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カテゴリ:FUSION系( 157 )
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FRUITCAKE_FRUITCAKE 2 ◇ 2010年 02月 11日
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2月8日~9日の2日間、宮崎に出張でした。南国宮崎は、数多くのプロ野球やJリーグのチームの春季キャンプ地として有名ですが、それにしても暖かくて驚きました。9日は20度を越えてましたから・・・。2月だというのにこの暖かさですからね、やはり異常気象なんでしょうか。コートは勿論ですが、スーツの上着を着ているのも辛かったくらいでした(笑)

そんな暖かい日には爽やかな音楽が聴きたくなりますね。そこで今回紹介するのは、本当に久しぶりとなるFUSION系のアルバムです。FRUITCAKEが1984年にリリースした2ndアルバム『FRUITCAKE 2』です。
私の場合、FUSIONも大好きなんですが何故か常に聴いているという訳ではありません。聴かない時は数ヶ月全然聴かない時もあれば、聴きだすとFUSIONばかり聴き続けている時があります。概ね夏に近づくと聴く回数が増える傾向があります(笑)

さて私の考えるFRUITCAKEの魅力は以下の2点です。
①理屈抜きで聴いていて気持ちが良い
②1曲の長さが長くても4分30秒以上というのが少ない

何より①ですね。FUSION系の音楽を聴く場合、どうしてもミュージシャンの演奏技術が気になってしまうことも多いのですが、FRUITCAKEの場合はそれ以前に親しみ易いメロディーとアレンジが耳に入ってきます。その心地良さに余計な事を忘れてしまうという感じでしょうか。決してFRUITCAKEが演奏力が無いということではありません。根底にはしっかりした演奏力があるがゆえに可能な音楽だと思いますね。
そして②も大きな魅力です。FUSION系の音楽には珍しく、1曲の長さが非常に短いんですね。その分収録曲数が多く、バラエティーに富んでいて聴いていて厭きないんです。ですから「~しながら」聴くにはピッタリな音楽とも言えるのではないでしょうか。

FRUITCAKEは、オランダのグループで1stアルバム「FRUITCAKE」をリリースした時は、Benny Baan(key)、Rob Taekema(g)、Jan Paul Driessen(b)、Bart Adrichem(ds)の4人組みでしたが、『FRUITCAKE 2』リリース時にはBenny Baan(key)、Rob Taekema(g)の二人だけとなっております。他のメンバーはサポート・メンバーという形で数曲で参加しています。
サウンド的にも1stに比べて、グルーヴ感が増し、Rob Taekemaのギター・プレイが前面に出るケースも多くなっていて、個人的な好みで言えばこの2ndの方が好きかも知れません。
当時はTV番組、スーパーのBGM等、いろんなところでFRUITCAKEの音楽が使われてましたから、聴けば知っている曲というのも多いかも知れませんね。

『FRUITCAKE / FRUITCAKE 2』
01. HEARTBEAT
02. WASHINGTON SQUARE
03. COOL AND GENTLE
04. LOBSTER FUSION
05. CASINO JUMP
06. BREAKFAST AT BENNY'S
07. KAYO
08. SCREEN MUSIC
09. YOU CAN MAKE ME
10. GAME FOR TWO
11. MARIMBA
12. BEN'S BOSSA
13. SUPER STRUTT

ピックアップ曲:
「HEARTBEAT」 / 作曲:Rob Taekema、編曲:Harry van Hoof、Benny Baan & Rob Taekema
発売された当時、あちこちで耳にした代表曲とも言える1曲。Rob Taekemaの軽快なギター・カッティングとBenny BaanのピアノのプレイというのがFRUITCAKEの特徴でもありますが、この曲ではシンセ・ベースを使うことで都会的でありながら爽やかな印象を与えます。イメージ的には夕陽に染まる摩天楼といったかんじでしょうか(笑)

「COOL AND GENTLE」 / 作曲:Benny Baan、編曲:Harry van Hoof、Benny Baan & Rob Taekema
上手いタイトルを付けたと感心した曲です。まさにクールな紳士の内に秘めた情熱をサウンドにしたようなBennyの熱いピアノ・プレイが素晴らしいです。週末の夜を遊ぶ大人達の為のナンバーといった感じですね。

「LOBSTER FUSION」 / 作曲:Rob Taekema、編曲:Harry van Hoof、Benny Baan & Rob Taekema
RobのギターをフィーチャーしたFRUITCAKEには珍しいくらいにストレートなFUSIONサウンドを聴かせてくれます。この曲を聴くとFRUITCAKEが確かな演奏力を持っているグループなんだということが分かります。

「BREAKFAST AT BENNY'S」 / 作曲:Benny Baan、編曲:Harry van Hoof、Benny Baan & Rob Taekema
この曲もストレートなFUSIONサウンドが魅力です。RobのJAZZYなギター・プレイが堪能できるGuitar Fusionといった趣があって、個人的にはかなりお気に入りの1曲になっています。

「YOU CAN MAKE ME」 / 作曲:Benny Baan、編曲:Harry van Hoof、Benny Baan & Rob Taekema
「これぞFRUITCAKE!」と思わせてくれるサウンドが心地良いナンバーですね。FRUITCAKEのサウンドは、シャカタクのサウンドに似ているところもありますが、よりPOPで爽やかということではFRUITCAKEでしょうね。

「MARIMBA」 / 作曲:Rob Taekema、編曲:Harry van Hoof、Benny Baan & Rob Taekema
潮風の心地良い浜辺でビールでも飲みながら聴いたら最高だろうなと思わせる1曲です(笑)。Robのアコースティック・ギターのプレイが本当に気持ちが良いです。こういう曲を聴くと夏が恋しくなりますね。

「SUPER STRUTT」 / 作曲:Eumir Deodato、編曲:Harry van Hoof、Benny Baan & Rob Taekema
Deodatoの名盤『Deodato 2 (ラプソディー・イン・ブルー)』に収録されている曲のカヴァーです。オリジナルだけでなく、こういう曲をカヴァーするというのもFRUITCAKEの魅力であり、演奏力の高さを示していると言えるでしょうね。
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鳴瀬 喜博_STIMULUS ◇ 2009年 10月 26日
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今回紹介するのは、今年の11月に還暦を迎える日本屈指のベーシスト・鳴瀬 喜博が、1986年にリリースした5作目のアルバム『STIMULUS』です。
鳴瀬 喜博(ナルチョ)と言えば"チョッパー"を連想する人もきっと多いでしょう。ただ私の場合、"チョッパー"で最初に思い浮かべるのは"後藤 次利"なんですが・・・。同じチョッパー奏法でも鳴瀬 喜博と後藤 次利ではタイプが違うと言うか各々個性があるので、好みはそれぞれだと思いますが、二人とも卓越した技術を持ったベーシストであることには違いありません。何度ナルチョのベースを聴いて、鳥肌が立ったことか(笑)

