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VICKY VEE_Y2K - SAVE THE WORLD- ◇ 2006年 11月 06日
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久しぶりに「PRODUCER」のカテゴリに関する記事を書きます。今回紹介するアルバムは、角松 敏生が1999年にプロデュースしたヴィッキー・ヴィーのアルバム『Y2K - SAVE THE WORLD-』です。
ヴィッキーは、オハイオ州出身で、幼い頃から教会でゴスペルを歌っていたそうです。ハイスクール時代、同じ学校にLAリードがいて、彼との交流やブーツィー・コリンズの助力で音楽活動を本格的にスタートしています。ブロードウェイ・ミュージカルでもメイン・アクトレスとして出演経験を持つ才能豊かなシンガーです。現在は、日本に住み、主に北海道を中心に活動しているようです。

角松 敏生に限らず、多くのアーティスト系のプロデュース作品の場合、オーバー・プロデュース気味になりがちです。主役よりもプロデューサーの色が濃すぎて、まるでプロデューサーのリーダー・アルバムを聴いているような錯覚に陥るものも少なくありませんね(笑)
角松の場合も、最初の頃のプロデュース作品、特に杏里やジャドーズ、中山 美穂辺りの作品はやはり角松色が強い(強すぎる・・・笑)ものが多かったですね。
そんな角松プロデュース作品の中で、それほど角松色の強さを感じず、主役を前面に立て自分は裏方に徹している感じがして好感がもてるのが、今回のヴィッキー・ヴィーのアルバムなのです。
角松初の全曲英語詞によるR&B色の強い洋楽テイストのアルバムで、全8曲中、パティ・オースティンのカヴァー曲を除く7曲の作詞をヴィッキー自身が書き、作曲・アレンジを角松 敏生が担当しています。アレンジの部分で角松色を感じるものの、英語詞にメロディーを付けるという事もあってか、メロディーに関しては左程角松色を感じず、逆に新鮮でした。

『VICKY VEE / Y2K -SAVE THE WORLD-』
01. DO YOU LOVE ME?
02. Y2K
03. DANGEROUS LOVE
04. YOUR EVERYTHING
05. FEELS SO GOOD
06. ARMAGEDDON
07. DON'T WORRY BE HAPPY!
08. SAVE THE WORLD

私の大好きなソング・ライター、ロッド・テンパートンが書いてパティ・オースティンが歌って大ヒットした曲のカヴァー01。角松らしい打ち込みによるサウンドですが、グルーヴ感もしっかりしているのと歌モノにしては珍しく角松がギターを弾きまくっています。パンチのあるヴィッキーのヴォーカルもこの曲にとても似合っています。
軽快な打ち込みのリズムとカッティング・ギターが印象的な02。ヴィッキーのコーラス・ワークが素晴らしく、それを引き立てるかのようにいつもより音の厚みを薄めにした感じが成功しているのではないでしょうか。ここでも角松の様々なギター・プレイを聴かせてくれます。
いかにも角松らしい打ち込みが特徴の03。キャッチーなメロディーで、好きな人が聴けば一発で角松のアレンジだとわかるでしょう(笑)
本田 雅人のトランペット・ソロが聴ける貴重なナンバー04。それにしても本田 雅人は器用なサックス・プレーヤーですね。洒落たメロディーとアレンジのミディアム・ナンバー。
角松らしさを感じる05。メロディー、アレンジ共にいかにも角松らしい曲ですね。決して悪い意味ではなく、角松の音楽が好きな人にはホッとする曲かも知れません(笑)
アルバムの中で唯一、沼澤 尚(ds)と青木 智仁(b)というリズム隊が加わった06。やはり生のグルーヴが良いですね。ロック色も強い印象の曲。
どことなく歌謡曲風なメロディーの07。歌謡曲の英語詞カヴァーを聴いているような感じがしますが、メロディアスなナンバーです。
最後を飾るバラード曲10も、角松らしさ全開のナンバーです。しかし、英語詞であることやヴィッキーのヴォーカルやゴスペル風のコーラスのお陰で嫌味な感じにはなっていません。この曲で本田 雅人はフリューゲル・ホーンのソロを吹いています。なかなか良い曲です。

