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JOURNEY_ESCAPE ◇ 2012年 04月 14日
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今回紹介するアルバムは、80年代にフォリナーとかボストンと並んで産業ロック(私はこの呼び方が大嫌いなんですが)の代表とされていたジャーニーが1981年にリリースした傑作『ESCAPE』です。
何故今頃ジャーニーなのか?
『ESCAPE』なのか?
それは少し前のエントリー「glee_The Concert Movie 3D」に関係しています。そのエントリーでも書きましたが学園コメディー・ドラマ「glee」に嵌っております。その「glee」のテーマ曲とも言える曲が、アルバム『ESCAPE』の冒頭を飾った「Don't Stop Believin'」なんです。
「glee」ではフィン役のコリー・モンティスとレイチェル役のリア・ミシェルのデュエットがメインとなっているのですが、ここで歌われる「Don't Stop Believin'」が聴いていて実に気持ち良いんですよね。それで改めてオリジナルが聴きたくなって引っ張り出してきた次第です(笑)
「glee」では合唱部(グリー・クラブ)の部員達が、他のクラブの部員から散々馬鹿にされ、そして友人関係、恋愛問題、同性愛といった様々の問題に直面しても大好きな歌によって勇気付けられ、問題を乗り越えて頑張る姿が描かれています。ドラマの根底に流れているテーマがまさに"Don't Stop Believin'"という感じなんですよ。
ぜひ「glee」の面々が歌う「Don't Stop Believin'」を聴いて頂きたいと思いYouTubeの映像を貼り付けておきます。
記念すべき第1回目の放送で歌われた映像です。



"産業ロック"という呼び方は、つまらん評論家が付けたようですが、私に言わせてもらえばロック・バンドがメロディアスな曲を演って何が悪いんだという感じです。
実際『ESCAPE』は全米No.1を獲得したアルバムです。
評論家が何を言おうが良いものは良いんであって、だから多くの人に愛され、支持されるのですから・・・。
この頃のジャーニーの魅力はやはりスティーヴ・ペリーのヴォーカルとニール・ショーンのギターを軸にしたバランスの良いアンサンブルという気がしますね。
ハスキーで力強く、そして美しいスティーヴの歌声と緻密に計算されたショーンのギターのリフやフレーズが耳に心地よく響きます。
発売されてから30年以上経ちますが、今聴いてもその心地良さに全く変わりがありません。こういうアルバムこそ名盤と呼ぶに相応しいのかも知れません。

JOURNEY
Lead Vocals / Steve Perry
Guitar & Vocals / Neal Schon
Bass & Vocals / Ross Valory
Keyboards、Guitar & Vocals / Jonathan Cain
Drums / Steve Smith

『JOURNEY / ESCAPE』
01. Don't Stop Believin'
02. Stone In Love
03. Who's Crying Now
04. Keep On Runnin'
05. Still They Ride
06. Escape
07. Lay It Down
08. Dead Or Alive
09. Mother, Father
10. Open Arms

ピックアップ曲:
「Don't Stop Believin'」
決して派手な展開や強いインパクトを持った曲ではないのに、そのキャッチーなメロディーが耳に残る名曲。
「glee」でこの曲を久しぶりに聴いた時、改めて良い曲だなと感じた1曲です。年齢を重ねていくとリアルタイムで聴いていた時とは違った感動があるものですね。だから音楽って面白い!

「Who's Crying Now」
このアルバムがリリースされた当時、1番のお気に入りだった曲。AORチックな雰囲気を持つナンバーですね。当時AORばかり聴いていたので、必然的にこの曲がお気に入りになったのでしょう。エレピのリフを活かしたシンプルなアレンジとメロディアスなギター・ソロが印象的で、全く古臭さを感じさせません。

「Open Arms」
ご存知ジャーニーを代表する名曲。ロック・バンドでありながら本当にバラードに良い曲が多いのもジャーニーの特徴かも知れませんね。
今回ピックアップした3曲以外は正直あまり印象が無いのも事実なんです。当時既にストレートなロック調の曲をあまり聴かなくなっていたからなのでしょうね。個人的にはもうちょっと盛り上がりが欲しいかなというのが当時も今も変わらない感想です(笑)
中島 みゆき_おかえりなさい_e0081370_011225.jpg