『STIMULUS』は、鳴瀬 喜博が朋友・Charやそうる透を迎えて制作されたアルバムです。アレンジは全曲、鳴瀬 喜博と緒方 泰男の二人。
参加ミュージシャンは、緒方 泰男(key)、斉藤 英夫(g)、Char(g)、そうる透(ds)、岡本 敦男(ds)、小野 哲夫(ds)、本多 俊之(sax、fl)、Darek Jackson(vo)、井田 リエ(vo)、高村 亜留(vo)、人見 元基(vo)。
ナルチョは、曲によってはテナー・ベース、ピッコロ・ベース、フレットレス・ベースに持ち替えてプレーしています。まるでギターのようにメロディーを奏でるベース・・・。ベースという楽器の可能性や楽しさが詰まったアルバムになっていると思います。
本来リズム楽器だったベースが、JACO PASTORIUSの登場以来、主役と成り得る楽器となっていきました。このアルバムを聴いていると、そんな時代の流れを感じます。

『鳴瀬 喜博 / STIMULUS』
01. Snappy Fingers
02. Tenor For You
03. Star Rush
04. In The Small Hours
05. Pretty Song
06. Under My Feet
07. Dazzling Sun
08. Romeo 20
09. Good For Health

ピックアップ曲:
「Tenor For You」 / 作・編曲:鳴瀬 喜博・緒方 泰男
テナー・ベースによって奏でられるメロディーが心地良いナンバーです。打ち込みの単調なリズムなんですが、ベースと本多 俊之によるフルートが軽やかでまるでそよ風のような爽やかさを醸し出しています。メロディアスですし、かなりお気に入りのナンバーです。

「In The Small Hours」 / 作詞:浅葉 あおり、作曲:鳴瀬 喜博、編曲:鳴瀬 喜博・緒方 泰男
以前当ブログでも取り上げたことのある高村 亜留のヴォーカルがフィーチャーされているナンバーです。落ち着いた雰囲気の曲で、Charのギターも控え目ながら曲を盛り上げていますし、高村 亜留の美しい歌声が印象的です。あまり手数の多いドラミングが好きではない私にとって、岡本 敦男のドラミングは丁度良い塩梅です(笑)

「Pretty Song」 / 作曲:緒方 泰男、編曲:鳴瀬 喜博・緒方 泰男
緒方 泰男と鳴瀬 喜博の二人による演奏で、緒方 泰男はキーボードの他にアコースティック・ギターも弾いています。シンプルなんですが、アコースティック・ギターとピッコロ・ベースの音色がよくマッチしています。高度なテクニックで聴く者を圧倒するというタイプの曲が意外に少なくて、その辺りがこのアルバムを気に入っているところでもあります。
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FOURPLAY_FOURPLAY ◇ 2009年 09月 30日
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今回紹介するのは、秋めいた夜にぴったりな1枚です。1991年にリリースされたFOURPLAYの1stアルバム『FOURPLAY』です。
FUSIONが好きな方ならご存知でしょうが、FOURPLAYはBOB JAMES(key)、LEE RITENOUR(g)、NATHAN EAST(b)、HARVEY MASON(ds)の4人からなるグループです。1998年にリリースされた4作目からはギタリストがLEE RITENOURからLARRY CARLTONに代わり、2008年迄にベスト盤を含め11枚のアルバムがリリースされています。

FOURPLAYのアルバムを全部聴いている訳ではありませんが、この『FOURPLAY』がFOURPLAYとの出会いであり、私の中ではこのアルバムのサウンドこそがFOURPLAYだという思いが強いのです。
LARRY CARLTONに代わってからの音楽も決して嫌いではありませんが、私個人としてはLEE RITENOURが参加していた頃のサウンドが好きですね。

アルバム『FOURPLAY』は、特に卓越した個人技を聴かせる訳でもありませんし、曲もおとなしい感じのものが多く、捉え方次第では地味な印象を与えるかも知れません。しかし、これだけの面子がアンサンブルを重視したプレイに徹していて、しかも憎たらしいほどの余裕さえ感じさせるプレイは本当に素晴らしく、大ヒットしたのも頷ける内容です。
秋の静かな夜、BGMとして流すには最適な1枚だと思いますし、大人が楽しめるアルバムとしてお薦めの1枚です。

『FOURPLAY / FOURPLAY』
01. BALI RUN
02. 101 EASTBOUND
03. FOURPLAY
04. MOONJOGGER
05. MAX-O-MAN
06. AFTER THE DANCE
07. QUADRILLE
08. MIDNIGHT STROLL
09. OCTOBER MORNING
10. WISH YOU WERE HERE
11. RAIN FOREST

ピックアップ曲:
「BALI RUN」 / LEE RITENOUR & BOB JAMES
静かで穏やかな導入部。そして終盤へ向かうほど演奏のテンションが上がっていくようなスリリングな演奏がたまらない曲です。私の大好きな曲で、名曲と信じて疑わないナンバーです。派手さはありませんが堅実なNATHAN EASTとHARVEY MASONのリズム隊を軸に、LEE RITENOURの繊細なギターと叙情的なBOB JAMESのピアノが聴く者を魅了しますね。

「101 EASTBOUND」 / NATHAN EAST & MARCEL EAST
この曲の主役は何と言っても作者でもあるNATHAN EASTのベース・プレイですね。この曲でのNATHAN EASTのベースは本当に聴いていて気持ち良いの一言です。もちろん他のメンバーのプレイも素晴らしいのですが、どうしてもベースに耳を奪われてしまう1曲です。BOB JAMESのピアノ・ソロの入り方もえらく格好良いんですよね。

「AFTER THE DANCE」 / MARVIN GAYE
MARVIN GAYEの名曲のカヴァーですね。ゲスト・ヴォーカルにEL DEBARGEを迎え、メロウに仕上がっています。インストばかりでなく、このような渋いヴォーカル曲が混じっているのもお洒落で、このアルバムの大きな魅力のひとつになっているのは確かです。

