なサウンドも耳に馴染んできます。

作詞:田口 俊、作・編曲:村田 和人によるミディアム・バラード・ナンバー03。Slack-key guitarっぽいアコギの音色が何ともハワイアンな感じで、陽射しは暑いけれど吹く風はとても心地良い南国の海辺を連想させます。派手さはありませんが、魅力的な曲ですね。

村田 和人らしさ全開のコーラス・ワークが心地良い04は、作詞:安藤 芳彦、作・編曲:村田 和人による軽快なナンバーです。80年代の村田 和人の匂いがプンプンする1曲です。この曲は今年の夏、ドライブのBGMとして大活躍してくれそうです。これぞ村田 和人です!

清涼飲料水のCMに使ったらピッタリな感じの05。作詞:田口 俊、作・編曲:村田 和人です。昔はあんなに好きだった炭酸飲料も年齢を重ねるとともに段々飲まなくなった、というか苦手になってきてますが、この曲を聴いたら冷えた炭酸飲料が不思議と飲みたくなりました(笑)

作詞:田口 俊、作・編曲:村田 和人によるスピード感溢れる06。この曲も80年代の村田 和人を感じさせる1曲ですね。大学生時代の夏、暇さえあれば友人達と海へ出かけていたんですが、その頃を思い出させてくれる曲です。この曲はぜひとも海へ向かう車の中で聴きたいと思います。

渋いミディアム・ナンバー07は、CITY POPという呼ぶに相応しい曲だと思います。作詞:安藤 芳彦、作・編曲:村田 和人です。山本 圭右のギター、千葉 純治のエレピのプレイが光っています。今のところアルバム中で1番好きな曲になっています。

JAZZYなバラード・ナンバー08。作詞:安藤 芳彦、作・編曲:村田 和人です。ここまでJAZZYなナンバーは初めてかも知れません。新しい村田 和人の一面を見せてもらった気がします。今の村田 和人だからこそ歌える曲なのかも知れません。

まるで1stアルバムの頃に戻ったような錯覚に陥ったサウンドが嬉しい09。作詞:安藤 芳彦、作・編曲:村田 和人です。何故か歌詞が沁みましたね。聴くほどに好きになっていきそうなタイプの曲かも知れません。

MY CREW』時代のサウンドを彷彿させる10。作詞:田口 俊、作・編曲:村田 和人です。メロディーよりもサウンドが好きですね。若い頃に比べて声の張りが無くなっているのが少し残念な気がしますね。でも生で聴いたら良いんだろうなぁ・・・。

夏の終わりの独特な寂寥感みたいなものを感じさせるバラード・ナンバー11。良い曲なんですが、これから夏本番を迎えるという時に聴くと淋しくなってしまいそうです(笑)

今週は週の初めから出張続きで、加えて酷暑の日があったりで疲労困憊状態でした。ブログの記事の更新だけでなく、頂戴したコメントにもレスが出来ない有様でした。しかし、今日帰宅してみると、このアルバムが届いていました。それから繰り返し聴いているのですが、不思議なことに疲れが飛びました(笑)
村田 和人の歌声と14年ぶりの新作に元気をもらいました。
夏は大好きな季節ですが、疲れも溜まりやすい季節でもあります。しかし、今年はこのアルバムを聴きながら何とか乗り切ってやろうと思います。
夏が好きな皆さん、村田 和人をぜひ聴いてみて下さい。80年代にも良い作品が沢山ありますから・・・。
夏に村田 和人の歌声を聴かないのは勿体無さ過ぎますよ!(笑)
MORE THAN PARADISE_Love Parade ◇ 2009年 07月 05日
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6月24日の記事で鈴木 雄大のアルバム『THE BEAT OF YOUR HEART』したんですが、このアルバムに出会ってから鈴木 雄大のソングライティングのセンスの良さに惚れ込んでしまい、他にも聴いてみたいとあちこちのBOOK OFFや中古のCDを扱う店を探したんですが、まだ見つかっていません。
その替わりと言っては変ですが、鈴木 雄大が参加していたユニット"MORE THAN PARADISE"の2ndアルバムを見つけることが出来ました。
実際に聴いてみると予想をはるかに上回る良いアルバムだったので、今回紹介することにしました(笑)

そのアルバムは1992年にリリースされた『Love Parade』です。
MORE THAN PARADISEは、鈴木 雄大、景家 淳、鎌田"A-mi"英子の3人のユニットです。彼らの音楽はジャケット写真からも想像可能だと思いますが、実に夏向きのリゾート感溢れるモノです。1980年代におけるCITY POPにも通じる作品と言えると思います。
私個人の勝手な思い込みによるCITY POPの定義では、楽曲・アレンジ(演奏)・歌の三拍子揃っていることが最低条件なんですが、MORE THAN PARADISEの音楽が見事なまでにその条件をクリアしています。

まずは作曲陣。鈴木 雄大、景家 淳、神保 彰、山田 秀俊、増崎 孝司で、鈴木 雄大が4曲、景家 淳が2曲書いています。鈴木 雄大のメロディー・センスはここでも光っていますね。

次にアレンジと演奏ですが、アレンジは全曲・船山 基紀が手掛けています。流石にプロのアレンジャーだなという渋いアレンジばかりです。加えて素晴らしいミュージシャンによる演奏が、このアルバムの完成度を高めていると言っても過言ではないでしょうね。
参加しているミュージシャンは、リズム隊に神保 彰(ds)と桜井 哲夫(b)の"ジンサク"コンビ、増崎 孝司(g)、羽田 一郎(g)、山田 秀俊(key)、浜口 茂外也(per)というまさに少数精鋭といった感じです。

『MORE THAN PARADISE / Love Parade』
01. LOVE PARADE
02. SPARKLING SUMMER
03. 南風
04. DESERT OF LOVE
05. SHINING BLUE
06. FIREWORKS
07. 8月の白いマーメイド
08. 言葉じゃ足りない
09. 南回帰線

作詞・作曲:鈴木 雄大による南国情緒たっぷりなサンバ・ナンバー01。波の音のSEで始まるところも実に夏らしい演出です。スピード感のあるキャッチーなメロディーに鈴木 雄大とA-miのヴォーカルが絶妙にマッチしています。そして何より素晴らしいの演奏ですね。特に神保 彰のドラミング、増崎 孝司のギターは素晴らしいです。

作詞:夏実 唯、作曲:神保 彰によるボッサ調のナンバー02。まるで神保 彰のソロ・アルバムを思い起こさせるような曲です。ここでも神保 彰のドラミングが光っていますね。山田 秀俊のピアノ・ソロも聴き所でしょう。まさにミッド・サマー・チューンといったところでしょうか(笑)

作詞:夏実 唯、作曲:景家 淳によるAORチックなナンバー03。実に渋い曲で、若干ロック色を出していのですが、ヴォーカルやコーラスも曲調によく似合っています。不思議な魅力を持っている曲だと思います。