今夜紹介するのは、当ブログ初登場のアーティスト、中島 みゆきが1979年にリリースした初のセルフ・カバー・アルバム『おかえりなさい』です。
私が中島 みゆきのアルバムを取り上げたことにきっと驚いている方も多いことでしょうね。
実は私が唯一所有している中島 みゆきのアルバムが、この『おかえりなさい』なんです。
中島 みゆきの事をユーミンや尾崎 亜美と並んで日本を代表する素晴らしい女性シンガー・ソングライターだと彼女のデビュー当時から感じていましたし、実際に良い曲も本当に沢山あります。
しかし、如何せんCITY POP系の音楽が好きな私にとって中島 みゆきの曲は、その独特なヴォーカル・スタイルや重く暗い雰囲気は私好みではありません。
ですからレコードやCDを買うこともありませんでした。せいぜいラジオ等で聴いていたくらいです。

そんな私が何故このアルバムを買ったのか・・・。
このアルバムが発売された当時、フォーク系の音楽をこよなく愛する友人がおりまして、彼の家へ遊びに行った時にこの『おかえりなさい』を聴きました(聴かされました)。
知っている曲が多かったので親しみやすかったというのも事実なんですが、何よりアレンジが良いなというのが最初の印象でした。勿論演奏も。
歌詞カードを見せてもらうとアレンジを手掛けていたのが、後藤 次利(3曲)、鈴木 茂(3曲)、戸塚 修(2曲)、福井 峻(2曲)の4人でした。いずれも当時アレンジャーとしての才能を開花させたと言っても過言ではないでしょう。そんな4人が各々の個性を活かしたアレンジを施していて、どこかCITY POPの匂いも感じることが出来ました。
アルバム『おかえりなさい』はアレンジが良いという印象が、私の中にずっと残っており、CDの時代になってふと聴きたくなって購入しました。
今でもたまにふと思い出したように聴きたくなるアルバムです。普段CITY POP系の音楽ばかり聴いていますが、時にこういうアルバムを聴いて耳をリフレッシュさせています(笑)。

『中島 みゆき / おかえりなさい』( )内はオリジナル・シンガー
01. あばよ (研ナオコ)
02. 髪 (グラシェラ・スサーナ)
03. サヨナラを伝えて (研ナオコ)
04. しあわせ芝居 (桜田 淳子)
05. 雨・・・ (小柳ルミ子)
06. この空を飛べたら (加藤 登紀子)
07. 世迷い言 (日吉ミミ)
08. ルージュ (ちあきなおみ)
09. 追いかけてヨコハマ (桜田 淳子)
10. 強がりはよせヨ (研ナオコ)

参加ミュージシャン:
E.Guitar : 鈴木 茂、水谷 公生
A.Guitar : 笛吹 利明、末原 康史、常富 喜雄、安田 裕美、吉川 忠英
Steel Guitar : 野口 宗光
E.Bass : 小原 礼、後藤 次利、高橋 茂宏、武部 重明
Drums : 岡山 和美、島村 英二、渡嘉敷 祐一、林 立夫
Percussion : 斉藤ノブ、佐藤 康一、ラリー寿永
Keyboards : 佐藤 準、渋井 博、田代 真紀子、山田 秀俊
Sax : Jake H.Conception
Trumpet : 数原 普
Trombone : 荒井 英治、岡田 澄雄、平内 保夫
Clarinet : 鈴木 正男
Strings : First Music
Marinba : 金山 功
Midget Accordion : 風間 文彦
Dulcimer : 生明 慶二
Chorus : 戸塚 修、鳴海 寛