「WISH YOU WERE HERE」 / LEE RITENOUR
LEE RITENOURは、ギターはもちろんですがソングライターとしても素晴らしい才能を持っており、メロディアスで良い曲を書きますが、この曲もそんな1曲ですね。地味なんですけど心落ち着く雰囲気とLEE RITENOURらしい音色のギターが何とも心地良いナンバーです。
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JOE FARRELL_NIGHT DANCING (Part 2) ◇ 2009年 08月 30日
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記事の更新は暫く休みますと書いておきながらも、書ける余裕のある時は書きます(笑)
色々お気遣い頂いて本当に感謝しております。無理をしない程度に頑張りますので、今後ともよろしくお願いします。

私のブログには"CD化してくれ!"というカテゴリがあるのですが、そこで未だにCD化されていないアルバムや再発して欲しいアルバムについて書いてきました。紹介したアルバムの中には、実際CD化されたものが多く嬉しい限りなんですが、今回紹介するのもそんな1枚です。

今回紹介するのは、以前"CD化してくれ!"のカテゴリで2005年12月に1度紹介しているリード奏者・Joe Farrellが1978年にリリースしたFUSION色の強い『NIGHT DANCING』です。今年CD化されたようなんですが、このアルバムは国内盤はリリースされていないようで、Amazonに注文したんですが手元に届くまで1ヶ月かかりました(笑)

Joe Farrellと言えば、RETURN TO FOREVERのオリジナル・メンバーであり、どちらかと言えばJAZZ色が強いというイメージがありますが、本作はPOPでFUNKYというご機嫌なFUSIONサウンドを聴かせてくれます。そのPOPさはジャケット写真からも想像出来るかと思います。
このジャケット写真は、裏ジャケット部と繋がっておりまして、全体としてはこんな感じになります。

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参加メンバーも豪華で、Herbie Hancock(key)、Victor Feldman(key)、Michael Boddicker(key)、Lee Ritenour(g)、Jay Graydon(g)、Chuck Rainey(b)、Robert W.Daugherty(b)、Abraham Laboriel(b)、Michael Porcaro(b)、 John Guerin(ds)、Harvey Mason(ds)、Jeff Porcaro(ds)、Airto Moreira(per)、Paulinho Da Costa(per)、Flora Purim(vo)等が参加しています。

『JOE FARRELL / NIGHT DANCING』
01. Kathrine
02. Silver Lace
03. How Deep Is Your Love
04. Come Rain Or Come Shine
05. Another Star
06. Casa De Los Sospensos
07. Night Dancing
08. You're In My Heart (The Final Acclaim)

ハイテンションな演奏が楽しめるJeff Lorberの作曲による01。特にJoe Farrellのソプラノ・サックスとHerbie Hancockのピアノのプレイは素晴らしいの一言です。序盤はゆったりした感じですが、徐々にテンションが上がっていく様が楽しく、以降の曲に対して期待を持たせる感じでアルバムの冒頭の曲に相応しい気がします。

Joe Farrellの作曲による8分を超す大作02。この曲でJoe Farrellは全編フルートを吹いています。アルバム中で最もJAZZ色の強い曲と言えます。フルートとコーラスのユニゾンも聴き所のひとつです。サックスだけでなくフルートを吹かせても天下一品ですね。ちょっと地味な感じですがLee Ritenourらしいギターも聴けます。

The Bee Geesの名曲のカヴァー03。邦題 "愛はきらめきの中に"で知られる曲ですね。メロウなJoe Farrellのテナー・サックスとVictor Feldmanのエレピ、Jay Graydonの軽妙なギター・カッティング、そしてヴォーカルはFlora Purimという贅沢さです。これで悪い訳がありません。FUSIONに興味の無い人でもBGMとして楽しめるのではないでしょうか。

JAZZのスタンダードをテナー・サックス1本で聴かせる04。なかなかソロで3分以上聴かせるというのは、他には無いでしょうね。情感豊かなJoe Farrellのプレイが光ります。

本作のハイライト曲のひとつと言える05は、あのStevie Wonderの名曲のカヴァーです。とにかくJoe Farrellのテナーの熱いプレイが魅力です。Harvey MasonとAbraham Laborielのリズム隊の堅実なプレイ、Jay Graydonらしいギター・リフとカッティング等、ノリの良くて聴いていて楽しいです。

邦題が"サスペンスの城"だった06はJoe Farrellのオリジナル曲です。スリリングという言葉がピッタリな感じの曲で、実に上手い邦題を付けたなと思いますね。ホーン・セクションを上手く使っています。2004年に惜しくも亡くなってしまいましたが、John Guerinのこの曲でのドラミングが大好きなんです。Lee Ritenourも頑張ってます(笑)

Michael Boddickerのシンセとクラヴィネットのプレイが耳に残る07は、プロデューサーであるTrevor Lawrenceの作曲によるFUNKYなナンバーです。都会的でダンサブル、ジャケット写真の雰囲気そのままという感じの曲です。これがJoe Farrell?と思うくらいに弾けた1曲。Michael PorcaroとJeff Porcaroの兄弟による強烈なリズムが格好良いです。ギターはLee Ritenour。

最後の曲08は、お馴染みRod Stewartの名曲のカヴァーです。カントリー色の強いRichard Greeneのヴァイオリンのプレイが光る1曲です。Lee Ritenourのギターもフィーチャーされています。何ともゆったりした雰囲気が心地良いです。

70年代後半になると当時で言うところのクロスオーヴァーがブームとなり、多くのJAZZプレイヤーもFUSION色の強いアルバムを挙ってリリースしました。コテコテのJAZZファンの間にはきっと賛否両論があっただろうと思います。でも音楽って聴いていて楽しい、そして気持ち良いことが大事ですから、そういう意味では私はこの作品が大好きですし、良い時代だったとつくづく思いますね。
FUSIONが好きな人にはお薦めの1枚です。このアルバムがCDで聴けて本当に嬉しい今日この頃でございます。

ところでジャケット写真の右端のお姉さん、スカートがシースルーっていうのが凄いですね(笑)
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今回紹介するのは、ジャズ・ピアニストの今田 勝が1990年にリリースしたベスト盤『The Summer Knows』です。
今田 勝のアルバムは、私にとって夏の定番アイテムになっています。
昼間聴くより、寝る間際にリラックスした状態で聴くことが多く、心地良い眠りに誘ってくれるので、熱帯夜のような寝苦しい夜にはピッタリといった感じです。