作詞・作曲:鈴木 雄大による04。どこか都会的で、切ないメロディー・ラインが印象的でCITY POP色の強いバラード・ナンバーです。この曲でも鈴木 雄大のソングライターとしての非凡な才能を感じさせてくれます。

作詞:夏実 唯、作曲:景家 淳による爽快感のあるPOPチューン05。キャッチーなメロディー、特にサビのメロディーは秀逸で、聴いていると真っ青な空と海が目の前に広がっているような錯覚に陥ります(笑)

作詞:夏実 唯、作曲:山田 秀俊による06。桜井 哲夫の素晴らしいベース・プレイから始まります。歌詞にも出てくるのですが、まさに夜の羽田空港で、遠くに大都会・東京のイルミネーションを眺めながら聴きたくなるようなボッサ・ナンバーに仕上がっています。この曲もサビのメロディーが秀逸です。

作詞:A-mi、作曲:増崎 孝司による07。シンセを巧みに使ったCITY POP色の強いミディアム・ナンバーです。A-miの独特な歌声と、神保 彰のハイハット・ワークが心地良い曲です。8月がテーマになっていますが、爽やかな夏をイメージさせます。

作詞・作曲:鈴木 雄大による08。鈴木 雄大らしさ全開の曲で、ソロ・アルバムに収録されていても不思議ではありません。聴く者を惹き込んでしまうメロディー・ラインですね。これだけのソング・ライターとして素晴らしい才能を持っているのですから、もっと注目されても良いと思えるアーティストです。

ラスト・ナンバー09も鈴木 雄大の書いたナンバーです。再び波の音のSEが入り、夏を感じさせる演出と軽やかなスロー・サンバ調のアレンジが実に心地良いです。

リゾート気分を満喫させてくれる反面、都会の魅力も感じさせてくれる楽曲も入っており、曲順も練られていて最後まで厭きることなく一気に聴けてしまうアルバムです。
1990年代にもこんなにCITY POPなアルバムが存在していたんですね~。このアルバムは1980年代前半のCITY POP全盛の頃の雰囲気を持っていて、最近のヘビー・ローテーションになっています。
こうなるとMORE THAN PARADISEの1991年の1stアルバム『MORE THAN PARADISE』が無性に聴きたくなってしまいました(笑)。
暫くは鈴木 雄大とMORE THAN PARADISEのアルバム探しが続きそうです・・・。
BOOK OFFでは250円~500円程度で入手可能だと思いますので、興味のある方は探してみて下さい。
私が自信を持ってお薦めする"夏向き"の1枚です。
濱田 金吾_midnight cruisin' ◇ 2009年 06月 16日
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今回紹介するのは、1980年のソロ・デビューから一環して"夜"と"都会"、そしてそこに生活する男女の人間模様を歌にしてきた、まさにCITY POPを代表するアーティスト・濱田 金吾が1982年にリリースした通算4枚目となる『midnight cruisin'』です。

1stアルバム『MANHATTAN IN THE RAIN』(1980年)から3rdアルバム『FEEL THE NIGHT』(1981年)まではAIR RECORDSに所属していましたが、本作からはMOON RECORDSに移籍しています。濱田 金吾は、当時AIR RECORDSの敏腕プロデューサーである小杉 理宇造、山下 達郎と共にAIR RECORDSの立ち上げに関わったアーティストの一人でもあります。

作曲家として活動していた濱田 金吾のデモテープを聴き、歌うように説得したのが小杉 理宇造だったということです。流石に桑名 正博や山下 達郎を育ててきた人だけに、やはり見る目があったという他ありませんね。

濱田 金吾の音楽の特徴と言えば、キャッチーを通り越してまさにコマーシャルなメロディーにあります。そして嫌味の無いハスキーな歌声と大抵の楽器もこなせる器用さも彼の音楽をよりセンスの良いものにしているかも知れませんね。「CITY POPな音楽ってどんな音楽?」と思っている方は、濱田 金吾の音楽を聴けば分かりやすいかも知れません(笑)

『濱田 金吾 / midnight cruisin' 』
01. 抱かれに来た女
02. 横顔のタクシー・ドライバー
03. SO, I LOVE YOU
04. 街のドルフィン
05. ほのかなイリュージョン
06. midnight cruisin'
07. せめてからりと晴れてくれ
08. シャワールームのある風景
09. 真夜中のテニスコート

数原 晋のコルネットが都会の夜を上手く表現しているイントロが印象的な01。1曲目から"都会"と"夜"というキーワードが出てくるCITY POPな渋いナンバーです。島村 英二(ds)と富倉 安生(b)のリズム隊のグルーヴ感たっぷりのリズムと松下 誠の軽快なギター・カッティングが絶妙なバランスです。タイトルもなかなかインパクトが強いですよね(笑)

イントロの生ギターの音色が耳に残る軽やかなナンバー02。この生ギターを弾いているのは安川 ひろしなんですが、オープンチューニングの為か独特の雰囲気が出てますね。また濱田 金吾はピアノを弾いているのですが、これが結構上手いので驚きました。本当に器用な人なんですね。

美しいストリングスで始まるバラード・ナンバー03。サビのメロディーがなかなか洒落ていて、濱田 金吾のヴォーカルとコーラスとのコンビネーションも素晴らしいです。ストリングスとコーラスの使い方が本当に綺麗の一言ですね。

ティミーという女性シンガーに提供した曲のセルフ・カヴァー04。夜のドライブのBGMにピッタリな軽快なPOPナンバーです。確かに濱田 金吾が自分で歌う為に書いたという感じではありませんね。洒落たアレンジによってCITY POP風に仕上がっていますが、メロディーはGIRLS POP風な味わいがあります。

ピアノとストリングスだけをバックにしっとりと歌い上げるバラード曲05。CITY POPな作品でここまでストリングスを全面に出している曲は珍しいかも知れません。大人の為のバラードといった感じでしょうか・・・。美しい弦楽器の響きと濱田 金吾のハスキーな声が絶妙にマッチしています。

アルバム・タイトル曲06。タイトル、歌詞、メロディー、アレンジ(演奏)をひっくるめて、まさにCITY POPなナンバーです。個人的にはシンセがもう少し控え目の方がお洒落な感じがします。この曲も島村 英二&富倉 安生のリズム隊が良い仕事してます。濱田 金吾はティンパレス、カウベル、エンディングでのギター・ソロと大活躍してます。

レゲエ・タッチのアレンジが軽やかで心地良い07。注意して聴くと松下 誠と濱田 金吾のギター・プレイが結構渋いですよ。でも私はこの曲に関しては富倉 安生のベース・プレイが大好きです。濱田 金吾の書くメロディー、特にサビ部のメロディーはどれも本当にキャッチーなのが凄いですね。