このアルバムが角松プロデュース作品の中でも気に入っている理由は、コーラスやコーラス・アレンジに角松が関わっていないところにあります。元々、角松の声はコーラスに向いているとは思えませんし、コーラス・アレンジも油っこい料理みたいにしつこいモノが多くて、好きではないのです。このアルバムでのコーラス・アレンジはヴィッキー自身で、ヴィッキーあるいは外人コーラス隊によってコーラスが歌われているのが非常に心地良いですね。これが角松によるコーラスが入ってしまうと、一気に角松色が濃くなってしまったと思います。
角松が裏方に徹した事で、仕上がりが良くなったと言えるアルバムだと思います。
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かつては、JAZZやPOPSの世界での演奏形態が、フル・バンドあるいはオーケストラという時代がありました。しかし、ロックやフォーク、そしてJAZZの世界においても3ピース、4ピースというシンプルなコンボ・スタイルでの表現形式が主流になっていきます。少ない人数においても表現が可能だという事が、フル・バンドが勢いを失っていった大きな要因かも知れません。

そんな時勢の中、フル・バンドのアルバムを作りたいと立ち上がったのが角松 敏生でした。
コンセプトは、「ディスコで踊れるフル・バンドの音楽」。プロデュースしたのは、日本を代表するトランペット奏者、数原 晋をリーダーに、スタジオで活躍する第一線のプレイヤー達、総勢17名のトーキョー・アンサンブル・ラボです。トランペット×4、サックス×5、トロンボーン×4、チューバ、ピアノ、ギター、ベース×1の構成によるフル・バンドです。

昔のダンス・ミュージックを支えてきたフル・バンドが、ディスコ・ミュージックというダンス・ミュージックを演奏するという、豪華で斬新なインスト・アルバムです。
そして収められた曲も夏にピッタリなものが多いですから、この時期のBGMとしては最高の1枚と言えるでしょう。プロデュースは、角松 敏生と数原 晋。リリースは1988年でした。

『TOKYO EMSEMBLE LAB / BREATH FROM THE SEASON』
01. LADY OCEAN
02. JUNKY EXPRESS
03. NICA'S DREAM
04. NOBODY CAN DO IT ~ AISHU NO NINI
05. ANGEL FLIGHT ~ LIKE AN ANGEL
06. BLUE SKIES
07. DEJA - BLUES
08. MORNING AFTER LADY
09. MORNING AFTER LADY (REPRISE)

角松 敏生作・編曲による01。いかにも角松らしい夏向きの曲で、マイルド・セブンFKのCFに使われました。打ち込みによるダンス・ビートにダイナミックなブラス・セクションとソロ・プレイが素晴らしいナンバーです。
数原 晋が作曲、アレンジが清水 信之の02。やはり打ち込みのリズムにブラス・セクションを織り交ぜた形ですが、どちらかと言うとJAZZYな仕上がりになっています。
ホレス・シルヴァー作曲によるJAZZのスタンダード・ナンバー03。編曲が前田 憲男の本格的フル・バンドによるJAZZ演奏。ゲストの村上 秀一(dr)、島 健(piano)、幾見 雅博(g)を迎え、素晴らしい演奏を披露してくれます。
数原 晋の作曲、林 有三編曲による04。哀愁漂う数原 晋のトランペットが素晴らしいバラード曲です。夕陽に染まった海辺を連想させてくれます。
私が大好きな05は、清水 信之作・編曲のオリエンタル・ムード溢れるダンス・ミュージック。清水 信之の非凡な才能を感じさせる、そんな1曲です。
アーヴィング・バーリン作曲のJAZZの名曲06。アレンジは鷺巣 詩郎。ゲストの芳野 藤丸(g)を迎え、打ち込みを上手く使ってJAZZYに仕上げています。地味ながらも芳野のカッティングが光ります。
ソロでも活躍しているサックス・プレイヤー、小池 修の作・編曲による07。フル・バンドによるブルース演奏の見本のような曲ですね。ゲストに山木 秀夫(dr)、市川 秀男(piano)という名手を迎えています。ソロ演奏が聴き所のひとつでしょう。
08は、角松 敏生作・編曲によるヴォーカル曲です。ヴォーカルはLe Mel Humes。ゲストにJerry Hey(Fluegel)、佐藤 博(piano)。角松らしいバラード曲です。珍しく自分では歌っていませんが(笑)