『The Summer Knows』は、1986年から1989年までの4年間にポリドールからリリースされた『rivage』、『FALLING STAR』、『AZURE』、『THE BREEZE AND I』の4枚のアルバムからセレクトされた楽曲が11曲収録されています。
今田 勝の音楽の場合、オリジナル・アルバムであってもベスト・アルバムであっても"心地良さ"という点では一貫しているので、ベスト盤特有の統一感の無さというものは感じません。
夏らしい天気がまだ少ないのですが、蒸し暑い今日この頃、こんなアルバムで涼を感じるのも良いものです。

『今田 勝 / The Summer Knows (思い出の夏)』
01. The Summer Knows (邦題:思い出の夏)
02. Azure (アジャ)
03. Wind & Wave
04. Wavy Land
05. The Breeze And I (邦題:そよ風と私)
06. Ships In Harbar
07. Mysterious Jungle
08. Falling Star
09. Subliminal Wind
10. My Passion
11. Farewell To The Autumn Breeze (邦題:秋風にさようなら)

1989年リリースのアルバム『THE BREEZE AND I』からの01。フランスの作曲家でありピアニストでもあるミッシェル・ルグランが、1971年の映画『Summer of '42 (邦題:おもいでの夏)』の主題歌として書いた曲です。軽やかなギター・カッティングとシンセの使い方が巧みですね。美しいメロディーを奏でる今田 勝のピアノは本当に涼しげで気持ちが良いです。有名な曲ですから、聴けば知っているという人も多いでしょう。

1988年リリースのアルバム『AZURE』からの02。今田 勝のオリジナル曲です。軽快なリズムとキャッチーなメロディーが印象的な1曲です。TV番組のBGMに使われても不思議ではないような、そんな曲ですね。今田 勝のピアノはもちろんですが、塩崎 容正のギター・プレイが光っています。

"コバルト・ブルーの海"を感じさせる03は、1986年リリースのアルバム『rivage』の中の1曲です。海が大好きな人が、コバルトに輝く海を目にした時の高揚感とかワクワク感を感じる曲です。『rivage』は珍しくスタジオ・ミュージシャンを起用したアルバムで、この曲も清水 信之(key、g)、難波 弘之(key)、杉本 喜代志(g)、高水 健司(b)、山木 秀夫(ds)が参加しています。今田 勝のオリジナル。

ボッサ調の美しいバラード・ナンバー04。アルバム『AZURE』からの1曲。モルディヴの水上コテージでの昼下がりといったイメージでしょうか・・・(笑)。水上コテージで波の音とこんな曲を聴きながら昼寝が出来たら最高でしょうね。

アルバム『THE BREEZE AND I』から、アルバム・タイトル曲05。キューバの偉大な音楽家・エルネスト・レクオーナの書いた名曲です。今田 勝のアレンジもキューバの香りが漂います。何とも夏らしい1曲です。小畑 和彦ギターと三島 一洋のパーカッションが大活躍です。

まさに曲のタイトル通りのイメージを感じさせる06は、アルバム『rivage』から。今田 勝、清水 信之、高水 健司、山木 秀夫にストリングスというシンプルな構成ですが、清水 信之が素晴らしいギターの腕前を披露しています。本当にこの人の器用さには驚かされますね。今田 勝のオリジナルです。

アルバム『AZURE』からの07。イントロで鳥のさえずりのSEが入っている部分は、ジャングルというイメージがありますが、曲全体の印象としては私は海っぽい印象を受けました。凄く涼しげで心地良いナンバーです。特に塩崎 容正のアコースティック・ギターのソロは最高ですね。今田 勝のオリジナル。

1987年リリースのアルバム『FALLING STAR』からの08。今田 勝のオリジナルですが、キャッチーなメロディーとソフト・レゲエって感じのリズムが何とも心地良い1曲です。この曲のメロディー・ラインはお気に入りで、何度か繰り返して聴いてしまうことも多いです(笑)

アルバム『THE BREEZE AND I』から、今田あきらのオリジナル曲09。これがまた心地良いボッサ・ナンバーで、曲を聴いているだけで涼しい気分になれるという、クールダウンにはもってこいの1曲という気がします(笑)。メロディーよりもアレンジが気に入っている1曲かも知れません。

バラード風の導入部から一転して軽快なブラジリアンなリズムが楽しい10は、アルバム『FALLING STAR』からの1曲。今田 勝のオリジナルです。

『FALLING STAR』からの11。今田あきらのオリジナル曲で、どことなく切なく寂しい印象のバラード・ナンバーです。夏の終わりの独特の寂しさみたいなものをこの曲から感じます。塚田 信市のベース・プレイが渋くて好きです。

今田 勝の音楽の素晴らしいところは、ズバリ聴き易さと心地良さ、これに尽きると思います。
普段FUSION系の音楽に縁の無い人でも、おそらくBGMとして気持ち良く聴ける音楽として受け入れてもらえるのではないかと思います。もちろん演奏も素晴らしく、高い演奏技術があってこそ、聴く人に心地良さを提供出来るのでしょう。
歌の無いインスト・ナンバーは、想像やイメージを膨らませて楽しむことが出来る音楽だと思っています。今田 勝の音楽を聴きながら、理想のリゾート地で休暇を楽しんでいる気分に浸るのもたまには良いでものすよ(笑)
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夏になると自然と夏に似合うアルバムや曲を聴きたくなるのですが、FUSION系の音楽にも夏向けの作品が多くて、この時期になるとFUSIONを聴く機会も多くなります。今回は夏になると聴きたくなる堀井 勝美プロジェクトのアルバムの中から『HOT IS COOL』を紹介します。

堀井 勝美プロジェクトというのは、堀井 勝美がプロデュース、全曲の作曲・編曲を手掛けていますが、バンドのメンバーは固定ではなく、アルバムや楽曲によって変わるというのが特徴です。堀井 勝美自身が演奏に加わることが少ないというのも面白いところですね。

『HOT IS COOL』は、堀井 勝美プロジェクトが1987年にリリースした記念すべきデビュー・アルバムです。
このアルバムの1番の特徴は、ドラム・パートが全て打ち込みというドラムレスの編成だということでしょう。参加しているミュージシャンは、難波 弘之(key)、倉田 信雄(key)、鳴瀬 喜博(b)、是方 博邦(g)、土岐 英史(sax)、数原 晋(tp)、 川瀬 正人(per)等という面々です。