濱田 金吾のアルバムの特徴のひとつとして必ずJAZZYなナンバーが1曲収録されているのですが、この08がそのJAZZYなナンバーです。JAZZって"夜"と"都会"というキーワードに本当によく似合いますよね。随分ライブっぽい演奏だなと思っていたんですが、調べてみるとストリングスと管楽器を同時に録音したようです。

メロウなバラード・ナンバー09。実に濱田 金吾らしい曲と言えると思います。アルバムのクロージング・ナンバーとしては最適な1曲でしょう。間奏のチェロの音色が優雅で心地良いです。

改めてアルバムを通して聴くと、"夜"と"都会"、そして人間模様が上手く描かれているのが分かります。濱田 金吾の書いたメロディーが秀逸なのは当然ですが、康 珍化、小林 和子、来生えつこという作詞家陣が濱田 金吾の世界を言葉にしているなと思います。
CITY POPにはリゾート感溢れるものもあれば、濱田 金吾のように都会生活を描いたものあって様々で、そこが面白いところでもあります。
私が若い頃は、海へ出かける時の車内のBGMは角松 敏生や山下 達郎で、帰りの車内のBGMは安部 恭弘や濱田 金吾だったりしました。つまりTPOに合わせて楽しめるのもCITY POPの良い所です。
濱田 金吾のアルバムのコピー(詳細は忘れましたが・・・)だったかにこんな名言がありました。
"音遊び、するなら浜田は金吾です。"
夜のドライブにぴったりですので、ぜひ聴いてみて下さい。
当山 ひとみ_JUST CALL ME PENNY ◇ 2009年 06月 15日
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私のブログにおける"検索ワード"ランキングのTOP10に必ずランク・インしてくるアーティストに当山 ひとみがいます。
彼女のアルバムの紹介記事は過去に『AFTER 5:00 STORY』(1989年)と『ONE SCENE』(1987年)の2枚だけです。それでも毎月"検索ワード"ランキングに顔を出すということは、それだけ彼女の音楽を好きだった人が多かったということなのかも知れません。

今回紹介するのは、彼女が1981年にリリースしたデビュー・アルバム『JUST CALL ME PENNY』です。
私の持っているのは、コロンビアが実施したサービスで、製造中止や廃盤になったアルバム(CD)を1枚でもCD-Rに焼いてくれる"R-BAN"(現在はオンデマンドCDと名前が変わっています。詳しくはコチラ)で購入したものです。
正規なCDでは無いにしても音質等が悪い訳ではありませんから、こういうサービスは本当にありがたいですね。

『JUST CALL ME PENNY』は、1977年にデビューを飾り、日本人離れしたソウルフルな歌声を聞かせてくれた井田リエ&42ndストリートの42nd Street Bandがバックを務めています。またゲスト・ミュージシャンとして当時日本でも人気の高かったFUSION BAND"24丁目バンド"が参加しています。
収録されている曲の大半が、42nd Street Bandのギタリスト・米倉 良広の作曲・編曲によるもので、POPでありながら程よくソウルフルな曲が楽しめるアルバムになっています。

『当山 ひとみ / JUST CALL ME PENNY』
01. ドア越しのGood Song ~SO MANY TIMES~
02. マイ・ガイ (CAFE Sign)
03. イメージ・チェンジ
04. レイニー・ドライバー
05. ステーション
06. ベイビー、ベイビー、ベイビー
07. ミッドナイト・エクスプレス
08. サンフランシスコ - オークランド
09. インスタント・ポラロイド

お得意の英語の台詞で始まる01は、どこか懐かしさ漂うオールディーズ風ナンバーです。当山 ひとみの歌声はPOPな中にどこかR&Bのテイストを感じる、ある種独特な歌声の持ち主という感じですね。

ミディアム・バラード・ナンバー02。この曲もサビまでのメロディーは郷愁漂う感じで、サビは洒落たCITY POP風なメロディーという面白いナンバーに仕上がっています。言葉は悪いですが、都会的でスタイリッシュな部分と田舎臭さが混じったという感じでしょうか(笑)

N.Y.サウンドを彷彿させるミディアム・ナンバー03。アレンジはCITY POP風、メロディーはGIRLS POPといった趣のある曲です。米倉 良広のギターがEric Gale風で良い感じです。

24丁目バンドがバックを務めた04。明らかにグルーヴ感が違いますね。Will Leeのベースが印象に残ります。アレンジは格好良いのですが、どこか歌謡曲チックなメロディーなのが勿体無い感じがします。決して悪い曲という意味ではありませんので、あしからず。

軽快でPOPな05。須藤 薫が歌っても似合いそうなPOPナンバーです。EVEのコーラスが曲を一層華やかにしています。それまでの曲の中では1番明るい曲調かも知れません。

キャッチーなナンバー06。EVEのコーラス・ワークも含めアレンジが洒落ていていますし、メロディーも自然と耳に馴染んでくる感じです。

アレンジに関してはタイトルのイメージ通りなんですが、どうもメロディーがキャッチーな割りに垢抜けない感じがする07。80'sというより70'sの匂いが強い気がします。

FUNKYなナンバー08。42nd Street Bandの底力を感じるアレンジ、演奏が印象的です。特にEVEのコーラスは流石と言った感じです。アルバム中で私が最も好きな曲になっています。

英語詞のナンバー09。24丁目バンドのFUSION色の強い演奏が格好良いナンバーです。このアルバムでは前曲08と09の出来が良く、この2曲がCITY POP好きな方にはお薦めですね。

収録曲9曲中7曲(01、02、03、04、06、07、09)の作曲と7曲(02、03、04、05、06、08、09)のアレンジを米倉 良広が手掛けています。彼のアレンジ・センスはなかなかなんですが、メロディーは今聴くとどうしても古臭い感じが否めません。この手のメロディーが好きな方も多いと思いますが・・・。
ただ、09に関しては良いメロディーだと思います。英語詞にメロディーを付ける方が得意なのかも知れません。
当山 ひとみのヴォーカルも1stアルバムということもあるのでしょう、少し固い感じがしますね。個人的に強くお薦め出来るアルバムではありませんが、08、09の出来が凄く良いので興味があったら聴いてみて下さい。
冒頭に書いたコロンビアの"オンデマンドCD"では、当山 ひとみの初CD化のアルバムも含め、19作品購入可能です。
このようなサービスをレコード会社各社で提供してくれると嬉しいですよね。
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今回紹介するのは、今年デビュー35周年を迎え、この6月10日にはフォノグラム時代のオリジナル・アルバム11枚と2枚組のシングル・コレクション、ソニー時代の2枚組ゴールデン・ベスト、そしてニュー・アルバム1枚の合計14枚ものアルバムをリリースした大橋 純子の通算4枚目、大橋 純子&美乃家セントラル・ステイション名義としては2枚目となる『CRYSTAL CITY』(1977年リリース)です。