今回は全曲レビューではなく、後藤 次利がアレンジを手掛けた3曲に絞って曲のレビューしてみたいと思います。

「あばよ」
エコーを効かせたサウンドが印象的なんですが、この頃の後藤 次利のアレンジの特徴として彼のベース・プレイを活かしたサウンドが挙げられます。全体的にゆったりとしたベースなんですが、間奏部と終盤で聴く事が出来るメロディー弾きはいかにも後藤 次利らしいと言えると思います。おそらくフレットレス・ベースを使っているのではないかと思います。控え目ですが美しいストリングスも彼のセンスの良さを感じます。

「雨・・・」
シンセの使い方が実に上手いです。それとやはりベース・プレイは見事ですね。まるでウッド・ベースのようなプレイ・スタイルでメロディーに凄くマッチしています。他の楽器パートは地味な位シンプルにしておいて、アクセントとしてベースを使っているという感じでしょうか。後藤 次利はやはり素晴らしいベーシストだと思います。

「追いかけてヨコハマ」
美しいストリングスのイントロが印象的です。曲中で聞こえるコンピューター・ゲームの効果音のような電子音が今聴くとチープで必要無かったかなとも思いますが・・・(笑)
リズム・アレンジに凝っているのですが、ミックス・ダウンによって全体的に軽い音に仕上がっているのが残念です。ベースとドラムを全面に出した太い音にしたらもっと良かったような気がします。ただそうなると中島 みゆきのヴォーカルを殺してしまうのかも知れませんね。ここでも後藤 次利らしいベース・プレイが堪能出来ます。後藤 次利が大好きな私には嬉しい1曲でもあります。
TATSURO YAMASHITA PERFORMANCE 2011-2012_4月6日 中野サンプラザ_e0081370_1313882.jpg


4月6日金曜日、2011年11月からスタートした山下 達郎のツアー『TATSURO YAMASHITA PERFORMANCE 2011-2012』の東京最終日となる中野サンプラザに行ってきました。
相変わらず達郎のパフォーマンスは素晴らしいの一言で、本当に楽しかったし感動したライブでした。セットリストが気になる方も多いでしょうが、達郎の意向もありますし私自身メモを取っていなかったので詳細はいずれまた・・・。古くからのファンや今回初めて達郎のライブを観る人にも楽しんでもらう為、選曲にかなり苦しんだのは確かなようです。

今回のライブが観れたのはとてもラッキーだったと言えるかも知れません。と言うのも4月6日は山下 達郎・竹内 まりや夫妻の30回目の結婚記念日だそうです。そしてツアー50本目にして東京最終日ということで観客は否が応でも盛り上がります。
18時35分頃に開演、終了時が22時15分位でしたから、実に3時間40分にも及ぶライブでしたが、内容が素晴らしかったので本当にアッと言う間の3時間40分でした。

私が特に良かったと感じたところを3点ほど書いておこうと思います。
まず最初は照明の素晴らしさ。ダウンタウンのストリートを連想させるセットで、背景に描かれているのは川と橋、川の向こうには都会の街並。これらが照明によって美しく浮かび上がってきて本当に綺麗なんですよね。
今回のツアーでライトニング・プランナーを務めたのが小川 幾雄という方で、数多くの舞台(芝居)の照明を手掛けており、その筋では有名な方なようです。確かに単なる音楽の照明という感じではなくて、ちゃんと演出を感じました。照明がいかに重要かを教えてもらった気がします。

続いて素晴らしかったのが、今回のツアーから土岐 英史に代わって新メンバーとなったサックス奏者の宮里 陽太です。1983年生まれの若いプレイヤーですが、達郎が「めちゃめちゃ上手い」と言っていた通り、本当に凄いサックスを聴かせてくれました。宮崎県都城市に在住でライブの度に都城から遠征してきているとか・・・。
本来はJAZZ畑のミュージシャンらしいですが、これからどんどん頭角を現すプレイヤーだという気がしますね。どこが凄いのか具体的に書ける文才があれば良いのですが、生憎その文才が無いのが悔しいです。でも本当に彼のサックスは凄かったですね。鳥肌立ちましたから(笑)