『堀井 勝美プロジェクト / HOT IS COOL』
01. NON-STOP PARADISE
02. HOT IS COOL
03. TO MY COAST
04. CAN'T GO BACK TONIGHT
05. AND MY PARTY BEGAN
06. OUT OF THE BLUE
07. HOLY SUNSET
08. ALONE, AT LAST

単調な打ち込みのリズムから強烈な鳴瀬 喜博のスラップ・ベースが入りスタートする01。メロディー・パートはサックス中心ですが、シンセのソロ、ベース・ソロを交えてスリリングな感じに仕上がっています。海岸線を走る車の疾走感みたいなものを感じる1曲です。

アルバム・タイトル曲02。打ち込みを軸にした曲で、ベースもシンセ・ベースを使っています。メロディ・パートはヴォコーダーみたいです。ダンサブルなナンバーで、デジタル・ファンク路線といった感じですね。是方 博邦のギターがフィーチャーされています。

数原 晋のフレンチ・ホーンがメロディーを奏でる03。哀愁感漂うフリューゲル・ホーンの音色がたまりません(笑)。イメージ的には夕暮れ時の浜辺といった感じでしょうか・・・。何とも涼しげな曲でお気に入りの1曲になっております。

軽快なギター・カッティングで始まる04。都会的なサウンドながら爽快感のあるナンバーです。当時の流行ということもあるのでしょうが、この曲は生のドラムの方が断然良くなったと思います。曲、アレンジともかなりカッコ良いので、少し残念な気がします。打ち込み自体が悪いと言うことではなく、当時のサンプリング技術の問題で音がチープなんですよね。

パーティーの楽しげな雰囲気が伝わってくるような05。鳴瀬 喜博が大活躍している曲です。この曲に限っては、曲調にチープな打ち込みのドラムが似合っていて良い感じに仕上がっていると思います。是方 博邦のノリの良いギター・ソロも聴き所です。

小高い丘からコバルト・ブルーの海を見下ろしているというイメージが湧く06。メロディアスなナンバーで大好きな1曲です。実にタイトルの付け方が上手いと思うのですが、この曲はまさに"ブルー"という色のイメージですね。何とも心地良い曲です。

包みこむようなシンセとピアノ、そして夕暮れ時の情景に似合うフリューゲル・ホーンで始まる07。オレンジ色に染まった美しい夕陽をしっかりと連想させてくれるナンバーですね。アレンジの面でアルバム中で1番好きなアレンジの曲です。バンド・メンバーの特色を上手く出している曲という気がします。

"ALONE AT LAST"シリーズはまさにここから始まったという08。本当に美しいバラード曲で、真夜中の夜空に輝く月が水面を照らして、さざ波と共に揺れているというようなイメージでしょうか・・・(笑)。

私は打ち込みがあまり好きではありません。その理由のひとつが技術的な進歩によって音が"古いもの"と"新しいもの"が顕著に出てしまうところなんですね。このアルバムの楽曲、アレンジ、演奏のどれもが今聴いても全く違和感の無い素晴らしい出来なのに、打ち込みのドラムの音がしょぼいんですよね。もし、生のドラムだったらこんな印象は受けなかったはずだと思うと、残念な気持ちになります。
もちろん時代の流れとか流行とか、色んな背景があって堀井 勝美も打ち込みを使ったということなんだと思いますが・・・。
打ち込みの音が気にならない人であれば何の問題も無く気持ち良く聴けると思いますし、数々の名盤を残してきた堀井 勝美プロジェクトの第一歩としても非常に良いアルバムだと思います。
最近では入手困難なようですが、機会があったらぜひ聴いてみて下さい。お薦めです。
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JIM HALL_CONCIERTO ◇ 2009年 08月 01日
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1977年、1枚のレコードが私の音楽の聴き方を変えてしまいました。そのアルバムがリー・リトナーの『GENTLE THOUGHTS』です。
それまでは邦楽・洋楽共にいわゆる"歌モノ"ばかりを聴いていたんですが、『GENTLE THOUGHTS』に出会ったことでFUSION音楽の面白さに目覚め、以降音楽にどっぷりと浸かるようになっていきました。
『GENTLE THOUGHTS』が私に教えてくれたものは、インストルメンタル音楽の面白さだったり、今まで裏方だと思っていたスタジオ・ミュージシャンの卓越した演奏技術でした。このアルバムに出会うまでは、歌にしか興味が湧かなかったものが、バックのミュージシャンの奏でる音・フレーズにも耳を傾けるようになりました。そしてミュージシャンに興味を持つようになり、レコードのクレジット買いが始まり聴く音楽の幅が大きく広がりました。もちろんJAZZも抵抗感無く受け入れられました。

今回紹介するのは、その頃聴いたアルバムで私とJAZZの出会いの1枚です。
そのアルバムとは、1950年代から半世紀以上も活躍し続けているJAZZ GUITAR界の巨匠・ジム・ホールが1977年にCTIレーベルからリリースした名盤『CONCIERTO』(邦題:アランフェス協奏曲)です。何の知識も無いままレコードを買い、その心地良い音色とフレーズに酔いしれてました(笑)
CDで持っていなかったのですが、近所のBOOK OFFでこの名盤が250円で売られているのを発見!速攻で購入し、毎日のように楽しんでいます。

プロデュースは勿論クリード・テイラー。ドン・セベスキーの素晴らしいアレンジのもと、ジム・ホール(g)、チェット・ベイカー(tp)、ポール・デスモンド(as)、ロン・カーター(b)、ローランド・ハナ(p)、スティーヴ・ガッド(ds)の6人が素晴らしい演奏を聴かせてくれます。
当時はまだ無名に近かったスティーヴ・ガッドを除く全員が、ジャズの歴史に残る名プレイヤー達が揃っています。スティーヴ・ガッドも知名度は高くはなかったにしろ、テクニックはこの頃からずば抜けてますね。
本当に素晴らしい演奏の数々で、CTIレーベルの全作品中最大のセールスを記録したというのも頷けます。

私の購入したCDは、1987年にリリースされた輸入盤のようで、現在発売されているCDとは曲数、曲順も多少違うようです。

『JIM HALL / CONCIERTO』
01. YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO
02. THE ANSWER IS YES
03. THE ANSWER IS YES (Alternate take)
04. TWO'S BLUES
05. ROCK SKIPPIN'
06. CONCIERTO DE ARANJUEZ