何より嬉しかったのは、フォノグラム時代のオリジナル・アルバム11枚がリイシュー(うち3枚は初CD化です)されたことですね。本当は全部欲しいのですが、予算の都合上で美乃家セントラル・ステイション絡みのアルバムを中心に5枚購入しました。特に私の大好きな『FULL HOUSE』(1979年)がCDで聴けるのは本当に嬉しいです。リマスターされており音質もかなり良いですし、ボーナス・トラックも付いて2,000円はお買い得だと思います。

さて『CRYSTAL CITY』ですが、まだまだ歌謡曲が全盛で、ようやくニューミュージックが広がり始めたというような時代に制作されています。当時これだけFUNKYな曲を歌っていたシンガーは大橋 純子と吉田 美奈子くらいなものでしょう。しかし、ヴォーカルの迫力、声量の凄さという点では、元祖FUNKの女王は大橋 純子かなという気がします。
アルバムの収録されている楽曲はバラエティに富んでおり、CITY POPあり、FUNKあり、Mellowありと言った感じで32年も前に制作されているにも関わらず、今聴いても全く古さを感じさせません。これはバック・バンドである美乃家セントラル・ステイションの演奏力や佐藤 健、林 哲司、土屋 昌巳、増尾 元章、梅垣 達志、深町 純といった作家陣の書いたセンスの良い楽曲のおかげでしょう。
特に美乃家セントラル・ステイションのFUSIONテイストたっぷりの演奏は本当に素晴らしいです。美乃家セントラル・ステイションはアルバム毎に若干メンバーの違いがありますが、このアルバムの演奏メンバーは、
佐藤 健(key)、菊池 ひみこ(key)、見砂 和照(ds)、土屋 昌巳(g)、松本 正嗣(g)、杉本 和也(b)、高杉 登(per)の7人です。FUSIONが好きな方には憶えのある名前が多いと思います。
凄い演奏と凄い大橋 純子のヴォーカルを堪能出来るアルバムです。

『大橋 純子&美乃家セントラル・ステイション / CRYSTAL CITY』
01. クリスタル・シティー
02. 霧に抱かれて
03. FUNKY LITTLE QUEENIE
04. 男と女のいる舗道
05. 落日風景
06. アラビアン・ナイト
07. 夜のハイウェイ
08. 炎のヒロイン
09. 風のシルエット
10. LIKE A SEA GULL
BONUS TRACKS
11. FUNKY LITTLE QUEENIE (プロモーション・ロング・ヴァージョン)
12. FUNKY LITTLE QUEENIE (英語ロング・ヴァージョン)

歌詞、メロディー、アレンジ共にCITY POPの見本とも言える名曲01。リズム・セクション、ホーン・セクション、ストリングスが見事に融合している佐藤 健のアレンジが秀逸です。

作・編曲:林 哲司によるバラード・ナンバー02。綺麗なメロディーですが、どことなく暗さが漂う曲でもありますね。美しいストリングスが印象的なんですが、ストリングス・アレンジは萩田 光雄が手掛けています。

強烈なFUNKナンバー03。あの小さい体のどこからあんな凄い声が出るのかと不思議でなりません。土屋 昌巳のアレンジ曲で、菊池 ひみこのエレピ・ソロ、村岡 健のサックス・ソロがフィーチャーされています。しかし、やはり大橋 純子の迫力あるヴォーカルが光っています。

ボッサ・ナンバー04。この曲もまさにCITY POPなナンバーです。デュエット・ヴォーカルは佐藤 健で、上手くは無いのですが良い味出してます。ジェイク・H・コンセプションの美しいフルート・ソロが素晴らしいですね。

何とも優雅でアダルトなナンバー05。JAZZYなアレンジは萩田 光雄です。曲は増尾 元章。それにしても大橋 純子はどんなタイプの曲においても素晴らしい歌声を聴かせてくれますね。03と全く違うヴォーカル・スタイルですが、実に上手いです。

作詞・作曲・編曲:土屋 昌巳による06。パーカッションを効かせたアレンジは、まさにタイトル通りアラビアンな感じに仕上がっています。土屋 昌巳らしい個性的な曲です。

萩田 光雄のアレンジが光る07は、まさに都会の夜を連想させます。渋いメロディーとアレンジが絶妙にマッチしています。作曲は梅垣 達志。

作詞:松本 隆、深町 純の作・編曲による08。この曲では深町 純自身もキーボードで参加しています。アレンジはPOP色が強いですが、大橋 純子のヴォーカルは結構FUNKYです(笑)

メロウ・ナンバー09。佐藤 健の書いた01、04とこの09は3曲ともCITY POP色が強く、本当にセンスの良いメロディーを書きますね。大橋 純子のヴォーカルが風のように心地良く響きます。

林 哲司の作・編曲によるしっとりとしたバラード曲10。02よりも林 哲司らしいメロディーです。特にサビのメロディーは洋楽チックです。まだ作曲家としてブレイク前ですが、この時点で既に才能は開花しつつあったということを強く感じさせる曲です。

大橋 純子という人は、歌を歌う為に生まれてきた人なんだと強く感じますね。
声量・音域・表現力全てにおいて超一流です。ここまで歌えるシンガーってそうは存在しません。どんなタイプの曲も歌いこなせるシンガーとしてのキャパシティは相当なものです。
一般的に大橋 純子と言えば、「たそがれマイ・ラブ」や「シルエット・ロマンス」を思い浮かべる人が多いと思いますが、彼女の本当の凄さはアルバムを聴かないと分からないかも知れません。これから先何度かリイシューされたアルバムを紹介しようと思っていますので、記事を読んで興味が湧いたアルバムがあったら、ぜひ聴いてみて下さい。その格好良さにきっと驚くはずですから・・・(笑)
松原 みき_Myself ◇ 2009年 06月 02日
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今回紹介するのは、今年1月に待望の初CD化となった松原 みきの1982年リリースの4thアルバム『Myself』です。
松原 みきが他界して早4年経ちましたが、今回のCD再発、初CD化によって多くの人が彼女の歌を楽しんでいることを天国で喜んでいることでしょうね。
実は彼女のアルバムをリアル・タイムで購入して聴いていたのは、以前紹介した1981年にリリースされた3rdアルバム『CUPID』までだったんですね。
このアルバムは友人から借りてカセットに録音させてもらって聴いていました。そういう意味では27年経ってようやく手に入れた貴重なアルバムでもあります。不思議なもので、当時はあまり良い印象ではなかったアルバムなのに、今聴くと凄く良いんです。こんなに良いアルバムだったっけ?と驚いてます(笑)