正直言ってしまうと、現在の若い世代に受けるかというと疑問ですが、JAZZやFUSIONが好きな人ならば気に入ってもらえるような気がします。
大人による大人の為のインスト・アルバムだという気がします。ドライブのお供にお薦めの1枚です。
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グラスのカクテルと女性の美脚が何とも涼しげなジャケット写真。
惣領 泰則が1987年にリリースしたアルバムを紹介します。

惣領 泰則は、1970年代初め頃にブラウン・ライスというグループを結成し渡米。
ポール・マッカートニーから「COUNTRY DREAMER」という曲をプレゼントされたり、エンゲルベルト・フンパーディンクと共に全米ツアーに出たりという活動をしていました。
帰国後、ブラウン・ライスは解散。新たにジム・ロック・シンガーズというバンドを結成し活躍していました。
ジム・ロックとは、惣領 泰則の別名です。現在は、沖縄で音楽スクールを経営し、プロデューサーとしても活躍しています。

最初に惣領 泰則という名前を意識したのは、彼の奥さんである惣領 智子のアルバムや惣領 智子と日系3世の高橋 真理子(真梨子では無いですよ)と組んだTINNAのアルバムでの作・編曲、プロデュース・ワークでした。特にTINNAというユニットが好きでよく聴いていました。
残念ながら一部の曲以外はCD化されていませんが・・・。
惣領 泰則の作るメロディーは、決して難しいものではないのですが、どこか洋楽っぽいところがあってお洒落な感じでした。アレンジもアメリカにいた頃にドン・コスタに師事し、勉強していた事もあったらしいです。派手さはないものの、メロディーを最大限に活かすようなアレンジが特徴かも知れません。

『惣領 泰則 / COCKTAILS ON LATITUDE 20°』
01. 100 THOUSAND SPARKLING SODAS
02. AN ICY STAR (CUCO TWICO BIRD)
03. LOVING CARE
04. LATITUDE 20°
05. SAILING ON MY DREAM
06. TWINKLE LITTLE STAR
07. SWEET MARIAH
08. COCKTAIL PARTY
09. THE SONG OF ISLE
10. SAIL ME AWAY

全編打ち込みによるサウンドです。10曲中2曲がインスト曲で、8曲が惣領 智子による英語詞のヴォーカル曲になっています。
パーカッシヴなシンセ・サウンドで、炭酸の泡がはじける感じを表現しているインスト・ナンバー01。
南の楽園に生息するカラフルな鳥をイメージさせる02。、まさに楽園サウンドです。
惣領 智子の上手さが際立つバラード曲03。惣領 泰則らしい美しいメロディーを持った曲。
ラテン調のリズムに、惣領 智子の多重コーラスが印象的な明るい曲調の04。
TINNA時代のレパートリー曲05は、個人的に大好きなバラード曲。この曲が収録されていたので、このアルバムを買ったというのが正直なところです。名曲だと信じて疑わない1曲。
子守唄のようなタイトルの06ですが、ミディアム・テンポのナンバーです。ここでも惣領 智子の上手さが光っていますね。
涼しげなそよ風のようなアレンジに乗せたラブ・バラード07。
パーティーの華やかさや楽しさが伝わってくるインスト・ナンバー08。
ゴスペル風なコーラス・ワークながら、南国の雰囲気を感じさせる不思議な魅力を持った09。
05に通じるようなスケールの大きさを感じるバラード曲10。出来ればTINNAの二人の歌声で聴いてみたかった1曲です。