1940年代のミュージカル映画「Something To Shout About」の為にコール・ポーターが作詞・作曲した名曲01。本当に沢山のアーティストにカヴァーされています。JAZZに興味の無い方でも1度位は耳にしたことがあるだろうと思います。ジム・ホールの柔らかく流麗なギター・プレイで始まり、ポール・デスモンドからチェット・ベイカー、ローランド・ハナ、ロン・カーターへとソロが続きます。この素晴らしいソロ・プレイを支えているのが、スティーヴ・ガッドの鉄壁なリズムという訳です。

ジム・ホールの奥方・ジェーンの作品の02、03。03は02の別テイクになります。哀愁の漂うメロディーを奏でるチェット・ベイカーのトランペットが良いですね。もちろんジム・ホールのギター・プレイも派手さはありませんが、彼ならではの音色は本当に耳に優しく溶け込んできます。02よりも03の方が哀愁の度合いが強くなっているような気がしますね。

ジム・ホールのオリジナル曲04。アルバム中で最も短い曲ですが、スリリングなジム・ホールのギターが印象に残ります。お世辞にもメロディアスとは言い難い曲ですが、いかにもJAZZって感じが好きです。

05とは対照的にメロディアスな05は、デューク・エリントンとビリー・ストレイホーンの共作曲。本当のタイトルは「ROCK SKIPPIN' AT THE BLUE NOTE」のようですね。体が勝手にスウィングしてしまう位に軽快です。ギター、ベース、ドラム、ピアノというシンプルな構成になっています。ここでのスティーヴ・ガッドのドラミングは凄いです。

スペインの作曲家、ホアキン・ロドリーゴの作った「ギターとオーケストラのための協奏曲」06。19分を超す大作になっています。この曲の魅力は、私の下手な文章では到底書ききれないので、ぜひ1度聴いてみて欲しいと思います。原曲の持つメロディーの魅力を損なわずに、シンプルな構成で演奏させたドン・セベスキーのアレンジの素晴らしさが光っています。歴史の残る名演ではないかと思います。

今回はJAZZのアルバムを取り上げましたが、実は私自身JAZZを聴くというレベルに達しておりません。強いて言えばかじったという程度だと思っています。それだけJAZZって奥が深い音楽だと思っているんです。ですからこのブログには"JAZZ"のカテゴリが無いのです。
私の夢なんですが、定年を迎え仕事を完全にリタイアしたら、JAZZを聴き、JAZZを読み、JAZZを勉強してみたいんですよ。
JAZZを楽しみながら余生が送れたらと密かに思っています(笑)

たまには深夜にヘッドフォンでJAZZを静かに聴いて、気分をリラックスさせるのも良いものですよ。ぜひお試し下さい。
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中川 イサト_WATER SKIPPER ◇ 2009年 06月 08日
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今回紹介するのは、極上のアコースティック・ギター・サウンドを聴かせてくれる中川 イサトが1990年にリリースしたアルバム『WATER SKIPPER』です。
私はこのアルバムに出会うまでは、中川 イサトという人はフォーク・ソングを歌っている人だと思っておりました。多分それは、中川 イサトがフォーク・グループ"五つの赤い風船"のメンバーとしてデビューしたというイメージが強かったからだと思います。失礼な話ですが、ジャケット写真を見た限りでもちょっと田舎臭い感じで、いかにもフォーク・ソングって雰囲気なんですよね(笑)

そんな私が何故このアルバムを購入したかと言うと、それは"AIRレーベル"からリリースされていたからという単純な理由なんです。AIRレーベルからリリースされている作品が悪い訳が無いという思い込みがあって、例えフォーク・ソングでも一味違うんだろうなと勝手に解釈して買いました(笑)
実際にアルバムを聴いてみると、アコースティック・ギターの演奏によるインストゥルメンタルな作品だったことに驚愕し、そのサウンドの気持ち良さに魅了されてしまいました。

調べてみると、アコースティック・ギターによる独奏が基本的なスタイルのようですが、このアルバムではサウンド・プロデュースを難波 弘之が手掛け、バンド・サウンドによるアンサンブルが中心となっています。
また彼の演奏スタイルは爪弾き。これはやはりフォーク系から発展してきたスタイルなのかなという気がしますね。
バックを務めるメンバーは、難波 弘之(key)、長谷部 徹(ds)、松原 秀樹(b)、菅原 裕紀(per)、松田 幸一(blues harp)等です。

『中川 イサト / WATER SKIPPER』
01. あいらんど
02. St. Thomas
03. Floating Cloud
04. After Hours
05. 黄昏
06. Astrad
07. Uncle Rag
08. 茴香
09. Chotto Tropical
10. Geogia On My Mind
11. Monn Dance
12. Poh-Han's Theme
13. Which Way ~いつか行く旅~

楽園気分に浸れる夏向けの涼しげなナンバー01。リラクゼーション・ミュージックといった感じで癒し効果抜群です。碧い海、青い空に囲まれ、心地良い潮風に吹かれながら椰子の木陰で聴きたい、そんな1曲です。

中川 イサトの独奏によるソニー・ロリンズの名曲02。JAZZのナンバーながら、実に爽やかで清々しい演奏が心地良いです。独奏では中川 イサトの素晴らしいテクニックを堪能出来ます。

上手いタイトルを付けたなという印象の03。青い空に浮かぶ雲がゆっくりと流れていく感じが、上手く表現されている気がします。浜辺や野原に寝転んで、空を見上げながら聴きたいような衝動に駆られます。難波 弘之のアレンジ・センスが光る1曲です。

一転して都会の夜、BARでグラスを傾けながら聴きたいようなJAZZYなナンバー04。中川 イサトもプレイもそうですが、難波 弘之のピアノ、松原 秀樹のベースのプレイがかなり渋いです。大人の夜の為の1曲といった雰囲気を持っています。

難波 弘之の作曲による05。メロディアスで、爽やかなナンバーです。CMやTV番組のBGMとして使われてもおかしくないような曲ですね。どこかの田舎町の夕暮れ時のイメージでしょうか。

同じく難波 弘之の作曲による06。軽快なボッサ調のナンバーです。05に比べると都会的でグッとシックな感じがお洒落です。涼しげで寝苦しい夜にピッタリかも知れません。

中川 イサトが得意としているらしいラグタイム風ナンバー07。アコースティック・ギターの独奏から、バンド演奏が加わってきます。ホンキートンク調ピアノやアコーディオン風なシンセと難波 弘之が大活躍しています。古き良きアメリカって感じですね(笑)