最後に私が今回1番感動したのは達郎のMCでした。
落語家を彷彿させる軽妙な喋り口調で色々笑わせてくれるのですが、決してそれだけでなく達郎の言葉には上っ面だけの言葉というものが無いんですね。
常に本音・本心を飾らない言葉で伝えようとする達郎のMCを辛口と感じる人もいるでしょうが、私は全然気になりません。逆にMCが楽しみなくらいです。
そんな達郎のMCの中で私が感動した話を紹介しておきます。正確さに欠けるかも知れませんが、雰囲気を感じて頂ければと思います。
それは「希望という名の光」の演奏中の事、間奏部で達郎が語り出しました。
"この曲は大震災が起こる前の2010年にリリースされましたが、震災後この曲を聴いて元気をもらったという感想を耳にするようになりました。現在もボランティアやチャリティー活動をしているアーティストもいらっしゃいます。僕の歌では人は救えませんし、万人が喜んでもらえるような曲も書けません。では僕に何が出来るのかを考えた時、今日こうやってこの会場へ足を運んでくれた1920人(中野サンプラザのキャパ)の皆さんを元気付けることは出来るかも知れないと思いました。ですからメンバー共々皆さんの為に心を籠めて一生懸命この歌を歌わせて頂きます。"と・・・。
来週からは東北地方へのツアーが始まります。達郎の歌で元気付けられる人がきっと沢山いることでしょう。そうであることを心から願っています。
ぜひとも東北地方の方は楽しみにして欲しいなと思います。

去年リリースされたアルバム『Ray Of Hope』のレビュー記事を近々書きたいと思っています。リリースされてから随分経ってしまいましたが、私にとってこのアルバムは今までの達郎のどのアルバムとも違っていて、達郎という人間の温か味が感じられる作品なんです。最初は収録曲に関して内省的で地味という印象だったんですが、聴き込んでいるうちに体の中に温かいモノを感じるようになりました。こんなことは今までの達郎のアルバムでは感じなかったことです。
おそらく大震災という未曾有の大惨事の影響もあるかも知れませんね。
このアルバムの印象を上手く文章に出来るかは分かりませんが、レビュー記事は書きたいなと思っています。

4月7日追記:
来年で還暦を迎える達郎。3時間以上も歌い続け、喋り続けているにも関わらず声が衰えるどころか、後半になるにつれて声の伸びがよくなっているのには驚かされました。このままの状態だったら70歳を迎えた達郎の「RIDE ON TIME」を聴くのも夢ではないような気がします。
glee_The Concert Movie 3D ◇ 2012年 03月 30日
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私は今年で53歳になりますが、年齢の割には流行に関して大いに興味がありますし、敏感な方だとは思います。
しかし、その流行に即座に乗っているかと言えばそうではなくて、かなり後になってからハマるタイプなんです(笑)
何故か流行しているモノ・事柄に関して冷めた部分があって、心のどこかで「こんなに大騒ぎするほど面白いの?良いの?」と思ってしまうのです。
そんなタイプですから、流行が落ち着いた頃になって「あれほど騒いでいたモノだから・・・」と軽い気持ちであれこれ手を出し始めるんですね。

例えば「冬のソナタ」がそうでした。韓流ブームの火付け役とも言えるこのドラマ、ブームだった頃は私の妹も完璧にのめり込んでいまして、そういう妹を馬鹿にしておりました。
そんな私が出張先で夜、たまたま飲んで帰ってホテルの部屋のTVを付けたら「冬のソナタ(完全版)-字幕」の1回目が放送されてました。
出演しているのがペ・ヨンジュンだと分かったのですが、私の冬ソナのペ・ヨンジュンのイメージが金髪にメガネだったので、放送されているのが冬ソナとも知らず、何気なく見ておりました。
昔の日本のドラマ「赤いシリーズ」を見ているような錯覚に陥る内容と展開にいつの間にか見入ってしまい、結局1話終了。この時点でようやくこのドラマが冬ソナだったと気付いた次第です。
続いて放送された第2話も結局そのまま見てしまいました。後はご想像通り、元来ハマりやすい性質ゆえ、すっかりハマってしまいました。ただ、おそらく字幕だったのが良かったんだと思います。
後になって吹き替え版も見ましたが、これを最初に見ていたらハマらなかったでしょうね。