『Myself』は、前作『CUPID』のアルバム前半5曲でコラボしたフュージョン・バンド、Dr. STRUTがアレンジと演奏で全面的にバック・アップしています。
おそらく『CUPID』でのコラボの評判が良かったのでしょうね。確かにバンドならではのカチッとしたサウンドと松原 みきのヴォーカルとの相性は良いように思います。いかにもCITY POPならではのお洒落なサウンドとは違って、少し泥臭いサウンドが聴けば聴くほどに味わい深くなってくるような気がします。

作家陣は、作詞に竜 真知子、小林 和子、小泉 長一郎、下田 逸郎、康 珍化が、作曲に松任谷 正隆、岡本 一生、小田 裕一郎、芳野 藤丸、佐藤 健というメロディー・メーカーに加え、Dr. STRUT、そして松原 みき自身も3曲書いています。

『松原 みき / Myself』
01. バレリーナ
02. 三人で踊らない
03. 微熱が平熱
04. Somewhere
05. カランドリエ
06. 流星スウィング
07. SEE-SAW LOVE (シーソー・ラブ)
08. 5つ数える間に
09. ハレーション
10. Myself
11. Three Candles

作詞:竜 真知子、作曲:松任谷 正隆による01は、2008年に待望の初CD化となったギタリスト・松原 正樹の1979年リリースの2ndアルバム『TAKE A SONG』に収録されていたインスト曲に詞を付けたカヴァーです。オリジナルよりもFUNK色が強くなっています。そしてオリジナルでヴォーカルを聴かせてくれたEVEがコーラスで参加しています。名曲です。

作詞:小林 和子、作曲:岡本 一生による02。岡本 一生はアダルトなPOPナンバーを書かせたら天下一品で、門 あさ美にも良い曲を提供していて個人的には好きなソング・ライターの一人です。Dr. STRUTのアレンジも洒落ていて、間奏では4ビートのJAZZYな演奏を聴かせてくれます。演奏だけでなくコーラスでもDr.STRUTが大活躍してます。

作詞:竜 真知子、作曲:岡本 一生による可愛らしいPOPナンバー03。サビのメロディーは1度聴いたら絶対に忘れないメロディーでしょうね。松原 みきのヴォーカルとEVEのコーラスのコンビネーションが抜群です。シングル・カットしても良かったのではないかと思えるほどの曲です。

作詞:小泉 長一郎、作曲:小田 裕一郎によるバラード曲04。最初本当に小田 裕一郎の書いた曲かと疑ったほど暗めの曲です(笑)。悪い曲だとは思わないのですが、何故か好きになれない曲ですね。

作詞:小林 和子、作曲:芳野 藤丸によるミディアム・ナンバー05。CITY POP色の強いアレンジが私好みではありますが、出来れば芳野 藤丸自身の軽妙なギターをバックに歌って欲しかったという思いもありますね。派手さはありませんが、何故か印象に残るそんな曲です。

作詞:小林 和子、作曲:Dr. STRUTによるJAZZYなナンバー06。スピード感のある演奏と活き活きとした松原 みきのヴォーカルが高揚感を誘う1曲。

作詞:小泉 長一郎、作曲:佐藤 健によるJAZZYでFUNKYなナンバー(一体どんな曲なんだ?笑)07。いかにも佐藤 健らしい曲だと思います。松原 みき以外に歌うとしたらやはり大橋 純子しかいないでしょうね。難しい歌だと思いますが、気持ち良さげに歌う松原 みきのヴォーカルが絶品です。特に終盤のスキャットは圧巻です。

作詞:小泉 長一郎、作曲:松原 みきによるバラード・ナンバー08。松原 みきは作曲においても素晴らしい才能を持っていて結構良いメロディーを書くのですが、この曲も地味と言えば地味ですが耳に馴染んでくるようなメロディーが良いです。控え目なDr. STRUTの演奏も渋いです。

作詞:下田 逸郎、作曲:松原 みきによるラテン色の強いCITY POPナンバー09。Dr. STRUTの演奏が際立っている曲でもありますね。ティム・ウェストンのギター・プレイが特に印象に残ります。それにしても彼女は本当に作曲のセンスの良さに感心します。

夏っぽくて海っぽい感じのする短いインスト・ナンバー10。この曲も松原 みきの作曲です。彼女が演奏(Electric Piano)にも加わっています。

作詞:康 珍化、作曲:佐藤 健によるバラード・ナンバー11。アレンジの良さもありますが、まさにプロが作ったバラードという曲ですね。松原 みきもなかなか色っぽいヴォーカルを聴かせてくれます。彼女はJAZZYな雰囲気の曲を歌わせると本当に上手いですね。

このアルバムでのDr. STRUTの存在は確かに大きいと思います。素晴らしいアレンジですし、演奏も良いです。でもこの曲を日本のアレンジャーのアレンジと日本のスタジオ・ミュージシャンで録音したら、どんな感じで仕上がったのかなというのも聴いてみたい気がするんですよね。82年という年代を考えると日本のミュージシャンと録音しても洒落たアルバムになっていたんではないかという気がします。
ここ数年、70年代~80年代の音楽のリイシューが盛んですが、やはりリスナーの多くが今の音楽にどこか物足りなさを感じているんでしょうかねぇ。単なる懐メロ志向だけではないのは確かな気がします。
良いものは時代を超えて輝きを失わないし、強く人々の心に残っていくものです。
そして私のような年代の人達がそんな音楽を求めた結果が、リイシューという形となって現れているのかも知れませんね。
TOSHITARO_Paradise ◇ 2009年 05月 27日
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現在では廃盤となって入手困難なCDをBOOK OFFや中古を扱うお店で探しているのですが、そうは簡単に見つかるものではありません。
しかし、人間諦めてはいけませんね。今回紹介するアルバムもずう~~~っと探し続けていたアルバムなんですが、ようやく見つけることが出来ました。
仕事先の近くにあったBOOK OFFに時間があったので何気に除いて見たら、あったんですよ。探し物が見つかる時って意外にあっけないものなのかも知れませんね(笑)

その見つかったアルバムというのが、以前当ブログでも1度紹介しているTOSHITAROの1985年リリースの2ndアルバム『Paradise』です。以前紹介したのは、1986年にリリースした大村 憲司プロデュースによる3rdアルバム『chic』です。この3rdアルバムも実は『Paradise』を探していた時にたまたま見つけたアルバムでした。
『chic』も良いアルバムなんですが、やはり私は『Paradise』の方が思い入れも強く、好きなアルバムだったので、今回見つけられたことは大変ラッキーでした。
ちなみに950円で売られてました。昔だったら250円だったろうなと思いつつ、やはり思い入れが強いアルバムなので速攻GETした次第です。