このアルバムは、夏を感じさせるというよりも涼を感じさせます。惣領 泰則の作るメロディーとアレンジ、そして惣領 智子の素晴らしいヴォーカルが風を起こしているかのようです。
私は寝る間際に聴くことの多いアルバムなんですが、暑さで寝苦しい夜には睡眠薬のような効き目を持っています(笑) 毎年大活躍してくれる1枚になっています。
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三浦 年一_M. TOSIKAZ Ⅰ ◇ 2006年 04月 30日
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大宮 京子&オレンジというバンドのリーダーだった三浦 年一が、1983年に発表した5曲入りミニ・アルバムです。かなりマニアックですね、申し訳ありません(笑)
一体どの位の人が、このアルバムの存在を知っているのでしょうか?12インチの45回転のこのアルバムだけのリリースだけで、後は作曲、編曲家として活動していたように思います。
当然CD化の望んでも100%無理な話でしょうね。
何故、このアルバムを買ったのか?いわゆるクレジット買いというやつですね。プロデューサーが芳野 藤丸で演奏がAB'Sだったからなんです。
昨日、芳野 藤丸をアーティストとして取り上げたんで、今日は、プロデューサーとして登場してもらいました。
全曲の作曲が三浦の曲です。サウンド的には、CITY POP路線ですね。AB'Sの演奏も明るく軽快なもので、オメガトライブ風な感じと言った感じです。

01. SOMETIME
02. TOKYO FLIGHT
03. FRIDAY NIGHT
04. WEDDING BELL
05. FOR TOMORROW

芳野 藤丸がアレンジした01は、軽快なポップ・ナンバー。同じ年にデビューしたオメガトライブに非常によく似た雰囲気の曲です。芳野 藤丸、松下 誠、渡辺 直樹の3人によるコーラスが美しさが印象的です。
02もオメガトライブ風。松下 誠のアレンジです。タイトルもオメガトライブっぽいですね(笑)
03は、アナログ盤のB面1曲目で渡辺 直樹のアレンジです。それまでの2曲とは少し雰囲気が変わり、街の雑踏のSEをバックにグルーヴ感のあるサウンドになります。コーラスのAB'Sの面々に加え、大宮 京子も加わっています。
04は、アーバン・テイスト溢れるバラード曲。芳野 藤丸のアレンジですが、ギターは控えめでピアノとストリングスが美しい曲です。
最後の05は、松下 誠のコーラス・アレンジによるア・カペラのナンバーです。2分弱の短い曲ですが、コーラスの美しさは圧巻ですよ。

80年代に数多くのアーティストがデビューし、すぐに表舞台から消えてしまったアーティストもいれば、今尚、現役で活躍しているアーティストがいます。
消える、残るの分岐点て一体何処にあるのでしょう?いつも不思議に思います。
ただ、私がひとつ感じる事があるんですね。声質って結構大きなファクターなんじゃないかと・・・。
三浦 年一も良い曲書きますし、歌も下手ではありません。しかし、声に特徴が無いんですね。
どこにでもある声と言うか、声だけ聴いて三浦 年一だと分かる判断材料の無い声と言った方が良いかもしれません。聴く者に印象を残せない声質は損なのでは?
このアルバムを聴いて改めてそんな事を思った次第でした。
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今井 優子_DO AWAY ◇ 2006年 04月 10日
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角松 敏生プロデュースで、1990年にリリースされたアルバムです。
角松のプロデュースということで買った1枚です。それまで今井 優子の音楽については知りませんでした。
おそらく角松の音楽が好きな人には、すんなり受け入れられるでしょう。メロディー、アレンジともに角松節全開のアルバムです(笑)
角松の音楽を知らない人にでもそれなりに楽しめるアルバムだと思います。この頃の角松の作ったメロディーは、キャッチーでわかりやすいものが多いです。
アレンジにも拘っているので、打ち込み系の音でも聴き所は沢山あります。
角松が女性アーティストのプロデュースをする場合、ある共通の特徴があるんですね。
それは全プロデュース作品というわけではないのですが、70年代後半~80年初め頃のJ-POPのカバーを1曲取り上げている事ですね。おそらく角松が好きで聴いてきたアーティストの作品なんでしょう。
そのオリジナル曲を知っている人はニヤリとすると思いますよ。このアルバムも吉田 美奈子のナンバーを取り上げています。

01. End of the winter (Overture)
02. 愛は彼方
03. さよならを言わせて ~Let me say good-bye~
04. By the side of love
05. Airport
06. Snow train ~Back in town~
07. Mistress
08. Eye opener...
09. Unchangeable life
10. Phuket's tears
11. Airport (Reprise)