前置きが長くなってしまいましたが、今私がハマっているドラマが「glee」です。しかも1stシーズンを見ておらず、NHKのBSプレミアムで3月18日~24日の連夜で全22話が放送された2ndシーズンを見てハマったという変わり者です(笑)。
連夜の放送で全話一挙放送だったので、とりあえず録画しておくかという軽い気持ちだったのですが、放送終了した24日の土曜日に見始め、気付くと24日と25日の2日間で全22話を見終えておりました。
ご存じの方も多いと思いますが、「glee」は、簡単に言ってしまえば高校の合唱部(glee)の部員と顧問の教師の奮闘ぶりを描いた学園ミュージカル・コメディーですね。ストーリー自体も面白いのですが、やはり番組内で部員達が歌う素晴らしい歌・曲に惹かれます。
合唱部というと固いイメージがありますが流石にアメリカですね、彼らが取り上げる音楽は、最近ビルボード・チャートを賑わした曲や60年代のミュージカル・ナンバー、ロック、R&B、HIP-HOP、AOR、POPSといった幅広いジャンル・年代の曲なんです。
オーディションで選ばれたであろう出演者、特にGlee部員はそれぞれに個性があって、歌も上手く、彼らの歌を聴いているだけでも楽しめるドラマです。音楽好き、特に洋楽が好きな方にはたまらないでしょう。
4月からNHK地上波Eテレで1stシーズンが放送されるので楽しみです。順序が逆ですが・・・。

アメリカ本国でも人気の高い「glee」ですが、この出演者達が2010年と2011年に番組で歌った曲を中心に構成されたコンサート・ツアーを行い、多くの観客を魅了したようです。そして2011年の北米ツアーの模様を映画化したものが、今回紹介するブルーレイ・ソフト「glee The Concert Movie 3D」です。
実はこんなブルーレイが発売されていることを全く知らなかったのですが、たまたまヨドバシ・カメラのDVD/CD売り場で見つけました。
ドラマで歌っているとは言ってもPVのように生で歌っている訳ではないので、実際出演者達の実力はどんなものかという興味もあったので購入してみました。
正直なところ、別に3D映像で無くても良かったと思います。勿論ブルーレイには2D映像も収録されていますし、音楽がメインなので2D映像で十分です。
3D映像も決して悪くはありませんよ。
曲によっては口パクもあるのですが、基本的に生演奏・生歌を披露しています。ドラマと同じ、あるいはそれ以上に歌に迫力があり、出演者達のポテンシャルの高さに驚かされます。恐ろしい国ですね、アメリカは。素晴らしい実力を持った無名の人がゴロゴロしているんでしょうから(笑)
今回は曲毎にレビューはしませんが、曲のタイトルとオリジナルのアーティスト名を書いておきます。洋楽好きな方ならきっと知っている曲ばかりだと思います。曲によってはオリジナルより魅力的なものもあります。
この映画は、2ndシーズン終了後のツアーという事で、私のように2ndシーズンしか見ていない人でも楽しめますが、2ndシーズンを見ていない人には楽しさは半減するかも知れません。いずれにせよ「glee」の面白さを知っている人向けの映画である事は確かです。