TOSHITAROは、本名・稗島 寿太郎。ヤマハ主催のコンテスト"East-West" に出場し、やがて1979年に深町 純のプロデュースで"とし太郎&リバーサイド"としてアルファ・レコードからデビューします。この頃の音源も聴いてみたいのですが・・・。バンド解散後、1984年にソロ・デビューを飾っています。
私がこの2nd『Paradise』を購入したきっかけは、アルバム・タイトルとジャケット写真に惹かれたからです。
それまでTOSHITAROなんてアーティストの事は全く知りませんでした。
このアルバムがリリースされた頃だったと思いますが、カセット・テープ"That's"のCMにこのアルバムにも収録されている「Am9にジェイ ~鋭角ボーイでいてくれよ~」が起用されてまして、この曲が唯一TOSHITAROで知っている曲でした。

『Paradise』は、タイトルやジャケ写真からも察しがつくと思いますが、夏にぴったりなCITY POP系のアルバムです。全曲の作曲と1曲の作詞、8曲のアレンジをTOSHITAROが手掛けていますし、演奏でもキーボード、パーカッションで参加しています。残り2曲のアレンジは鳥山 雄司です。

『TOSHITARO / Paradise』
01. Funky Summer
02. トライアングル・ミステリー
03. ハネムーンはチャイナタウンで
04. Am9にジェイ ~鋭角ボーイでいてくれよ~
05. BY AIR MAIL
06. SUNNY GIRL
07. ひたいのKissからもう一度
08. Make A Romance
09. Paradise Dream
10. Thanks For Time In Your Love

タイトルには"Funky"と付いていますがサンバ調のリズムを基本にしたPOPなサマー・ソング01。何とも80年代らしさ全開の1曲で、海岸線を走らせながらの夏のドライブにぴったりです。私はどういう訳か、夏に夏らしさたっぷりの曲を聴くのが昔から好きなので、この手の曲には弱いです(笑)

スピード感溢れる02のアレンジは鳥山 雄司で、流石にプロのアレンジといった感じです。CITY POPらしい洒落たアレンジとキャッチーなメロディーが特徴と言えますね。ただシンセの音に時代を感じてしまうのはご愛嬌ということで・・・。

02と同じ鳥山 雄司のアレンジによるPOPなナンバー03。最近はこういうリズムの曲をほとんど聴かなくなりましたが、実に軽快でウキウキ気分がサウンドで上手く表現されている気がします。耳に馴染むキャッチーなメロディーも良いですね。

シングル曲04。カセット・テープのCMで使われていたので、おそらく曲を聴けば憶えている人もいるかと思います。タイトルからしてCITY POP色全開ですね(笑)。サビのメロディーが特にインパクトが強いので、CMに使うにはピッタリでしょう。久しぶりに聴きましたが、良い曲です。

しっとりとしたバラード曲05。この曲は冬の曲です。この曲の歌詞がこれがまた気障なんですよ。ただ気障が気障で無かったのが80'sの特徴とも言えるかも知れません。

夏を感じさせるPOPナンバー06。この曲も80年代を感じさせてくれる曲で、個人的にはお気に入りの曲になっています。TOSHITAROの書くメロディーはどれもストレートでキャッチーなものが多くて、初めて聴く人でもすんなりと聴けると思います。間奏のアコースティック・ギターのソロが心地良いです。

都会的なアレンジが印象的なグルーヴィーなナンバー07。都会で生活する人間の日常の時間と余暇の時間を音楽で表現したものをCITY POPと解釈するならば、この曲は都会での日常を歌った曲ですね。当時のCITY POPには、都会の雰囲気とリゾートの雰囲気が1枚のアルバムに収められているケースが多かったですね。

ロック色の強いアレンジが特徴の08。凝ったアレンジになっていますが、やはりシンセの音に時代を感じてしまいますね。

疾走感溢れる英語詞のナンバー09。ウエスト・コースト・ロックを意識して書いたような曲です。これが結構メロディー、アレンジも良くて、ウエスト・コーストの雰囲気もよく出ていて良い曲だなと思います。この曲もドライブのBGMにピッタリな感じです。

最後を飾る10は、ハチロクのバラード・ナンバーです。夏を惜しむようなセンチなメロディーとアレンジがなかなかです。地味と言えば地味な曲ですが、味わい深い曲ですね。

私にとって夏は、盛りの時の高揚感と、終わりの頃の寂寥感という二つの感覚を楽しめる季節なんです。
その二つの感覚を味わせてくれるアルバムが好きなんですが、この『Paradise』もそんな1枚だと思います。
ですが如何せんマニアックですので、知っている人は本当に少ないと思います。セールス的にも決して良かったとは思えませんが、それでもこういう良い作品がゴロゴロしていたのが80年代の特徴でもありますね。

インターネットが普及して、当時とは比較にならない位の情報が入手出来るようになり、アルバムを試聴してから購入するというのも当たり前の時代になりました。これは素晴らしいことだと思う反面、レコードの時代は傷付きやすい媒体がゆえに試聴も難しかったので、ジャケット写真やミュージシャン・クレジットが大きな判断材料になってました。いわゆる"ジャケ買い"とか"クレジット買い"ですね。でもこれはこれで結構楽しかったし、自分の好みに合ったアーティストを見つけた時の喜びも一入でした。
CDの時代になってからは、そういう買い方から遠ざかってしまって少し淋しい気もしますね(笑)
BREAD & BUTTER_LATE LATE SUMMER ◇ 2009年 05月 24日
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誰にでも青春時代の思い出のアルバムと言うか、時代を超えて愛聴しているアルバムがあるかと思います。
今回紹介するアルバムは、私にとってまさに時代を超えた愛聴盤となっている1枚です。
それはブレッド&バターが1979年にリリースした通算6枚目、アルファ・レーベル移籍第一弾となったアルバム『LATE LATE SUMMER』です。
私がブレッド&バターを聴くようになったアルバムであり、少し大袈裟ですがCITY POPへ傾倒していく引き金となった1枚とも言えるアルバムです。

ブレッド&バター(以降、ブレバタと表記)は、ご存知の方も多いでしょうが岩沢 幸矢、二弓の兄弟ユニットです。
1969年にデビューしてますから、今年で40周年を迎えることになるんですね~。本当に凄いの一言です。
このアルバムがリリースされるまでは、名前こそ知っていましたがフォーク系のユニットだと思っていて、たいして興味を抱きませんでした。たまたま友人がこのレコードを持っていて聴かせてもらってから、何とも夏っぽい雰囲気と洒落た楽曲に衝撃を受け、自分でもこのアルバムを購入してレコードが磨り減る位繰り返し聴いたアルバムです。

アルバムのプロデュースは有賀 恒夫。彼の凄いところは、"ブレバタ=湘南"というコンセプトを明確に打ち出したことですね。以降、ブレバタは湘南サウンドの代名詞とも言える存在になっていったことを考えると、有賀 恒夫のセンスの良さを改めて感じます。
サウンド面では、収録曲10曲中9曲のリズム・アレンジを担当したのが細野 晴臣。残り1曲が佐藤 博です。またストリングスやホーンのアレンジを松任谷 正隆、鈴木 茂、椎名 和夫、田辺 信一が手掛けています。
サウンド的には以前紹介したアルファ第二弾となる『MONDAY MORNING』や第三弾『PACIFIC』の方が好き(アレンジの大半を敬愛する松原 正樹が手掛けている)なんですが、強烈に印象に残っているのはやはりこのアルバムですし、聴いた回数も他のアルバムの比ではありませんでした。それだけ私にとって大切な1枚になっています。