短いOvertureに続く02は、吉田 美奈子の名曲のカバーです。今井 優子の声に似合ってるなと思った曲です。村上 秀一、青木 智仁、今 剛、鈴木 茂、小林 信吾、斉藤 ノブという豪華面々の演奏はさすがです。
03は、全編打ち込みのこの頃の角松らしいサウンドです。良い曲ですね。
角松が作詞、青木 智仁が作曲、アレンジが小林 信吾の04。メロディアスなミディアム・ナンバーです。
05は、小林 信吾のピアノの美しいバラード曲です。長谷部 徹のドラム、向井 滋春のトロンボーンも良いです。
角松らしいファンキーなナンバー06。打ち込みのリズムのグルーヴ感と梶原 順、鈴木 茂のギター、青木 智仁のベースが地味目のプレイがうまくマッチしています。
07は、角松の作品。女心を書くのが上手い角松らしいバラード曲。
浅野 祥之が作曲した08は、浅野のギターが印象的なナンバー。
イントロ聴いただけで角松作品と分かる09。アレンジは別にして初期の角松作品の匂いのする曲ですね。
10も角松の作ったバラード曲。

このアルバムは、BOOK OFFでは250円で売られているのをよく見かけます。興味のある方は聴いてみて下さい。アレンジ等は年代を感じる部分もありますが、曲は良い曲が揃っていますよ。
ジャケット写真も2種類あるようです。同じ構図の写真ですが、今井の顔の傾き具合が違うのです。何で違う写真になったのかは知りません。私の所有しているジャケット写真の方が少ないようですが・・・。詳しい方がいらしたら教えて下さい。おそらく初回生産時のものだと思うのですけど(笑)
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水口 晴幸_BLACK or WHITE ◇ 2006年 04月 01日
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元クールスのヴォーカリスト・水口 晴幸の1980年にリリースされたソロ・デビュー・アルバム。
プロデュースは山下 達郎です。山下 達郎とロカビリーというのが不思議な組み合わせに感じますが、実はクールスのアルバムも1枚プロデュースしています。
クールスやロカビリーに特に興味があった訳ではありません。クールスの曲もほとんど知りません。
しかし、山下 達郎プロデュースとなれば話は別です。いろんな音楽に造詣の深い彼ならではの曲やアレンジが聴けるだろうと思い購入しました。
作家陣も豪華です。作詞は、松本 隆、島 武実、Alan O'Day、水口 晴幸。作曲には、筒美 京平、濱田 金吾、椎名 和夫、柳 ジョージ、大野 克夫、Alan O'Day、Arlan Greene、山下 達郎。
アレンジは、1曲のみ椎名 和夫であとは全て山下 達郎です。
ミュージシャンは、達郎のバックの面々です。青山 純、伊藤 広規、椎名 和夫、北島 健二、難波 弘之、山下 達郎というお馴染みな顔ぶれです。北島 健二を加えたのは、ロック色の強いギターが欲しかったのでしょう。

これだけの作家、ミュージシャンを集めた山下 達郎のプロデュース作品ですから、聴きたくなるのは私だけではないはず・・・(笑)

01. Drive Me Crazy
02. あとはもう気分
03. Horror
04. Cry Baby
05. 灯りを消して
06. Daydreamin'
07. Fifteen
08. King of Rock'n Roll
09. キメてしまえば・・・
10. Black or White

TOTOのサウンドを彷彿させる01は、筒美 京平らしい歌謡曲チックなメロディーのナンバーです。
02は、濱田 金吾の作曲です。オールディーズ風なロック・ナンバー。この曲の聴き所は、達郎のギター・ソロでしょう。ここまでこういうロック色の強いソロは初めて聴きました。
椎名 和夫作曲の03もオールディーズ風なロックン・ロール・ナンバーです。達郎の多重録音によるコーラスは圧巻です。
柳 ジョージ作曲の04は、やはりブルースでした。オーソドックスなブルース・アレンジですが、達郎がハーモニカ・ソロを聴かせてくれます。しかし器用な人です、本当。
05は、大野 克夫の曲でオールディーズ・ポップスといった感じの軽い曲です。この曲での達郎は、Twangy Guitarのソロを披露しています。もちろんコーラスも。
Alan O'Dayの作曲の06は、AORな仕上がりの曲。北島 健二らしいギター・ソロが印象的です。
07は、バラード曲です。Arlan Greeneなる人物の作品。達郎のコーラスが美しいナンバーです。
このアルバムで1番注目したい曲08。山下 達郎の作曲ですが、とにかくストレートなロックン・ロール・ナンバーです。ギター・リフ、ソロ等どれを取ってもロックン・ロールの王道って感じです。こういう曲を書ける達郎の懐の広さには脱帽です。北島&達郎のギター・コンビが最高にカッコ良いナンバー。
09も達郎の作品。これまた50'Sの雰囲気の曲です。このリズム・パターンは昔よくありました。単純な循環コードですが、これが良いんですよ。
アルバム・タイトル曲10。達郎の曲です。この曲はR&B路線です。水口のヴォーカルよりはるかに達郎のコーラスの方が存在感があります(笑)