それでは映画で披露された曲を登場順に紹介します。()内はオリジナルのアーティスト名となります。

『glee / The Concert Movie 3D』
01.「Don't Stop Believin'」 (Journey)
02.「SING」 (My Chemical Romance)
03.「Empire State of Mind」 (JAY-Z)
04.「I'm a Slave 4 U」 (Britney Spears)
05.「Fat Bottomed Girls」 (Queen)
06.「Don't Rain on My Parade」 (Barbra Streisand)
07.「P.Y.T. (Pretty Young Thing)」 (Michael Jackson)
08.「Ain't No Way」 (Aretha Franklin)
09.「Jessie's Girl」 (Rick Springfield)
10.「Valerie」 (Mark Ronson feat. Amy Winehouse)
11.「Firework」 (Katy Perry)
12.「Teenage Dream」 (Katy Perry)
13.「Silly Love Songs」 (Paul McCartney & Wings)
14.「Raise Your Glass」 (P!nk)
15.「Happy Days Are Here Again/Get Happy」 (Barbra Streisand and Judy Garland)
16.「Safety Dance」 (Men Without Hats)
17.「Lucky」 (Jason Mraz and Colbie Caillat)
18.「River Deep – Mountain High」 (Ike & Tina Turner)
19.「Forget You」 (Cee Lo Green)
20.「I Want to Hold Your Hand」 (THE BEATLES)
21.「Born This Way」 (Lady Gaga)
22.「Loser Like Me」 (glee Original composition)
23.「Somebody to Love」 (Queen)
Toshiki Kadomatsu vol.38_REBIRTH1 ~re-make best~_e0081370_0365711.jpg
 

本当に久しぶりに書くアルバム・レビュー記事になります。
また、随分長い間怠けてきてしまいましたが、今回のレビュー記事が復活第一弾となればと思っております(続くかどうか分かりませんが・・・笑)。

あれこれと忙しかったのですが、最近は落ち着いてきていて時間的にはいつでも記事を書ける状態にありました。ただ、復活第一弾のアルバム・レビュー記事は、今回紹介するアルバムにしようと決めていたんです。そのアルバムは3月14日に発売され、それから約10日間久しぶりにがっつりと聴き込みました。

そのアルバムとは、私がデビューからずっと聴き続けている角松 敏生のニュー・アルバム『REBIRTH1 ~re-make best~』です。
この『REBIRTH1』は、私が大好きだった彼の80年代(85年以前)の曲(1曲を除き)をリメイクしたアルバムです。角松のライナーの言葉を借りるなら、"過去の曲に今のスキルでもう一度花を持たせたい"という想いで制作されたアルバムという事になります。
あれこれと書きたい事が沢山あるのですが、結論を先に言ってしまうと今回のアルバムは結構良いですね。はっきり言って好きです(笑)
好きな理由は簡単明瞭、ズバリ曲が良いからです。

私は音楽にとって最も重要なのは、歌詞でもアレンジ・演奏でもなくメロディーだと思ってますので、良いメロディーを持った楽曲が集められたアルバムは繰り返し聴きたくなりますし、お気に入りの1枚と成り得る訳です。
やはり80年代に作られた角松の曲は良いんですよ、本当に。最近の角松の曲に魅力を感じなくなってしまっていますが、このアルバムのリリースのニュースを知り、収録予定の曲名を見ただけで購買意欲がふつふつと湧いてきた位ですから・・・(笑)
収録曲が皆良い曲だと判っている訳ですから、最近のオリジナル・アルバムとは違って何の迷いもなく購入出来ました。

さて、好きなアルバムとは書きましたが、手放しで喜んで受け入れている訳でもないのです。
ここからは私が感じた事を率直に書いていきます。
このアルバムがリリースされることを知り、アルバム・タイトルを目にした時、まず感じたのは、やはり最近の角松のアルバム・セールスやライブの集客状況が芳しくないのだろうなという事。80年代の角松の曲は大好きだけど、最近の曲をつまらないと思っている私のようなオールド・ファンを取り込もうとしているのだろうということを、タイトルの『REBIRTH1』の"1"が付いているところでヒシヒシと感じました。
気持ちは分かりますが、80年代の角松の曲が大好きだった人の多くは80年代の曲のリテイクを望んではいないと思うのです。
では何を望んでいるのか?それは後程また触れたいと思います。