ちなみに参加しているミュージシャンは、坂本 龍一(key)、佐藤 博(key)、細野 晴臣(b、key)、小原 礼(b)、林 立夫(ds)、高橋 幸宏(ds)、鈴木 茂(g)、松原 正樹(g)、椎名 和夫(g)、安田 裕美(a-g)、浜口 茂外也(per)等です。

『BREAD & BUTTER / LATE LATE SUMMER』
01. あの頃のまま
02. タバコロード20
03. 別れたあとの憩い
04. THE LAST LETTER
05. 渚に行こう
06. ゆううつ
07. 忘れ得ぬ貴女
08. SUMMER BLUE
09. 青い地平線 - Blue Horizon -
10. JULIANNE

作詞・作曲:呉田 軽穂、編曲:細野 晴臣、松任谷 正隆によるブレバタの代表曲のひとつである01。元々はユーミンが書いた詞が先にあって、ブレバタもメロディーを付けようとしたが上手くいかず、結局ユーミンがメロディーも書いたといういきさつがあったようです。変わっていく友人と変わらない自分。どちらが良い悪いではなく自分らしく生きていきたいという歌詞が強く印象に残る1曲です。

作詞:呉田 軽穂、作曲:岩沢 幸矢、編曲:細野 晴臣、鈴木 茂による02。歌詞の内容にピッタリな軽快で爽快な疾走感が特徴と言えます。幸矢らしいストレートでキャッチーなメロディー・センスと細野 晴臣のアレンジ・センスの良さを感じさせます。

作詞:岩沢 幸矢、市原 愛彦、作曲:岩沢 幸矢、編曲:細野 晴臣、椎名 和夫によるバラード曲03。ブレバタらしい曲です。ブレバタの場合、曲を書いた方がメイン・ヴォーカルなので兄弟どちらの曲かというのが歌で判ります。ただ、声を区別するのが最初は難しいかも知れませんが・・・(笑)

作詞:高橋ユキヒロ、作・編曲:細野 晴臣による04。ポール・サイモンの「50 Ways」が元ネタであると言われているお洒落なナンバー。グルーヴィーなミディアム・ナンバーで、細野 晴臣がベースだけでなく、コーラス、アコースティック・ギターにと大活躍してます。

作詞:伊達 歩、作曲:岩沢 二弓、編曲:細野 晴臣、鈴木 茂によるサマー・チューン05。ボッサ・テイストのアレンジも心地良く、これぞブレバタといった感じの曲です。二弓の書く曲は、兄の幸矢に比べ洋楽っぽいテイストに溢れていて、CITY POP好きな私には二弓の曲がツボでございます(笑)

作詞:呉田 軽穂、作曲:岩沢 幸矢、編曲:細野 晴臣による南国テイストたっぷりな06。メロディーはフォークっぽいのですが、細野 晴臣ならではの味付けで見事南国風に仕上がっています。細野 晴臣のマリンバが良い味出してます。

作詞:岩沢 二弓、市原 愛彦、作曲:岩沢 二弓、編曲:細野 晴臣、椎名 和夫による美しいメロディーのバラード・ナンバー07。個人的にはサビのメロディーが秀逸だと思っています。間奏での坂本 龍一のピアノが印象的です。聴くほどに味わい深くなる、そんな曲だと思います。

作詞:小林 和子、作曲:岩沢 二弓、編曲:細野 晴臣による名曲08。CITY POPが好きな方にはぜひとも聴いて欲しい1曲です。歌詞、メロディー、アレンジ共に30年前の作品とは思えないほど素晴らしい出来です。
特にアレンジが素晴らしく、こんな洒落たアレンジを30年前にサラッとやってしまう細野 晴臣のセンスには脱帽です。アルバム中最も好きな曲です。

作詞:なかにし礼、LINDA RHEE、作曲:筒美 京平、編曲:細野 晴臣、田辺 信一によるキャッチーなナンバー09。天才・筒美 京平ならではのメロディーですね。この曲は当時TBSの朝の情報番組「おはよう700」で使われており、当然シングル・カットされています。結構視聴率の高かった番組という記憶があるので、憶えている人も多いでしょう。ちなみにシングルは、"Le Mistral"名義でリリースされました。

作詞:岩沢 幸矢、DAVID WALLACE、伊達 歩、作曲:岩沢 幸矢、編曲:佐藤 博によるバラード曲10。美しい佐藤 博のピアノと夏の終わりを感じさせるような何とも切ないメロディーが特徴です。まさにLate Summerというイメージがピッタリなナンバーです。

2005年に再発されたCDにはブレバタと有賀 恒夫のインタビューが掲載されており、そこには非常に興味深いことが書いてありました。
それは、このアルバムにはスティーヴィー・ワンダーが書き下ろした曲が入る予定だったらしいのです。細野 晴臣のアレンジでタイトルは「特別な気持ちで」と決まっており、レコーディングまで終了していたんですが、スティーヴィーのスタッフが「良い曲だから日本人にあげるのは勿体無い」と言い出し、結局お蔵入りになったそうです。その曲が5年後の1984年にスティーヴィー・ワンダーが自ら歌って全米No.1に輝いた「I Just Called To Say I Love You」なんだそうです。これって何気に凄いエピソードですよねぇ(笑)

本来であれば夏の終わり頃に似合うアルバムなんですが、まだ聴いたことの無いCITY POP好きな方の為に早めに紹介しました(笑)
ジャケットの写真も水を抜いたプールで撮影されているところも何とも夏の終わりを感じさせますが、これからの季節だったら気持ち良く聴けることは間違いありません。自信を持ってお薦め出来る1枚です。
麻倉 未稀_SU・TE・KI ◇ 2009年 05月 17日
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今回紹介するのは、麻倉 未稀が1988年にリリースした『SU・TE・KI』です。
麻倉 未稀と言えば、TVドラマの主題歌としてヒットした「What a feeling~フラッシュダンス」や「ヒーロー ~HOLDING OUT FOR A HERO」という洋楽カヴァー曲を思い浮かべる人も多いでしょう。
どちらの曲も熱唱するタイプの曲なんですが、私は個人的には熱唱タイプの曲は好きではありません。ですが彼女のデビュー曲「ミスティ・トワイライト」が好きでしたので興味を持っていました。そんな時に西海岸録音で、贅沢なミュージシャンを集めてレコーディングされた本作を知って飛び付きました。
それが本作『SU・TE・KI』です。