08のタイトルは"ういきょう"と読みます。香料などに使われる多年草の植物のようです。どんな植物なのか分からないのですが、きっと植物の花をイメージしているのかも知れません。ちょっと幻想的な雰囲気を持っている曲です。

朝日ソーラーのCMのイメージ・ソングに起用された09。まさにタイトル通り、"ちょっとトロピカル"な曲です。松原 幸広のアレンジなんですが、ストリングスを全編に使ったスケールの大きい曲で、サウンド自体はトロピカルというイメージはあまり感じませんが、涼しげで気持ちの良い曲です。

"我が心のジョージア"という邦題でお馴染みのJAZZのスタンダード・ナンバーのカヴァー10。ストリングスの美しい調べとブルージーなギター、松田 幸一のブルース・ハープのコンビネーションが渋い1曲です。

満点の星空と満月の明るい月夜。そんな夜をイメージさせる11は、中川 イサトの独奏によるナンバーです。愛くるしいナンバーですね。

TVの旅番組のBGMなんかで使われていそうな12は、ちょっと切ない感じのメロディーが印象的なナンバーです。日本の原風景というイメージが湧いてきます。

ラストを飾る13は、本当に旅番組のオープニング・テーマ曲だったというナンバー。作曲は難波 弘之です。

難波 弘之が作曲した05、06、13以外は、おそらく中川 イサトが以前から独奏スタイルで演奏していた曲だったのではないでしょうか。難波 弘之はその独奏を聴き、ギター・プレイや音色に合わせてアレンジを施したという感じがします。決して出過ぎず、かと言って地味という感じでもないアレンジが絶妙で、このアルバムに一貫した心地良さを演出しています。
これからジメジメした梅雨を迎え、やがて日本独特の蒸し暑い夏がやってきます。そんな時にこのアルバムを聴けば、爽やかで涼しげな気分にさせてくれることは保障しますよ。
現在は廃盤なようで中古市場で見つけるしかないと思いますが、もし見つけたらぜひ聴いてみて下さい。

ちなみに中川 イサトは1947年生まれ。同年のアーティストには加川 良、はしだのりひこ、小田 和正、小椋 佳がいますが、スタジオ・セッションではお馴染みのアコースティック・ギターの名手・吉川 忠英も同年らしいです(笑)
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月曜日の朝の出勤時というのは、やはりどうも気乗りがしないものですよね。
でも今日のように天気が良い時は、ノリの良い音楽を聴いてテンションを上げていきたいもの・・・。
そんな時にピッタリな元気をもらえるアルバムを今回紹介しましょう。

1988年の3月にFM TOKYOのプロデュースによって中野サンプラザにて行われた、OTTOTTRIOのライヴ盤『SUPER GUITAR SESSION HOT LIVE』です。
FUSIONが好きな方ならご存知の方も多いでしょうけど、OTTOTTRIOはカシオペアの野呂 一生、T-SQUAREの安藤まさひろ、野獣王国の是方 博邦の3人の凄腕ギタリストのユニットです。
この3人の名前だけでも十分惹かれるんですが、内容もライヴ盤ならではの白熱した演奏と各々の個性が光るギター・プレイに魅了されてしまいます。ああだこうだ言う前に楽しめてしまう、そんなアルバムと言って良いかも知れません。

この日のライヴを支えているミュージシャンは、則竹 裕之(ds)、吉弘 千鶴子(key)、笹路 正徳(key)、美久月 千晴(b)の4人。総勢7名のバンドということになります。皆スタジオ・ワーク等で活躍しているミュージシャンだけに素晴らしい技術を持っており、ギターの3人を盛り上げています。
こういうギターがバリバリのFUSIONが個人的には大好きで、聴いていると元気になります(笑)

『OTTOTTRIO / SUPER GUITAR SESSION HOT LIVE』
01. BOYS BE AMBITIOUS
02. GUITAR CUBIC
03. PRICIA
04. MR. MOON
05. 上を向いて歩こう
06. WE'RE ALL ALONE

まずは野呂 一生の作・編曲による01。跳ねるようなシャッフル・ビートが心地良いナンバーで、3人によるメロディー演奏の後は、怒涛のソロ合戦。それぞれに音色や弾き方が個性的で、それがまたギター・バトルっていう感じで良いんですよね。聴いた音の感じだとジャケット写真通りに左寄りのギターが是方、中央が野呂、右寄りが安藤ではないかと思います。スリリングな演奏に聴き惚れてあっと言う間に終わってしまいます(笑)

是方 博邦の作・編曲による、なかなかトリッキーでハードなナンバー02。01以上に激しいギター・バトルが繰り広げられます。どうしても3人のギターに聴き入ってしまうのですが、バックの演奏も堅実で、特に笹路、吉弘の二人のキーボード・プレイはかなりなものです。ライヴで映えるタイプの曲ですね。

03も是方 博邦の作・編曲によるナンバーです。メロウな感じで始まり、次第に盛り上がっていくというダイナミックなナンバーです。是方のブルージーなギター・プレイが特に印象的ですが、ここでも3人それぞれが個性的でメロディアスなソロを聴かせてくれます。則竹 裕之のドラムもタイトで非常に気持ちが良いです。則竹 裕之は神保 彰同様、体格的には華奢な感じですがパワフルなドラムを叩きますね。特にこの曲のドラミングは好きです。

以前紹介した安藤まさひろのソロ・アルバム『MELODY GO ROUND』(1990年)にも収録されたナンバー04。もちろん安藤まさひろの作・編曲です。今までの曲とは違ってリゾート系Musicという雰囲気で、聴いていてとても心地良い曲です。ここでも3人のギターの音色にそれぞれ特色があって面白いです。

坂本 九の代表曲であり、中村 八大作曲による名曲「上を向いて歩こう」のカヴァー05。アレンジは是方 博邦。テンポのある明るいアレンジに仕上げています。個人的にこの曲は、切ない歌詞なのに曲調が明るいのが最大の特徴だと思っているので、このアレンジは凄く気に入りました。美久月 千晴のベース・プレイが渋いです。この曲にスラップがこんなに似あうとは思いませんでした(笑)

最後はボズ・スキャッグスの名バラードのカヴァー06。アレンジは是方 博邦ですが、原曲とは全く違うスピード感溢れる「WE'RE ALL ALONE」に仕上がっています。しかも8分近い熱演が繰り広げられます。3人のギター・バトルはもちろんのこと、笹路 正徳と吉弘 千鶴子のキーボードの掛け合いも聴き逃せません。