次にこのアルバムを聴いてはっきりとした事を述べておきます。これが今回1番私が言いたい事なんですが・・・。
長年活動を続けているアーティストにとって、過去の作品に関して今思えば「ああしとけば良かった」とか「こうしとけばもっと良くなった」と感じるのは当然だろうと思います。今ならもっと完成度の高い楽曲になるという自信もあることでしょう。
しかし、ハッキリ言います。どんなに歌が上手くなっていようが、録音技術の進歩によって良い音で録音が可能になろうが、オリジナルを凌駕するのは絶対に無理なんですね。
あくまで私個人の意見ですが、この事を誰よりもよく分かっているのは、日本では山下 達郎ではないかと思っています。山下 達郎は今までもそうでしたが、これから先も過去の曲のリテイクはきっと作らないと思います。

角松自信もライナーに書いてますが、"その時出来うる最大限の力を振り絞って制作してきた曲たち"だと・・・。そうなんです。これが重要なんです。その時代その時代に最大限の力で作られた楽曲は、当時のアーティストの勢いとか感情、そして時代の空気感というものが録音された音源に沁み込んでいるんです。それが曲のパワーとなって我々リスナーの心を揺さぶったと思うのです。だからどんなにテクニック的に向上したとしてもオリジナルを超える楽曲のパワーは生まれてはこない気がします。
だからこそ、角松には今の時代だからこそ作れるオリジナル曲で再び私の心を揺さぶるようなメロディーを持った曲を作って欲しいと願わずにおれません。リテイクもたまには良いでしょう。でもリテイクを制作するのならば、80年代のアルバムのリマスター盤のリリースしてくれた方が嬉しいです。それが先程書いたオールド・ファンの望みではないでしょうか。

えらく前書きが長くなりました(笑) ここから曲毎の感想を書いてみたいと思います。
角松に何の興味の無い方はどうぞパスして下さい。

『角松 敏生 / REBIRTH1 ~re-make best~』
01. Do You Wanna Dance
02. Tokyo Tower
03. Girl in the Box ~22時までの君は・・・
04. RUSH HOUR
05. A Widow on the Shore
06. SUMMER EMOTIONS
07. Wave
08. No End Summer
09. After 5 Crash
10. あるがままに

「Do You Wanna Dance」
オリジナルは1983年にリリースされた12インチ・シングル。この曲はヴォーカル、演奏、そしてグルーヴ感もとても気に入っています。
何よりオリジナルのイメージが壊されていないのが嬉しいですね。やっぱり80年代の角松の曲は良いですよね~(笑)
今回のアルバムは、ジャケット写真とかSE、そして曲順に至るまで徹底的に80年代を意識していて面白いです。

「Tokyo Tower」
オリジナルは1985年にリリースされたアルバム『GOLD DIGGER』に収録され、シングルにもなった名曲。
テンポを落としてヘヴィーファンク路線を狙ったとのこと。
テンポを落としたことに関しては、面白いと思いましたし、実際悪くはないのですが、いただけないのがサビの"トーキョータワー"のリフの部分。
最初は"トーキョータワー"なのに2回目からは何故か"トキオタワー"と歌ってる。どうにもこの部分に違和感を感じます。
普通に"トーキョータワー"と歌ってくれてれば良かったのですが・・・。悪くないだけに残念!

「Girl in the Box ~22時までの君は・・・」
オリジナルは1984年リリースのシングル曲。ファンにはお馴染みの人気の高い曲です。この曲のアレンジ、ヴォーカルは結構好きです。
これもオリジナルにイメージが壊れていないという感じでしょうか。
この曲も好きなんですが、個人的は「Lucky Lady Feel So Good」を収録して欲しかった。『REBIRTH2』に期待しましょう。

「RUSH HOUR」
オリジナルは1982年リリースのアルバム『WEEKEND FLY TO THE SUN』に収録。
実はこの曲大好きだったんで、正直1番楽しみにしていた曲でもありました。実際に聴いてみるといけません。
サビのメロディーを微妙に変えやがった(笑)。
それに何だかラッシュアワーの慌しさが全然感じられません。
こんなリテイクならば、オリジナル・アルバムのリマスター盤をぜひお願いしたいものです。

「A Widow on the Shore」
オリジナルは1983年リリースのアルバム『ON THE CITY SHORE』に収録。
今回1番腹立たしかったリテイクがこの曲でした。歌詞だけでなくタイトルも変えやがった(笑)。
元々のタイトルは「BEACH'S WIDOW」だったのですが、文法的におかしいということで変えたらしいが、文法的におかしいのは英語だけでは無かったのだし、何を今更って感じですね。
私は「BEACH'S WIDOW」というタイトルの方が好きですし、良いと思ってます。
浜辺で一人淋しそうにしている女性をストレートに連想させてくれるタイトルだったように思いますが、どうでしょう?