プロデュースはJEFFREY WERBER。録音・ミキシングにKEVIN CLARK。
そして、JOHN ROBINSON(ds)、JEFF PORCARO(ds)、JOHN PENA(b)、MICHAEL LANDAU(g)、TEDDY CASTELLUCCI(g)、DAVID BENOIT(key)、BILL MEYERS(key)、DAVID GARFIELD(key)、NELSON KOLE(key)、LUIS CONTE(per)、BRANDON FIELDS(sax)、DAVID LASELY(cho)等といったAORやFUSION好きな人にはお馴染みの豪華メンバーが集まっています。このメンバーの名前を見れば購入意欲が湧いたのも当然だと理解してもらえると思います(笑)

『SU・TE・KI』は、ズバリ夏向きのアルバムです。AORチックな曲の数々は、大野 雄二、都志見 隆、南 申午の日本人作家の曲が5曲、海外アーティスト(ミュージシャン)の楽曲が7曲で構成されており、アレンジはJOHN PENA、DAVID BENOIT、BILL MEYERS、DAVID GARFIELD、NELSON KOLE等が手掛けており、素晴らしい演奏を聴かせてくれます。

『麻倉 未稀 / SU・TE・KI』
01. カリフォルニア・ナイト
02. SU・TE・KI
03. オーシャン・ブリーズ
04. 永遠のメッセージ (TOUCHED)
05. Find a New Way
06. ミスティ・トワイライト
07. EXPRESS (Don't Even Feel It)
08. Pray for Love
09. True Love (Every Step Of The Way)
10. ふたりだけのSecret Trip
11. Crazy Love
12. 気がつけばFall in Love (Just Want To Be Wanted)

ダンサブルなビートのAORナンバー01。ダンサブルなビートを叩かせたら天下一品のJOHN ROBINSONのドラミングと堅実なJOHN PENAのベースのリズム隊が主役とも言える曲なんですが、BRANDON FIELDSの熱いテナー・サックス・ソロもかなり格好良いです。

ラテン調で軽快なナンバー02。ラテン系独特の陽気なアレンジはDAVID GARFIELD。当然ながらLUIS CONTEのパーカッションが大活躍です。いかにもMICHAEL LANDAUらしい軽妙なギター・プレイやここでもBRANDON FIELDSのソロが光っています。

ボッサ・テイストのサマー・ソング03。都志見 隆の書いた曲ですが、難しいメロディーなのに聴いている分には実に心地良いというナンバーですね。抑え気味に入っているホーン・セクションとJOHN PENAのベース・プレイが実に渋いです。

AOR色の強いバラード・ナンバー04。ドラム、ベース、ギター、キーボード、パーカッションという小編成ながら、全然物足りなさを感じさせないBILL MEYERSのアレンジが見事です。ソロ・プレイが無くアンサンブルで聴かせるタイプの曲ですが、すごくバランスが良い演奏だなと思いますね。

DAVIT BENOITの作・編曲による爽やかなミディアム・ナンバー05。DAVID BENOITらしい美しいメロディー・ラインが特徴です。派手さはありませんが、キレの良いドラミングはJEFF PORCARO。ファルセットを多用した麻倉 未稀のヴォーカルも曲の雰囲気に似合っています。

麻倉 未稀のデビュー曲で名曲だと思っている06。大野 雄二ならではのメロディーといった感じがします。ここではDAVID GARFIELDのアレンジによるリテイクです。DAVID GARFIELDという人はラテンやボッサ系のアレンジが上手い人ですね。なかなかシックで良いアレンジだと思います。DAVID GARFIELDのキーボード・ソロにも注目です。この曲は1981年当時CMで使われ、頻繁にオンエアされていたのできっと知っている人も多いはず・・・。

FUNKYなナンバー07。アルバム中で最も都会的なサウンドの曲と言えるでしょう。こういう曲調になると俄然JOHN ROBINSONのドラムが元気になるような気がします(笑)。MICHAEL LANDAUが大活躍の曲で、ハードなソロ・プレイは聴き所です。

軽快なリズムのAORナンバー08。南 申午なる作家の曲です。これが良い曲で、個人的には凄くお気に入りの1曲になっています。この曲でのJOHN ROBINSONのドラミングが大好きです。あとTEDDY CASTELLUCCIのギターが凄く良いです。麻倉 未稀のヴォーカルも冴えています。

DAVID BENOITの作・編曲によるバラード・ナンバー09。待ってましたとばかりのDAVID BENOITのピアノ・ソロが堪能出来ます。音数は多くはありませんが、シンプルで良いアレンジです。派手さはありませんがJEFF PORCAROのドラミングは流石だと思わされる曲でした。

爽やかで陽気なミディアム・ナンバー10。南 申午の作曲なんですが、この人良い曲書きますね。曲調に合わせて抑え気味の麻倉 未稀のヴォーカルが魅力的です。

DAVID BENOITのピアノの弾き語りで歌われるバラード曲11。麻倉 未稀には申し訳無いが、どうしてもBENOITのピアノに耳が傾いてしまいます(笑)。歌っている麻倉 未稀もきっと気持ち良かったでしょうね。歌は確かに上手いです。

夏らしい軽快なAORナンバー12。ここではDAVID LASLEYとのデュエットです。何とも贅沢としか言い様がありませんね。DAVID LASLEYのハイトーン・ヴォイスが何とも格好良いんですが、意外にも麻倉 未稀の声との相性も良く、相当格好良く仕上がっています。DAVID BENOITのアレンジは見事ですし、JEFF PORCAROのドラミング、特にハイハット・ワークは格好良いですし、JOHN PENAのベース、TEDDY CASTELLUCCIのギターも文句無く格好良いです。アルバム中最も好きなナンバーです。AOR好きな方にはぜひとも聴いて欲しい1曲ですね。

バブリーな80年代のJ-POPシーンを象徴するかのようなアルバムという感じは否めませんが、それでもサウンド(音)の違いや演奏技術などやはり聴いていて格好良いなと思いますね。特に12のようなAORナンバーは本場ならではの曲という感じがします。
決してお金に物を言わした感じの海外録音を褒め称えるつもりはありませんが、ひとつはっきり言えるのは良い演奏というのは歌を引き立てるのも事実だということなんですよね。
私がCITY POPやAORが好きな理由もそこにあります。
"一粒で二度おいしい"なんてコピーがありますが、CITY POPやAORには、楽曲の良さ、アレンジ・演奏の良さ、歌の良さという風に"一粒で三度おいしい"みたいなところがあるんですよね。聴く度にメロディー中心に耳を傾けたり、演奏に耳を傾けたりというように何度聴いても楽しめるのが良いですね。
この『SU・TE・KI』もそんな1枚だと思います。CITY POPやAORが好きな方にはお薦めの1枚です。
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