曲、アレンジ、演奏のどれをとっても素晴らしい出来なんですが、唯一水口のヴォーカルだけが難点ですね。
ファンの人に怒られそうですが、はっきり言って下手です(笑)
独特の雰囲気を持ってますから、08のような曲では持ち味がよく出ていると思います。下手ですが聴けてしまいます。
達郎のアレンジは、その辺りを計算しているのだと思います。凄い人ですね。
山下 達郎ファンには聴いて欲しい1枚です。
達郎バンドが演奏するロックン・ロールを聴いてみたいと思いませんか?
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ブラジル音楽については、詳しい事はあまり知りません。しかし、セルジオ・メンデスの名前は知っていました。詳しい経歴や彼の音楽を沢山聴いている訳でもありませんが、ブラジル音楽、特にサンバとジャズの融合と言われているボサ・ノヴァを広く世界に広めた貢献者であろう事は理解できました。1979年にたまたま購入したブラジルのアーティスト・ジルベルト・ジルの『NIGHTINGALE』というアルバムが好きでよく聴いていたんですが、そのアルバムのプロデューサーがセルジオ・メンデスでした。その頃からプロデューサーとして注目していたのですが、1983年にリリースされた『SERGIO MENDES』を初めて聴いた時は本当に感動しました。

このアルバムを聴いて凄いなと思ったのは、全9曲の中にセルジオ・メンデスは1曲も曲を書いていない事。関わっているのは、アレンジと演奏のみなんですね。それでいてアルバムとしてのトータル的なバランス、完成度の高さ、そしてブラジル音楽ファンのみならずAORファンさえ唸るような作品を作ってしまうのは、彼が素晴らしい音楽プロデューサーの証のような気がします。

01. VOODOO
02. NEVER GONNA LET YOU GO (愛をもう一度)
03. MY SUMMER LOVE
04. CARNAVAL (恋のカーニヴァル)
05. RAINBOW'S END (虹を求めて)
06. LOVE IS WAITING
07. DREAM HUNTER
08. LIFE IN THE MOVIES
09. SI SENOR

ブラジル版アース・ウィンド&ファイアーと言った感じの01は、お馴染みJerry Heyのホーン・アレンジが冴えた1曲です。間奏でのErnie Wattsのサックス・ソロが渋いですし、象の泣き声に似せたシンセの使い方が面白い曲です。
AORファンを唸らせた名曲02。Barry MannとCynthia Weilのヒット・メーカーの作品で、実に良い曲です。バラードのお手本と言えるナンバーですね。全米4位のヒットになったそうです。
03は、何とも不思議な魅力を持った曲です。このアルバムで1番好きなのが、実はこの曲なんです。乾いた土の匂い、焼け付く太陽、空を翔ける鷲、そんな事を感じてしまいます。
何とも陽気なサンバ曲が04です。実に楽しそうに演奏や歌っているのが伝わってくる曲で、嫌な事なんか忘れさせてくれるような、そんな曲ですね。テンションを上げたい時に最適ですよ(笑)
サビまでのメロディーはミディアム・バラード調ながら、サビでは明るい感じになるポップな親しみやすい05。全米52位を記録したという事です。
リズムがダンサブルながらも、どこかにブラジルの息吹を感じるソウルフルなナンバー06。Michael Sembelloのギター・カッティングが気持ち良い曲です。
07は、インスト・ナンバー。Louis Johnsonのベース、Teo Limaのドラムというリズム隊が素晴らしい働きをしています。
サビ以外は地味な感じの08ですが、聴き込むと不思議に味のある曲です。最初の頃は好きではなかったんですが、最近はそうでもなくなってますね。
ブラジリアン・サウンドとスパニッシュが混合したようなインスト・ナンバー09は、Paul Jackson.Jrの独特なギターとシンセ・サウンドがニール・ラーセン風だったり、ストリングスを上手く使った面白いFUSIONサウンドになっています。