「SUMMER EMOTIONS」
オリジナルは1983年リリースのアルバム『ON THE CITY SHORE』に収録。
オリジナルとは微妙に違った歌いまわしの部分があるものの許容範囲といったところでしょうか。違和感無く耳に溶け込んでくる感じで良いですね。
私的にはそれほど好きな曲では無いので、そう感じるのかも知れませんが。

「Wave」
オリジナルは1981年リリースの1stアルバム『Sea Breeze』に収録。
元々シンプルなアレンジな曲ですし、最近妙に歌に自信を持っているように感じる角松が選曲したというのが何となく頷ける1曲。
確かに歌は上手くなってますが、発音はしっかりお願いしたいもの。
"またであうため"という部分が"またでやうため"と聴こえるのは私だけだろうか・・・?
オリジナルのイメージが壊れていないのは嬉しいですね。

「No End Summer」
オリジナルは1985年にリリースされたアルバム『GOLD DIGGER』に収録され、シングルにもなり角松のライブでは定番の曲。
定番曲ということで歌い過ぎて厭きていたのか、最近のライブはこういう歌い方なのか、歌いまわしがオリジナルとは違っていて、妙に歯痒い感じのするヴォーカルになっています。あくまで私の感想ですよ(笑)
こういう定番曲こそ、オリジナルのメロディー・ラインを大切にして欲しいですね。
せっかくの名曲がほんの些細なことで台無しってこともありますから。

「After 5 Crash」
オリジナルは1984年にリリースされたアルバム『After 5 Crash』に収録。
テンポを落としたアレンジはグルーヴ感もあって好みなんですが、この曲に関してはテンポを落としては駄目な気がします。
本当に良いアレンジだとは思います。
しかし、オリジナルの方が確かに忙しない感じはするのですが、"アフター5にクラッシュする"という感じが出ていたと思うのです。
早く仕事を片付けて街へと繰り出したいという焦りの気持ちを、オリジナルのテンポに感じていました。

「あるがままに」
オリジナルは1992年リリースのアルバム『あるがままに』に収録。アルバム中唯一、1990年代の曲です。
実は今回のリテイクで1番良い出来だと感じたのが意外にもこの曲でした。
とにかくヴォーカルの表現力が当時よりはるかに豊かになっていて、心地良く聴けた1曲でした。
私好みの曲では無いのですが、非常に気持ち良く聴けた1曲でした。改めて良い曲だと感じさせてくれましたね。
終盤のコーラスにライブのお客さんのコーラスを取り入れるというのは、既にスターダスト・レビューがやっていましたね。
ファン・サービスといったところでしょう。
もし、このコーラスが無かったとしても角松のヴォーカルだけで聴き応え十分だったと思います。

久しぶりの音楽記事でしたので気合が入ったのか随分長くなってしまいました。
角松の音楽に興味の無い方には退屈な記事だったかも知れませんね。でも80年代の角松の音楽が好きだった人も、角松の音楽をこれから聴いてみたいと思っている人も聴いて損の無いアルバムだと思います。
オールド・ファンには、色んな楽しみ方が出来ることでしょう。
そして、これから聴きたいと思っている人には、角松が書いた良いメロディーを集めたアルバムなので入門編としても悪くない気がします。
ぜひ1度聴いてみて下さい。

久しぶりに長い時間、PCの前に座ってキーボードを叩いていたんで疲れました(笑)
次はどんなアルバムを紹介しようか考えながら眠ることにします。お休みなさい。
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