収録曲が6曲なので、あっと言う間に聴き終えてしまう感じで少し物足りません(笑)
この『SUPER GUITAR SESSION HOT LIVE』はポリドールからリリースされているんですが、同じ日のライヴの別選曲で構成された『SUPER GUITAR SESSION RED LIVE』というのがソニーからリリースされているんですよね。だから2枚聴けばライヴの全容が判るみたいな感じなんだと思います。
しかし、残念ながら『SUPER GUITAR SESSION RED LIVE』は聴いたことが無いのです。と言うのも、この『HOT LIVE』の存在を知ったのは初回のリリースの時ではなく、1994年の廉価盤リリースの時だったからなんです。その時に『RED LIVE』もリリースされていれば気付いたとは思うのですが・・・。
いつかは聴いてみたい1枚ですね。
GUITAR FUSION関連が好きな方にはお薦めの1枚です。またライヴならではの白熱したプレイを聴くとテンションが上がりますので、最近元気の無い方にもお薦めしておきましょう(笑)
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ERIC GALE_GINSENG WOMAN ◇ 2009年 05月 14日
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今回紹介するのは、私の大好きなギタリストの一人であるエリック・ゲイルが1977年にリリースした2ndソロ・アルバム『GINSENG WOMAN』です。何とも和風なジャケットが印象的ですが、アルバムがリリースされた時に確か邦題が『夢枕』だったように記憶しています。

エリック・ゲイルは、1960年代から活躍したセッション・ギタリストで、その独特なブルージーなプレイと音色はまさにワン・アンド・オンリーなギタリストと言えます。本当に沢山のアーティストのアルバムに参加していますが、彼のギターだけは本当にすぐ判りました。
一言で言うなら"渋い"という形容がピッタリなギター・プレイがエリック・ゲイルなんですね。
容姿は、言葉は悪いですがスラム街を普通に歩いてるオッサンて感じなんですけどね(笑)

FUSIONが好きな方には、あのスーパー・バンド"STUFF"の一員としてもお馴染みだと思いますし、彼のギターを聴いたことが無いFUSION好きは皆無と言って良いほどのギタリストです。
もちろんFUSION MUSICに限らず、様々なアーティストのバックを務めてきているので名前は知らずとも彼のギターを聴いている人はきっと多いでしょう。

『GINSENG WOMAN』は、ボブ・ジェームスがプロデュースを手掛けています。参加しているミュージシャンは、Bob James(key)、Richard Tee(key)、Anthony Jackson(b)、Gary King(b)、Steve Gadd(ds)、Andrew Smith(ds)、Ralph MacDonald(per)、Grover Washington,Jr.(sax)、George Young(sax)等で、本当に豪華の一言です。

『ERIC GALE / GINSENG WOMAN』
01. GINSENG WOMAN
02. RED GROUND
03. SARA SMILE
04. DE RABBIT
05. SHE IS MY LADY
06. EAST END, WEST END

ボブ・ジェームスの作曲による01は、オリエンタル・ムード漂うナンバーです。ホーン・セクションの使い方等ボブ・ジェームスらしいアレンジが施されているのが特徴と言えるでしょう。エリック・ゲイルのソロ・プレイでのギターの音色、フレーズがどことなく"琴"をイメージしているような感じで、独特の雰囲気を持っている曲に仕上がっています。堅実なスティーヴ・ガッド&アンソニー・ジャクソンのリズム隊の渋いプレイとグローヴァー・ワシントン,Jrのサックス・ソロも聴き所です。

エリック・ゲイルのオリジナル曲02。心地良いメロディーとギターの音色が印象的なミ軽妙なナンバーです。個人的にはこの曲でのギター・プレイが凄く好きなんです。ソロではエリック・ゲイルらしいブルージーなプレイが聴けます。グローヴァー・ワシントン,Jrの吹くティン・ホイッスルというアイルランド発祥と言われる笛が、フルートにも似た音色でとても気持ちが良いです。

ホール&オーツの名曲のカヴァー03。FUSIONの世界では結構カヴァーされている曲ですね。ここではレゲエ調にアレンジされた「SARA SMILE」が楽しめます。盟友・リチャード・ティーのオルガン・プレイ、スティーヴ・ガッド&アンドリュー・スミスのツイン・ドラム、伸び伸びと歌っているエリック・ゲイルのギターなど聴き所が詰まった曲のひとつですね。

エリック・ゲイルのオリジナル曲04。何ともSTUFFっぽいサウンドがたまらない陽気でFUNKYなナンバーです。この曲を聴いていると"STUFF"というグループは、リチャード・ティーとエリック・ゲイルの二人がサウンドの中心だったんだなと改めて感じます。アンソニー・ジャクソンの太いベースも良いですね。まさにN.Y.ならではのサウンドという気がする1曲。

オリジナルはMorgan Amesの「I am His Lady」のカヴァー05。このアルバムのハイライトとも言える1曲です。アレンジが冴えており、穏やかに始まり、徐々に情熱的になっていくといった感じの演奏が素晴らしく、エリック・ゲイルのギターの魅力が凝縮されているかのようですね。ジョージ・ヤングのサックス・ソロもエモーショナルで良いですし、リチャード・ティーならではのピアノ・プレイも素敵です。

エリック・ゲイルのオリジナル曲06。何とも聴いていて楽しくなってしまうような曲です。歩きながら聴いていたら、いつの間にかスキップしていた・・・みたいな感じですかね(笑)。この曲の影の主役は、ゲイリー・キングのベースとラルフ・マクドナルドのパーカッションかも知れません。この曲もエリックらしいギターが堪能できて嬉しい限りです。

1970年代、特に後半のFUSION MUSICって本当に好きなんですよね。私がFUSIONに興味を持ったのがこの頃というのもあるのですが、あまり商業的な匂いがしませんし、何より仲間が集まって楽しんでセッションしているといった温もりを感じる作品が多いように思えるのです。まぁ、これはあくまで私個人の感想ですが・・・(笑)
エリック・ゲイルもリチャード・ティーも亡くなってしまい、二人の独特なプレイを新たに聴くことは叶いませんが、それでもこうやってアルバムを聴けば確かに彼らは生きていますし、その存在感を感じることが出来ます。
このようなアルバム(作品)はこれからも大事にしていきたいなと思います。
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