実に飽きのこないアルバムです。だからこその名盤なんでしょうね。
今年の夏に1枚如何ですか?
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山中 のりまさ_Merry-Go-Round ◇ 2006年 02月 05日
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今回は、かなりマニアックです。ご存知な方は本当に少ないと思います(笑)
現在は、アレンジャーとして活躍しているらしい山中 のりまさ(紀昌)の1981年のデビュー・アルバムです。
プロデューサーは、あの村上"ポンタ"秀一。
このアルバムには、私にとっては記念すべき1枚です。実は、友人がアシスタント・エンジニアとしてアルバム・クレジットに記載された唯一のアルバムなのです。現在は、転職してしまいましたが・・・。友人としてこの事実が嬉しかったので、ご祝儀代わりに買ったものでした。
爽やかな声で、ポップな曲の書けるアーティストで好感が持てますが、このアルバムの目玉は村上 秀一の人脈の元に集まったミュージシャン達の豪華さでしょう。
ギタリストだけでも、大村 憲司、和田 アキラ、今 剛、鈴木 茂、鳥山 雄司、矢島 賢、安藤 まさひろという顔ぶれです。あとは、清水 信之、後藤 次利、富倉 安生等が参加しています。ギター・サウンドが中心になっているのは、容易に想像できるでしょう。

01. 夏の終わりに
02. 60's メロウ
03. クライ
04. バット・ラヴ
05. サンライズ・サンセット
06. ラヴ・ソング
07. サニー・ガール
08. 君のない夏
09. アゲイン
10. とき・・・

荘厳なオーケストラ演奏で始まる01は、アルバムのTOPにしては珍しいバラード曲です。
02は、どことなくビートルズっぽいメロディーの曲です。大村 雅朗のアレンジが、より一層ビートルズ色を強くしているようです。
03は、なんとギタリスト4人競演のロック色の強いナンバー。TOTOのサウンドを意識したような感じの仕上がりです。それにしても1曲に和田 アキラ、今 剛、安藤 まさひろ、鳥山 雄司の4人のギタリストを惜しげも無く起用しているなんて贅沢な話です。この曲のポンタのドラミングも凄いの一言。
70年代のニューミュージックの香り漂う04。
シングル・カットされた05は、いかにもCITY POP路線な曲です。清涼飲料水のCMに似合いそうなキャッチーなナンバーですね。
後藤 次利のアレンジの06も、CITY POPらしいミディアム・ナンバーです。
08は、清水 信之らしいPOPなアレンジの曲です。メロディーが何とも言えず心に残る、そんな感じの曲です。鳥山 雄司のJAZZYなソロが、夏の夕暮れを連想させます。
09は、バラード調からロック調へと何回か展開の変わる面白い構成のナンバーです。
最後は、ゆったりとしたバラード曲。

曲も粒揃いですし、歌も悪くないです。しかし、個性が無いという感じもします。売れるタイプのアーティストではないでしょうね。悪くないアルバムなんでお奨めしたいのですが、CD化されていません。当然と言えば当然かもしれませんが・・・(笑)
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ユーミンのプロデューサーと言えば、何を今更って感じですが松任谷 正隆です。ユーミンが登場する1973年以前の音楽界、特に歌謡曲の世界においては、歌の伴奏はレコード会社専属のオーケストラというのが当たり前でした。松任谷 正隆の登場によってこの図式が大きく変わったと思っています。正隆は、キャラメル・ママ、ティン・パン・アレーで活動していました。そんなところから、彼のアレンジはバンド・サウンド主体のものが多い気がします。彼のイメージに合う音を出せる腕利きミュージシャンを集め、最高の技術で演奏するという形を作った先駆者と言えるのではないでしょうか。
ユーミンの登場以降、ユーミンのソング・ライティングの才能と正隆のアレンジ・センスが日本の音楽シーンを変えたと言っても過言ではないと思っています。
ユーミンのアルバムの中でも『流線型’80』、『OLIVE』、『悲しいほどお天気』の3枚は、私にとって特に思い入れの強いアルバムです。ユーミンの才能が開花した頃の作品と言えるのではないでしょうか。
今回は、その中から『悲しいほどお天気』を紹介します。1979年のリリースです。

01. ジャコビニ彗星の日
02. 影になって
03. 緑の町に舞い降りて
04. DESTINY
05. 丘の上の光
06. 悲しいほどお天気
07. 気ままな朝帰り
08. 水平線にグレナディン
09. 78
10. さまよいの果て波は寄せる

まずは02。これは名曲です。この曲での松原 正樹のギターは凄いです。バッキングも素晴らしいですし、最後のギター・ソロには圧倒されます。何でこんなに良いフレーズが出てくるのか不思議です(笑)
荒井 由実時代を思い出させるメロディー・ラインの03。
04は、ユーミンの代名詞的な曲ですね。正隆のアレンジで感じることは、ギターの使い方が上手いという事です。この曲なんか聴いてると、特にソロがあるわけではないのにそう感じます。女性には、詞が共感できる部分の多い曲なのではないでしょうか。
アルバム全体の印象として地味な感じがするのですが、そんな中で元気のある曲が09でしょう。これも大好きな曲です。これまたギターが上手く使われていますし、上田 正樹のコーラス(?)もめちゃめちゃ渋いです。
地味な曲の多いアルバムなんですが、02、04、09の3曲あれば私には充分なんです(笑)

大学生の頃は、女の子とドライブする時はユーミンのカセットは必需品でした。私の友人などは、その目的の為だけに全アルバムを揃えていましたっけ・・・。
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川島 なお美_SO LONG ◇ 2006年 01月 16日
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このPRODUCERというカテゴリでは、プロデューサーにスポットを当ててアルバム紹介をしているのですが、今回紹介するのは杉 真理です。杉 真理と言えば、日本を代表するポップス・メーカーであり、今尚活躍されているアーティストです。彼が80年代に他のアーティストへ提供した作品の数は、計り知れません。竹内 まりや、須藤 薫、Hi-Fi SET等への作品提供が代表と言えるでしょう。
そんな彼ですが、他アーティストのアルバムでフル・プロデュースしているのは珍しいです。その貴重な1枚がこの川島 なお美の『SO LONG』です。1982年のリリースの2ndアルバムになります。
当時、彼女は女子大生で今のような高慢な印象はありません(笑) このアルバムもキャンパス・ライフを描いた作品が多くなっています。

01. 泣きながらDancin'
02. Ash Wednesday
03. イヴの忘れ物
04. 哀しみのマンハッタン
05. 浮気なBirdie Boy
06. バス・ストップでまちぶせ
07. ゼミナールは車の中で
08. 0467
09. 雨よ急いで
10. バナナ・フィッシュにうってつけの日
11. 想い出のストロベリー・フィールズ

作詞は、11曲中10曲を田口 俊で、11のみ横須賀 恵(山口 百恵)が書いています。作曲は、1、3を平井 夏美、08を堀口 和男、残り8曲を杉 真理が書いています。
注目すべきは、やはり杉 真理の書くPOPなメロディーでしょう。アップ、ミディアム、スローとどんなタイプの曲もPOPで親しみやすいメロディーばかりです。
鈴木 茂のエレキ・シタールが夜の雰囲気を醸し出す04は、まさにCITY POPそのものです。
オールディーズ風の05は、杉 真理の得意とするところですね。オールディース風バラードの06は、大谷 和夫アレンジのストリングスが美しい曲です。ドゥーワップ・コーラスが印象的な07。
マージー・ビートの09も杉 真理ならではです。ナイアガラ・サウンドっぽい10。
11は、山口 百恵のアルバム『This is my trial』の為に書き下ろした曲です。この曲は、山口 百恵のバージョンの方が良いかなと思いますが・・・。

川島 なお美のボーカルは、可もなく不可もなく、特徴もなくという感じですかね(笑)
アルバム全体のバランスの良さ、暗さというものが無いPOPな世界は、まさに杉 真理ならではのものだと思います。1stアルバムはCD化されたようですが、このアルバムはCD化されていないと思います。BEST盤などで何曲か収録されています。
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